2007年05月28日
六本木トライアングル(1)

まず、なぜサントリー美術館を母親に勧めたのかというと、うちの母親も年配女性の例外に漏れず陶器や着物といったものが好きであり、サントリー美術館はそういった調度品を収集しているからだ。かく言う自分も陶器や工芸品はけっこう好きだ。
今回の展示は「日本を祝う」ということで、日本のもので構成されていた。漆器に螺鈿が用いられた箱からガラス容器、陶器も仁清焼(が一発変換されないIMEの教養の無さが泣ける)に有田焼、黒楽茶碗に緑色に光る織部焼と、様々なものが置いてあったが、やはりこの分野において江戸時代は先進的だったのだろうと思う。現代工芸と説明されても疑問を抱けないような幾何学模様が、黒か白の一面に浮かび上がっている陶器は、その小さな体に一つの宇宙を秘めている。一個ヨコセ。
絵画的なものは少なかったが、屏風はそれなりに置いてあった。テーマが日本なだけあって四季を描いたものが多く、それもやまと絵風のものが多かったように思う。そこで「四季の花と鳥の組み合わせが花札と違うのなんだだろうねー」と会話する親子は、多分あんまりいなかったと思うが。
ともあれ母にはかなり満足していただけたようで、案内したかいがあったというものである。図像は《秋冬花鳥図屏風》、15世紀室町時代のもの。
Posted by dg_law at 12:00│Comments(0)│