2006年02月04日

空騒ぎ

ケネス・ブラナー監督の『空騒ぎ』。シェイクスピアの映画化というと、この人だ。それでこの作品は原作自体喜劇であるからか、ごく普通の娯楽映画という感じに仕上がっているし、実際すごくおもしろかった。もうね、ベネディックとベアトリスのツンデレカップルっぷりがたまらなく笑える。ツンデレは男もそうでなければうまく成立しないと言われているが、これは好例だ。ベアトリス役とヒーロー役の女優さんがものすごく美人なのがすばらしい。

男役も見事なまでにイケメンでそろえている。それにしても、キアヌ・リーブスが悪役というのは珍しい。いや、もっと不可解なのはその兄がデンゼル・ワシントンだということだ。兄弟で肌の色が違うぞ。それはともかく、ベネディックがかっこよすぎる。単なるイケメンというわけではなくて、立ち居振る舞いが堂々としていて、それでいてコミカルだから、なんだか全面的に敗北したような気がする。男として。

どうせなら原作知らないうちにこれ見たかったかも。せっかくの陰謀も、最後どうなるか全部わかっちゃってるわけで、いまいち緊迫感には欠けた。シナリオは原作に非常に忠実だった。セリフ回しまで忠実で、そのまま映像化した感じ。まあこの作品に余計な味付けはいらないかもしれない。

さて、問題はアダプテーションの助けになれば良いと思って映画を見たわけだが、いい映画すぎてアダプテーションが浮かんでこないということだ。やっぱりいっそのこと学園ものにしてしまうか。いや、それだと『空騒ぎ』のシナリオを知っている人ならわかると思うが、完全なただのギャルゲーになってしまうので、教官が評価してくれるのかどうかが果てしなく疑問だが。あの教官なら、大丈夫かな?

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