2008年02月29日

属性別萌え語り(8) 吸血鬼以外の人外編

吸血鬼編を書こうとしたときに、あえて吸血鬼とその他の人外を分けた理由は何か、と友人に聞かれ、それはサブカテゴリとの親和性の差だ、と答えたということを前回に書いた。しかし実際には、「自分の言う」吸血鬼に近似できる(萌える)人外は多い。私が吸血鬼に求めているのは少女性、神秘性、エロスの三要素なのだから、それらを持ってさえいるならば、特に血を吸うか吸わないかは問わない。前にも書いたが、そんなことを別の友人(サッカーの人)に話したら「お前は人外萌えじゃなくて設定年齢萌え」だと言われた。相変わらず的確である。

そして重要なのはやはりサブカテゴリである。ロリで赤目で無口の人外は直球ストライクだ。何度も名前が出てきているように、『明け瑠璃』のリース(フィアッカ)、『シャッフル』のネリネ、『神樹の館』の竜胆さんはこれに該当するが、皆それぞれサブウエポンを持ってる。リースはフリフリのついたあの衣装じゃないと嫌だし、竜胆さんは和服で(ネタばれ)神様、ネリネにいたってはは不釣合いな巨乳や黒タイツにエルフ耳に超一途etcと余るほど持っている。

『朱』のラッテも個人的にはけっこういい線に行っている。が、『朱』自体の評判が芳しくないので話に出しても理解してくれる人が少ないので寂しい。ついでにここで愚痴ってしまおう。確かに『朱』は難解ではあるが決して意味不明ではない、特に『銀色』をやっていれば。冗長の評価はわからなくもないが、砂漠の旅ってあんなもんだろうという気がする。各章で二人が延々と砂漠を旅していく様子の描写は雰囲気が出ていて、個人的には大好きだった。

閑話休題で他のキャラやゲームに関して。『Fate』は確かに人外の宝庫なんだけれども、首をひねる設定が多いのが何とも萌えられない。燃えられはするんだけど。だから『hollow』はちっとも楽しめなかった。『とらハ』も人外(とそれに近い人たち)だらけではあるけれども、夜の一族にはかなわない。さくらと忍とノエル、あと(2)妹編で出した美由希は一応人間なので除くと、久遠かなぁ、やっぱり。ああ、今思い出したけど、妹編でちかぼー出すの忘れた、何たる失態。ついでに、『わんことくらそう』のシルヴィは好きだが、ゲームの真意がわかってしまうと萌えるものでもなくなる。あのゲームはその意味で『沙耶の唄』に近い。

『沙耶』の話が出たのでニトロプラスの話。あそこのゲームも人外だらけだが、『デモンベイン』ならエセルドレータかな。まあルルイエ異本やアトラック=ナチャのどこに萌えろという話で、アルとエルザくらいしか残りの選択肢が無いのではあるが。『鬼哭街』もルイリーしかほぼ選択肢が無いが、あれに萌えられるほどの鋼鉄の心はあいにくと持ち合わせていない。『月光』はまだやってないのであしからず。『二挺拳銃』の話はするな。

『水月』の那波を人外というかどうかはかなりの悩みどころだが、自分が嫁と言い出す以上は逆説的に人外なのかもしれない。そういえば彼女も赤目で無口だった。ロリではないが、彼女の場合身長が低いと逆に神秘性が失われる気がするので、あの身長がベストである。それにほら、ゲーム的にロリは供給過多だし。

エロゲじゃないが、『トリスティア』のラファルーは挙げておかないと。『ローゼンメイデン』の人形たちにはあまり萌えない。人形がダメというよりも性格が。『sola』の夜禍は吸血鬼に近似できる。今ひとつ話題にならなかった気がするけど、蒼乃も相当ヤンデレだよね。  

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2008年02月26日

文章が今ひとつまとまってないが「千早誕生日おめでとう」

昨日は千早誕生祭だったので、一日中ニコニコに張り付いていたのだが思ったより盛り上がらなかった。大物Pはけっこう投稿してるし出来も良いのが多いのに、数字が伸びない。特にマイリス数よりは再生数が。原因は大きく二つほど考え付いた。一つはニコニコ動画自体の低調。今週、先週の週刊ニコニコランキングを見ればわかるが、数字が25万前後に固まっている上にBGM系、コメントネタ系が多い。こういうのが上位に来てるときはムーブメントが沈静化し、次の流行待ちになっているということだ。11月くらいもこんな感じだった気がする。ランキングにミクと釣りしかいないという酷い有様だった。

もう一つは、MAD自体の伸び悩み。基本的に供給過多になりつつあって、再生数が分散傾向、もしくは一部の頂点Pに集中のどちらかになりつつあり、格差社会が到来しているといっても過言ではない。これは良いデータだ。アイマス全体としても、週刊アイマスランキングを見ると、二月第一週や第二回カクテルパーティーは好調だったが(それでもカクテルパーティーの単品の再生数の伸びが悪い)、それ以外は新年入ってからどうも不調である。しーなPわかむらPの動画でさえも以前ほど伸びないというのは、飽きられてるということだろうか、どっちも5万は行ってもおかしくない出来だと思うのだが。そんな中強いのは、手書きや3Dだから、MADだけが時代に取り残されているのかもしれない。個人的にはMADのほうが好きなんだが。

後はL4U発売と重なって、皆そっちに関心が行ってるとか。whoPとかはすごい悩んでたみたいだし。気分がどうも乗らないプロデューサーや視聴者も多いんだろう。


まあそれはそれとしても、個人的には楽しめた。もう一々貼るのもめんどくさいので、プロフィールのところにマイリスを晒しておいたのでそこから見て欲しい。影山Pの『birthday eve』、ねーよwwwPの『風のRhythm』、イヌPの『ある日の風景』は必見。ねこPとこんにゃくPとタックP、時雨Pが『目が逢う瞬間』でかぶったのにも笑ったが、やはり千早といえばこの曲か。マニアックなところではEuroPも参加していた、彼らしいやり方で。しかし、やっぱり時雨Pはいろいろと別格だと思う。SS×MADという手法は本当におもしろかった。

whoPやTAKAPもそうだが、彼らは見えているものが我々とは違う気がする。whoPがブログで「『美希はwhoPの嫁』と言われるのは悲しいけど『whoPの美希はかわいい』と言われるのはすごく嬉しい」と語っていた。その真意は、P一人一人にそれぞれの美希がいるから、それぞれ愛でてやってほしいとのこと。時雨Pも同じようなことを言っていた。「今自分が見てほしいのは『時雨千早』なんだ」、と。TAKAPはあまりの再生数の伸びなさに一時引退を決意していたが、「自分が凹んで逃げて辞めるのは勝手だけど、雪歩はどう思っているんだね?」 と某Pに言われて復帰。そしてとうとう愛は次元を超えた。逆貞子(もしくは逆電影少女)したTAKAPの開口一番は「雪歩、君に逢えてよかった」。この動画に対してwhoPが「おめでとう。僕は動画の中に入れないから、美希に出てきてもらった」と言っていたのが印象的だった。そんなTAKAPもまた「萩原雪歩はPの数だけ存在します。この動画に登場する萩原雪歩は『TAKAの萩原雪歩』です。貴方は貴方の隣に居る雪歩を大事にしてあげて下さい。」と言っている。


彼らの心の中にいるのは「彼らの嫁」なのであって、もはや一般的に知られているキャラではないのかもしれない。でも、私は「whoPの美希」が好きだし、「TAKAPの雪歩」が好きだし、「時雨千早」は大好きだ。これからも思う存分ニヤニヤさせてください。そしてこの三人、当人同士も仲が良いってのがまたおもしろいよね。
  
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2008年02月24日

一応前夜祭?

明日は如月千早誕生祭である。千早いじめといえばBST72で定着してしまったが、実際彼女はどの程度貧乳なんだろうか。確かにアイマスキャラの中ではもっとも小さい。なんと亜美よりも小さい。身長差がかなりあるんだから、割と致命的な薄さなのでは?というか、胸以外も細すぎないか?

そんな疑問を持つ諸氏も多いだろうが、すでに検証した方々がいらっしゃる。以下、一部のデータ部分はアイマス本スレもしくは架空戦記スレより転載。うん、まあ今日も何かが吹っ切れててきめぇです。


基礎データ

春香  158cm 45kg 83.56.80
千早  162cm 41kg 72.55.78
雪歩  154cm 40kg 80.55.81
やよい 145cm 37kg 72.54.77
律子  156cm 43kg 85.57.85
あずさ 168cm 48kg 91.59.86
伊織  150cm 39kg 77.54.79
亜美  149cm 39kg 74.53.77
真   157cm 42kg 73.56.76
美希  159cm 44kg 84.55.82


検証その1……BMI指数
身長の二乗を体重で割る。18.5以下だと痩せ気味、22以上だと太り気味。

春香  18.0
律子  17.7
やよい 17.6
亜美  17.6
美希  17.4
伊織  17.3
あずさ 17.0
真   17.0
雪歩  16.9
千早  15.6

全体的に細すぎるが、千早の細さはやはり異常。あんまり細いと声が出ない気がするんだが。やよいが意外と標準に近いことが判明。あれ、欠食児童じゃ……やはり真の姿はやよいたんなのか。あずささんも案外細い。逆に律子と春香が標準的な数値なのは割と納得ができる。確かに。このメンバーだとふくよかなイメージがあるのはこの二人か。



検証その2……同年代と比較

年齢 身長 平均バスト

12歳 152.0cm 75.5cm
 亜美    → 149cm B74
13歳 155.2cm 78.0cm
 やよい   → 145cm B72
14歳 156.7cm 79.9cm
 美希    → 159cm B84
 伊織    → 150cm B77
15歳 157.3cm 81.6cm
 千早    → 162cm B72
16歳 157.8cm 82.1cm
 春香   → 158cm B83
 雪歩   → 154cm B80
 真    → 153cm B73

再び春香がザ・標準。きっとこういうデータを見て作ったのだろう。雪歩も身長を考えれば標準か。美希の大きさが目立つが、さすがは「未完のビジュアルクイーン」。伊織も身長の割には胸が出てるのかもしれない。こっちのデータだと、やよいはきちんと欠食児童っぷりが出ている。亜美真美は12歳としては大きいらしい。それはそれで意外かも。そして千早……これはひどい。身長は飛びぬけて高いのにね。りっちゃんとあずささんのデータが無いのは仕様です。だって年齢が。



検証その3……推定バストカップ数
http://www.d9.dion.ne.jp/~ne1gi/bustcheck/cupchecker.html
で計算。

Fカップ……あずさ
Eカップ……美希、律子
Dカップ……春香、雪歩
Cカップ……伊織
Bカップ……亜美
Aカップ……やよい
AAカップ……千早、真

えーと、何が貧相だって?「謙遜も度が過ぎると嫌味になるのよ……」というミンゴスの声が聞こえてくるような結果に驚きを隠せない。F91は有名ですわな。律子と春香、美希は相変わらずスタイルがいい。ここでも伊織が意外と貧乳ではないことが示されている。千早と真が同じというのは某ドラマCDにもあった通り。全体を見てみると、どのカップにも一人はいて、キャラの配置としてはバランスがとれているのかも。



検証その4……ナイスバディ度
http://kaiketsu.tv/mokuhyou/ideal6.php
で計算。100%がいわゆる「モデル体型」。

春香  92.70%
千早  83.49%
雪歩  93.35% 
やよい 80.69% 
律子  95.51%
あずさ 98.97%
伊織  90.45%
亜美  88.63%
真   77.15%
美希  101.22%

美希とあずささん、りっちゃんはもうさすが、としか。美希はどれだけ体型完璧なんだ。雪歩が春香よりもナイスバディ度が高かったのが意外だが、胸は春香よりも小さいことを考えるとヒップの差か。つまりは安産型で雪歩らs(ryわ、わた春香さんはここでも標準的なんですね!

12歳にモデル体型も何も、という気はしてたが亜美真美は意外と高め。アイドルはアイドルということか。そして、やはりやよい、千早、真の細さはおかしい。千早はヒップで救われているのでナイスバディ度なら最下位は逃れた。やよいはやはり栄養足りてないのか。真は……男って言われても言い訳できないなぁ。BMIでは目立たなかった分こっちで最下位ということは、やはり筋肉質なんだろう。



結論

アイドルは全体的に細め。あずささんと美希は完璧モデル体型。りっちゃんも目立たないけどナイスバディ。雪歩はちっとも貧相ではない。春香は体型でも無個性。亜美真美もやっぱりアイドルだった。真は脂肪をつけましょう。やよいはご飯食べてください。いおりんは体型よりもデコだよね。千早はデータで切ってもやっぱり貧乳。でも俺の千早はかわいい。

  
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属性別萌え語り(7) 吸血鬼編

人生も振り出しに戻ったことだし自分の萌えも振り出しに戻してみる。恥も外聞もなく嫁語りさせてもらうわけだが、グーグル先生に公認してもらったのでもう恥ずかしいものは何も無い。失うものもきっとあんまりない。

なぜ吸血鬼に惹かれるのか、ということに関しては大分前に語ったような覚えがあるが、もう一回書き出してみる。一つは永遠なる命(への自分の憧憬)。もう一つは血にまつわるエロスだ。そしてこれらはどっちも神秘性という属性にまとめられうる。無垢なる少女が実は不死者で、真紅の血に染まっているというギャップこそが、自分が吸血鬼に惹きつけられる要因である。(ゆえに永遠性・神秘性と同じくらい少女性が重要な要素だったりする。)

それゆえに、副となる属性も、少女性や神秘性を強調させるようなものが好ましい。具体的にはキャラを出しながら後述するが、赤目(あるいは金)、ロリっ子であることはもはや基本になりつつある。ゴスロリも基本だろう、少女性と神秘性、キャラに両方の属性を付与し強調する。和服も服装としてはかなり良い線を行っている。無口キャラも割と多いが、しゃべらないこと=隠匿することであり、それは神秘性の発露である。一方で「〜〜じゃのう」という古風なしゃべり方も、超長寿であることとお嬢様(であったこと)を示すという点で、吸血鬼にはもってこいの属性だ。

そんなことを言っていたらある友達からいくつか指摘を受けたのでそれについても応答。まず、「吸血鬼と人外をあえて分ける必要性を感じない」と言われた。それはもっともなのだが、単なる人外だと、ゴスロリや和服、無口といった属性との親和性が、吸血鬼ほど高くない。結果として自分の脳内に大して残らない、ということは大いにあると思う。たとえば人外ならエルフとか妖獣とかも入ってくると思うが、やはり吸血鬼ほどの愛着は感じない。

次に、「吸血鬼にもいろいろ種類があるけど?」という指摘。これについては、上のような理由で吸血鬼が好きなので、吸血衝動以外の弱点が無い、できる限り完全無欠の不死者であってくれたほうが萌える。月姫でいうところの真祖のほうが好きだ。日光がダメ、銀器がダメというのは耐えられるが、それ以外に弱点があるとちょっと萎えるかもしれない。

最後に「男の吸血鬼については?」という疑問に対して。吸血鬼萌えの理由は上記のような理由なので、少女ではない時点で興味があまり無い。んでもって、男の吸血鬼はどうせならバトルしてほしい、弱点が無いと盛り上がらない、という理由により、男の吸血鬼は典型的な吸血鬼らしい弱点が欲しい。女の吸血鬼のときとは真逆の理想だが、萌えなんてそんなもんだ。でも、ステレオタイプの吸血鬼ってどうしてもキリスト教絡みの話になるから、ストーリー展開が月並になっちゃって、『ヘルシング』くらいはじけてないとおもしろくならないのは欠点かもしれない。ついでに言えば、ぽんぽん吸血鬼が増えてもらってもやっぱり神秘性が減るので、伝染しない吸血鬼のほうが好きだ。形が人間以外に変化するのも、男の吸血鬼はそれでいいが、女性だと萎える。


以下、自分の記憶の中の吸血鬼(主にエロゲ)のサブ属性と語りの羅列。
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2008年02月22日

ふんぎりが一応ついた

まあ大学院試験に落ちたわけだが、とりあえず当分ニートでもしてみるつもり。せめてブログは明日から通常運営したいと思う。

ここ3日間、いろんな人になぐさめられたので、いい加減立ち直らないと悪いね。


ああ、それに伴い超暇になったので、事情を聞きたい方、普通に飲みたい方は適当に誘ってください。ちなみに、3月の頭には実家に帰省する予定。  
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2008年02月20日

『さよならを教えて』レビュー

これは意見が分かれるだろうな……自分は意外かもしれないが、かなり否定派。


エロゲによらず小説、物語を読みなれてるとすぐに落ちがわかってしまう。もっと若い頃、たとえばこのゲームが出た当時にでもやれば感銘を受けたんだろうが、今やっても使い古しの話にしか見えない。というか、昔あったよねこんな映画。もしくは、こんなことバタイユかフーコーかドゥルーズ辺りから適当に引っ張ってきた思想のようなものを盛り込んでみたという軽ささえ感じる。

シナリオは無いに等しい。シナリオが無いこと自体がテーマを表現するために必要な手法の一つとはいえ、あまりにも電波すぎてついていけない。意図的に前後のつながりをつぶした文章が流れるため、よほどゲームの中に入り込んでいないと眠くなる。音楽とCGは(2001年ということを考えれば)非常に良質だが、睡眠導入への抵抗にはならない。

全部で10時間はまずかからないという短さ。にもかかわらず共通部分が多く、既読スキップで流している時間が長かった印象。しかも選択肢ごとに既読スキップが止まる上に既読スキップには一々右クリックをする必要があるため大変めんどくさい。しかも選択肢がやたらめったら多く、それでいて選択肢一つ一つは大して重要な分岐の要因にはなっていないのでますます腹立たしい。

選択肢中にセーブすることができないことにはあまり不満は無いのだが、そもそもセーブする必要を感じないほど短かった。何よりいらいらしたのはバックログ未実装。そもそも読みづらい文章なのに読み返せないとは、他人に読ませる気があるのか。2001年ならば既にそんなの当たり前になりつつあったのだから、時代のせいにはできまい。選択肢セーブ不可はゲームデザイン上の一貫としても、バックログは許しがたい。


これが昔話題になった作品だ、という歴史的意義以外でプレイする意味は感じない。そもそもその昔でも、これが話題になって『終ノ空』はそこまで人気でもない理由がわからない。同時期の同ネタならあっちのほうが綺麗に描けていると思うのだが。もうちょっと新しい作品なら、『CROSS CHANNEL』という最高峰だってある。現在の評価は過大である、もしくは懐古である、と思う。  
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2008年02月19日

属性別萌え語り(6) 幼馴染編

幼馴染は他のヒロインと比べて、すでに主人公と友達以上の関係であるという大きな特徴を持っている。結果としてエロゲ勢が強かったのは、そのアドバンテージが活かしやすい環境を与えられているからであろう。エロゲ・ギャルゲは、見方を変えればヒロインたちによる主人公争奪戦なのだから。

恋人同士をすっ飛ばして、すでに夫婦の領域にまで入っているほどの親しさ。心理的なタブー度の高さとしては、年の離れた姉妹よりも幼馴染のほうが本来は強く働くそうだ。だからこそ逆に、今更恋人関係になれるの?というのが幼馴染シナリオの代表的テーマになりうる。『マブラヴ』の鑑純夏にしても『シャッフル』の楓にしても、『東鳩2』の二人もそうだ。

もう一つ、幼馴染は割と有能というのも一つの方向性としてある。エロゲの主人公は往々にしてダメ人間なので、優秀な人間を身近においておくと物語がうまく進む、ということだろうし、単に優秀で尽くしてくれる人間はかわいく見える、というのもある。藤枝保奈美が優勝したのは、そこにも書いてある通り、幼馴染のテンプレとして完成されているからであろう。関係無いが、『はにはに』以降オーガストのメインヒロインは常にパーフェクト超人だと思うのだが、やはりほなみんの評判の良さも一役買ってるんだろうか。2位神岸あかり、5位芙蓉楓と、この路線で三人ランクインしてる(8位のスバルもそうかw)。長森瑞佳もそうだと思うのだが、古すぎる上にあかりに比べれば幼馴染としてのインパクトが薄すぎたかもしれない。個人的には、瑞佳のほうが好きなのだが。

『つよきす』のカニは逆パターンで、ダメすぎて主人公のフォローが入る形。こういうのも意外と多い気がする。『とらハ1』の唯子や『とらハ2』の愛さん、『とらハ3』の美由希も妹だけど一応そうか。とらハの主人公はそろいもそろって出来すぎているので、ヒロインのほうが抜けているくらいでちょうど良い。『とらハ1』には、割と完璧人間に近い小鳥もいてバランスがとれている。ちっとも「トライアングル」じゃないのは、とらハファンなら誰もが知ってるエピソードであるが、同じ幼馴染なのに正反対な属性にはその痕跡は見えなくも無い。

その「トライアングル」を達成したのは『みずいろ』だと思う。キングオブぽんこつ早坂日和がいて、妹にはパーフェクト妹片瀬雪希がいて。雪希シナリオは、プレイ当時としては強烈だった。『ラムネ』は七海がちょっとだけ優秀(=非ぽんこつ)だった分、妹である(近接格闘型)鈴夏がだいぶ抜けてる性格だったので、ドロドロしなかった。個人的には七海のほうが好きである。日和はどうにもぽんこつ過ぎた。


名雪は『Kanon』の中だと舞の次に好きなキャラだが、幼馴染という感じはしない。やはり長く離れすぎたためであろう。考えてみると、鍵作品にはあまり幼馴染がいない。主人公の過去の(消えた)記憶がお家芸であるため、それを覚えてしまっている幼馴染は邪魔になるんだろう。瑞佳は確かに幼馴染だが、あれは物語上彼女が幼馴染で無ければ成立しないため機能上、という印象が強い。後は『リトバス』の鈴は一応幼馴染ではあるが、男連中も幼馴染であるし、鈴自体が典型的な幼馴染としての素養を全く持っていないため、やはり幼馴染としてはカウントされづらい。

『水月』の花梨は、主人公との距離感という意味ではさりげなく良幼馴染だと思うのだが、いかんせん主人公が記憶喪失な上に、有能さという要素は雪さんに持っていかれていて、雪さんのシナリオでもかわいそうな役回りをさせられているので、相当に不憫である。雪さんも一応幼馴染ではあるんだろうけども、シナリオ上……ねぇ。

『こんにゃく』の羽山海巳はいろいろ例外かもしれない。家事等は優秀なんだけど、主人公に精神的に依存しないと生きていけない。それはまさに「生きていけない」レベルの依存度で、引く人はそこでドン引きだろう。その原因とシナリオは、王道に見せかけて王道のかなり斜め上を行っている。ところで、『こんにゃく』発売当時から『フォセット』発売の頃は「海巳うぜぇ」という声のほうが大きかった気がするのだが、いつの間にこんな人気キャラに。いや、私は最初から好きなので、好ましい傾向なんだが。そういえば、海巳は『ラムネ』の七海と相当似てると思うのだが、農業してる辺りとか。違うところといえば、海巳のほうが主人公依存度がやや高いことだ。


楓にしろ名雪にしろ花梨にしろ海巳にしろ、自分のシナリオ以外(特にライバルのシナリオ)では全く報われない。幼馴染は一歩ネガティブに捉えればただの「日陰の女」である。芙蓉楓はアニメで思いっきりヤンデレ化したが、海巳はヤンデレ化するほどの度胸が無いからこそああなったんだと思う。日陰の女がかわいいと思うのは自分だけだろうか。あの報われなさ、いじらしさにはどうにも惹かれるかわいさが。女性側の主人公への依存度が高いほど、それは際立つ。

やっぱ海巳かわいいよ海巳。今日言いたいことはそれだけです。
  
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2008年02月18日

『EXTRAVAGANZA』レビュー

Black Cycの最高傑作。昨日からブログさぼってまで一気にクリアした甲斐があったというものだ。今まではこのブランドといえば『マイブラ』を勧めていたが、これからは『蟲愛』を勧めることにする。

『蟲愛』はその異名のごとく、蟲とその母体となった女性のストーリーである。テーマが親子愛だということはプレイ前から聞いていたが、正直半分くらいネタだろと思っていたら直球だった。考えてみれば『マイブラ』であれだけ直球を放り投げたメンバーが冗談で親子愛なんて語るはずがない。終わってみた今となっては蟲君があまりにもいとおしい。人気投票で1位になるのも全く疑念の余地が無い。(ちなみに、人間に限れば似たような理由で綾佳が一番好き。)

まあそれはそれとして、グロすぎる。このゲームに比べれば、『沙耶の唄』も『マブラヴオルタネイティヴ』も一般ゲームの範疇だろうし、『School Days』だって『螺旋回廊』だって、同会社の『ゴア』や『マイブラ』でさえもかわいく見える。CGも格別にグロいが、文章と声がそれを最高に引き立てている。加えてとある登場人物が自分のエロゲ史上最低の下衆で、彼がいないとこのゲームのHシーンは成立しないなという感じではある。下劣極まりないシーンの数々をぜひ堪能していただきたい。全く使用には向かないが。グロ以前に、大概のHシーンは陵辱に至る経緯が酷すぎて萎えるだろうとは思うし。しかし、唯一の人間同士の和姦がCG無し5クリックで終了とは徹底している。

コンプには攻略サイトを使って25時間、使わなければその倍はかかると思われる。その圧倒的なヴォリュームを使った壮絶な女の一代記。圧倒的なヴォリュームによる親子愛の物語と激烈なグロ。その両輪が綺麗に回ってこのゲームは成立している。グロと触手に耐性があるならば、ぜひやってほしいゲームである。

そういえば、『沙耶の唄』は純愛のストーリーだろうか。匂坂郁紀は外見が人間っぽく見えたからこそ沙耶に惹かれていった。あの作品は果たして外見に惹かれていったものを純愛と呼べるのかどうかという疑問を提起している。『蟲愛』はそれに対して「親子愛」ならばそれを乗り越えられる、という究極の回答で切り返したように思うのだが、いかがだろう。「ナウシカのエロゲ版」という表現も、それなりに正しいように思うし、「『クラナド』、『家族計画』と並んで家族愛三部作」という評価もそれなりに的を射ていると思う。それなりに、としか言えないのは客層があまりにも違うから。


以下、ネタばれ。  続きを読む
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2008年02月15日

属性別萌え語り(5) メイド編

そろそろ連載を再開したい。あとは今回と、16日に結果が発表される(6)幼馴染編と、個人的に書きたい(7)吸血鬼編、ひょっとしたら書くかもしれないその他編(8)で終わり。その他、「これ書けよ」って属性があれば何かしら書いてみたいと思う。無口はその昔どっかで書いた覚えがあるけど、どうしようか。

メイドさんといえば、私の中ではかなり好ましい属性の部類である。少なくともいままでの4回に比べれば、一番好きな属性であるといえるだろう。自分がメイド服好きだからという外見上の理由は当然あるが、メイド服とメイドさんは別物であることは疑い得ない。主従関係の種類は数あれど、従順さがこれほど強調される職業は他に無いだろうし、それを逆手にとって、契約上の関係以上の恋愛関係に発展させるというのはメイドモノの王道になっている。そのために、逆に主従関係の薄いメイドさんがステレオタイプになりつつある気もする。

一時期エロゲによらず業界全体でメイドさんが供給過多だった時期があるが、あれは00〜02年頃だったか。感覚的には妹ブームの直後でツンデレブームの直前という気がする。私のメイドさんの起源も、おそらく『まほろまてぃっく』だろうから、もろにその期間である。メイドさんも随分と粗製濫造されたもんだが、まほろさんは後の『水月』の雪さんと並んで代表格といえる。二人とも、献身的に仕えるべき理由(=負い目)を持ってたというのは、おもしろい共通点だ。どじっ子でもないし、十六夜咲夜も含めてパーフェクトメイド三人といった感じだろう。

これも時系列的に出会ったメイドを思い返してみると、まほろさんの次に来るのは『月姫』のヒスコハか。翡翠は昔大好きだったが、好みというのも変化するわけで、今はそれほどストライクゾーンでもなかったりする。といっても、その好みも無口の中でしか移動していないのではあるし、もちろん今でも好きな部類のキャラである。翡翠もメイドらしいメイドだったし、メイドらしいシナリオだった。無口メイドというのも、一つの典型かもしれない。琥珀さんは……あれをメイドとして見るのは間違ってるな。

その次に出てくるのは、『とらハ3』のノエル・K・エーアリヒカイト。まほろさんと続いてまたアンドロイドかよという指摘は甘んじて受けよう。しかも戦闘用というところまで同じだが、性格だけは全く異なる。無論ノエルも好きだが、彼女の場合はやはり忍とセットで考えたい。今思い返してみれば、あれは良い百合だったんじゃないかと思う。ちなみに忍はとらハ世界における俺の二番目の嫁ですが理由と一番目の嫁は詮索するまでもないんじゃないかと思います。

その次は、『顔月』の二人。それぞれメイドの枠内で別方向に典型的だったか。メガネは旧型の契約系、金髪は新型の友人系。まあ、二人ともゲーム内でろくな目に遭ってないんだが。ろくな目に遭ってないといえば、『マイブラ』のあの子。双子のインパクトが強すぎて覚えてないな。ただ、死んだ○○の××で作った△△で犯されたシーンはさすがにドン引き。ファンディスクで黒化したときは大爆笑した。『EXTRAVAGANZA』のメイドさんは、もっと酷い目に遭ってた。ユーリアはほんとに救われない。ブラックサイク自重。

『明け瑠璃』のミアは正直影が薄い。典型的すぎた上に周囲のキャラも濃すぎたか。人気投票の結果が全て(6人中5位)といいたいところだが、ベリじゃなかったのはメイド属性の意地か。『カノギ』の火乃香さんも印象薄い。もうちょっとシナリオを何とかしたかったんじゃないだろうか、というのが透けて見える。『Tick Tack』のセージは、今思えばツンデレのところに書き忘れた。ツンデレでは割と好きな部類(魔王様に余裕があるので)だが、何よりも親子丼始まったな。


知名度は低いけど(正直9位に入ったのは意外だった)、最近のパーフェクトメイドとして『かにしの』のリーダさんを挙げてこの項目を締めたい。彼女もみやびとセットで考えたいという意味ではとらハの主従と同じなのだが、主従が女性同士だとやはりその形が落ち着く。さらに言えば、ノエルは攻略できたものの主人公は結局忍と結婚してるし、リーダさんはそもそも攻略できないところまで同じだ。残念ではあるが、ともに納得はできるし、それがほほえましくも思える。雪さんやまほろさん、翡翠は、主人公が仕える相手だからこそ目立つことが出来た(十六夜咲夜にいたっては自分が主人公の場合さえある)。もっとも、キャラのよさや人気にとって、それは大して重要な要素ではないのではあるが。
  
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2008年02月14日

第125回「知性の眼 イタリア美術史七講」小佐野重利著、中央公論美術出版

前回同様、直接の師の著書を紹介してみんとす。『知性の眼』は小佐野重利先生の最新の著書であるが、過去に出版された『記憶の中の古代』『修復の理論』(翻訳)『旅を糧とする芸術家』の補論という感触の強い本である。すなわち、ルネサンスにおける古代・中世受容の様子や、芸術家伝説に関する論考が収録されている。言うまでも無いことだが、やっている時代はルネサンスという花形だがその作業自体は大変地道なものであり、美術史の学生ならばおもしろいが、そうでなければ何をやっているのかさっぱりかもしれない。

非常にどうでもいいことだが、本書はですます調で書かれている。普段先生方の論文というと語尾は常に「である」「であろう」なので、非常に違和感がある。しかし授業中はいつもですます調で話しているので、直接授業を受けている身としては、文章がそのまま声で再生されるので何とも妙な気分にならないでもない。本書自体が筆者の講演録なので、それもそのはずなのだが。(ゆえに前書きのみ論文調の文章となっている)

そして、その内容はそのまま普段の授業に使われているため、私としては授業の再録のような感覚がする。非常に細かくつけられた註以外は、レジュメと自分のとったノートと全く同じ内容が並んでいる。逆に言えば、この非常に詳しい註がこの本を本たらしめているのかもしれない。また、試験や院試の元ネタにもなっているため、悲しいことにあまり良い気分では読めなかったこともある。そういう意味でも思い入れの強い一冊かもしれない。

それにしても『知性の眼』とはストレートなタイトルだ。美術史とは端的に言えば知性の眼を養う学問と言ってしまうこともできると思うのだが、それゆえにサブタイトルと著者名を隠されるといつの時代を扱った本かわからなくなる。それだけキャッチーなタイトルだと思うのだが、内容の濃さ(≒人を選ぶ)とは釣りあっていないような気はしないでもない。しかし、『記憶の中の古代』や『旅を糧とする芸術家』に比べれば値段としても厚さとしても入りやすい本ではあるし、補論であるがゆえに様々な分野に触れているので、教授・小佐野重利の業績を垣間見るのには良い本であろう。


知性の眼―イタリア美術史七講
  
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2008年02月11日

第124回「ドイツの国民記念碑1813年ー1913年」大原まゆみ著、世界美術双書(東信堂)

あまりにも近い人が著者の場合はレビューじゃなくてイントロダクション(というよりもヨイショ)になってしまうのでどうかと思ったけども、考えてみるとそれでもいいやという気がしてきたので、書くことにする。というか、イントロダクションのほうが重要かもしれない。

私の大先輩にあたる大原まゆみ先生の書かれた異色の本。近代ドイツというと、統一という大事業とそれに付随するナショナリズムに触れずには何も語れないところがあるわけだが、美術の中でも最もその影響を受けざるを得なかったのは、モニュメントの類であろう。ドイツ語ではDenkmalという、これは語源的に訳せば「記憶に刻まれるべき印」辺りになる。

ドイツ帝国の成立は様々な人々の思惑が絡んでいた。1813年時点では、まさかプロイセンが武力によって統一するとは思いもよらなかっただろうし、1871年の時点では、まさか50年以内に帝国が崩壊するとは思っても無かったことだろう。1813年から1913年の間に人々の思想はころころと変化し、その変化は記念碑に直接現れた。

本書においては、特徴的な7つの記念碑を取り上げてドイツのナショナリズムの変質とその表象を追っている(紹介には8点と書いてあるがどう読んでも7点だと思う)。モニュメントは、様式の変化を追う現代の美術史において決して本流ではない。建造に時間がかかる上に大多数の人々の思惑が絡む公共建築であるため、美術としてはおもしろみに欠けるものが多い。しかし、だからといって捨てておくにはもったいない対象ではある。そんなことを主張した本である。

正直に言って、カスパー・ダーフィト・フリードリヒを扱っていなければ手に取らなかった本ではある。そのくらいニッチな分野の本ではあるが(あとがきに著者もそう書いていた)、近代ドイツやナショナリズムの表象といった言葉にピンと来るならば探して読んでみる価値は確実にある。あと、創作の助けになる本でもあるだろう。特にケルン大聖堂の歴史や、ニーダーヴァルト記念碑、キフホイザー記念碑設立の経緯はとても何かに使えそうである。行ってみたくなったのは言うまでもないか。


ドイツの国民記念碑 1813年‐1913年―解放戦争からドイツ帝国の終焉まで (世界美術双書)
  
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2008年02月10日

属性別萌え語り(4) ヤンデレ編

ヤンデレは前語ったことあるので軽く触れる程度に。ヤンデレは3エロゲに一人くらい攻略対象でいるとwktkだが、キャラそのものにそこまで萌えるかと言われると何ともいえない。ただ、病むくらいに愛されるのは見てて気持ちが良いかもしれない。前に某人が「シャッフルのキャラは楓だけじゃなくて、リシアンサス以外は皆ヤンデレ化するから、いくら空気でもリシアンサスがメインヒロインで正解」と話していたが、全くもって同感である。その意味で、ヤンデレというのはシナリオライターの気分次第で生まれたり消えたりするものだろう。

言葉よっぴー楓詩音由乃あたりは言い尽くされてる感が無きにしもあらず。気が狂ってる度と不憫さでは楓に一日の長がある気がする。仮に、亜沙先輩とくっつこうものなら、原作設定なら空鍋することは無いだろうが、むしろ自殺しかねない。やっぱリシアンサスが正解だわ。言葉については、昔書いたが自分は世界擁護派なので、単なるビッチという印象しか。いや、世界もビッチなんですけどね。同レベルって意味で。ビッチという意味ではよっぴーも大概だが、あれはレオに包容できるだけの甲斐性が(多分)あるだけマシか。詩音はヤンデレってよりはひぐらし症候群だわな。

古参なら夕奈さまを挙げておくべきなんだろうが、これも言い尽くされてるか。バルねこの包丁は本当に勘弁願いたい。タイマンステージがトラウマすぎる。『腐り姫』の 樹里は……シナリオが電波すぎて何とも。そういえば、メガネの人が溶けたシーンで「やったね!うざいのは消えた!」と思ったのは僕(と某友人)だけではないですよね。

『君望』のマナマナは賞味期限が切れたか、最近話題にも上らない。病み方としては言葉に並ぶ逸材だというのに。もっとも、あれに関してはマナマナの病みっぷりというよりは孝之の同調した壊れっぷりがすごかったという要素が強いだけなんじゃないかという気もしてきたのは確か。そういえば、『月姫』の琥珀さんといい『Fate』の桜といい、さりげなく型月の真ヒロインって両方病んでたなとふと思った。真ヒロインにヤンデレもってくるとすっきり終われるのは確かだろう。

加えて、『CC』は作品の性質上ヒロイン全員ヤンデレだと思うのだが、全く話題に上らないのは不可思議と言えば不可思議。ここで原因を考えてみると、今のヤンデレ人気の中心地はアニメだから、アニメ化しないとネットの話題に出てこないんじゃなかろうか。だとすれば、『君望』のマナマナが話題に出てこないのも納得できる。エロゲにおけるヤンデレブームはよっぴーを最後に過ぎ去った感がある。「萌えにおける主導的ジャンルは葉鍵頃までエロゲだったが、ここ数年でアニメになった」という言説はよく聞くし、実際にその通りだと思うが、こと属性に関しては、まだエロゲが主導的立場にいるのかもしれない。

  
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2008年02月09日

『世界で一番NGな恋』レビュー

主人公29歳無職バツイチで、メインヒロインが中学生ってそりゃダメだろ……常識的に考えて……とだれもが突っ込む設定。しかし丸戸には里伽子とさえちゃんというそれぞれ別方向で究極のダメな女を描いたという前例があるので何の心配もしてなかったが、良い意味で予想通りだったか。

ただ、灰汁の強さは際立っていた気がする。HERMITの丸戸作品を初めてやったのは自分もそうなのだが、「ああ、やっぱり丸戸節だなぁ」と思う一方で、あまりのテイストの違いに驚きを隠せなかったのも確かだ。「戯画での丸戸作品を期待すると肩透かし」という、世の丸戸信者が喧伝していた話は真実であった。それでも、個人的にはぜひこの作品をやる前に『パルフェ』『こんにゃく』には触れておいてほしいと思う。というよりも、『ダメ恋』をいきなりやると、きっついかも。

ちなみに、私はこの主人公がかなり嫌いなタイプである。すぐに謝る奴というのは結果的に事大主義者になりがちで、実際に彼は作中で何度もそのせいで大変な目に遭っている。特に、自分に能力があるのにもかかわらず、必要以上に卑屈になるのは最も許せないタイプの人間かもしれない。それでもこの主人公が許せるのは、それでいてハーレムを形成させるだけの、母性本能をくすぐるダメさ以外のものを持ち合わせていることと、ちゃんと作中で彼の卑屈さが直りつつある描写がなされていることだ。これは29歳の彼の、遅すぎた成長物語なのかもしれない。


あー、あと愛知県ネタ多すぎて地元民大勝利。風来坊の手羽先をくわえ、蓬莱泉「空」を飲みながらプレイすればいいと思うよ。愛知県民には本作品をプレイする義務があるわ。


以下、ネタばれ。

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2008年02月08日

属性別萌え語り(3) 姉編

これまた困ったことに、苦手でもなければそう好きでもない。ただし姉というと妹が他の属性と重なりやすいのと違って、割と独立しやすい。だが属性としての指向性は妹よりも強く、画一的にはなりやすいか。そして、ネタ元である属性別選手権を見て、はて困ったなと。TOP10で語れそうなキャラが千鶴さんと乙女さんとたまねぇくらいしかない。そして全員大して好きでもないという。まあいいや、独自に姉萌えでも語ってみようかと思ったら、過去に萌えた姉がそもそもほとんどいないという。

個人的には姉といえばもうこの人、『カノギ』の鳥羽莉しかいないわけだが、彼女も(7)に飛ばすべきか。彼女にあったのは姉と恋人、吸血鬼と人間という表裏一体な悩みであったわけで、そこから姉だけとって語るのはちょっと難しい。朱音も大好きなキャラではあるんだが、彼女を姉として扱うのは何かが間違ってる。要素が無いわけではないんだが。

『アカイイト』というと年上だらけのゲームではあるんだが(ゲームの性質上当然)、姉というとユメイさんか。でも『アカイイト』の場合は主人公が女性なので、他の姉キャラと同列に論じるのは無理があるだろう。百合だからこその「姉」が機能することもあるわけで。百合の姉も加えていいなら『マリみて』の志摩子さんとか、『カタハネ』のアンジェリーナとか、萌えたキャラはいっぱいいる。加えてユメイさんの場合も、人外と人間の葛藤と重なってる部分もあるし。でもってあの人は変態だからあてにn(ry

自分の萌えた姉だとネタが尽きたので、有名な姉キャラについての雑感でもだらだらと。千鶴さんは、ああいうダメな姉は一つの典型だよねぇ。確かに年上で有能なのにダメってのは、心をくすぐるものがあるかもしれない。『DC2』の音姫もこのパターンか。たまねぇと乙女さんは、弟に甘いこと以外はパーフェクトという、逆のパターンの典型的な姉。この三人が人気あるのはうなづける。

『sola』の森宮蒼乃はキャラ紹介を見る限り俺のツボではあるんだが、まだ見てないので何ともいえない。脚本久弥だし評判良いから今度見てみるか。
  
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2008年02月07日

属性別萌え語り(2) 妹編

語る上では困ったことに、苦手でもなければそう好きでもない属性。妹というとそれなりの指向性を持っていて、それは往々にして後輩やロリと重なる。しかし真の妹好きに言わせればそれは区別されうるべきらしいのだが、それはやはり血縁的な背徳感だったり「お兄ちゃん」という呼称だったり、一つ屋根の下というシチュエーションだったりする要素が複合的に区別を成り立たせているのであろう。

まあ妹といえばシスプリの話を出さないわけには行かないわけで。とうとうトゥルー家族な19人の亜種が出現したけれども、いまだに古参ヲタにはそれなりの人気をほこっているのはすごいのかもしれない。果たしてベビプリはあの領域にまで駆け上ることができるのか。どうでもいいが、乃絵美は入ってるのにシスプリキャラが一人もいないことに時代の流れを感じればいいのかどうか悩んだ。『With you』未プレイの自分としては、当時攻略できないことに対するリビドーを発散させた同人誌が多すぎて、どこ開いても乃絵美がいて笑えたという記憶しかない。

閑話休題して、前に地元連中で集まったときに、お互いの過去の傷をえぐろうという話になって、シスプリ内順位をつけたらどうなるかという、古傷に塩を塗るような行為をやっちまったわけだが、その際私がつけた順位として

千影>俺の妹の壁>春歌=鈴凛>普通の妹の壁>可憐=咲耶=衛=白雪>うぜぇwww>花穂=雛子=四葉=亜里亜>空気>鞠絵

これ見て「FW1人、MF2人、ボランチ4人、DF4人・GK1人。1・6・4か、中盤が厚いな」と評した某サッカー馬鹿は天才ではないかと思う。上三人が好きな理由はこのブログを読んでる人なら説明不要だと思われるのだが、下のほうを見るとこれまたツンデレ嫌いの理論と同様の理論で型がついてしまったりする。というか「うぜぇwww」の壁が全てを表しているかもしれない。結局、妹の一つの指向性としてはこれなんだと思う。一つ屋根の下で血縁があって年下という要素が集まれば、まあそうなるか。ただ、シスプリで一番人気があったのは咲耶で次点が千影か春歌というのを考えると、むしろシスプリは「妹」の典型例からは外れているのかもしれない。


そうして過去の妹キャラを探していってみると、これまた月並な上に古参乙で申し訳ないが、やはり『みずいろ』の雪希は外せないにも程があって困る。乃絵美と雪希はタイプが割と似てるよなーと思うと、当時は世話焼き系が全盛期で、むしろ守ってあげなきゃ系の流行は最近なのかもしれない。

同じく古い方から攻めていってみよう。まず、秋葉は妹として考えてもいいのか?ツンデレとして考えたほうが正解な気はするが。月姫のキャラとしては翡翠レンの次くらいには好きだった。まあ型月作品のキャラについては、萌え語り(7)くらいで後述したい。DCの音夢は……どう言えばいいのか難しいな。当時好きだったような気はするけど記憶が薄れてて何も書けないということはその程度だったということかもしれない。ああ、でも声だけは脳内再生できるな。さすがは鳥居花音。つうか、『DC the origin』って曲芸本気か。さすがにぼりすぎだろ。

『君望』の涼宮茜。遥一辺倒な自分としては複雑な感情を抱かざるを得ない。これも「嫌いじゃないんだけどね」の一例か。『家族計画』の末莉も、何ともいえない。末莉に限れば妹じゃなくて単なるロリ属性だろという気がしないでもない。『いたじゃんR』のすずめは好きだが、残念ながら偽鈴音のほうが好きだ。そして彼女(偽鈴音)を妹として扱うのは適切かどうかは難しい。『鬼哭街』のルイリーは……ノーコメントでいいですかね。

あとは、『とらハ3』のなのはさん……ではなくて、美由希。眼鏡キャラが嫌いな自分としては二重の意味で例外。「兄と修行する妹」は新しかったわ。高町家で唯一不器用で家事が出来ないとか、修行時間以外は読書タイムとか、細かいところでツボを突かれたような気がする。『おもちゃ箱』での美沙斗さんとの会話は思わずほろりと来た。

最近の妹だと、『明け瑠璃』の麻衣はかなり好きな部類ではある。「最強のエロかわいい妹」。とりあえず、Hシーンの使えるっぷりは異常。キャラとしては普通の妹キャラだが、王道中の王道という意味では評価してあげたい。これも声の影響が大きいのは否めないが。音ちんの名演技ですわな。


最後に最古参として。『ラブひな』の浦島可奈子。一途に無口が混ざった化学変化は最強だと言わざるをえない。ただ、それって妹萌えとして正しいのかと言われるとそれはかなり疑問ではある。こうして見直してみると、可奈子、千影、雪希、美由希と妹らしい妹は雪希だけである。つまり、逆に雪希はそれだけ偉大な「マイシスター」であったと言えるだろう。  
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2008年02月06日

属性別萌え語り(1) ツンデレ編

自分の萌えの方向のあまりの読まれやすさを改善(?)するべく、属性を縛った上でキャラ萌えを語ってみることにした。さてどういう縛りで行こうかと考えてみたが、ここはもう単純に属性別選手権通りで良いんじゃないかと。

んで、ツンデレ。前に「ツンデレあんまり好きじゃない」と書いたことがあるが、最近ようやく普通に見れるようになった。楽しみ方がわかってきたのかもしれない。ただ、それでもやはり典型的なツンデレたるルイズ、シャナ、ハルヒあたりは全然萌えない。翠の人形さんもダメだわ。受け付けない。

原因はわかっている。なんというかね、「子供のケンカ」を見てるのが嫌いなんだわ。だからどっちかに余裕があるか、出来れば両方に余裕があって、「ツンデレという現象を楽しんでるカップル」なら、逆にかなり好きである。ただ、こういった事例は、自分の知っている限り少ない。ツンデレといえば自分(主人公)よりも精神年齢が低くその他の能力は高い、加えて主人公の側もへたれてる、なんてことが多いが、そのほうが作りやすいのだろう。

月並ではあるが、そういった理由によって個人的なツンデレクイーンはカトレアしかいない。玲愛のほうが大人びていて、仁も決して子供ではないから、「大人同士の恋愛の中のツンデレ」みたいなものを魅せたという点で、自分がツンデレなのに例外的に好きなキャラであるのは何ら不思議ではない。同様に、『ショコラ』の翠はかなり好きな部類なのだが、彼女の場合あまりにも香奈子のせいで割を食っている。ややかわいそうな立場か。

割りと近い理由で、『君望』の大空寺もツンデレとしては珍しくありだと思った。あれは主人公はへたれてるが、大空寺がツンデレである理由付がきちんとなされているし、大空寺が優位だったからこそ「私はパンを焼いてあげました」の名シーンが作られたわけで、これもツンデレ構造のシナリオからはかなり例外だろう。

逆に、典型的なツンデレなんだけど、主人公がかっこよすぎて結果的に許容範囲な好例としては、『月陽炎』の悠志郎と美月。これはもうやった人なら納得していただけるだろう。まああのゲーム、どのキャラをとっても造形が秀逸なんですが。『顔月』の鈴菜も似たような例かも。ただ、あの場合は鈴菜が箱入りすぎて物を知らなかっただけという気がする上に、鈴菜はどっちかといえばヤンデレなのではないかとも。真エンドや某エンドを見ても、主人公に依存しすぎ。

マリみてのドリルは、昔可南子派だった自分としては大嫌いだったが、祐巳と和解後のドリルは、上の二例っぽいツンデレ化しつつあるので株が急上昇している。祐巳ちゃんが大人びてきてるし、彼女の人生上の大問題も解決しちゃったから、瞳子も「余裕のあるツンデレ」でいられるんだろうなというのが自分の分析。この間書いたが、最新刊での可南子とのやり取り、最高でした。

『GA』のランファは嫌いではない。タクトが普通にかっこいいので。ただ、あのカップルの場合、デレ期以降がギャグとして秀逸すぎて、ツンデレ云々はもはや関係無い気がしないでもない。『GA2』のアニスはツンデレというよりはただの照れ屋か。彼女は素直なところでは素直なので。こちらもアニスが普通にかっこいいので割と好き。カズヤはちょっとがきっぽいけど、好感の持てる子供っぽさだから鼻につかない。

んで、最後に『カノギ』の涼月。彼女を見て思ったのは、デレるからいけないんじゃないかと。変にデレるくらいなら、最後までツンツンしたまま恋愛関係(と言えるのかどうかは疑問だが)に持ち込んでくれたほうが、よほど萌えるような気がする。前述の大空寺然り。それにはライターのかなりの技量が必要な気もするが、はてさて。
  
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