2005年08月05日

ローズ家の戦争

あまりに暇だったので、家にある古い映画を見た。その名も「ローズ家の戦争」。無論,イギリスのばら戦争が名前の元ネタである。

円満な家庭を築いてきたローズ夫妻だったが、妻の神経質な性格が災いしてやがて離婚へ。ところが、二人とも共同で購入した家を手放したくないという。話合いで決まるはずもなく、離婚戦争は言論から体力勝負へ移行していく、基本的にはコメディー映画。

この映画、構成がおもしろかった。夫の顧問弁護士が離婚相談でやってきた別の男性に、回想という形で語るところから始まるのだが、回想と現在が細かいところでリンクされていて、ラン・ローラ・ランのように細部に注目して楽しむことができるようになっている。またメインである離婚戦争も、次第にエスカレートしていく様子がおもしろい。最初はささいな事故だったのに、恨みから次第に故意の色が強くなり、最後はほとんど殺し合いに近い。古い映画だから特殊効果などは無く全部スタントなのでいまいちリアリティには欠けるが、CGを多用した現代の映画のほうがリアリティがあるというのも妙な話だ。

この映画の残念な点は、離婚の原因が客観的に見て妻のほうにしか無いこと。男性特有の意見かと思い母に聞いてみたが、母もそう思うらしいので偏った意見では無いだろう。そのせいで、どうも男性よりにしか見れない。離婚の原因が平等にあれば、さらにおもしろかったと思うのだが。ネタばれになるので書けないが、オチがたまらなくシュールなので「なんだそりゃ!?」と叫ぶかも。俺は叫んだ。見事な伏線処理だった。かなりお勧め。暇ならぜひ。

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