2007年05月03日
第101回「酔って候」司馬遼太郎著 文春文庫
司馬遼太郎の好きな幕末の話である。幕末の騒乱の中活躍した、四人の雄藩藩主を取り上げ、見事に語り上げている。その四人とは土佐藩の山内蓉堂、薩摩藩の島津久光、伊予宇和島藩の伊達宗城、肥前藩の鍋島閑叟である。
残りの三人は当然の選択としても、島津家が斉彬ではなく久光なところがおもしろい。実際他の三藩主についてはべた褒めと言っても過言では無いのに対し、久光に関してはむしろ貶めていると言ってもよい内容だった。
基本的には四つの短編集なのだが、彼ら四人はかなり結びつきが強いためにたびたび同じ事件が起こる。そのつながりが非常におもしろい。視点が変わって描写されると、更なる真相がわかるものである。ゆえに立て続けに読むのをお勧めする。さて、次はいよいよ『坂の上の雲』でも読もうか。
酔って候<新装版>
残りの三人は当然の選択としても、島津家が斉彬ではなく久光なところがおもしろい。実際他の三藩主についてはべた褒めと言っても過言では無いのに対し、久光に関してはむしろ貶めていると言ってもよい内容だった。
基本的には四つの短編集なのだが、彼ら四人はかなり結びつきが強いためにたびたび同じ事件が起こる。そのつながりが非常におもしろい。視点が変わって描写されると、更なる真相がわかるものである。ゆえに立て続けに読むのをお勧めする。さて、次はいよいよ『坂の上の雲』でも読もうか。

Posted by dg_law at 18:00│Comments(0)│