・『NEW GAME』1・2巻。アニメ放映部分。アニメがおもしろかったから買ったクチ。
→ 読んだ感想としては,原作も及第点ではあるのだけれど,やっぱりアニメ化が神がかってたのもまた確かなのだなという。『ごちうさ』もそうなのだが,ここまで絵が整っててストーリーがしっかりあると,狭いコマで短いスパンで落ちを用意しないといけない四コマだと逆に支障があるように思う。これも丸々『ごちうさ』アニメの感想とかぶるのだが,そこで話が約10分ごとにひとまとまりになって,絵も大写しで動かせるアニメになると制約が外れたのが,アニメ化でとても良かったのではないか。もちろん声優さんがはまり役だったとか,マイナーチェンジとして最初からディレクターのしずくさんが表に出てきてるとかいう点もアニメ版の美点であるが。
→ そういうのは横に置いといて欲望のままに感想を言うなら社会人百合おいしかったですの一言に尽きる。りんコウの破壊力ほんと半端ない。
→ なんだかんだ言って3巻以降も買うと思う。というか買う気はけっこう前からあるのだけれど,アニメ化が終わった途端に最寄りの本屋などで一斉に平積みから消え,どころか書棚にもなくなってしまい,大きな書店に行くチャンスをうかがっている状態という……そりゃ発売直後一週間とかアニメ化のタイミングの売れ行きにしか出版社が注目しなくなるはずで,そもそも買えないのではどうしようもない。
・『アド・アストラ』10巻。カヌシウムの戦い,マルケルス戦死,バエクラの戦い,ハスドルバルのアルプス越え,メタウルス川の戦い,ハスドルバル戦死。
→ スキピオの取り逃しとしか言いようがないハスドルバルのアルプス越えをどう処理するかと思ったら,わざと越えさせたことにしてしまった。バエクラの戦いも,ただのハスドルバルの敗戦ではなく,ほとんどわざと負けた形に。ついでにネロの復讐戦であるメタウルス川の戦いや,その後のヌミディア騎兵が裏切る伏線にもなっていて,改変としては安直ではあれ上手く伏線をまとめていた。また,ハスドルバルがアルプスを越えた時点での兵力は不明であるが,本作ではその最小値に近い約3万を取ったようである。あわせてメタウルス川の戦いもどちらかというと丘の迫る狭い地形にローマが誘い込んだのが真相のようだが,ハスドルバルを名将として描く本作では兵力の小さいハスドルバルが正面の狭くなるメタウルス川河畔を選んだという描き方になっていた。改変の理由が見えやすいのは良いことだ。
→ 最後で弟を殺されたハンニバルが怒りで震え上がっているが,史実的にはこの先のハンニバルは割りと動きがないままイタリア退去までいくはずで,何か大幅な創作を入れてくるということだろうか。でまあ,それを織り込んだ上で11巻はイリパの戦い,スキピオの凱旋くらいまでかなと予想しておく。あとこの漫画,ここまでギスコーネが一切出てきていないが,この先ではさすがに出さないわけにはいかないはずで,どうするんだろう。
・『リボンの武者』5巻。VS黒森峰(エリカ)。
→ エリカさん,スピンオフでも散々な役回りである。最近割りとまじでかわいそうになってきたので,せめて公式ではどこかで報われるものがあってもいいのでは……(エリカ主人公のスピンオフも始まったけど,あれは過去編な時点でどう考えても報われないわけで)。
→ 黒森峰他に戦車の戦力では劣る大洗が勝てた理由や,劇場版で大洗が大学選抜に勝利した理由として,考察界隈では「将官たる者の数の違い」が「作戦の柔軟さに与えた影響」と散々指摘されていて,円盤のコメンタリーでも公式から言及されていたわけだが,作中の描写としてここに触れられたのは本作のこの巻が初めてになると思われる。それでエリカの代の黒森峰が「個々で作戦を理解し,決断しうる将官の育成」を方針として掲げたのは自然な流れで,その黒森峰も確かに見てみたいところ。今回はあっさり負けたけど。
→ しかし,本作はさすがに同じ展開続きではあり,ちょっと飽きていた。「戦車道の名門がタンカスロンに参戦するも,タンカスロンのルール無用っぷりに適応できずに敗退」という展開はもうワンパターンでは。まだ登場していない戦車道名門校というと聖グロリアーナのダージリンや,エリカのリベンジで出てくるまほが率いる黒森峰は,さすがに何か手を打ってくると信じたいところ。