2021年08月29日

「蛋白質」を最初に訳出したのは誰か,という簡単な調査

・タンパク質って単語いる?(増田)
→ タイトルだけ読むとなんだそりゃってなるが,本文を読むと説得力があった。プロテインという言葉がかなり人口に膾炙しているので,もはやプロテインでいい感ある。……とはいえ,じゃあお前明日から蛋白質禁止な,全部プロテインって言えよなって言われたとしても,もう日常でプロテインで言い直すのはかなりきつい。間違いなく思わずタンパク質と言ってしまうと思う。

ともあれ,卵白質で良かったのに中国語を経由させて蛋白質にしてしまったやつは誰だ。責任を取れ。そう思って調べてみたら,幕末の文久2年(1862年)に刊行された司馬凌海による医書『七新薬』が最古という説と, 1861 年に川本幸民がドイツの化学書 『化学の学校 (Schule der Chemie)』 のオランダ語版を和訳して著した 『化学新書』 という説が出てきて,どちらもそれなりにしっかりした典拠がついているので余計に混乱した。後者の説については卵ではなく蛋が使われた理由について「卵は象形文字としてみればわかるように,これは男性の性器を表わす意味がある。幸民 はそれを嫌ったのであろうか」という理由が推測されている。

前者の司馬凌海を調べるとコトバンクではこういう紹介になっているものの,これらの説明は司馬凌海の自由奔放な行動の様相が削られているようであり,他のやや信頼性の低い記事によればかなり破天荒な人だったらしい。なお,Wikipediaでは蛋白質の他に十二指腸と窒素も司馬凌海の訳としていたが,その十二指腸のページに飛ぶと杉田玄白らの『解体新書』が初出となっていてWikipedia同士で矛盾が生じており,そのWikipediaクオリティに笑ってしまった。Wikipedianのどなたか,ちゃんと調べて直しといて。一応,名古屋大学医学部資料室のページに司馬凌海が窒素と十二指腸の訳語を作った旨の説明がなされているが,名古屋大学医学部資料室だからといって信用していいかどうかあやしいつくりのホームページのつくりになっている。こういう時はだいたい大幅に古い方が正しい可能性が高いという直感はある。ネット上で調べた限りで言えば,決定的に否定される証拠は出てこないが,司馬凌海説はちょっと胡散臭い雰囲気がある。

一方,後者の川本幸民は,コトバンクはこういう説明で,chemistryの訳語を「舎密」から現在の「化学」に変えたのは間違いなくこの人の功績だろう。その他,ビールの醸造に功績がありキリンビールのHPに紹介があった。そんでもって,割と決定的な史料として川本幸民著の『化学読本』を陸軍が1875年に復刻したものが国立国会図書館のデジタルコレクションで見つかり,はっきりと「蛋白質」と書いてあった。1861年から1875年の15年で書き換えられている可能性がゼロではないが限りなく低いと思われる。そして窒素の訳語もこの『化学読本』にあり,これも司馬凌海よりも1年早い。

一応,司馬凌海と川本幸民がそれぞれバラバラに蛋白質という訳語を発想した可能性もなくはないが,どちらの人も「卵白質」にしなかったというのも不自然な話ではないか。というわけで,ここでは川本幸民説に一票を投じておくが,これはネット上で1・2時間で調べられる範囲による推論である。ご興味ある方はちゃんと図書館に行って調べて,そういう機会がある人なら決定打を打つ論文でも書いてくれれば嬉しい。  

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2021年08月20日

ニコ動の動画紹介 2020.9月中旬〜2020.10月中旬



2020年のベストアニソン&ベストOPを選べと言われたらこれにする。



TransportFever2にMODでパンジャンドラムを走らせたもの。光景がシュールすぎる。



Cookie ClickerでTASって何をやるのかと思ったら,ラグの活用だった。Golden Cookieの出現等をいじれたらもっと早そうではあるが,TASだとできないか。




おやつ氏。分身技・コマンダーモード・退却&敗北も禁止なので縛りが厳重。しかもお供レベル吟味なし。リマスター版のバグ修正でアイテムカウンターも無くなっている。それでもロマサガ3はクリアできるのだなぁ。術が強すぎる。




アイテム縛りのドラクエ2。呪文は回復呪文のみOK。ドラクエ1に比べると実は序盤の攻撃アイテムが全然なく,終盤でも攻撃手段が実質的にまどうしのつえのギラ主体で力不足という,根性で突破する攻略となっている。シドーよりハーゴンの方が厳しいという珍しい縛り。





キンクロ氏。曲がめちゃくちゃ懐かしい。



螺旋王P。MMDによる見事なPV。



鬱月P 。下半期20選選出。ビガビガ戦法。予測可能回避不可能。ねっとりするところすき。



まさか!氏。下半期20選ノミネート。邪気眼と中二病,おおよそ各ブランドにいるもんなぁw。



下半期20選選出。らすくPも第二の終身名誉そなたを目指して歩き始めた。綺麗につながっていると思う。



ことぶきP。下半期20選選出。ネタに見えてマジ。歌詞と映像がマッチしていて違和感なく見れる。編集後記があるのも良い。『オー・シャンゼリゼ』は名曲だなぁ。  
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2021年08月13日

『絶対に解けない受験世界史3(大学入試問題問題シリーズ3)』が出ます

出版社による告知記事はこちら。




すでにAmazon,honto等で発売中です。シリーズ存続のためにもご購入いただけると幸いです。

以下は2巻同様に,本書の紹介をFAQ形式で。

よくわかる! 『絶対に解けない受験世界史3 ―悪問・難問・奇問・出題ミス集』FAQ

Q.目的や内容は前巻までと同じなの?
A.全く同じです。大学入試における悪問や超難問,出題ミスを収録・解説した本です。本気で難しくて解けない問題から,日本語の崩壊した問題,単なる誤植,笑える問題,珍しい問題など,多岐にわたって収録しています。
1.入試問題作成の杜撰さを世の中に訴えること
2.出題ミスの事例を集めて,出題者へ提供すること
3.悪問を笑い飛ばして当時の受験生の無念を供養すること
4.世の中の世界史マニアに難問を提供すること
を主な目的としています。以下,1・2巻と同じQ&Aは省略。


Q.収録範囲は?
A.2017年の私大その他,2018〜20年の全大学です。2017年の早慶上智・国公立大は2巻の収録です。また2021年度の問題は含まれていませんのでご注意を。


Q.本巻の収録範囲の印象は?
A.本シリーズでさんざん批判してきた成果が出ているのか,近年は日本語が崩壊していて文章の意味がとれない系統の悪問や,意味が二通りに解釈できるために解答が出せない系統の悪問,歴史の問題とは見なしがたい奇問は随分と減った印象です。一方で,超難問や杜撰な作問ミスは減っていないどころか再び増えていると思います。何なんでしょうね。共通テスト対応で余裕が無かったのかも。


Q.今回はどんな問題が収録されてるの? 見どころは?
A.1・2巻同様に,帯に入れた例題は以下のような様子です。下の4つは悪問というわけではなく面白かったので〔番外編〕扱いで収録した問題です。やはり最大のヒット作はブレグジットですね。

・「ビ」が「ピ」になる等、頻発するOCRミス (該当複数)
・大学が発表した公式解答例が文字数オーバー(島根県立大 2020年)
・ブレグジット直後にイギリスを「EU現加盟国」(早稲田大・教育学部 2020年)
・正解が前の試験時間の英語の設問に書いてあった(慶應大・商学部 2019年)
・設問と無関係な事実誤認に基づく反原発運動を押し売り(専修大・全学統一日程 2020年)
・ヒット曲『デスパシート』出題するも歌詞覚えていれば解答可能(慶應大・商学部 2019年)
・解答選択肢で「アンコール=ワットの修復・保存に上智大学は協力している」とPR(上智大 2019年)

その他ですと,以下のような問題が見どころかと思います。

・頻発する女性参政権獲得運動・女性解放運動に絡む難問&出題ミス(該当多数)
・上智大の地図問題・正誤判定との最終決戦(2020年)
・「上京竜泉府」と「平城京」,広いのはどっち?(2020年 中京大)
・初の収録,東京大学(2019年)
・タイムスリップして歴史を書き換えないと解答が出せない論述問題(2019年 信州大)
・2001年9月11日,ハイジャックされた旅客機が墜落したのはニューヨークの貿易センタービルとペンタゴンと,他はどこ?(2019年 明治大・情コミュ)
・「赤十字の入った白衣」を着用した騎士団はどこ?(2019年 立教大・文学部)

こうして振り返ってみると新しい年度の方が目立つ問題が多かったような。大学・学部別で言うと明治大の情報コミュニケーション学部が毎年圧倒的にひどい。どのくらいひどいかというと収録数で慶應大・法学部に張ってしまう。あまりにもひどいので,宣伝を兼ねて一部ブログで扱ってもよいかなと考えています。大学・学部別という点で言えば,出題ミスが出た時にしっかり謝って訂正している大学とガン無視を決め込む大学がありますね。そこにも注目して読むと面白いかもしれません。


問題以外ではコラム2の「大学入学共通テストの導入騒動の記録」は割と広い人に興味を持ってもらえるかなと思います。共通テスト狂騒曲はすでに論文や新聞記事等で盛んに論じられていますが,当初の改革で挙がっていた全項目と,それぞれに対して誰がどういう理由で反対し,ほぼ全ての項目が頓挫していったのかを私なりにコンパクトにまとめてみました。英語四技能と記述式以外の項目にも触れているのはそれなりに珍しいのではないかと思います。世界史に興味がなくとも,共通テストの騒動に興味があれば,ここだけでも読んでもらえると幸いです。


Q.今回の書き下ろしの割合は?
A.3分の2くらいが書き下ろしです。ブログ版を熟読された方でも楽しめると思います。


Q.またしてもめちゃくちゃ分厚いんだけど……
A.ぶっちゃけた話をすると,本当は2019年か20年中に発売する予定でした。しかし,私や出版社のパブリブ側が忙しかったりして2019年を逃し,その段階でパブリブの濱崎さんと「2020年度はセンター試験が最後の年で,上智大の最後の年でもあって切れ目として良いので,2020年度まで入れて分厚い3巻を出しましょう」という話になりました。その矢先に2020年はCOVID-19でいろいろとそれどころではなくなり,時が流れていって2021年に突入。しかしこれ以上原稿を溜め込むわけにもいかず,いろいろな意味で割と無理して放出したのが本巻だったりします。時機を逃さなかったり切れ目を気にしたりしなければ,この3分の2くらいの厚さの3巻が2019年または2020年中に発売されていたのかも。


Q.間に日本史版とか現代文版とか挟めなかったの?
A.いやほんとどこかに他教科・他科目の著者いないですかね。


Q.電子書籍化の予定は?
A.パブリブさんに相談はしました。


Q.今回も正誤表を作るの?
A.作ります。この記事に正誤表を作る&重版がかかった際に直す予定ですので,見つけたら教えていただけると幸いです。

<訂正表>
・p.43 上から11行目,「記載あるが」は「記載があるが」。「が」の脱字。
・p.51 解説の上から5行目,「選択肢3」は「選択肢2」の誤り。
・p.71 上から1行目 「予想していなったかところ」→「予想していなかったところ」
・p.102 20番の学習院大の(4)の選択肢い痢嵒瓠廚蓮嵜検廚慮蹐蝓
・p.146 下から6行目 「第3代カリフのウマル」は当然「第2代」の誤り。
・p.142 56番の解説の1行目 「タブリーズはアゼルバイジャン」は,地域名としては誤りではないが,現在の国境線で言えばアゼルバイジャンではなくイランの北西部に位置する。誤解を招く表現になっていたので訂正。
・p.147 上から2行目 「放棄」は「蜂起」の誤り。
・p.191 97番の解説の3行目「リマ」は「ラパス」の誤り。
・p.194 下から3行目 「月氏により滅ぼされた」は「大月氏により滅ぼされた」の誤り。
・p.202 ヒンディー語の項目のタイトル文 「ペルシア語にヒンディー語の語彙を取り入れたもの」ではない → 「ヒンディー語にペルシア語の語彙を取り入れたもの」ではない
・p.227 5番の慶應大・法学部の問題の選択肢[02]国民の不滴が高まった  → 国民の不満が高まった
・p.242 17番の早稲田大・人間科学部の問題の選択肢a 議会では議会の請願が提出されたが → 議会では権利の請願が提出されたが
・p.260 高崎経済大の問題の「問2」は「問3」の誤り。
・p.291 33番の設問中の選択肢が漢字の「工」になってしまっているが,もちろんカタカナの「エ」が正しい
・p.434 34番の法政大2/12実施の問題の選択肢「i ジギスムント3世」は「l ジギスムント3世」(小文字のL)が正しい。
・p.505 29番の解説中: 『ヴィルヘルム=マイスターの修行時代』→『ヴィルヘルム=マイスターの修業時代』
・p.523 最後の行:「し。」の抜け。「指摘なし。」が正しい。  
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2021年08月07日

ワクチン(モデルナ製)接種2回目の記録

Twitterで3時間おきくらいに報告していたものを,補足してまとめておく。

準備:解熱剤(1回2錠でイブプロフェン150mgのもの)・ポカリスエット1.5L・うどん6玉・オールブラン+牛乳・冷えピタ1箱(6枚)。いずれも役に立ったので事前準備はほぼ完全に正解。しいて言えばポカリは早々に尽きたのでもう1本あってもよかったかも。また後述する事情でオールブランはほぼ食べず。また,ワクチン摂取したのは木曜日の午後で,金曜日はあらかじめ有休にしておいた。3連休とあわせて4連休だが,むしろ体調回復に費やされる気はしていた。

接種後3時間経過:熱は平熱の36.3度。まだちょっと腕が痛いだけ。今のところは1回目より症状が軽いくらい。腕の痛みに関しては最後まで1回目よりもかなりマシだった。1回目は接種後の丸2日間ほとんど腕が上がらない状態だったので。それはそれとして,左利きの人には同意してもらえると思うのだが,左利きは実生活上やむを得ず右腕を使う場面も多いので,「利き腕じゃない方に打てば大丈夫」がそれほど通用しない。この2日間も普通に右腕を使っていたので,1回目より症状が軽かったのは正直助かった。

接種後7時間経過:熱は平熱の36.3度。腕の痛みは悪化したが,腕の痛みに限定すればここがピークだった。体調の悪化は感じられず。夕食は準備したものではなく,他に買ってきたものを食べた。食欲は普通。

接種後9時間経過:熱は37.0度に上昇。体調は引き続き問題なし。ただし,普段ならすでに寝ている時間帯に入っていたが熱のせいか全く眠くなく,しばらく起きていることに決めた。

接種後12時間経過:熱は37.6度に上昇。普段それほど風邪を引かないこともあり,熱が本格的に上昇したことで「始まったな」という謎のワクワク感があった。軽い倦怠感が出てきたこともあり,午前3時を過ぎたので,夜食にうどん1玉を食して解熱剤を飲んで就寝。

接種後18時間経過:熱は38.2度に上昇。結果的にこれがピークだった。実は9時間ほど寝るつもりであったのだが,発熱により目が覚めた。自分の人生ではほとんどの無い経験であったので少し驚いた。悪寒や倦怠感はそこまで強くないが,強く火照った感じはした。食欲がごっそり落ちていて,胃は空腹を訴えているのに脳がそれを拒絶し,ちょうど喉の辺りで喧嘩をしている感じで,これも新鮮な感覚であった。準備していたうどんを1玉食して,解熱剤を飲み,冷えピタを貼ってPCをつけた。能動的になにかをやるには頭が呆けていて動かず,結局YouTubeかニコ動の溜まった動画を消化する方針に切り替えた。仕事を有休にしていなかったら地獄だった。

接種後21時間経過:熱は37.4度に低下。解熱剤がよく効いている。一方,倦怠感は悪化し,いよいよ動画を見ることすらしんどくなってきた。食欲不振もここが最大で,昼飯は朝と同様にうどんを1玉食べようとするも,普段なら10分で終わるところ,1時間近くかかった。これはダメだといろいろと諦めてお昼寝に移行。

接種後28時間経過:熱は37.8度に再上昇。7時間もお昼寝すれば当然なのだが,目が覚めてしまった。しかしながら倦怠感が強く,引き続き何もやる気が起きない。ここから冷えピタは張りっぱなしになる。また,ここでポカリスエット1.5Lが尽きる。

接種後30時間経過:熱は37.8度のまま。倦怠感は多少マシになった感じがして,少なくとも何もやる気が起きないところから,ネットの巡回と動画視聴ができるくらいには回復した。ピークアウトしたならありがたい……とこの時は思っていたが,この後もけっこう体調不良が長引くことになる。食欲があまり無い中,解熱剤を飲むためにオールブランを無理やり胃に流し込んだため,むしろそれが気持ち悪い。よくよく考えたら牛乳と解熱剤ってダメな組み合わせだよなということに気づき,オールブランの出番はこの1回だけとなった。次回(?)への教訓としておこう。

接種後36時間経過:熱は38.0度に上昇。ぶり返している。今振り返るに,解熱剤が効いていないのは牛乳のせいだったのだろうか。だとすると如実に出るものだ。接種後30時間経過のツイートをした直後に,気絶するように6時間寝ていた。7時間も昼寝しておいてさらに6時間寝れるのだから,よほど身体が疲弊していたか。あるいは,動画視聴くらいしかやることがなかったためにずっと何かしらを見ていたので,眼精疲労で眠気が来たのかもしれない。倦怠感はまだまだ強かったが,食欲が戻ってきていて,今回はうどん1玉を平常通り10分で食した。解熱剤を飲む。

接種後40時間経過:熱は37.0度に急速に低下。急激に下がりすぎてかえって怖くなる。体調もかなり回復した……ような気がしていたが,時間がなさすぎて2ヶ月ほど触れていなかったSatisfactoryを試しに起動したところ,見事に3D酔いした(普段なら5時間続けてやっていようが全く酔わない)ので全く本調子でないことを突きつけられる。それはそれとしてSatisfactoryめちゃくちゃ面白いのでお勧め(隙あらば宣伝)。

接種後48時間経過:熱は36.9度でほぼ変わらず。7時間ほど寝ていた。この48時間以内の睡眠時間が合計26時間で,我ながらよく眠れるものだと思う……というよりも大学生以降での最長記録ではないか。セルフ人体実験のような感覚もあったので「記録のためには起きておくべきだったな」という本末転倒気味な発想もなくはなかった。倦怠感が軽くなり,熱と腕の痛み以外はほぼ平常に戻った……ような気がしていたが,実験的に再びSatisfactoryをプレイしてみるも,まだなんとなく酔う感じはした。結局「映像の世紀」の録画が始まっているということを思い出して第1・2集を見ていた。Twitterの相互FFの人たちの報告ツイートや,リアルの友人・職場の同僚など10人ほどの報告からモデルナでも48時間くらいで平常に戻ったというものが多かったので,自分の治りは遅い部類に入りそう。残っていたうどんの2玉を一気に食べ,解熱剤を飲んだ。

接種54時間経過:熱は37.0度。ここまで(牛乳で飲んだ時以外は)ちゃんと効いていた解熱剤の効き目が薄い。倦怠感はかなり小さく,3D酔いもしなくなり,今こうしてブログを書けているように平常通りの活動には復帰できそう。熱が下がりきったら追記する。

モデルナ2回目接種


【完走した感想】
マジできつい。特に倦怠感の強さは人生で経験したことがほとんど無いレベルのものだった。ワクチンによる抗体がどの程度の期間効力があるのか,3回目以降の摂取時の副反応がどうなのか等が全くわかっていない情勢であるが,最悪のパターンとしてこれが1年1回来て丸2日奪われるのは間違いなくQOLが低下する。それでもCOVID-19になるよりは全然マシなので毎年打った方が良いと言われたら素直に毎年打つとは思うが,そんな危惧が生まれるとはつくづく嫌な世の中になったものだと思う。今回は接種日が木曜日だったので金曜日を有休にするだけで済んだが,月・火・水なら後ろ2日を有休にしておいた方が安全だろう。

セルフ人体実験としては腕の痛み・発熱・倦怠感のピークがそれぞれちょっとずつずれていたのがちょっと面白かった。単純に熱は解熱剤で下がるが,倦怠感には効かないということなのかもしれない。腕は痛いだけで赤みやかゆみは無し。悪寒は発生せず。副反応は大きく個人差があると言われているが,そこに一件の報告を追加するという貢献ができたかなと思う。  
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2021年08月01日

最近読んだもの・買ったもの(『アエカナル』・『ヴァンピアーズ』)

・『アエカナル』1・2巻。
→ ロリババア(ロリおばば)が大好きな笹倉綾人が自分の趣味全振りでロリババアを愛でるために始めた漫画……が人気が出て連載になった。発端はこの辺りである。

→ 本作のロリババアのあえか様は年齢は約800歳,見た目は10代前半,人魚の肉を食べての不老不死。一口にロリババアと言ってもバリエーションはあるが,あえか様の場合は口癖が「のじゃ」,山奥の秘境に住まい,知識と包容力と神々しさのある比較的典型的なそれである。村の神に妻として捧げられたが,明治初期の頃にその村が廃村となってしまい,その後も住み続けたため約150年ほとんど人との交流が無く,極めて人寂しがっているのも,そうした境遇と自分が婆であるという自覚から微妙にガードが緩いのもロリババアポイント高い。ロリババア好きにはもちろん,ツボを押さえているので入門編としても最適。
→ 本作の面白いところは,そうした浮世離れした800歳と一般人20代後半の男性が人里離れた秘境で二人暮らしするためにどうしたらよいかという現実的な問題にきちんと決着をつけているところで,2巻はほぼその解決編である。主人公の定井くんはちゃんと麓の町役場に話を通し,住民票を移し,あえか様居住地の土地所有権,果てはその土地の固定資産税まで作中で言及される。解決はかなり強引だが,そこをどうせ存在自体がファンタジーなのだからといってこの辺りを投げ出さなかったのは大変良い。
→ 一点だけ極めてどうでもいい指摘をすると,定井くんの登山装備の靴がハイカットのめちゃくちゃごついやつなのだが,本作の描写を見る限りもっとソールが柔らかいやつの方が歩きやすいと思う。いや,インドア派でブラック企業勤めだった定井くんが登山に慣れていようはずもなく,最初で最後の登山の予定だったから登山靴選びも適当でとりあえず一番ごついやつを買った,と考えるなら自然ではあるのだが。




・『ヴァンピアーズ』1〜5巻。
→ こちらも不老不死のロリババアが登場する作品であるが,こちらは御年5000歳以上,見た目は10代なかばの吸血鬼である。出会ったのは14歳の少女。すなわち百合である。これも一種の年の差百合か。
→ この吸血鬼,日光を浴びても死なないし十字架でも死なない(そもそも生まれがキリスト教誕生以前である)。とにかく何をやっても死なないのだが,唯一の死ぬ手段が日本のある古い神社に封印されていた古びた宝剣で心臓を刺されることだった。生きるのに疲れた吸血鬼のアリアは,神社の管理人の家系の末裔,朝桐一花に自らの殺害を依頼するが,よりによってこの一花がアリアに惚れてしまい,アリアを死なせまいと拒否する。アリアは説得のため朝桐家に移住して長期戦の説得にかかるが,逆に明るく自分の欲望に忠実な一花に次第にほだされていき,そうこうしているうちに「宝剣」を巡って他の吸血鬼もやってきて……という感じで物語が展開する。が,基本的に一花とアリアの関係性が話の本筋であって,残りのことはまあ大体おまけである。
→ このアリアさんは5000歳以上だが本人曰く「頭は見た目通り」とのことで,実際に知識や知恵は年長者だが,精神や感性の成長が中学生くらいで止まっている。ちょっとわがままで,でも素直で悪気はなく,ちょっとしたことでケタケタと笑う。しかし尊大で威厳とカリスマ性があり,暴力的で,恐ろしく美しい。このギャップが本作の魅力であって,物語の動力にもなっている。
→ なお,本作の吸血鬼は全般的にそんなんなので,基本的に不老不死であることにあぐらをかいていて,知識や経験はあるが思慮が無い。いい感じに抜けた人ばかりである。なるほど,滅びはしなかったが人間社会を裏から牛耳るような勢力にはなり得なかったわけだという不思議な説得力がある。

  
Posted by dg_law at 21:44Comments(0)