2008年03月09日

要は心情移入の問題

エロゲのエロは必要かという話。今までこの話題と言えば「泣けるシナリオを読んでるんだから汚らわしいエロは必要ない」というお決まりの(鍵っ子的な)論理展開ばかりだったが、この全く別の角度からの主張はおもしろい。二次元か三次元かは問わないならば、AVにエロ本、エロ漫画にエロアニメとジャンルは何でもあるわけで、それらの値段と比べるとエロゲの値段(=8800円)は圧倒的に値段が高い。

じゃあエロゲのエロって何なの?というと、特徴的なのは二点。まずは音と絵と文章のあわせ技だということ。これは他のどのジャンルにもない。そして、特にいわゆる萌えゲーならば、Hシーンまでに長ったらしいシナリオが挿入されていること。この長いシナリオをこなすことでそのキャラに親近感がわく、だからこそHシーンも「使える」。この二点に意味を見出せないのならば、確かにエロゲのコストパフォーマンスは悪い。だったらいらないじゃない?という主張は大いに納得できる。


もう一つ。「特に重厚で緊迫感に満ちた物語が、佳境に入ったときにエロシーンなんぞに突入したらもー」というのも同感なときがままにある。『こなかな』とか『もしらば』とか、なんでそこでエロシーン入れちゃったかなー、と何度も思った。この手の必要の無いエロで一番印象にあるのは『二重影』。むしろあのゲーム、女性要らないだろ。攻略可能キャラは北条君だけで(ry

逆に(昨日も書いたけど)『CLANNAD』をやったときには違和感がありまくりで困った。本来ならここにあったんだろうけど削ったんだろうなー、という予測が簡単に立ってどうにもやりきれない。加えて、渚ルートはシナリオ的に必要だった気がする。それに比べると『リトバス』はまだその違和感が少なかったけど(あるにはあった)、こっちが18禁化するとは予想外だ。

あと『ToHEART2 XRATED』。18禁の全年齢化はシナリオがスカスカになった感じは否めないが大概のゲームで違和感が無いのに対し、逆は違和感全開なんだなぁというのを如実に示してくれたゲーム。ささらでさえ、何かおかしかった。『リトバス』もこうなりそうで怖い。

エロゲ批評空間のどっかのレビューで読んだが、やはりエロゲとギャルゲではゲームの目的が違うんだろう。一般的なエロゲにおいてはHシーンは終着点であって、実用ってよりは様式美として必要なのかもしれない。ギャルゲは仲良くなるところが終着点なんだから、Hシーンを無理に入れると行きすぎになる。その辺『明け瑠璃』はうまかったかも。PS2版の追加2ルートはちゃんと「ギャルゲ」をやってたから。これで逆移植なんかしたら興ざめだねぇ。買うけど。



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お憑かれさまでーす(セリア風に)
雑記「巡回後の色々と短信」【紅茶奴隷のヒルベルト・ホテル】at 2008年03月16日 00:01
この記事へのコメント
お久し振りです。
この話題は定期的に出てきますよねw
大方同意ですが、DGさんのいう「一般的なエロゲ」は所謂ギャルゲーとガチエロゲーの中間にあたるのじゃないかな。
言葉を借りれば「Hシーンが終着点」じゃなくてそこからさらに発展しちゃうエロゲーも沢山あるわけで、それは必ずしも全て抜きゲーというわけでもないわけで。
ある物語にエロが要らないと思うかどうか、は物語の構造に拠る所が大きいのだと思います。無理やり入れるくらいならいらん、という意見はそれはそれで良く解るんですよね……
Posted by 紅茶奴隷 at 2008年03月09日 22:35
そこは書いてて言葉に迷ったんですよね。
抜きゲはまあ別としても、ストーリーにHシーンが必須のエロゲはたくさんあるわけで、それらを無視するわけにはいかないし。
それで、「一般的なエロゲ」と。良くも悪くも今のエロゲで一番主流なのはそういうのですから。
まあ私も一般的じゃないエロゲのほうが好きなんですけどねw


場違いかもしれませんが、私も伽耶様とくっつくならせーちゃんかなぁと思ってました。
独蛾も買っちゃいましたしねぇ……
ベビプリも次女と十二女好きですし、最近他人とは思えないですねw
Posted by DG-Law at 2008年03月10日 01:24