2008年04月22日

これは酷い宣伝ですね

昨日の記事で何が言いたいかというと(非常に長い前振りでした)、EU3NA(『Europa Universalis3 Naporeon's Ambition』)がVicに迫る勢いでおもしろい。ある意味、パラドゲーの究極進化なんじゃないかと思う。VicやHoI2が

「現実世界とほぼ同じ状況を用意したんで、タイムスリップでもした気分になって歴史を『書き換えて』ください」

と言われているゲームだとすれば、EU3は

「現実世界とほぼ同じ状況に見えますが実は全く違う並行世界です。この先の歴史書は真っ白なので、貴方が『書いて』ください。」

というゲームだと思う。EU2やCKもこの系統ではあるが、やはり作りこみが足りない。一見すると昨日自分にはあわないと言ったCiv等のゲームと同じ目標のようにも見えるが、スタートが「現実世界とほぼ同じ状況」であり、システムもほぼ現実の歴史に沿うようになるよう作られているため、変な乖離感は無い。

やはり国別AI廃止、歴史イベントの廃止が大英断だったと思う。わかりやすいところでは、プレイヤーが史実を先回りして動き有利な立場となってしまうということを防いでいる。また、どの国も合理的な動きをするため、潜在的な難易度が上がっているように思う、特に外交的に。加えて言えば、プレイヤー国家も含めてどの国が発展するか、それなりに運が強い要素を秘めているため(歴史とは史実でもしばしばそうである)、先の展開がさっぱり読めない。

おもしろいことに、ゲーム期間中の1453年から1822年の間、史実でも幸運に恵まれたとしか思えない発展をした国がいくつかある。イギリス(イングランド)やロシア(モスクワ)、オランダ、清(満州)、オスマントルコ辺りがそうだと思うが、この「並行世界」においても、ゲーム開始時点でAI国家のうち5つが「神の恩寵」を受け、あらゆる確率計算やステータスが10%強化されるという特典を持つ。最初はゲームっぽい設定で嫌だな、と思ったが、やってるうちにこれがかなりリアリティを増していることに気づいた。確かに、上記に挙げたような国の成長は、こうでもしないと補正にはなりえないだろう。

もっとも、フランスが「幸運」に恵まれてしまったりすると大変なゲームバランスになるし(無くてもヨーロッパの暴君なのに)、琉球やアステカ帝国程度が「幸運」に恵まれても結局滅ぼされるだけだったりする等、あんまりランダムなのも問題があるとは思うが。「幸運」に選ばれなかったときのオスマントルコなんて、おおよそ18世紀の太陽を拝んだことが無いし。

その代わりと言ってはなんだが、各国家の史実データは日単位で記録されていて、プレイヤーはどこからでも「介入」できる。普通は1453年5月30日、つまりコンスタンティノープルが陥落した日から始めることになっているが、1453年5月30日から1821年12月31日まで、日付単位でどこからでもスタートでき、スタート地点ではまだ「ほぼ現実の世界」が再現されている(どういうデータ量なんだと思ったが、ゲーム容量は意外にも1Gバイトを切っている)。日付を一日でも勧めた瞬間、そこはもう並行世界となり「ほぼ現実」からは切り離されて展開する。


まさにこれ以上の史実とのすり合わせも無ければ、これ以上のカオス要素も無いというところまで来ていると言える。それでいて、EU2やHoI2のように戦争偏重でもなく、Vicのように「戦争したら負け」というわけでもなく、内政と戦争の利益のバランスが良い(それでも戦争せずにしこしこ内政してるのが自分のプレイスタイルなのだが)。それでも自分の中でVicを追い越せないのは、まあ自分が近世よりも近代のほうが好きだという、それだけの理由なんだろうなぁ。

かなりゲームシステムが複雑で慣れるまでが狭き門なのと、ゲームがむちゃくちゃ重い(多分らぶデス2と同レベル)のが玉に瑕だと思う。調子に乗ってまたAARとか書くかも。


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