2007年07月07日

エロゲ名作選?

以前世界美術50選に文句を付けたときに、ta-kiにエロゲ版でも作れと言われたので作ってみた。しかしその際、その前提条件を設定するのに大変苦労した。最初は世間的な知名度とか評価の高さとかも考慮しようかと考えたが、その基準で50選作ると大変つまらないものが出来た。その上そもそも私はバルドフォースや戦国ランスなど、少しでも小説以外の要素が入ったものはプレイしていない。ゆえにこの基準では極めて偏りのあるものができてしまう。

ではいっそのこと、と趣味に走ったリストを作ることにした。その後もいろいろ悩んだ挙句、前提条件はいかのように設定することにする。


・葉鍵型月ロミオ丸戸ageひぐらし等の人気作品は排除。
・なるべく「エロゲらしさ」がテーマになっているようなゲーム。むしろその「エロゲらしさ」のせいで、他ジャンルに嫌悪されるようなエロゲ。
・非ヲタはおろか、他ジャンルのヲタも割とおいてけぼり。
・むしろ対象はエロゲ初心者から中級者。上級者への駆け上がり用か。
・非エロゲも一部アリ。


その結果20作品まで絞ることができた。これにFDとか周辺作品を入れたら30くらいになるだろうし、そこにメジャー作品を入れればちょうど50くらいになるのではないだろうか。それで50選ということにしておきたい。


1、智代アフター(KEY)
クラナドのFDながら、終盤の超展開ゆえに敬遠されがちなゲーム。だがちょっと待ってほしい。Kanon、AIR、CLANNADだけではまだ鍵ゲー特有の「残酷さ」が足りないのだ。短いが表現はストレート。その分解釈は難しいかもしれない(Kanon>CLANNAD>>MOON>智代アフター>AIR>ONEだと思う)。

2、MOON.(Tactics, KEY)
鍵の事実上の処女作(『同棲』は除く)。今の鍵からは考えられないエグさを誇る、元祖鬱ゲー。宗教を表立ったテーマに据え、陰惨な描写が続く。だが私はけして彼らが、売れるために陵辱色を強くしたとは思えない。まだ不器用で、鍵特有のテーマを伝えるには学園モノじゃ生ぬるいと判断したのではないか。その結果がONEだったのではないだろうか。そんな風に思うのである。なお、いたるの描く陵辱絵は意外とエロいので、そこにも注目か。


3、螺旋回廊1&2(ruf, age)
これも実は『MOON』と同様の理由でこのリストに入れた。とは言ってもageプレイヤーなら陰惨な描写でもどんと来いという感じではあるだろうが。他のage作品をプレイしてからこのゲームをやると、ageの原型が透けて見えておもしろい。

4、Phantom(Nitro+)
超有名じゃないかと言われればそれまでだが、その割に騒がれることの少ない作品。一般人にもお勧めという賞賛の言葉がこのゲームには常に送られている。ハードボイルドがエロゲとの親和性が高いことを証明した、偉大なる作品。

5、沙耶の唄(Nitro+)
これもエロゲ界隈では超有名作品だが、やはり名前がなかなか出てこない。純愛とは何だろうか、認識とは何だろうか、狂気とは何だろうか。ゲームは短いが深遠なテーマがここにはある。

6、サナララ(ねこねこソフト)
ねこねこソフトから一作。解散によりある種の伝説となったこのメーカーから何も上げないわけには行くまい。そう考えたときに、マイナー具合と評価の高さのギャップから行ってこれしかないだろう。ねこねこ作品では異色の原画を使ってはいるがやはり雰囲気はねこらしいものに仕上がっている。完成度はねこ作品随一だと思う。そしてこのゲームは片岡ともの跡継ぎ、すばらしいライター木緒なちが誕生した瞬間でもあった。

7、とらいあんぐるハート3(ivory, 都築真紀)
これも歴史的な古典として。今をときめく「なのは」はここから始まった。都築氏の独特の世界観は、とらハ1、2から全く変わっていない。3をやって気に入ったなら、ぜひ1と2もやってみてほしい。シナリオに起伏はあまり無いが、雰囲気がすばらしい。「泣けるとか、感動できるとか、萌えるとか、大作であるとか、傑作であるとかではない。ただただ、ずっとこの空気が続いて欲しいと思った、そんなシリーズだった。」という、エロゲ批評空間の有名なレビューをそのまま引用しておきたい。


8、わんことくらそう(ivory, 都築真紀)
とてもなのは1期と2期の間に出したとは思えないエロゲ。一見単なる獣耳ゲーなのだが、よくよく読んでいくと全くそんなことは無く、世界の裏側が見えれば見えるほど気分が悪くなっていくことだろう。実に都築氏の意地悪な一面が垣間見える作品だが、一方で都築氏のテーマは全くぶれていない。

9、遥かに仰ぎ、麗しの(PULL TOP)
別の記事で散々語ったのでそっちで。実にエロゲらしいエロゲであった。


10、はるのあしおと(minori)
現在の職業がNEETか、過去に失恋した経験のある人がやると実に自殺したくなるゲーム。かく言う自分も軽く死にたくなった。そういう意味では最強の鬱ゲーかもしれない。映画『秒速5センチメートル』とあわせてどうぞ。極めて秀逸なレビューがここにあるので、クリアした人は読んでみるといいと思う。

11、水月(F&C)
一見無駄に難しいだけの、衒学的なシナリオに仕上がっているが、それがわざとなのか偶然なのかは知らないが、その衒学性が逆にゲームの幻想的な雰囲気を作り出すことに成功している稀有なゲーム。あの雰囲気は一度味わう価値があるだろう。主人公は極めてダメ人間だが、君望の鳴海孝之と同様心理描写が細かいので許せる。老舗F&C、最後の花火。

12、月陽炎(すたじおみりす)
大正時代が舞台の珍しいゲーム。袴に萌えたければ必須。このゲームも雰囲気がたまらない。シナリオは後半超展開だが、そんなことはあまり気にならないだろう。何よりもこのゲームは主人公がかっこいい。昨今の情け無い主人公たちは彼を見習ってほしい(とライターに言いたい)。

13、いただきじゃんがりあんR(すたじおみりす)
これも別の記事で語っているのでそっちで。本当にバグの惜しいゲームだった。

14、セイレムの魔女たち(ruf)
「セイラームの魔女事件」という実在した事件を扱った、極めて珍しいゲーム。ゆえに舞台は17世紀末の新大陸となる。キリスト教プロテスタントの歪み、白人優越主義の歪みを正面切って挑んだ意欲作でシナリオもおもしろい。絵と音楽に恵まれれば、一世を風靡したのだろうが……

15、School Days(Over flow)
なんだかんだでこの業界の革新になったゲームだと思う。それはまずフルアニメーションは簡単に作れるということの証明。もう一つはヤンデレは許容されるということ。主人公も究極まで最低なら話題性になるということ。ヘタレとも鬼畜とも違った、「最低」な主人公を御堪能あれ。

16、彼女たちの流儀(130cm, みやま零)
耽美、退廃というテーマでならこのエロゲの右に出るゲームはなかなか無いだろう。荒削りでかなり改良すべきポイントはあるが、それでもこのリストに載せる価値があると判断できる。登場人物たちは本当に未成年で、不安定でわがままで、まさに「流儀」であった。マゾに目覚めそうになるゲームでもあった。

17、MinDeadBlood(Blackcyc)
エロ、グロ、ナンセンスを極めた作品。難易度も極悪。ある意味最もエロゲらしいエロゲと言えるかもしれないが、エロゲヲタ以外には全くといってお勧めできない。人格を疑われる。シナリオ本筋は燃える王道吸血鬼モノでこっちの出来もいいのだが、やはり注目すべきは大量にあるサブイベントか。東先生には、人間の想像力には限界が無いということを教えてもらうといい。

18、Quartett(little witch)
このゲームはそのシステムに注目が行く。漫画のようなコマ割りを使った文章の読ませ方は実に新しかった。ドイツを舞台にしたクラシック音楽を扱ったゲームという意味でも斬新で、音楽の美しいゲームだった。シナリオは平凡だが、そんなところにはケチをつける必要が無いだろう。

19、カタハネ(Tarte)
『アカイイト』と同様、究極の百合ゲー。百合には耽美という言葉以外与えることが出来ないし、歴史モノとしてもおもしろかった。詳しくはこの記事か。みりす同様、メーカーがつぶれたのが残念でならない。

20、二重影(ケロQ)
別に『終ノ空』でも良かったのだが、今更ノストラダムスの預言というのもなんだし、同じ系統ならば『沙耶の唄』のほうが優秀かなと思うので、ケロQ代表としてはこちらを挙げておく。バトルモノというよりは、推理モノとして普通にかなり優秀だと思うのだが、いかがだろうか。クリアしたら図書館に駆け込んで、子一時間古事記が読みたくなるようなゲームだった。


最後に、非18禁コンシューマ作品として。

21、アカイイト(SUCCESS)
『カタハネ』と並ぶ百合ゲーの双璧。優秀な百合作品の条件として「女性同士の恋愛であることに対するキャラたちの自己嫌悪が無いこと」と「レズとは峻別されれるべし」は確実に挙げられるべきだと思うのだが、『カタハネ』も『アカイイト』もこの点では完璧だった。加えて『カタハネ』は歴史群像劇としてもすごかったが、『アカイイト』も伝記モノとしてみても十分におもしろい。

22、Ever17
元祖○○○系作品。ラストの超どんでん返しには誰もが驚かされるが、何よりそのどんでん返しが規模の割に整合性が取れているのが驚異だ。『アカイイト』もそうだが、今では2000円で新品が買えてしまうというリーズナブルさも素晴らしい。


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シスターコントラスト!Acacia3800シリーズ            
えろげー雑記??「急に妹が(ry」【紅茶奴隷のヒルベルト・ホテル】at 2007年07月18日 20:42
この記事へのコメント
 こんにちは。
 上記の名作選には、なかなか楽しませていただきましたが、一点だけお願いを。

 2番目の「MOON(Tactics, KEY)」ですが、MOONのあとに「.」がつくんです。
 当方も好きな作品ですので、可能であれば修正していただけると嬉しいです。
 では。
Posted by johndoe at 2007年07月13日 01:48
ご指摘ありがとうございます。修正しておきました。
Posted by DG-Law at 2007年07月13日 13:46
葉鍵抜きとあるのになぜ鍵を紹介してるんですか?
Posted by どん at 2007年07月14日 10:49
理由は単純な話で、

・葉鍵型月ロミオ丸戸ageひぐらし等の「人気作品」は排除。

だからです。人気作品とは思えないものは含みました。だから葉からも「天いな」を入れてもよかったし、ロミオから「神樹の館」を選出してもよかった。まあ20にそろえるために省いたんですが。「デモンベイン」が入っていないのも、人気が高すぎるからです。
Posted by DG-Law at 2007年07月14日 11:55

・葉鍵型月ロミオ丸戸ageひぐらし等の人気作品は排除。
人気作品
ってことじゃね?
Posted by チャオ at 2007年07月14日 12:04
俺遅かった/(^o^)\
Posted by チャオ at 2007年07月14日 12:06
結局何がしたかったのかわからんリストだな

Posted by ヤマガ at 2007年07月14日 16:33
カトゆー家から流れて初めてこちらのサイトを見させてもらってます。
個人的には上のラインナップを見て、ネコっかわいがり!も入れて欲しかったなと思いました。
Posted by KOU at 2007年07月14日 16:37
>チャオさん
ご指摘の通りですw ありがとうございます。

>ヤマガさん
自分でもこんなに取り上げられるほどの記事かなと思わないでもない。
まあたくさんの方に見て参考にしていただければ、書いた側としてはこれ以上の幸福はありません。

>KOUさん
やるべきゲームリストには入ってるんですが、やってないんですよねぇ。積んであります。
なんせ、この先卒論と院試が控えてるので……当分崩せないような気がします、残念ながら。

オルタのファンディスクまでに卒論の目処がつくと……いいなあ。
Posted by DG-Law at 2007年07月14日 16:47
元長氏がシナリオを手がけた作品を一つは出して欲しかったです。
知名度は無いけどどれも印象深いシナリオを書いているし。
あと、腐り姫や群青の空を越えてやswan songが入ってないのは
人気策だという判断でしょうか?それとも純粋に漏れた?
Posted by stu at 2007年07月14日 19:24
カルテット以降フルFFDはないんですよね・・・・
最高のlittle witch作品だと思います。
Posted by ake at 2007年07月15日 02:12
丸戸ってそんな有名なの?
作品名は知ってるが、ライター名ははじめてきいた
Posted by   at 2007年07月15日 05:37
>stuさん
元長作品は古すぎて手に入らないんですよねぇ。Sense offとかやりたいんですけど。
腐り姫は手元にあって積んであります。群青とSWAN SONGは噂は聞いてますが、あまり食指が動かないですね。あれば積んでおいて、来年辺りにやるんでしょうけど。少なくとも人気作ではなくて、私の気に入れるならば、このリストに入れるべきラインの作品とは認識しています。早い話、さっさと買ってくればいいんですが、どうにも金と暇が無いw

もっとも、20で数をそろえようとすると、たとえプレイしていても漏れた可能性はありますが……この20もかなりいっぱいいっぱいで作ってるんですよ。終ノ空や神樹の館、ゴアが最終選考で漏れたくらいですから。まあそもそも20で何とかエロゲを語ろうというほうが無理ということは、前提条件であるということで、御勘弁願いたいところです。
Posted by DG-Law at 2007年07月15日 07:08
>akeさん
そうなんですよね。もちろん嫌いではないんですけど、やはりカルテットが一番インパクトが強い。短く綺麗にまとまってる感じがする。

> さん
丸戸は有名だと思いますよ。少なくとも日常的にエロゲをやる人たちにとっては。
仮に有名じゃないとしても、「FLJ」「ままらぶ」から「こんにゃく」までの一連の作品を総称するときに便利なので、丸戸作品というくくりを使っています。
Posted by DG-Law at 2007年07月15日 07:08
初めてここに来ましたが、楽しく読ませて頂きました。
かつて私はねこねこのファンだったのですが、朱ぐらいから離れ、
以降のソフトはプレイしておりません。
ねこねこファン=ということで片岡とも信者だったりもするのですが、
木緒なち氏は跡継ぎにふさわしい何かがある方なんでしょうか?
サナララもスカーレットもプレイしていない状況で、
(現コットンソフトも開設時にHPをチラ見した程度)
最近のライターについてはあまり知らないのですが、
そこまで推されているとなると気になるところです。
Posted by 元ねこファン at 2007年07月15日 16:41
朱はねこファンでも意見が分かれる作品ですね。というよりも、元ねこファンさんがそうなのかどうはわかりませんが、朱が原因でねこファンをやめたという人は多いはずです。結局のところ領主の記憶を消すことが一時的な不幸であっても、最終的には最大多数の最大幸福につながるということを予見した行動であって、未来の先の先まで見通せるルタの恩寵であるということが理解できたかどうか、という気はしますね。確かにわかりにくい表現ではあります。

本題ですが、サナララは第一章だけとも氏で二から四章はそれぞれ別のライターです。そして最後を締める四章が木緒氏の担当、というところからもうとも氏が木緒氏に与える期待は読み取れると思います。スカーレットも確か物語上非常に重要な第三章担当だったはずです(残りの1、2、4章がとも氏)。この三章の評判も非常に良い。
Posted by DG-Law at 2007年07月16日 01:44
語り口がとも氏に似ているんですが、話を簡潔にまとめる能力に長けている人だと思います(単に長いものが作れないだけなのかもしれませんが……サナララもスカレも、コットンのナツメグも短いですし。)あと、物寂しげな雰囲気を作るのが得意ですね。今後に期待してもいいと思います。まあ、私もまだレコンキスタは入手すらしていないんですが。
Posted by DG-Law at 2007年07月16日 01:45
レスありがとうございました。

自分は実は朱については否定派ではなくむしろ肯定派でした。
ですが仰る通り一般的な理解を得ようとせず、表現に寄った方向を
取った『ねこねこ』あるいは『片岡とも氏』に対して、明らかに
状況を間違った展開の仕方に疑問を抱き、それ以来はねこねこに
対してのファンを辞め、片岡氏個人の発言やサークル活動に
注視するようになったという事です。(なのでナルキッソスに
ついては初期にプレイ済みです。そう言えばここでも木緒氏の
名前がスタッフロールにありますし、信頼関係とまでは断言できなくとも、
比較的氏に近い位置にいるのは想像できますね)
Posted by 元ねこファン at 2007年07月18日 13:52
※字数規制がありましたので連投失礼します。
他サイトのレビュー等を見る限りではサナララとスカレの担当シナリオの
評判が良いようですし、まずは中古等でそれらを探してみようと
思います。昨今、ただ長ければいいというシナリオの風潮がある中、
簡潔にストーリーをまとめられる能力というのは確かに得難い存在と
言えるかもしれませんね。期待してみます。
Posted by 元ねこファン at 2007年07月18日 13:53
セイレムの「絵と音楽に恵まれれば」ってのが気に入りませんね。
由良さんは確かに癖の強い原画家さんですが、現在腐の方々にも圧倒的に支持されてる人気絵師ですよ。ぶしつけな言い方ですが、貴方の好みで断言しないで頂きたい。絵は何がだめなんですか?

あと音楽はどの辺がダメなんですか?
絵も音楽も、大変失礼ですが理由もろくに書かずに批判するのはどうかと思います。「マイナス意見だから文句を言っている」といわれてしまうかもしれませんが、あなたのは単なる好みで判断してるとしか受け取れませんでした。
Posted by 通りすがり at 2007年07月19日 15:34
返事として挙げられる事柄はいろいろありますが、まず

>貴方の好みで断言しないで頂きたい。
私は「ダメ」という直接的な表現は用いていない。加えて断言しているつもりもありません。私自身あの絵は別に嫌いではない。ただし、癖が強いということはそれだけで武器であり欠点だと思います。いたる絵や西又絵の例を挙げるまでもなく。次に

>あなたのは単なる好みで判断してるとしか受け取れませんでした。
感性の問題なので具体的には述べられないということ。評価とは究極的に各々の考える質と好みの妥協であると考えているので、ある程度は好みでも仕方が無いでしょう。これはエロゲや絵に限らず何だってそうです。客観的な評価なんてものはありゃせんのですよ。質だってデジタルには設定しえない。

というわけで

>大変失礼ですが理由もろくに書かずに批判するのはどうかと思います
ろくな理由が書けるはずもないから書いてないわけですよ。アナログレベルで「この絵は下手」と判断できるような質の差異が見られない限り、具体的にどうこう述べるのは不可能です。そして前述のように、あの絵がそこまで下手だとは思っていません。そもそもですね、100を超える中から20選んでいるわけで、入ってるだけで総合的にかなり評価が高いわけですよ。

どうしても具体的な例を挙げろというのならば、某批評空間のPOVの少なさ、なんてどうでしょうかね。100以上の投稿があって2とか4では売りにはしがたいでしょう。各レビューを読んでも特別絵と音楽をほめている方はほとんどいらっしゃらない。

くどくどと「そんなことは百も承知だよ」ということを述べてしまった感がありますが、前提条件確認のためです。また、若干煙に巻いたような返事になってしまいましたが、そこにも御容赦いただきたい。
Posted by DG-Law at 2007年07月20日 03:55
この名作選を読んだあと、
「エロゲ悲しき50本」
というものを読んでみたのですが、いかに正しくエロゲを作るということが馬鹿らしい(=売上に結び付いていない)かということを証明しているなと思いました。
私は「彼儀」でエロゲを本格的に始めた者ですが、そんな真摯にエロゲを作る会社を愛していきます。
貴方の選ばれた作品に、気になってはいたが、手が出てないゲームがたくさんあったので。
 
長々&今更なコメントで失礼しました。
Posted by 倉印 at 2007年07月30日 14:30
売れることと評価されることは違いますからね。
自分もこの記事を書く前に、延々とそういう議論をしてました(diary2の7月前半の辺り)。買っている層と評価している層が違うということでしょうね。↑の選出もそうですが、評価層はどうしてもストーリーに基準が寄りますからね。
例えば私はシャッフル好きですが、これなんかは典型的な売り上げ>評価の作品だと思いますが、だからといって存在価値が無いとはとても思いません。結局、その作品のセールスポイントと自分の趣向がどれだけ合うか、ということだと思います。
まあそれでもやはりストーリーの良いゲームが売れてないと悲しくなるんですけどね。


しかし、カノギは人気だなあ。この20(or22)作品に優劣はほとんど無いと思っているけど、「一番典型的」を選ぶならカノギかもしれない。
Posted by DG-Law at 2007年07月30日 22:21