2019年01月31日

私的フェルメール全点制覇への道も折り返し

フェルメール《取り持ち女》上野の森美術館のフェルメール展に行ってきた。フェルメール10点を含むオランダ黄金期の絵画49点の豪華な展覧会である。ただし,フェルメール10点のうち初来日は4点,そのうち2点は東京展のみの展示でしかも入れ替え,最後の1点は大阪会場のみの展示ということをやらかしてくれているので,新作4点を全て見るためには3回足を運ぶ必要がある。しかも入場料は一般的な設定よりもかなり高い2500円なのだから,わざとやっているなら相当アコギである。一応,料金は音声ガイドを強制配布しているのでこの料金も含まれていると思われるが,全部聞いた結果で言えば別に要らなかった。要らんから500円下げてほしい。それでも二回行ってしまったので私の負けである。

入場は2時間おきで,完全入れ替え制ではなく,一度入ったら追い出されることはない。しかし,47点しか展示がなく,音声ガイドを聞き終わったら移動という流れで動いている人が多いこともあって,各人の滞在時間は長くても90分ほどと思われ,会場内はそれほど混んでいなかった。この工夫はすばらしく,絶対に死ぬほど混雑すると予想されたフェルメール展をこれほど快適に鑑賞できる環境にしたのは賞賛されていい。他の死ぬほど混む展覧会でも真似されてほしい。

展示について。すばらしかったのはフェルメール以外も手抜きが無かったことで,点数は少ないがその39点もオランダ黄金期を見事に体現する数々であった。フランス・ハルス,テル・ブリュッヘン,ヤン・ステーン,ヤン・デ・ヘーム,ヘラルト・ダウ,ピーテル・デ・ホーホとおなじみの面々が並ぶ。ちょっとおもしろかったのは女性画家が二人含まれていたこと。欲を言えばやはり点数の少なさはどうしようもなく,特にヴァニタスが1点だけ,静物画全部で3点しかないというのはかなり苦しい。

肝心のフェルメールについて。《マルタとマリアの家のキリスト》,《牛乳を注ぐ女》,《手紙を書く婦人と召使い》,《手紙を書く女》,《リュートを調弦する女(窓辺でリュートを弾く女)》,《真珠の首飾りの女》はすでに見ている。この中では《牛乳を注ぐ女》は前に見た環境がひどかったので,このたびじっくり見られてよかった(今考えてもあのときのオランダ風俗画展はひどかった)。《手紙を書く婦人と召使い》は2008年のフェルメール展の際のアイルランド国立美術館のファインプレーを思い出す。こうして振り返るとフェルメールにまつわる記憶もましてきた。

日本初来日の3点,まず,唯一期間フルに展示されていた《ワイングラス(紳士とワインを飲む女)》について。明らかに男が女を口説いているシーンだが,男の出方が慎重で,画面に緊張感がある。窓のステンドグラスは手綱を持つ女性で「節制」の擬人像だそうだ。浮ついた色恋を戒めているそうだが,画面の緊張感のおかげで浮ついた恋には見えない。それ自体もフェルメールのねらいであろう。次に《赤い帽子の女》について。画集で見たときからこれはフェルメールの真作に見えなかったのだけど,本物を見ても違和感を拭えなかった。これがフェルメールなら《聖プラクセディス》も真作でいいと思う。最後に,《取り持ち女》について(今回の画像)。フェルメールの風俗画にしては胸を揉まれる女性が登場するなど非常に俗っぽい。フェルメールが歴史画家から風俗画家に転向する契機になった作品だそうだが,とすると初手はまだ迷走していたということか。これは娼館の光景で,タイトルの取り持ち女は左から二番目,画面の最も奥にいる。これで取り持ち女というタイトルになるのはよくわからないが,本作の白眉は画面右端のグラスとデルフト焼の美しさであろう。


さて,これでとうとうフェルメール全点制覇への道も22点に到達し,残りは15点となった(《聖プラクセディス》と《フルートを持つ女》をカウントしないなら21点で,残りは15点)。しかし,ここからが難しそうである。

(追記)
大阪市立美術館に行き,大阪会場限定の《恋文》を鑑賞。  

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2019年01月30日

稀勢の里引退に寄せて

多くの好角家がそうだと思うが,稀勢の里については言いたいことがありすぎて全くまとまらない。一言で言えば,これほど好角家の気持ちを振り回し続けた力士は稀有,あるいは空前絶後ということである。かく言う私もその一人で,この記事を書くためにブログ内検索をかけたところ,「稀勢の里」というワードを使った回数は約300回にも上っていた。

まず,彼の力士人生を振り返ることにする。稀勢の里は出世が早い力士と言われるが,中卒の叩き上げとしては,という前提条件がつく。そのため,若くして出世したという方が正確になる。2004年,17歳9ヶ月での十両昇進は貴乃花(当時は貴花田)に次ぐ史上2位の記録。その後も前頭上位定着までは早かったのだが,その後が非常に長かった。上位には勝つのに下位に取りこぼす,肝心の大事なところで落とす,空気を読まないところではなぜかめっぽう強いとは散々に言われており,本人はガラスのハートなのに,ファンの精神は鍛えられていくとは早いうちから言われていた。なぜこれほど人をどきどきさせるのかと言えば,勝つ時の勝ち方が圧倒的に強く,大器の片鱗どころか大器しか見えなかったからである。2010年九州場所には白鵬の63連勝を止めて喝采を浴びた。

そうして我々はこの大器が開花するのはいつかいつかと辛抱強く待ち続け,待ち続け,待ち続け,とにかく待ち続けた。ハラハラドキドキに耐える精神とともに,忍耐力まで鍛えられていった我々は,2011年にやっと大関に昇進したことで報われた。入幕から7年,少なくとも2007年頃には大関候補と呼ばれていたから,そこから数えても4年である。しかし,大関に昇進してからもガラスのハートは治っておらず,相変わらず我々の精神を翻弄させてはいたが,安定して10勝はしたのでカド番の心配はしなくてもよかった。この安定はしているが大事なところで負ける性質は,2016年に上げた優勝ゼロのまま年間最多勝(69勝)という珍記録にもよく現れている。また,メンタルで言えば2016年に改善の兆しが見られ,同時に土俵下で不気味にニヤつく稀勢の里の姿がよく現れるようになり(稀勢の里アルカイックスマイルと呼ばれた),あれは彼なりの精神統一法だったらしいことが後からわかった。

そしてこの安定性が評価され,2017年初場所に初優勝を果たすと,実質的に連続優勝した実力があると見なされて横綱に昇進した。大関在位31場所,新入幕から所要73場所はどちらも史上2位のスロー昇進である。この昇進については,大関昇進も基準に満たない32勝であったことから甘すぎる「稀勢の里基準」と揶揄されたが,稀勢の里の実力に鑑みると特例ではあれ甘すぎるということもない。しかし,「待望の日本人横綱のために基準が緩められ続けた」というストーリーが欲しい人々にとっての良いサンドバックになってしまったのは,稀勢の里にとって不幸であった。

その甘い基準という印象を払拭するかのごとく,2017年の春場所は鬼神のような強さで優勝戦線の先頭を走っていたが,13日目の日馬富士戦で生命線の左腕の筋肉が断裂,14日目は全く勝負にならず,休場した方が良いのではと言われる中,千秋楽は出場,左腕を全く使わないクレバーな戦法で見事に優勝した。当時の私の興奮は当時の記事を読めば伝わると思う。稀勢の里はとうとう,精神の脆さも,不器用な相撲も克服したのだとファンは歓喜した。しかし,結果的にこれが最後の喜びとなってしまう。その後の稀勢の里はこの時のケガが克服できず,出場と休場を繰り返す中で次第に相撲勘を失っていき,2019年初場所になって引退となった。

改めて主張しておきたいのだが,稀勢の里のミスはケガ直後に優勝にこだわって出場したことではなく,翌場所全休せずに出場したことである。あの優勝自体はケガが極端に悪化する取組をしたわけではなく,取組は1番だけであり,価値あるものだった。しかし,翌場所は違う。15日間,左腕を使って戦い続ける必要があることがわかっていて出場したことで,取り返しのつかないケガの悪化を呼び起こしてしまった。初・春と連続優勝して口さがない外野も黙ったことだし,横綱の特権を生かして完全回復まで休めばよかったのである。これについて当時の横審が休ませてくれなかったのではないかと主張する向きがあるが,当時の横審もファンも休場を許容していた。裏で協会や横審に「出てくれ」と言われていた可能性もあることは否定しないが,少なくとも表向きは周囲のほとんどが休場を容認していたことはここで証言しておきたい。本人の性格を考えても,自己責任で出場を決めたのは稀勢の里本人と思われる。しかしこれも,「ケガを押して出場させる悪しき旧弊が残っている相撲界」というイメージに凝り固まった人々に悪用されることになってしまった。これに前述の「弱いのに無理やり横綱に上げられた」論が混ざって非常に醜悪なものを見ることになったのは,稀勢の里ファンにとって本当に不幸であった。あまり言いたくなかったが,ここでくらい言わせてほしい。


取り口は左四つ,最大の武器は左おっつけで,少なくとも平成の30年間では最強の左おっつけだった。左おっつけだけで天下を取ったと言っても過言ではなく,むしろ左おっつけだけで一時代を築いたと言えなかったのが惜しい。膂力があって角度もよく,当てられた側はまわしが切れるどころか土俵の外までぶっ飛んでいったという必殺の一撃であった。問題は中距離なら左おっつけ,近距離なら左四つ以外の取り口が全く無いという不器用さで,強引にでも左四つに持っていく力強さもまた武器ではあったが,多様な取り口がないというのはどうしたって弱点であった。この不器用さはガラスのハートに次ぐ弱点としてこれは終始つきまとうことになった。また,腰が重く,引きつけ合いの力比べになっても強かった。一方で腰高で脇が甘く,しかも前述のメンタルのせいでここぞという一番で脇ががら空きになる悪癖があったので,相手に良い形で組まれるといかに重い腰でも抵抗のしようがなかった。これが好取組であっさり負ける要因であった。「メンタルが鍛えられないなら,せめて腰高を直せ」とは特に大関時代に常々言われていたが,結局腰高が一向に治らず,意外にもメンタルの方が改善されて横綱に昇進するという形になった。

合口について。白鵬戦は16勝44敗で負け越しているものの,白鵬と10戦以上している力士で稀勢の里より分が良いのは朝青龍・日馬富士・琴光喜・照ノ富士くらいしかおらず(あとは白鵬が若い頃にしか当たっていない若の里),比較的白鵬戦を苦にしていなかった。苦手な力士としては日馬富士・把瑠都・琴奨菊・碧山がおり,要するに自分よりパワーがある相手には弱い。意外にも器用で動き回る相手には分が悪くなく,というよりもそもそも苦手力士が少ない。稀勢の里の場合,相手に負けるというよりも自分に負けるということが多かったので,合口は問題ではなかった。


書けば書くだけ何か出てくる人ではあるので,まだ書き足りない気はするが,キーボードに向かうと不思議と何も書けない。心のうちにあるものが言葉になって出てこず,手元で止まっているのかもしれないが,ここいらにしておこう。これからの好角家に訪れるのは,ハラハラドキドキしなくてもいい平穏な日々であるとともに,稀勢の里のいない土俵である。それがどんなに寂しいものであることか。稀勢の里関,お疲れ様でした。  
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2019年01月29日

不休の34歳の優勝

予期せぬ優勝が続く昨今であるが,もう慣れてきて,その中での玉鷲というとそこまで驚く結果でもなかったりはする。高齢優勝も少し昔だが旭天鵬の事例があった。ただし,今場所は初日時点で横綱大関全員出場,十日目まで白鵬全勝という展開であったから,そこから見れば当然予想外の結果ではあった。これで貴景勝が優勝していれば「物語」としては綺麗だったのかもしれないが,そんなカギカッコ付の「物語」に反する,しかし面白いストーリーを提供してくれるのが現実であったりする。これは大相撲がどうこうというよりも世の真理の一つであろう。何より,同日第二子が出産したという玉鷲個人の物語としては,これ以上美しいものは無い。大相撲の物語力が個人の物語力に負けたとさえ言える。それでもあえて教訓めいた物語を付与するなら,休場しなかったやつが勝ったとしか言えない。その中で引退という結果になった稀勢の里については別記事を立てるが,この場合は運命だったというよりは,同義語でも必然だったと言ったほうがしっくり来る。むしろもっと別の運命があったのではないか,というのはこれから相撲界が考えなくてはいけない命題だ。

さて,直近33勝しておきながら見送られた貴景勝であるが,判断材料が多くてかえって判断しづらい。まず,上げない理由として,安定感を議論する以前の問題として実績が無さすぎることについてはその通りとしか言えず,この点は稀勢の里や豪栄道が32勝で認められたのとはちょうど好対照になる。これは照ノ富士を早期に上げてああなった反省もありそうだ。また,千秋楽の負け方がよくなかったから昇進させないというのは,個人的には理由にならないと思うが,確かに大関昇進は過去の事例に鑑みるとこういう印象論が結構強いので,審判部があれを見てダメだという雰囲気になったのはわかる。逆に上げるべき理由として,ある有名相撲評論家が「貴乃花騒動が完全に終焉したことを示すためにも33勝できっちりと昇進させるべき」とは指摘していて,私自身先場所の評で「来場所11勝で33勝で昇進させなければ(中略)余計な勘ぐりを絶対に引き起こすことになる」と書いている。結局,私の中での納得感は五分五分といったところ。確かに彼なら次の場所でどうせ10勝くらいしそうだという見込は高いが,人生どういう運命になるかはわからないというのが昨今の大相撲にはよくあるので,偶然つかみかけたファーストトライを有効に使わせてあげたかったという気持ちもする。


個別評。白鵬は序盤・中盤好調からの終盤連敗というパターン,衰えてきてからは実はよくあるので(例えば2018年五月・2017年九州),今回もそれだったというだけではないかと思う。序盤から危うい勝ち方が多かったが,その危うさを抜群すぎる相撲勘で拾っていく様は,あれはあれで見応えがあったのだが,後の連敗の予兆ではあったか。鶴竜は稀勢の里の影に隠れてはいるが,おそらくもう全身ケガだらけで,相撲を取り続けるのはかなり厳しいのだろう。稀勢の里と違うのは,相撲勘が衰えているというほどには休んでいないので,千秋楽まで出られれば10勝くらいはする,という点で,それもできなくなればいよいよ引退か。

豪栄道は危なっかしい相撲が多く来場所は確実にカド番と思っていたところ,終盤は不戦勝含みの5連勝で,明らかに動きがよかった。スタミナ温存だろうか。高安も同じ,終盤は動きが良かった。何なの君たち。高安は立ち合いの当たりの威力は弱っていたが,左四つになったときの馬力はあったので,豪栄道よりはまだ安心感があった。栃ノ心は下がった時の踏ん張りの効かなさが深刻で,元々スピードがある力士ではなくて,相手の出方を見てから突き起こして右四つか(この突きの強さも大関取りの原動力だった),左四つでもいいから組むかという取り口なので,立ち合いか初手で押し込まれるとどうにもならない。困ったところだ。

三役。玉鷲の相撲は先場所まで特に違いが無かったのだが,しいて言えば先々場所に傷めていた右足首の調子が良かったか。元より上位総当たりでも10勝は何度かしていた実力の持ち主であり,今場所のように横綱・大関総崩れで運が向けばこうなる可能性はあった。これは先場所の貴景勝や七月の御嶽海も同じであるが,決定的に違うのは彼らは若くして勢いと運があったというべきところ,玉鷲は不休という鉄人ぶりと長期のキャリアで運を引き寄せたと言え,関脇という地位を考えるとその実力との重ね合わせは驚嘆と賞賛しかわかない。一応今場所が大関取りの起点ということになるだろうが,さすがに無理だろう……とは栃ノ心の事例があって軽々しくは言えない。

御嶽海は休場を挟んでの殊勲賞は史上初とのこと。膝や太もものケガの場合,引くと致命傷になるが押している分にはさして響かないとはよく聞くところで,休場明けの御嶽海はその鉄則に従った取り口であった。負ける時には非常にあっさり力を抜いていた。後に引かない戦い方ができて結果が残せると踏む冷静な判断の下でなら,私はケガを押しての出場はまずいとは思わない。29年春の稀勢の里もそうだった。問題は場所後や来場所にきっちり治せるか(休めるか)という点になり,稀勢の里はここを決定的に間違えたわけだが……御嶽海には同じ轍を踏んでほしくない。妙義龍は久々の上位総当たりお疲れ様でしたとしか。


前頭上位。逸ノ城は序盤調子が良かったのに中盤以降で狂いが生じた。押し相撲,特にはず押しにめっぽう弱いという弱点が広まりつつある彼に明日はあるか。錦木は先場所の覚醒が序盤は続いていたが,中盤で失速。どうも五日目の白鵬戦で右手首を傷めたそうで,仕方がない負け方ではあるか。左四つになってからの右小手投げ,または外四つで極めが強く,先場所で「錦木にもろ差しは危険」と書いたが,まさにその展開で負ける人が多かった。もろ差しで強い人には鬼門になるべき力士で,上位に定着しているし,今後も面白い存在になるだろう。北勝富士は今場所も押し相撲が強く,御嶽海と貴景勝があまりにも躍進しているので三番手に甘んじているのが少々かわいそう。しかも来場所新三役というのは番付運がなさすぎるのでは。

前頭中盤。阿武咲はこう言ってはなんだが去年の初場所のケガがまだ上手く治っていないのではないか。馬力がどうも回復していない。この地位で8勝に終わるとは思わなかったが,取組を見ているとそう思う。同様のことが言えるのが朝乃山で,この人ももっと勝つかと思ったら8勝止まり。右四つの本格派に見えて実はけっこういろいろできる人だが,その分流れで相手のいいように取らされている感じの相撲が多く見られた。魁聖は上りエレベーターで10勝。本当に組むと中盤では無敵に近い。遠藤も上りエレーベーターで10勝。毎場所技能賞上げたいくらい上手い。阿炎は10勝しているのだが,そんなに勝ってた印象がないのは引きすぎということだろうか。あとは大栄翔の終盤の馬力の強さが目立った。

前頭下位。佐田の海は足技頼りだった印象が強いが,今場所は右四つかもろ差しになれば強いという相撲でやや印象が変わった。下位はこの人くらいしか見るべきところがなかった。


貴ノ岩が引退した。入門当時から貴乃花部屋初の関取候補呼び声高く,初土俵から4年弱の2014年初場所で実際にそうなった。身体能力が抜群で技能もあるが,どこかそれらが噛み合っておらず動きに硬さがあり,しばらくは十両上位と前頭下位を行き来する日々が続いていたが,2016年の七月場所で謎の覚醒を遂げて12勝,右四つで組めば強いという定評を得て,上位定着とまでは行かずともエレベーターをするようにはなった。ところがその後,思わぬ展開が貴ノ岩を襲う。2017年九州場所前に日馬富士に暴行され,その影響で長期休場となった。明けてからは順調に番付を戻していったが,そもそもこれは番付を落とした協会側に問題があり,理由が理由だったのだから据え置きで良かったと思われる。さらに貴乃花部屋が消滅して千賀ノ浦部屋に移籍。しかし,ちょうど一年後の2018年末に今度は自身が付け人を暴行し,引責辞任した。残念な幕切れである。貴ノ岩というと,2017年の初場所の千秋楽は白鵬に差し勝って完封して勝ち,稀勢の里の横綱昇進を決定づけるという大きな仕事をした。その稀勢の里と同じ場所で引退となったのも含めて,数奇な運命に惑わされ続けた相撲人生だったと言えるかもしれない。

豪風が引退した。大卒で幕下十五枚目付け出しデビュー,出世も幕内中盤までは早かったものの,そこから長らくエレベーター力士であった。豪風の場合,上位定着とは行かなかったものの,2006年から2017年の約11年間に渡ってエレベーターであり続けたというのが偉業であろう。2014年七月場所では35歳で初の金星という最高齢記録を作った。押し相撲力士で,2016年は決まり手に一度も寄り切りが無かったという珍記録を打ち立てている。押し一辺倒というよりも引き技や立ち合いの変化が多かったが,これは「これらも歴とした技」とする尾車部屋の指導方針に寄るものだろうと思うし,個人的にはこれに賛同するので,嫌いではなかった。休場が少なく幕内通算86場所でたったの31休と,あまり注目されないがこれも素晴らしい。それでも寄る年波には勝てず,39歳の2019年初場所で引退となった。両名ともお疲れ様でした。
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2019年01月28日

最近読んだもの・買ったもの

発売が9ヶ月以上前のものばかりになってしまった。これから追いつきます。

・『火ノ丸相撲』20巻。対刃皇合宿編前編。
→ 本作の大相撲編はひとえに刃皇のキャラに依っているところが大きいが,その端緒となった巻。良いキャラに育ったものだ。経験豊富な横綱なだけあって,火ノ丸の「死にたがり」もすぐに見抜いているし,「相撲愛」に対する考えも首尾一貫している。刃皇のモチーフは朝青龍+白鵬だが,とにかく強いことを横綱とした朝青龍とも,とにかく勝つことが横綱とした白鵬ともまた違う,達観して人生を謳歌する横綱というオリジナリティがこの横綱には備わった。
→ 鬼丸が右腕で投げが打てないことを暴露。まあ,これは前に書いた通り,どこかで右四つに戻ると思われる。
→ 作中で「エレベーター力士」という言葉が出てきて,本当にこの言葉が人口に膾炙したんだなと。


・『ダンジョン飯』6巻。ハーピー化したファリンと戦闘,カブルー・シュロー一行の帰還,第6層へ,獣人イヅツミ合流。
→ 出てきた魔物はハーピー,幻術を使って他人に化けるシェイプシフター,夢魔(貝)。ダンジョンを潜ってモンスターを食べることについてはネタ切れ感が無くもなく。読者がライオス一行と一緒に麻痺し始めているので,ここでカブルー一行が魔物を食べるのを忌避するのは新鮮な反応。
→ ライオス一行の目的はファリンを救うために狂乱の魔術師を説得するまたは倒す,というものに変わった。これで最終目標に固定か。


・『アド・アストラ』13巻(完結)。ザマの戦い,講和とその後の二人。
→ ザマの戦いは象が避けられた時点でハンニバルが負けを悟っていたというような描き方になっていた。ハンニバル戦争を描く上でザマはギリギリまで拮抗していたという描き方と,本作のように序盤で負けを悟っていたという描き方があるが,どちらの方がハンニバルの天才性を描けるかというのは難しいところ。
→ ローマ側が終戦直後にはハンニバルの身柄を求めず,ハンニバルが高い地位に残ったのは謎が多い部分で,創作の腕の見せどころである。本作はスキピオが自身の判断で「師であるハンニバルを殺せなかった」とした。一応元老院の許可は得た決定ではあったはずであるが,そこはご愛嬌。ハンニバル戦争を「ハンニバルに憧れるスキピオの物語」として描いた本作の結末としては,これで正しい。
→ 「物語」としてのハンニバル戦争というと,終戦後から二人の英雄が「狡兎死して走狗烹らる」の典型例として亡くなるところまでで1セットであるが,本作は最終話の1話であっさりと締めた。漫画という媒体であることを踏まえると,確かに終戦後はスキピオとハンニバルが直接対決しないので「絵」にならず,まあ,だらだらと書いても微妙か。
→ 本作の総合的な感想として。ハンニバル戦争という描きやすいが意外と漫画化されていなかった題材を上手くまとめており,個人的な趣味で言えばやや創作が多かったかなと思うものの,ハンニバル戦争の史実を壊すような程度では全く無く,こんな物語じみた史実があったのだというのを紹介する上で勧めやすい。歴史漫画の歴史に残るような名作・大作にはなりえなかったものの,さらっと読んでハンニバル戦争を楽しむには十分な作品であろう。





・『冴えない彼女の育てかた』Memorial。短編集と作者へのインタビュー。
→ 「この後にもう1冊短編集が出て本当に終わりになるようなので,まとまった感想はそれが出てから」と書いていたが,またしても書いている時間が無いので劇場版の後に回したい。
→ 作者へのインタビューで面白かったのは丸戸が1巻が出たときに相当叩かれたのを知っていて,やはり「地の文が書けなくて苦労した」と述べていたこと。ノベルゲーの場合,立ち絵や背景,1枚絵で表現できてしまうから文章は会話に集中できるのに対し,ラノベは文章の比重が大きい。そこへの適応が課題だろうというのは1・2巻でわかっていたが,「状況説明だけで,自分の色のない地の文が,なんとなく気恥ずかしくて書けなかった」というレベルで忌避感があったとなると,よほどスタートには苦労したのが読み取れる。むしろよくラノベ作家デビューしたし,その後軌道修正して成功したものだ。ただ,1巻がつまらなかったのはあまりにもストーリーがありきたりで,あの丸戸が出してきたのがこれ,というショックがあったのも確かで,地の文が書けなかったというのは理由の一端でしかなく。ヒロインが複数出てきてその相互のつながりで物語が豊かになっていく構造,それもまたエロゲライターらしい癖だったと言えるかもしれず,キャラ紹介に時間がかかってスタートダッシュが決められないラノベという媒体はその意味でも丸戸には向いてなかった。ほんと,よく成功したねこのシリーズ。  
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2019年01月26日

加賀屋宿泊記

昨年の12月半ば,石川県を旅行した。同行者はいつもの頬付,隙間坊主に,新たなメンバーでパレさん。いろいろと訪れたが有名観光地が多くてあまり紹介しがいが無いので,和倉温泉に絞って短く書いておく。私が仲間内との旅行で行き先を決める要素は,「未踏県」「良い温泉(または変な温泉)」「聖地巡礼」「ブログのネタになるか」辺りが基準になるが,今回は後ろ3つが該当した。そして和倉温泉の聖地巡礼と言えば……と聞いて,『痕』の鶴来屋を思いついた人は歴戦のエロゲーマー,『りゅうおうのおしごと!』のひな鶴を思いついた人は最近のアニメ・ラノベを追っている人だろうか。我々はもちろん両方である。とはいえ,到着直後の私の発言は「完全に鶴来屋だコレ」だったので,魂が90年代に引きずられている。



さすがに『痕』本体を持ち込む勇気は無かった……のだが,後述のドール撮影会を鑑みるに持っていってもよかったかもしれない。『りゅうおうのおしごと!』はきっちりと5巻をチョイス。さてその加賀屋であるが,「単純に日本最高の旅館」と言われるように,なんかもういろいろすごかった。建物が4棟に渡っており,1〜3階で連結しているため,外から見ても(上掲tweetの2枚目)中から見ても(3枚め)全容を把握しきれないほど広い。その1〜3階は通路に5mおきに九谷焼が置いてある。2つに1つくらいは人間国宝。このうち催し物を行うホール部分は12階ぶち抜きになっていて,エレベーターのある壁面には超巨大な加賀友禅が貼り付けてある。そしてホールの空中にも超巨大な加賀友禅が張ってある(3枚目)。総じてアトラクションが多く,館外に出られたら負けという意地すら感じた。美術骨董品が好きなら館内探検だけで相当に時間が潰せてしまう。この点,ちょっとゆったり過ごしすぎて(あるいはチェックイン時間が遅くて),消灯されていたりで全部は見きれなかったのはちょっとした反省点である。

部屋も4人で3部屋(メインの部屋に離れと掘りごたつ付の居間が付属)だったのでゆったり使えた。メンバーのうちパレさんがドール趣味なので自慢の娘を持ち込んで,床の間にセットして撮影会を開催。カメラが趣味の頬付と上手く連携が取れていた。



なお,ドールのセッティング中に仲居さんが入ってきて慌てて隠したという事件もあったが,多分加賀屋レベルの仲居さんなら多様な客を見慣れているので,別に隠さなくてもよかったと思うw。ちなみに,2018年の竜王戦は第五局が12/4-5で和倉温泉・加賀屋であり,我々が泊まったのはその直後であったので,我々は表向きその残り香を嗅ぎに来たにわか将棋ファンということにしていた。


当然,お食事も豪華。



とにかくメニューの圧が強いのだが,それぞれが石川県の名物であるという側面と,豪華な和食定番のものという側面の両面があり,意外にも前者の要素が割と強いのが面白かった。カニとのどぐろと大トロとアワビと黒毛和牛が出てきたから満足というような(和牛以外全部出てきたけど),単純なメニューではないのが超一流たる証なのだろうか。なお,治部煮は石川県名物の煮物であるが,治部は当て字で某石田治部は無関係らしい。彼は加賀にゆかりが無いから疑問に思って質問したら即答してくれた仲居さんはいい仕事をした。それはそれとして,メニューの見た目には先附にしかカニが無いように見えるが,「メインで入っていないものは書くまでもない」という方針らしく,それぞれの皿にちらちらと載っていて,気づくとトータルでかなり味わっているというのもポイントが高い。宿泊費のうちの少なからずがこの料理であるとして,お値段を考えると妥当という評価にはどうしてもなるにせよ,日本全国津々浦々いろいろと食べてきた中でも,この夜の食事はさすがに記憶に残るレベルであった。食器もまあ,比較的安物ではあろうが九谷焼と輪島塗。これについて前述の仲居さんに「館内の九谷焼も後で見に行きますね」と言ったら「全部見ようと思ったら日が暮れますね」と返事をされて戦慄した。実際,上述の通りスタートが出遅れたこともあって全く見終わらなかった。

続いて温泉について。脱衣所を抜けて目の前にエレベーターがあるという時点でスケール感が狂っている。3階構造で湯船がまた広いのだが,これは4棟の宿泊客数を考えるとかえって妥当かもしれない。12月の半ばというタイミングであったので比較的空いていたが,ハイシーズンだとこれは埋まってしまうかも。また,意味不明な広さというと我々は霧島温泉の霧島ホテルを経験してしまっているので,あれに比べれば……というのはどうしてもあった。泉質は海のそばというだけあって塩とマグネシウムが主体。要するに,舐めるとすごくしょっぱい&苦い。


最後に,気になるお値段について。4棟ある建物で結構値段が異なる。高い方から雪月花・渚亭・客殿・本陣。名前のイメージと異なり本陣が一番安い。将棋の竜王戦が開催されていた雪月花の最上階の浜離宮はさすがに目の玉が飛び出るようなお値段だが,オフシーズンの雪月花の一般客室(今回我々が泊まったところ)なら3万5千〜4万円ほど。本陣だと2万〜2万5千円ほど。雪月花でも手が出ない値段ではないし,建物・温泉・食事と総じてコンテンツ力が異様に高く,人生経験として一度は体験して全く損にならない。特に『りゅうおうのおしごと!』勢には,「ここで育ったあいちゃんが家出するというのは並々ならぬ決意が必要だよな……」というのをリアルな感触として味わえるので,それも込で強くお勧めしておく。  
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2019年01月18日

やっと白菊ほたるさんに声がついて私は満足です

・ブリヂストン美術館、「アーティゾン美術館」に館名変更
→ 母体がわかりづらいので,ブリヂストン美術館のままで良かった気も。
→ それはそれとして,「展示面積は旧美術館の約2倍に拡張され」とのことで,かなり広くなる。これを所蔵品で埋めるのだから,常設展示の広い美術館としては東京でも随一になるかも。


・ドイツ人から日本人へ「次はイタリア抜きでやろうぜ」……ってジョーク、ホントに言われてる?(Togetter)
→  都市伝説じゃないかって疑われて,案外そうでもなく証言や古い出典が登場するのは珍しいパターンかも。イタリアからもドイツからも「次は二カ国で」と言われるというのは面白い。独伊間で「次は日本抜きで」とは,いろんな意味でならないのだろう。日本だとそういういろいろなものが薄れていて,結果的に「世界を敵に回して戦った愚か者」というマイノリティ的親近感だけが残っているから,こういうジョークを飛ばしやすいのかもしれない。
→ 言うまでもないが,互いが「そもそも”次”なんてねーよw」という了解を持っていて初めて成り立つジョークだと思っている。次が現実的なようなら,このジョークは成り立たない。


・アイマスにおける格差について(いはらいふ)
→ これはゲーム・企画としての設計思想の違いで,ミリオンライブははじめから絞ったキャラを50人作って一団として扱っていく方針だから,そこからさして新キャラが増えたりしないし,楽曲等もかなり平等に作られている。一方,デレマスは,特に初期はとりあえず濃いキャラを作っては放り込みを繰り返して200人近い膨大な人数を抱えさせて競争,人気が出たキャラは客の反応を見ながら後付で設定を作り込んでいくという戦略なので,どうしてもこういうジニ係数を出すととんでもない数値になる。また,デレマスはそれなりに人気があるキャラでも声をつけるのにかなり慎重な様子が見える。
→ 出てきた当初は「そりゃデレマスの方がコンテンツとしては成長しやすいだろう」と多くの人が思っていたし,実際にデレマスの方が先に巨大なコンテンツになったが,ミリシタになって以降のミリオンライブの成長を見るに,毛色の違う二本立てのコンテンツを作ってきっちり両立させたバンナムの戦略は結果的に上手くいったというところだろうか。


・娯楽がないと人間でいられない(NHK)
→ 人類とはやはりホモ・ルーデンスである。
→ 避難所生活は案外暇という話,実際に東日本大震災以降ではよく聞く。特に子供はそうだろう。記事中にある通り,ボードゲームが多様に存在していたら心強かろうが,誰でも持っていることと持ち運びのコンパクトさと遊びの多様さを考えると,やはりトランプが最強だろうか。  
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2019年01月17日

C95参加記録

時間がずいぶん経ってしまって記憶もかなり薄れてきたが,簡潔に書き残しておく。


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2019年01月15日

SIR(スーパーアイドルマスターランキング)のP名数を数えてみた in 2018



集計のルールは今までと全く同じ。長期は正式にカウントするが,ランキング動画に登場する上位10作品のみのカウント。合作の場合,3人くらいまでのものはバラバラにカウント。参加Pが多すぎて収拾がつかないものに関しては「合作」でカウントした。除外とシリーズ最上位以外は参考記録としてカウントで,シリーズ最上位以外については200位まで集計した。


総評
デレステ・ミリシタのノーマルPVと,ジャガm@s,ヴジョーPで大体全部,というようなランキングになりつつあるが,逆にその合間を縫って入ってきているそれ以外のPVやMAD作品は光るものがある,ということかもしれない。2016・2017年と連覇したBMBYの原作(?)はとうとう4位に下がり,その他のBMBY作品も目立たない存在になった……ジャガm@sに吸収されたという言い方のほうが正しいかもしれないが。もう一つ大きな特徴は,特に100位以下の範囲で2016年や2017年の作品が多かったということである。後述のptsが全体的に大幅に下がっていることを踏まえても,2018年のニコマス界隈は新作に活気が無く,皆過去作を見て楽しんでいた(過去作は再生数は伸びるが当然マイリストは伸びずptsが下がる)と言えよう。唯一例外と言えそうなのがSideMで,ここは新作も多くて活気があったかも。

ptsは大きく下がった。200位水準で約2200pts(昨年3430pts),100位で約3430pts(同6270pts),50位で約6130pts(同11820pts),20位で約10389pts(同19910pts)。全体的に水準が1つずつずれているのがわかると思う。昨年の200位を取るのに必要だったポイントで,今年は100位になれてしまうのである。とはいえ,実は2016・2017年はBMBYブームの影響を受けてか全体的にptsが高く,全盛期の2008・2009年頃には及ばずとも高い水準であった。今回の記録も最低記録というわけではまったくなく,例えば2014年の200位・100位・50位水準は1600・2800・4300ptsとびっくりするほど低い。これに比べると今年の方が高く,心配するような数字ではないことがわかる。ただし,端的に言って過去作の厚みの違いであって,新作だけで比べると,ちょっとわからないが。なお,2014年はデレステ発表前でBMBYやジャガm@sのようなネタもなく,今振り返ると危機的に沈滞していた時期ではあった。

ランクインしたPの数は151人(合作除く)。昨年の158人から微減したが,例年が150〜180人の範囲であるから正常範囲である。昨年の総評で「Pを襲名する文化が廃れつつあり,"氏"の表記が増えた」と書いたが,今年はそれに増して,かなりニコマスを見ているはずの私でも見覚えのない製作者が増え,「ニコマス界隈」という村もとうとう分解されつつあるのかなと思うとちょっと寂しい。週m@sの再生数もいよいよ伸びないし。これも時代の流れである。裏を返せば,アイドルマスターというジャンルにとらわれない,多種多様な製作者が流れ込んできているということでもあるが。

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2019年01月11日

2018下半期ニコマス20選

2018年下半期ニコマス20選_ポータル

今回も参加します。

<総評>
前回の選出は9本だったが,今回はちょっと増えて13本。そんなに多くは見てなかったし,界隈が元気を取り戻した感じもあまりないが,おもしろい作品によく巡り会えたのかなと。


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Posted by dg_law at 06:07Comments(0)

2019年01月03日

ニコ動の動画紹介 2018.2月下旬〜2018.3月上旬




ロマサガ3縛りプレーの隠れた傑作。火星の砂や精霊石の威力と精霊石の入手の難しさを考えるとほとんど正気の沙汰ではないが,見事に真・破壊するものまで完走した。縛りの厳しさとプレーの特異さで言えばもっと伸びていい動画。




全体技は絶対に最初にしかつながらないと思っていた。タイムツイスターなんて使わんしな……



シドタイマーの報告動画。この時はまだお遊び用のバグに過ぎないと見なされていたが,その後他のタイマーが続々と発見されて大変なことに。Yahooニュース入りするわ坂口博信が見に来るわと大変話題になった動画。



all items(キノコ・フラワー・スター・1UPキノコ)という珍しいレギュレーション。3面でall coinsをやると,次のワールドの1面1UPキノコが出現する仕様,恥ずかしながらこの動画で知った。その関係で,各ワールドの3面のみall coinsも事実上のレギュレーションになっている。マリオブラザーズ1だとall itemsでもそんなに回り道をさせられておらず,普通のSpeedrunからそんなに遅れないタイムになっている。





またこの人達は変なルールの麻雀をw。セブンブリッジとの差異はどうするのかと思ったら,ジョーカーとドラの組み合わせは確かに面白い。




こんな曲あったんやなという発掘。



ピアノ強めのリミックスでかっこいい。  
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2019年01月02日

2019 賀正

あけましておめでとうございます。昨年はこのブログをご贔屓にして頂き大変ありがとうございました。今年もご愛顧の程をお願いします。

例年に従って,今年の目標を書き並べておく。(ここまでコピペ)


エロゲ・ギャルゲ:昨年は目標8本で,結果は2本であった。うっかりドラクエ11の二周目を始めてしまったことが最大の敗因。今年の目標は5本。

美術館:例年の目標である20であるところ,今年は18。仕事が忙しく金曜日の退勤後にあまり行けなかった。今年も20で。

旅行:昨年は3月に箱根,GWに万座温泉,夏に富士山登山、12月に石川県を旅行した。しかし,実は前年の目標で立てた関西の東方の聖地(弘川寺や信貴山等),未踏県の青森・秋田・山形にはまたしても行きそびれているので,今年こそはこの2つに行きたい。

登山:昨年までに登った百名山は八幡平,瑞牆山,金峰山,雲取山,富士山。今年はもう2・3個増やしたい。さしあたって筑波山(ナイトハイク),大菩薩嶺,丹沢,天城山,甲武信岳,霧ヶ峰辺りが候補地か。あと富士山へのリトライと,実は飯能にまだ行ってないので天覧山には行く。  
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