2006年03月06日

こういう入試問題を歓迎

昨日我が家に来た連中には話してしまったが、今年の鳥取大学の入試問題が爆笑だったので、紹介してみようと思う。

P君に2人の女友達A子さん、B子さんがいる。あるとき、P君が自宅を出発してA子さんの家へ向かった。しかし、自宅からA子さんの家までの距離の1/3進んだところで、思いなおしてB子さんの家へ向かった。そして方向を変えた地点からB子さんの家までの距離の2/3行ったところで、また気が変わりA子さんの家へ向かった。そこから1/3進んでまたB子さんの家へ向かった。このようにしてP君はA子さんの家へ方向を変えてから1/3進んでB子さんの家へ方向を変え、それから2/3進んでからA子さんの家へ向かって進むものとする。
この迷えるPくんの究極の動きを記述せよ。ただし、A子さん、B子さん、P君の3人の家は鋭角三角形の3頂点の位置にあり、P君は方向を変えてから次に方向を変えるまでは必ず直進するものとする。
(鳥取大学)

この問題の最大のポイントは「この迷えるPくんの究極の動きを記述せよ。」だろう。迷える、なんていう言葉はまったく問題を解く上で必要が無いのに、わざわざ問題文に載せた大学入試問題とは思えないこのユーモア。問題制作者に敬意を表したい。それにしても話がリアルすぎる。きっと問題製作者の実体験に基づくものでは無いかと邪推しているのだが。

なお、この問題は単に数学の問題としても非常に良問である。ベクトルと数列(漸化式)、極限のすべてを理解していないとできない問題であり、東大受験生でも解けない人はいたのではないだろうか。ちなみに医学部の問題だそうで。

以下、いい加減に作った答え。理系の方ならもう少し賢い方法で解けるのだろうが、文系には以下の方法が限界だった。多分あってると思う。
めんどいのでベクトル記号は省略。

最初の動きで1/3a、次の地点は1/3a+2/3(b-1/3a)=2/3b+1/9a
さらに次の地点は 2/3b+1/9a+1/3(a-2/3b-1/9a)=11/27a+2/9b
以下、この繰り返しである。

つまりをAさんの家へ向かったときの場所をAn、Bさんの家へ向かったときの場所をBnとすると

An+1=Bn+1/3(a-Bn), An+1=2/3Bn+1/3a
Bn=An+2/3(b-An), Bn=1/3An+2/3b

Bn=1/3An+2/3b から An+1=2/3(1/3An+2/3b)+1/3a となるので
An+1=2/9An+1/3a+4/9b …

ここでnが無限大のとき、An+1とAnは限りなく等しくなる。まずAn=Xとすると地点Xは

X=2/9X+1/3a+4/9b X=3/7a+4/7b …

また同じように
Bn+1=1/3(2/3Bn+1/3a)+2/3b
Bn+1=2/9Bn+1/9a+2/3b

Nが無限大のとき、Bn=Yとすると地点Yは
7/9Y=1/9a+6/9b Y=1/7a+6/7b

よって、P君はAさんの家とBさんの家を結ぶ線分上の、4:3の地点と6:1の地点を往復し続け、やがて餓死する。

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