2019年05月31日

ニコ動の動画紹介 2018.5月中旬〜7月上旬



半年前から仕込んでいたというw。こんなん気づくわけないやろ……



イギリスは全然三枚舌してなかったけど,日本が三枚舌してた。視聴者が騙されてたって意味では正しい。MVPはコネシマ。久々にドイツのグルちゃんが大暴れするのが見れて楽しかった。



Poly Bridge,普通に難しいので普通にすごい。さすがの発想力。



『よりもい』でMADを一つ選ぶなら,これだろうか。




神風P久々の投稿。いい感じに動き回るカメラワークは健在。



待つ氏も久々の投稿だった。玲音はまだ活躍してほしい人材。このMMDモデルの出来も良いよなぁ。



手描きMAD。杏奈さんかわいい。



上半期20選選出。終身名誉そなたがとうとうやってくれた。「祈りの花」は晴れ舞台だったからなぁ。



上半期20選ノミネート。確かに昔の歌番組,歌の前にこういうどうでもいい紹介があったような気がする。



上半期20選ノミネート。eiteiさん。最後は心中と考えると切ない。  

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2019年05月30日

最近読んだもの・買ったもの

怒涛の勢いで書いたおかげで,なんとか2018年11月発売のものまで消化できた。2019年1月発売くらいのところまでは消化してしまいたい。


・『ご注文はうさぎですか?』7巻。リゼは高校卒業,チマメ隊は中学卒業,主要キャラ全員で卒業旅行へ。
→ 作中の時間がちょっとずつ進む作品であるのでいつかは卒業を描くのだろうとは思っていたけど,なんとなくサザエさん時空のイメージがあったので,不思議と驚いている。しかし,作者もここまで長期連載になることは見越していなかったと思われ,チマメ隊のロリっぷりは高校生となると若干不自然に。ただでさえ「中学生じゃなくて小学校高学年に見える」とは前から言われていたのに。一応作中で体が大きくなっている描写はあるので,作者も気にしてはいそう。成長期の子の少しずつ身長が変わるのを連載漫画で描写するのが難しいのは当然であり,適当に何ヶ月か省略してそこで描写を変える作品があるのもわかる。
→ 次は卒業旅行編ということで,珍しくも舞台がコルマールとストラスブールを元にした街ではなくなる。どこがモチーフになっているのか,今から楽しみ。作中で出ている情報からするとヴェネツィアっぽさはある。


・『東方外來韋編』vol.6(2018秋)。
→ 特集はまず『秘封ナイトメアダイアリー』。「インスタ映えのピークは過ぎただろうから,次は幻想入りだなと思って作った」そうだが,意外と長生きしている。Instagramが廃れるのはいつのことだろうか。TikTokを念頭に動画も撮れるシステムにしたかったが,ゲームとして複雑になりすぎるので無理だったとのこと。『秘封ナイトメアダイアリー2』が出たら今度は動画撮影になるのかもしれない。
→ 過去作紹介は『東方緋想天』と『東方非想天則』。そういえばいつものクロスレビューがなかった。
→ 『東方香霖堂』は『ナイトメアダイアリー』の頃の幻想郷。なんだかんだでけっこう心配している霊夢と魔理沙がかわいい。そしてドレミーを無理やり幻想郷に連れ出してくる霊夢さんがしれっといつも通りの規格外。


・『東方三月精 Visionary Fairies in Shrine』2巻。
→ 霊夢が七夕祭りや大寒祭りを開いて一儲けしようとしているが,三月精霊夢が金儲けを企むのは珍しい気がする。しかもきっちり成功しているのが茨歌仙霊夢と違う。
→ 東方天空璋の頃の妖精たちの様子が描かれていた。日焼けしたチルノとエタニティラルバを(同人誌同様に)ノリノリで描いている比良坂先生の様子が目に浮かぶ。ヘカーティアも再登場して「地獄内部の権力闘争」がどうのこうの言っていたが,『東方鬼形獣』と話がつながるか?


・『NEW GAME!』7巻。『PECO』マスターアップ後の小休止と,新作の始動。
→ つなぎの巻なので特に何も書くことがない。感想はさっさと8巻へ。

・『NEW GAME!』8巻。新作のキャラコンペ。
→ キャラコンペ編は面白かった。我を出さないと面白み・魅力が無いが,選ぶ人を見た微調整は必要で,それができるだけの実力がまだ青葉にはない。そこが八神コウとの違いだった。そして毎回挑んでは天才に打ち返されるゆん。努力はアートディレクター抜擢という形で報われた。しかし,紅葉のキャラデザもゆんの抜擢もつまるところはじめの好みと相性であって,実力で勝ち取ったとは必ずしも言えないところが組織の難しいところ。やっぱり良いお仕事漫画ですわ。
→ そしてライバルでは(一旦)なくなった途端に素直な後輩になる紅葉。すばらしいギャップである。突然大役に抜擢されて戸惑う過去の自分を思い出しながら後輩を励まして,自力で立ち直ってきたところに,八神コウからの電話。ちょっと成長した自分に胸を張って,調子の良いことを言いながらも聞きたかった声と励ましを聞いて泣いてしまう。上手いなぁ。
→ 軽い用事で部下を他部署に派遣したら余分な追加の発注を受けてしまい,「スケジュールを考えてものを言ってんのかぶっ殺すぞ?」ってなって結局上司が後から撤回させに行く展開,どこの業界にもあるんやなってなって笑い転げた。
→ ほたるさん,就職で再びパリへ。八神コウと偶然会う。ここの場所が気になって探してみたが,建物はパレ・ロワイヤル宮殿が似ているが中庭が狭すぎた。テュイルリー庭園かもしれない。助けてパリ市民の『NEW GAME!』ガチ勢。  
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2019年05月27日

アメリカ合衆国大統領杯は毎年夏場所に授与だそうで

令和の最初からひどく荒れた場所となった。見ている方はまずまず楽しかったが,関係者はいろいろと気が気でない状況が続いたことだろう。

今場所の焦点はどうしたって13日目の栃ノ心・朝乃山戦である。正直に言って誤審にしか見えないのだが,何よりもまずかったのはビデオ判定でもわからないような不明瞭なら行司の判断を優先すべきであって,しかも死に体と蛇の目の砂のような争いならまだしも審判の判断が入る余地があるが,今回は純粋に栃ノ心のかかとが出ていれば栃ノ心の負け,そうでなければ栃ノ心の勝ちという物理的な接触の有無以外に争点がない(ゆえに同体取り直しも理屈の上でありえないので,審判団は白黒つける羽目になった)。一番近い位置の審判の意見は当然優先して採用されるべきであるが,その審判の意見だけで決めてしまうには今回の蛇の目の砂はあまりにも不明瞭すぎた。それでも今までの誤審疑惑よりもましなのは,今回の場合朝乃山が攻めていたのは間違いなく,疑わしいなら攻めている側に有利な判定を下すのは大相撲の不文律から言って理解されるからである。

結果的に栃ノ心は翌日鶴竜に勝って10勝到達で丸く収まったように見える。しかし,栃ノ心が13日目で10勝に到達していれば翌日の鶴竜戦は真っ向勝負になっていたと思われ,この場合は合口が良い鶴竜が勝っていた可能性が非常に高い。すると千秋楽は鶴竜と朝乃山の12勝3敗の相星決戦の優勝決定戦という運びになり,鶴竜が賜杯を得ていたと思われる。あの判定で一番割りを食ったのは鶴竜ではないかと言っていた人がtwitterにいたが,確かに。時事通信が「千秋楽に優勝決定戦をやりたくなかったから判定をひっくり返したのではないかと勘ぐりたくなる」と書いていたが,さすがにそれはなかろうが(あの時点では結びの一番の鶴竜の勝敗がわかっていないので),そう邪推したくなる気持ちはわからんでもない。言うまでもなく阿武松審判長の説明はひどかった。前述の通り,今回の判定は軍配差し違えとするならそれなりに細やかな説明が必要であったのに,審判長の説明は全く要を得なかった。前から意味不明で批判も多かったのに,いまだに審判長をやっているのは解せない。審判長から退いてもらうべきであろう。トランプ大統領の観戦をめぐる話もひどかった。枡席にソファというのは大掛かりすぎ,普通に貴賓席に案内すべきであったし,あんな最後の5番だけ見せられてもわけがわからないうちに終わったという感じであろう。

その千秋楽は厳重な手荷物検査の影響で幕内の取り組みが始まるまでに客が入りきらなかったという話もあるし,今回は本当に運営面での不手際が目立った。普段の世論では協会が過剰に批判される傾向にあるのでなるべく擁護することにしているが,今場所の審判も含めた運営は擁護できない。猛省してほしい。


個別評。鶴竜は前述の通り,本来とっていたはずの賜杯が不運な形で滑り落ちてしまった被害者であるが,そもそもそれ以外で3敗していること自体が優勝に不適格である。他はともかく11日目の妙義龍戦,不用意に引いて呼び込む悪癖が出たのはもったいない敗戦で,それで相撲の神様が朝乃山を選んだのかもしれない。豪栄道は,豪栄道にはありがちだが日によって強さが違いすぎ,弱い方の豪栄道が14日目・千秋楽と出てしまったのでどうしようもなかった。高安は可も不可もなく。貴景勝は非常に不運な休場で,何を考えて再出場できると考えたのかという一点だけが批判される材料。来場所は軽くカド番脱出してほしいところ。

関脇・小結。栃ノ心は中盤まで好調だったが,右膝に水が溜まって痛みで動かなくなったので水を抜いたらかえって力が入らなくなり,ふんばりが効かなくなったとのこと。動かないほど痛いか力が入らないかならまだ後者の方がましであるが,厄介な故障の仕方をしている。10勝による特例復帰は史上5人目とのこと。逸ノ城は貴景勝と違って再出場に成功した。しかし,先場所の評で「今場所の成績をもって逸ノ城覚醒と見なすには尚早と考えており」と書いた通りで,身体の大きさ・強さで相手の当たりを受け止めてさっとはたくという前頭中盤では通じた必勝戦法が上位にはほとんど通用しなかった。碧山は特になにもない。御嶽海は,やっぱり大関候補だし好調が続けば優勝する地力はあるよなと再確認した。大関が4枠埋まってしまったのでかなり厳しいが……

前頭上位。大栄翔は負け越したが,先場所同様,突き押しの威力が上がってきていて印象は良い。四つ相撲の力士と当たってもなかなか捕まらないが,離れて取る展開になっても意外と押し負けたりいなされたりして勝てない(ので7勝止まりになる)のは好材料なのか欠点なのか。千代大龍は立ち合いの当たりがとにかく強烈だが,なかなか二の矢が出ない。玉鷲は高安・鶴竜・朝乃山に勝っておきながら10勝止まりで優勝戦線には出てこなかった。完全にかき回す役を務めた今場所影の主役。阿炎は先場所に「動きに無駄が多いように見え,もっとスマートに動けたらよいのにとは思う」と書いたが,今場所は無駄な突きやはたきが多少なりとも減っていて,比較的スマートな動きをしていた。その結果が10勝敢闘賞だったか。思っていたよりもかなり早く上位に定着しそう。

前頭中盤。まず朝乃山から。恵まれた体格の右四つの本格派で将来が嘱望されるとは以前から言われていたが,以前よりも多少攻めが早くなっており,右四つを作るのが早くなった。14日目,豪栄道に対して自分の方が早く右四つの形をつくった相撲などは見事なもので,あれは自分に優勝の価値があると見せつけたと言ってよい。ただし,幕内上位定着が可能なほど覚醒したかは疑問なところで,本人に悪いところは全くないにせよ,類まれなる幸運に恵まれたのは否めない。これが彼の相撲人生の足がかりになるとよいのだが。なお,朝乃山の優勝は入幕11場所目での優勝で史上8位,初土俵からは所要20場所目で史上3位のスピード記録。三役経験のない力士の優勝は58年ぶり,富山県出身としては103年ぶり(年6場所制としては初)。

他の力士について,正代は10勝したがその印象が無い。敢闘賞から外れているのは納得できるところ。明生も10勝。序盤の三日間はひどかったのに,4日目で突如として復調した。右四つになりたがっていたが,離れて取った方が白星を稼げているように思う。友風は途中まで絶対に負け越すと思っていたのに終わってみたら8勝で勝ち越しである。何かの運命力でも持っているのか。相撲は特に印象に残らず,全く評するところがない。

前頭下位。新入幕志摩の海は序盤はひどかったが,見事に修正して10勝にのせ,敢闘賞にかなう働きをした。押し相撲も取れるし右四つになっても力を発揮するが,どちらも中途半端ではあるかもしれない。今後に期待したい。炎鵬は身体の動きのキレが明らかに周囲と一段違い,小兵ゆえというところもあろうが,加えて頭の回転も早そうである。とにかく相手の嫌がる方に動き,技を素早く出す相撲は見応えがあった。ただ,こらえるときの膝の角度に危ういものを感じていたら,案の定右太ももを傷めて終盤失速し,負け越したのが残念である。なかなかそういうわけにいかないだろうが,諦めるときはすぱっと諦めてほしい。照強も石浦も負け越しており,潜る相撲がある程度対策されるようになってきている。小兵力士が増えてきたがゆえに対策もとりやすくなっていると思われ,全員工夫が必要だろう。  続きを読む
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2019年05月24日

最近読んだもの・買ったもの(『りゅうおうのおしごと!』6〜9巻)

・『りゅうおうのおしごと!』6・7・8・9巻。
→ 5巻までの感想を描いた時点で読み終わってはいたのだけれども,テレビアニメ版の感想も描きたかったのと,物語的に第一部完結の感が強い5巻で区切るべきだろうと考えてそうした。
→ 5巻までは,作者自身がここで打ち切りになってもいいようにと考えていたように,基本的に八一が名人との竜王防衛戦に勝つまでの大きな物語が主軸にあって,その厚みを増すべく他の登場人物の物語が添えられている形になっている。それに対して6巻以降は明確に焦点が動いていて,6巻は姉弟子(正確に言うと6巻以降のフラグ立てのためにいろいろあったが姉弟子が最後に全部持っていった巻),7巻は清滝師匠他のおっさんたち(渋い巻であった),8巻は短編集の消化なのでちょっと例外だが,やはり供御飯さんの物語だったと言うべきか。そして9巻は夜叉神天衣の物語。初めて壁にぶつかった彼女が,初めて他人に手を伸ばす物語として美しかった。当ブログは八一争奪戦は天衣ちゃんを応援しています。6〜9巻の間のベストバウトを選ぶなら9巻の女王戦第三局になる。奇しくも5巻までのベストバウトと同じく千日手が成立しているが,そこも含めて似たもの師弟と思わせる上手い作りである。ここに来て,誰も見たこともない才能という点で共通する雛鶴あいと,棋風が似ていてダイレクトに八一の技術を継承していく夜叉神天衣という差異が見えてきたのもまた面白い。天衣は一度振り切れたらあらゆる奇襲を使ってでも勝ちに行く勝負師なところも八一とよく似ている。ちょっと先走るが,10巻であいが暴力的な演算能力で窮地を打開したのも八一が通った道ではあり。
→ いずれの巻も面白かったし,熱い勝負ではあったのだけど,そろそろ八一の勝負が見たい気も。ちょっと毛色が違うので外したけど10巻も言ってしまえば雛鶴あいとJS研の物語なのであるし。もちろんこの間も八一も打っているのだけど,それぞれが本筋への布石としての勝負に過ぎないので。竜王戦以外のタイトル戦とかどうですかね。りゅうおう仕事しろ,いやしてるけど。
→ ところで,6巻で椚創太が「頭の中に将棋盤はなく,符丁で考えている」と言っているが,現実での藤井聡太も「脳内に将棋盤は不要」と言っていた。なにそれこわい。

りゅうおうのおしごと! 9 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2018-08-09


  
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2019年05月19日

最近読んだもの・買ったもの『映画大好きポンポさん』2巻他)

・『映画大好きポンポさん』2巻。
→ まさか続編が出るとは。あとがきにある通り,作者自身続編を書くつもりは当初は無かったようだが。実際,1巻で綺麗に完結しているのでどうするのかと思ったら,2巻もちゃんと成り立っていた。
→ 「報われない努力をしてきた人たちが,その道の天才たちに導かれて才能が開花する」という1巻のあらすじに対し,開花した才能を持て余してしまう主人公の葛藤が2巻のあらすじとまとめることができよう。突出した好きや才能は振り回した瞬間に責任が伴うので,振り回す範囲は考えないといけない。ジーンくんが大きなミスも挟んでそのことを学びつつも,結局のところ好きと才能がゆえに周囲に認められ,甘やかされてそれらをのびのびと発揮するところは,『ポンポさん』の優しい世界観である。
→ ポンポさんが撮る映画の主役のフランちゃんにクローズアップした漫画がpixivコミックで連載されているので,こちらも読んでおくとよいかも。ちょうど最近に本編の2巻に話がつながった。

映画大好きポンポさん2 (MFC ジーンピクシブシリーズ)
杉谷 庄吾【人間プラモ】
KADOKAWA / メディアファクトリー
2018-09-27




・『火ノ丸相撲』22巻。巡業終わり,九月場所開幕。初日の大典太戦。
→ 今場所に死に場所を求める鬼丸と,来場所以降も見据えた大典太という対比。この鬼丸の応援してあげたくてもしてあげられない感,読者と礼奈でシンクロしている感じ。決まり手が首投げというのがまた。首投げは完全に捨身技なので……
→ 巻末付録の国宝間の相互コメントが面白い。懐が広すぎて博愛主義な童子切,誰からも好かれる数珠丸,それに近いが大典太とだけはソリがあわない三日月,趣味があって考え方も比較的近い鬼丸以外とは全く馴れ合わない大典太とここまではわかりやすい。鬼丸は意外と三日月や数珠丸のように交友範囲が広いが,大包平とだけは確かに作中で全く接点がない。その大包平は悪いやつではないが環境のせいで交友範囲が狭くて数珠丸以外と接触がない。最後に草薙は……悪い人じゃないんだけども君友達不要なタイプだもんね,そうなるよね。


・『乙女戦争』10巻。
→ 1425年から1430年までジャンプ。シャールカは記憶喪失となり,その間は旅芸人として流浪し,フランスではジャンヌ・ダルクと会う。彼女の裁判に沿って話が展開するが,ジャンヌ視点での展開は同著者の短編集『ダンス・マカブル』に詳しい。むしろ今回がその外側視点と言える。フス派においけるジャンプされた5年間は基本的に「華麗なる騎行」の繰り返しになるので,すぱっと省略したのだろう。
→ 巻末の解説はまず「華麗なる騎行」についてだが,これは11巻に実際の様子が描かれている。ここでは省略した5年分の穴埋めの意味合いで載せたのだろう。あとは「中世の旅芸人」と「ジャンヌ・ダルク」について。


・『U.Q.HOLDER』17巻。軌道ステーション爆発事件解決。刀太出生の謎を解く過去編の始まり。
・『U.Q.HOLDER』18巻。過去編の終わり。パクティオーシステムの導入と九郎丸のパクティオー,夏凜の過去編。
→ 『U.Q.HOLDER』世界でのヨルダとの一度目の決戦(2025年)は完敗に終わり,仲間たちを吸収され千雨は殺害されていた(やっとこちらの世界での千雨がわかった)。傷心のネギは撤退後,エヴァンジェリンに癒やされて再び立ち上がり,ヨルダと再戦(2065年頃)。そこでナギを殺して自分がヨルダの依代になる。その後,ネギの残した遺伝情報を使ってフェイトはネギの完全クローンを研究。その第一号にして失敗作が刀太であった。またフェイトはその過程で生まれた他のクローンを傭兵として売り飛ばして計画の資金としていた(その一人がカトラス)。これを見てエヴァは袂を分かち,刀太を引き取って一人の人間として養育するのであった……というところで1巻に戻る。この過去編はこれまでの疑問点がほとんど回収されていて,かなり満足度が高い。
→ 夏凜の正体はイスカリオテのユダであった。FGO並の性転換である。なるほど不老不死の原因は「神の恩寵」。イスカリオテから引いて中世に名乗っていた名前がイシュト・カリン・オーテ,そこから現代日本では夏凜と。それはさすがにわからん。
→ 非常にどうでもいいが,パクティオーから「仮契約」が変換できるGoogle日本語入力さん……毒されすぎやぞ……  
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2019年05月17日

最近読んだもの・買ったもの

・『東方茨歌仙』9巻。東方天空璋の四季異変,満を持して摩多羅隠岐奈登場,天子と紫苑のコンビも登場。
→ 四季異変について,霊夢が「背中の扉と言ってもなんだか判らないと思うけど」と言ったのに対し,華扇が「よく判るわ」と答えているのは,いかにも「賢者」同士という感じ。当然ながらつながりがあるのが確認されたところ。
→ 元旦の霊夢さん,黒タイツをはいててセクシー。あずまあやさんはこういう仕掛けをしてくれるから嬉しい。
→ 信州の名物として「やしょうま」が出てきた。要するに米粉の団子らしい。確かに私は見たことがない。早苗さんがこういう信州色を出してくるのはけっこう珍しい。
→ 「てんしおん」が爆発的な人気になったのはこの『茨歌仙』の45話からで,東方の二次創作界隈に落とされた巨大な爆弾であった。実際,異様なまでの幸運で多少の凶運ではへこたれない&かまってちゃんで慕ってくれる人に弱い天子と,悪気はないのに周囲を不幸にしてしまう貧乏神だからこそ他人にへつらうのはなんでもない紫苑というのは,とんでもなく相性が良い。近年稀に見る公式が生んだ最強のカップリングで,長く残りそう。


・『るろうに剣心 北海道編』1巻。
→ 前作から5年後の明治16年。まだ北海道には行っていない。主人公の明日郎は志々雄真実のアジトから,崩壊時に無限刃を奪って逃走。帰国した塚山由太郎も刀剣商&神谷活心流の師範代として当然再登場。斎藤一も一足先に北海道に行っていて再登場,こっそり左之助も中国から帰国。そしてまさかの神谷薫の父こと神谷越路郎が写真という形で登場。その撮影場所が明治16年の北海道ということで,剣心と薫が北海道へ向かう。弥彦はお留守番である。逆刃刀も弥彦から剣心に返還となって,物語が再始動した感じ。


『ゴールデンカムイ』15巻。樺太編が本格的にスタート。スチェンカで岩息舞治登場。アシㇼパさんのトド狩り。月島軍曹過去編。
→ 樺太が舞台の作品や旅行記は必ずコケモモが出てくるイメージ。
→ 一方,クズリは初めて見た。こいつ凶暴すぎない?
→ スチェンカ・ナ・スチェンクはググってもほぼゴールデンカムイ関連の記事しか出てこない。ゴールデンカムイで出てくる前の紹介記事もあるから実在はしているようだ。ロシア語つよつよ勢の人にがんばって調べてほしい(他力本願)。
→ 殴り合いに特化した入れ墨囚人の岩息舞治の元ネタは,全くわからなかったが調べてみたら『ブロンソン』という映画とのこと。わかる人にはわかるんだなぁ。

→ より厳密に言えばこの映画の元ネタになっった人物と言うべきかもしれない。そのマイケル・ピーターソンから,ピーター=ペテロ=岩,ソン=「息」子,マイケル=舞治(まいはる)とたどれるという指摘が5chにあって目からウロコだった。ついでに岩息のチームメイトもよく見るとミルコ・クロコップ,ヒョードル,ヴォルク・ハンにそっくりというのも言われて気づいた。ネタが細かすぎる。
→ 144話の表紙でそれぞれに二つ名がついているが,岩息の「戦慄のゲンコツ」は「戦慄の膝小僧」だとするとヴァンダレイ・シウバ,杉元の「ミスター制御不能」は「ミスターパーフェクト」とするとアーネスト・ホースト。月島の「暴走鬼軍曹」は「暴走機関車」だろうが,よくあるニックネームか。ググると真っ先にボブ・サップが出てきたが,あの人は他の二つ名のイメージの方が強い。鯉登の「薩摩の奇公子」は中迫剛の「JAPANの貴公子」だろうか。最後に谷垣の「1000年一人のマタギ」は全く思いつかなかったのだが,ひょっとして橋本環奈の「千年に一人のアイドル」か……?
→ キロランケはやはりアシㇼパを教育して自らのテロ組織に誘い込もうとしている。これで完全に正体が割れた。  
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2019年05月04日

ダムカード・百名山・百名城……

・インドで「世界最大の像」完成 182メートル、巨額費用批判も(共同通信)
・世界最大の立像も登場、インドで巨大像の建造がブームに(CNN)
→ サルダール・パテールという人物を知らなかったが,独立の立役者の一人ながらヒンドゥー至上主義者だったということでいろいろと納得した。さらにインドでは2021年完成予定で約212mのシヴァージー像を建設中だそうだ。シヴァージーもムガル帝国のアウラングゼーブに抵抗してマラーター王国というヒンドゥー教国を建てた人物である。共通点として,イギリスは言うまでもないとして,アウラングゼーブもシャリーア的な統治を強化して宗教分断を強めた人物であるから,どちらもインドの分断を強めた側である。それへの抵抗だからインド統合の象徴としての像であると表向きには言いやすく,実際にはどちらもヒンドゥー教徒の英雄という意味合いの方が強い。うまいチョイスではある。
→ CNNの記事の末尾にある美術評論家シンハ氏の「インドには巨大像を建造する伝統はなく、明らかに植民地時代の名残だと指摘。」というコメントが面白い。インド美術史は詳しくないので知らないのだが,他地域にはあれだけ大仏があるのに,インドには歴史的な大仏も大シヴァ神像も無いのか。建築物は大きいが……意外である。


・ダムカード配布情報! - 全国のダムカードを網羅!
→ 存在自体を知らない人もいそうなので簡潔に説明すると,ダムの管理事務所に行くと(大体堤防のどちらか片側にある)配布されている名刺サイズのカードで,表面がダムの全貌が写った写真で裏面に簡単な説明が入っている。
→ いかにもオタクのコンプリート精神を刺激するアイテムで,登山に行くと麓にダムがあるので自然とダムカードにも興味がわいたのだけれど,上記のサイトの通りである。アクセス難度・明らかに600箇所以上あるという点を考慮に入れると日本百名城や日本百名山よりもコンプリートが難しいのでは。続百名城,三百名山に拡張してもまだ難易度で勝てそう。さすがにコンプする気は起きなくなったので,気長にちまちま集めていこうと思います(と言っても百名山や百名城もコンプする気無いけど)。
・皇陛下御在位三十年 記念ダムカードを発行します(国土交通省)
→ ダムカードといえばこういう話もあって,1種類くらいは取りに行こうと思う。


・なぜ《泉》ばかりが注目されるのか? 平芳幸浩評「マルセル・デュシャンと日本美術」展(美術手帖)
→ 先に提示しておくが,本展の自分の展評はこちら
→ さて,確かにレディメイドだけがデュシャンではないということが門外漢の自分にも伝わってきた展示ではあった。「ネット上での感想を見ると、デュシャンは便器だけの人ではないという主旨を理解した鑑賞者も多かったようである」とある通りだろう。《泉》の”位置”についてはなるほど,初めて知った。「デュシャン=《泉》=「何でもありの現代美術の起源」という、現今の美術の理解にもまったく役に立たないクリシェ」とは耳が痛い。ただまあ,気にするほど《泉》に鑑賞者の視線が収斂する配置でもなかったように記憶している。
→ 第二部へのツッコミは首肯しかない。 プロの批評家がこうやってちゃんと批判してくれたのはありがたい。あとは真相を究明してほしいところだが,誰がやっても難しかろう。言われてみると最悪にまずいと思ったのは「第1部のレディメイドの展示場所に戻り、便器を《男性用小便器 銘泉》としてしみじみと鑑賞せよ、と告げてさえいるのだ。」という点で,なるほどデュシャンの意図をぶち壊している。意味不明とか比較になってないとか,そういうレベルではなくて,反動的解釈になっていたのだ。改めてひどかったのだなと。


・2025年 大阪万博が決定、55年ぶり(日経新聞)
→ 2005年の愛知万博の時点ですでに「もう万博の時代じゃないだろ」と言われていた記憶があるのだが,重ねてもう1回やろうと考えるのがすごい。愛知万博がなんだかんだあっても成功に終わったというのは大きそうだ。
→ 「なんだかんだあった」とは書いたが,実は当初の予算を少しはみ出ただけだった上に最終的に黒字,当初の予定地でオオタカの巣が発見されたら強行せずに会場を変更,セントレア開港も当初はいろいろ言われていたが開港してみると愛知県民は便利に使っていると,今の東京五輪のめちゃくちゃと比較するとびっくりするほどまともな計画・運営だったという。  
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2019年05月02日

最近読んだもの・買ったもの(『アルテ』9巻)

・『アルテ』9巻。ウベルティーノとレオの小話と,ダーチャとアンジェロの小話。イレーネのフィレンツェ来訪。
→ アルテの物語としての本編は小休止,小話が2編という巻。レオがウベルティーノからの発注を受けて「ラザロと金持ち」を題材とした作品を描いていたが,発注を受けてすぐに文献を積み上げて(おそらく聖書の解釈関連なのだろう)読み始めたのを見て,ああこれが歴史画(宗教画)を受注するということかという感想がすぐに湧いた。何度か書いている通り,ルネサンスという時期は画家たちが「自分たちは職人ではなく知識人層である」と主張して,地位の向上を図った時期と重なる。歴史画を受けるというのはそれだけの頭脳労働になるのだ。さらっと流される,本作のストーリー上は特に重要でもないシーンだが,実はこれほどルネサンスの画家をよく示したシーンは無いと思う。
→ と書いたものの,その後にウベルティーノがアルテに対して「宗教画は高い教養と知識が必要だが,肖像画家は何もいらない,簡単な仕事だと思われている」ので,肖像画家として名声を高めるのはかえって画家として大成しづらくなるのではないか,と指摘するシーンが出てくるので,作者としても「宗教画は高い知識と教養がないと描けない」というのをレオの仕事振りで示すという伏線の意味合いがあったのだろう……が,さらっとしすぎていて多分皆気づいてない。なお,このウベルティーノのセリフは「と思われている」とつけることで,ウベルティーノが肖像画家も頭脳労働であることを自分はわかっていると暗に示しているが,しかしアルテが貴族出身&猛勉強中で実際には高い知識と教養がありつつも(その辺の事情をウベルティーノは知らないはず)「肖像画家として生きていくのも悪くない」と返事をしている……という両者の見識と会話の妙が現れている名シーンになっている。なお,バロック期には肖像画は歴史画に次ぐ高い地位を認められるようになっていくという約百年後との差異も知っていると,なおこのシーンを楽しめるだろう。
→ 7〜8巻で画家が職人から芸術家へと変貌していく過渡期としてのルネサンスを描き,本巻ではその知的労働の様子や絵画のヒエラルキーを描き,本作はルネサンスの紹介漫画として優秀すぎる。
→ そんな返事の直後に,アルテに肖像画家として大役が巡ってくる。発注者のコルトナの枢機卿パッセリーニは実在の人物。アルテが肖像画を描くよう命じられた偽名「イレーネ」は狂女王の娘であることが示されたが,狂女王はスペイン王家のフアナのことであろう。彼女はその娘の誰かとなる。1522-23年時点で独身の娘は末娘のカタリナしかいない。架空の人物でない限りは(あるいはWikipediaが間違っていない限りは)ほぼこれで確定だろう。このとき15-16歳のはずだが,そうは見えない……アルテよりも年上にすら見える。いずれにせよとんでもなく大物のパトロンには違いない。「生まれも性別も自分の武器」と前向きに認められるようになったアルテには,相手にとって不足なしである。

アルテ 9巻
大久保圭
ノース・スターズ・ピクチャーズ
2018-07-20


  
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