2007年08月10日
リトルバスターズ!
今までの鍵作品と異なっているところも多ければ、踏襲しているところもまた多い作品であった。
まず共通点といえば、悲劇&奇跡システムの存在だろう。鍵作品は悲劇と奇跡の安売りとしばしば揶揄されるがそれは間違いで、ゲーム内で奇跡が起きる条件が必ずルールが設定されており、そのルールを主人公が解いていくのが鍵のストーリーの作り方である(まるでひぐらしの謎解きのようだが、竜騎士は葉鍵っ子なので参考にしているのだろう)。
そしてまた、ひぐらしではそのルールを打ち破る方法が(ネタばれにつき伏字)仲間を信じる力であったように、鍵作品においては奇跡を起こす根本の力とは「悲劇に耐えうる心の強さ」なのだ。ゆえに悲劇が起きなければそもそも奇跡も起きない。そしてその悲劇はかならず「不条理」である、というのも鍵作品に共通する明確なルールである。これらのルールはリトバスにおいても受け継がれている。
そしてAIR以降の共通点として独特の物語構成がある。複数ヒロインを配置しつつも、1人中心となるメインヒロインを立てておく。まずゲームが始まると個別ルートとして、メインヒロインを含めたヒロインを全員攻略させる。そうしてその世界の奇跡システムに関する伏線が随所に張られていることにプレイヤーに気づかせたら、最後に伏線回収&泣かせどころとしてメインヒロインの真ルートを持ってきて、グランドエンド、という構成だ。これもリトバスにも共通している。知らずに最初に鈴ルートを攻略してしまうと、別の意味で泣きを見るだろう。
ギャグのおもしろさも重要な共通点だろう。前半にあれだけ笑いが取れるからこそ、後半の落差が大きい。ギャグの作り方も特にクラナド以降は定式化されつつあり、必ず笑えるという安心感がある。いまだにクラナドは私の中で死ぬほど笑ったゲームトップ3に入っており(後2つは『それ散る』と『つよきす』)、リトバスも智代アフターもそれに次ぐおもしろさだった。
逆にリトバスと今までの作品の相違点というと、まず麻枝が個別ルートの完全複数ライター制を採用したことだろう。確かにKanonは久弥との合作だったし、AIRでは美凪が魁だったし、クラナドはかなり分業していたものの、麻枝が一番数をこなしていたことには違いなかった。今作ではとうとう個別ルートはメインヒロインであり真ルートが用意されている鈴しか担当しておらず、残り5人は別のライターである。ゆえに、個別ルートのおもしろさにばらつきが出てしまったのだが……
もう一つはミニゲームを採用したことだろう。あまりこういった類のミニゲームが入るは好きではないのだが、それでも野球もランキングバトルもおもしろかった。野球は相手チームを完封するまでやりこんでしまった。
で、結局おもしろかったかと聞かれれば、「おもしろかったけど、クラナドやAIRと比べると……」と言わざるを得ない。前半のギャグと真ルートは文句の付け所が無いのだが、個別ルートの分業制が致命的な欠点になってしまった。点数にすると『かにしの』と同レベルくらい、すなわち85点前後といったところだろう。それでも、クラナドがおもしろいと思えた人には必ずおもしろいと思える作品だとは思うので、気になる人はチェックしてみてほしい。
以下、ネタばれ考察。今後一生リトバスをやる予定の無い人か、リトバスコンプした人のみ推奨。
まず共通点といえば、悲劇&奇跡システムの存在だろう。鍵作品は悲劇と奇跡の安売りとしばしば揶揄されるがそれは間違いで、ゲーム内で奇跡が起きる条件が必ずルールが設定されており、そのルールを主人公が解いていくのが鍵のストーリーの作り方である(まるでひぐらしの謎解きのようだが、竜騎士は葉鍵っ子なので参考にしているのだろう)。
そしてまた、ひぐらしではそのルールを打ち破る方法が(ネタばれにつき伏字)仲間を信じる力であったように、鍵作品においては奇跡を起こす根本の力とは「悲劇に耐えうる心の強さ」なのだ。ゆえに悲劇が起きなければそもそも奇跡も起きない。そしてその悲劇はかならず「不条理」である、というのも鍵作品に共通する明確なルールである。これらのルールはリトバスにおいても受け継がれている。
そしてAIR以降の共通点として独特の物語構成がある。複数ヒロインを配置しつつも、1人中心となるメインヒロインを立てておく。まずゲームが始まると個別ルートとして、メインヒロインを含めたヒロインを全員攻略させる。そうしてその世界の奇跡システムに関する伏線が随所に張られていることにプレイヤーに気づかせたら、最後に伏線回収&泣かせどころとしてメインヒロインの真ルートを持ってきて、グランドエンド、という構成だ。これもリトバスにも共通している。知らずに最初に鈴ルートを攻略してしまうと、別の意味で泣きを見るだろう。
ギャグのおもしろさも重要な共通点だろう。前半にあれだけ笑いが取れるからこそ、後半の落差が大きい。ギャグの作り方も特にクラナド以降は定式化されつつあり、必ず笑えるという安心感がある。いまだにクラナドは私の中で死ぬほど笑ったゲームトップ3に入っており(後2つは『それ散る』と『つよきす』)、リトバスも智代アフターもそれに次ぐおもしろさだった。
逆にリトバスと今までの作品の相違点というと、まず麻枝が個別ルートの完全複数ライター制を採用したことだろう。確かにKanonは久弥との合作だったし、AIRでは美凪が魁だったし、クラナドはかなり分業していたものの、麻枝が一番数をこなしていたことには違いなかった。今作ではとうとう個別ルートはメインヒロインであり真ルートが用意されている鈴しか担当しておらず、残り5人は別のライターである。ゆえに、個別ルートのおもしろさにばらつきが出てしまったのだが……
もう一つはミニゲームを採用したことだろう。あまりこういった類のミニゲームが入るは好きではないのだが、それでも野球もランキングバトルもおもしろかった。野球は相手チームを完封するまでやりこんでしまった。
で、結局おもしろかったかと聞かれれば、「おもしろかったけど、クラナドやAIRと比べると……」と言わざるを得ない。前半のギャグと真ルートは文句の付け所が無いのだが、個別ルートの分業制が致命的な欠点になってしまった。点数にすると『かにしの』と同レベルくらい、すなわち85点前後といったところだろう。それでも、クラナドがおもしろいと思えた人には必ずおもしろいと思える作品だとは思うので、気になる人はチェックしてみてほしい。
以下、ネタばれ考察。今後一生リトバスをやる予定の無い人か、リトバスコンプした人のみ推奨。
攻略順に。
クド
クリアした瞬間頭に浮かんだ言葉は「何この『それ散る』」。説明不足が多くてもやもや感が抜けない。正直クドがかわいいから許せるだけで、これどうでもいいキャラでやられてたらリトバス地雷認定しかねなかった。個別ルートとしての機能は「奇跡の存在の明示」か。
なお、正式な名前は「クドリャフカ・アナトリエヴナ・ストルガツカヤ」、あだ名はクーニャが正解。旧ソ連の生物実験で宇宙船に乗った犬で、残念ながら生還しなかった。ストレルカとヴェルカは同様の実験台に使われた犬で、こちらは成功して帰ってきた、らしい。詳しいことは知らない。ゲーム中に出てきたロシア語は調べろってことなんだろうけど、せめてスペルをつづってくれないと調べようがない。
三枝
唯一超常現象が起きないシナリオ。クラナドの杏シナリオのようなもの、双子というところまで含めて。客観的に見れば酷いシナリオなのだが、逆にその不条理っぷりがギャグとしておもしろかったので許せる。「僕らの世界にはデウス・エクス・マキナは登場しないとか自虐ギャグっすか、最高に面白いジョークでした」とは、ORATORIO氏の弁。杏シナリオをクリアしたときに「こういうものは鍵じゃなくてageかLeafでやろうね」と感想を漏らした覚えがあるが、今回は「曲芸かF&Cでやればよかったのにね」と言っておきます。あと、個別ルートで唯一役割が与えられていないような……
小毬
ようやく鍵っぽいシナリオに出会えた。が、もう少し話をおもしろく出来たとは思う。あと、これは小毬シナリオだけの罪ではないのだが、エロゲは絵本ネタを乱発しすぎだと思う。『ゆのはな』しかり『ショコラ』しかり。使いやすいんだろうけど、いい加減に飽きる。役割としては「この世界がまやかしであることの提示」。あと、リフレインの絵本。
姉御
正直クロスチャンネルの焼き直しだが、割と好き。世界が段々と狂っていく描写がうまい、特に天候が雪になると同時にBGMが変わったところが秀逸。役割としては「世界がループしていることの提示」。しかし実は「この世界がまやかしであること」や「奇跡の存在」「理樹と鈴だけが世界の外側にいる」も同時に提示してしまっており、そのエンディングもかなり核心に近いので、個別ルートとしては最後から2番目、鈴の直前にやるのが正解か。
美魚
やばい、超かわいい俺の嫁すぎる。毒舌系無口文学少女で一目ぼれ。シナリオも個別では一番良い出来だったかと。まあONEの焼き直しだよね、と言われればそれまでなんだが。人間とは絶対的に孤独なんですよ。役割としては「理樹と鈴だけが世界の外側にいることの提示」。
鈴&リフレイン
言うまでも無く感動した。伏線が回収されるごとに鳥肌は立つし、真人が消えたところからもう号泣しっぱなし。特に恭介の泣き顔は反則。ほんともう「なんでこんな理不尽なんだ」。だーまえは納得できる理不尽世界を作ってそれを演出する才能にあふれている。
とりあえず、主題歌聞くと涙が出てくる病とΣ(∵)を見ただけで笑えてくる病にかかってるのでその治療に専念したいと思います。
そういえば、
久弥 → Kanon完成後早々に独立
みきぽん → AIR完成後Tacticsに戻る
涼元 → 会社さぼりすぎで首
魁 → 元々他社の人間
だーまえ → 今作で引退
まごめ → つい先日退社
というように、KanonかAIRに携わった人間でいまだに現役なメインメンバーはすでにいたると折戸しかいないという世代交代っぷり。いたるはメイン原画じゃなくなったし、そういう意味での生き残りは折戸氏しかいない。次回作が本当の真価を問われるか。
クド
クリアした瞬間頭に浮かんだ言葉は「何この『それ散る』」。説明不足が多くてもやもや感が抜けない。正直クドがかわいいから許せるだけで、これどうでもいいキャラでやられてたらリトバス地雷認定しかねなかった。個別ルートとしての機能は「奇跡の存在の明示」か。
なお、正式な名前は「クドリャフカ・アナトリエヴナ・ストルガツカヤ」、あだ名はクーニャが正解。旧ソ連の生物実験で宇宙船に乗った犬で、残念ながら生還しなかった。ストレルカとヴェルカは同様の実験台に使われた犬で、こちらは成功して帰ってきた、らしい。詳しいことは知らない。ゲーム中に出てきたロシア語は調べろってことなんだろうけど、せめてスペルをつづってくれないと調べようがない。
三枝
唯一超常現象が起きないシナリオ。クラナドの杏シナリオのようなもの、双子というところまで含めて。客観的に見れば酷いシナリオなのだが、逆にその不条理っぷりがギャグとしておもしろかったので許せる。「僕らの世界にはデウス・エクス・マキナは登場しないとか自虐ギャグっすか、最高に面白いジョークでした」とは、ORATORIO氏の弁。杏シナリオをクリアしたときに「こういうものは鍵じゃなくてageかLeafでやろうね」と感想を漏らした覚えがあるが、今回は「曲芸かF&Cでやればよかったのにね」と言っておきます。あと、個別ルートで唯一役割が与えられていないような……
小毬
ようやく鍵っぽいシナリオに出会えた。が、もう少し話をおもしろく出来たとは思う。あと、これは小毬シナリオだけの罪ではないのだが、エロゲは絵本ネタを乱発しすぎだと思う。『ゆのはな』しかり『ショコラ』しかり。使いやすいんだろうけど、いい加減に飽きる。役割としては「この世界がまやかしであることの提示」。あと、リフレインの絵本。
姉御
正直クロスチャンネルの焼き直しだが、割と好き。世界が段々と狂っていく描写がうまい、特に天候が雪になると同時にBGMが変わったところが秀逸。役割としては「世界がループしていることの提示」。しかし実は「この世界がまやかしであること」や「奇跡の存在」「理樹と鈴だけが世界の外側にいる」も同時に提示してしまっており、そのエンディングもかなり核心に近いので、個別ルートとしては最後から2番目、鈴の直前にやるのが正解か。
美魚
やばい、超かわいい俺の嫁すぎる。毒舌系無口文学少女で一目ぼれ。シナリオも個別では一番良い出来だったかと。まあONEの焼き直しだよね、と言われればそれまでなんだが。人間とは絶対的に孤独なんですよ。役割としては「理樹と鈴だけが世界の外側にいることの提示」。
鈴&リフレイン
言うまでも無く感動した。伏線が回収されるごとに鳥肌は立つし、真人が消えたところからもう号泣しっぱなし。特に恭介の泣き顔は反則。ほんともう「なんでこんな理不尽なんだ」。だーまえは納得できる理不尽世界を作ってそれを演出する才能にあふれている。
とりあえず、主題歌聞くと涙が出てくる病とΣ(∵)を見ただけで笑えてくる病にかかってるのでその治療に専念したいと思います。
そういえば、
久弥 → Kanon完成後早々に独立
みきぽん → AIR完成後Tacticsに戻る
涼元 → 会社さぼりすぎで首
魁 → 元々他社の人間
だーまえ → 今作で引退
まごめ → つい先日退社
というように、KanonかAIRに携わった人間でいまだに現役なメインメンバーはすでにいたると折戸しかいないという世代交代っぷり。いたるはメイン原画じゃなくなったし、そういう意味での生き残りは折戸氏しかいない。次回作が本当の真価を問われるか。
Posted by dg_law at 12:00│Comments(2)
この記事へのトラックバック
どうもこんにちは、toppoiです。「リトルバスターズ!」の検索順位とはてなブックーマークが凄すぎてちょっぴりビビってたりします。お客さんが増えるのは、そらもうものすっごい嬉しいことなんですか、「悪いが…」
リトルバスターズ!考察・感想・元ネタ・動画やらまとめてみた(∵)【とっぽい。】at 2007年08月11日 13:40
この記事へのコメント
こんばんは。お祝いのコメントありがとうございました。私はもう長いものには巻かれて精神でいます笑。
共通点といえば、今回も思いがけないサブキャラが救済への鍵になってましたね。カノンは美汐、エアーは晴子、クラナドは秋夫で、リトバスは小毬。うまくいえませんが、鍵ゲーの好きな要素です。
共通点といえば、今回も思いがけないサブキャラが救済への鍵になってましたね。カノンは美汐、エアーは晴子、クラナドは秋夫で、リトバスは小毬。うまくいえませんが、鍵ゲーの好きな要素です。
Posted by TOPPOI at 2007年08月14日 08:03
まああまりヒット数ばかり気にしてもしょうがないですもんね。
助けになる人物の違いがその作品をうまく表しているのかもしれませんね。AIRは母性のゲームですが、CLANNADは父性のゲーム、そしてリトバスは……ですし。
助けになる人物の違いがその作品をうまく表しているのかもしれませんね。AIRは母性のゲームですが、CLANNADは父性のゲーム、そしてリトバスは……ですし。
Posted by DG-Law at 2007年08月15日 00:51