2008年08月10日
Clover Heart's レビュー
中○生相当の恋愛劇。登場人物は全体的に幼く行動も拙い。しかし、最終的にはそれなりの行動をとってくれるようになるので、成長物語であると言える。ただ、開始時点の幼さがもはや不自然なレベルで、「そんな風になる前に周囲の大人が止めるだろ常識的に考えて」という常識が全く通用しないストーリーを展開しやがるので、正直放棄したくなった回数が無数にある。クリアしてみると成長物語ということもあって物語全体で考えると悪くはなかったのだが、序盤の心象の悪さがどうにもぬぐいきれない。
同じ中○生相当の恋愛劇だと『彼女たちの流儀』があるが、あっちは背伸びした感じと不器用さのバランスがとれていて、その背伸び感がまさに「流儀」という語感にぴしゃりとはまっていた。が、『クロハ』の登場人物たちはやはり「幼い」とか「拙い」という言葉でしか形容することができない。ヲタ的な中二病ではなく、本当の中学生的なものを見てニヤニヤできる人にはいいが、フラストレーションが溜まる人には苦痛でしかない。
点数、といわれると少し困ってしまう。ストーリー的な素点だけだと60点くらいになってしまうが(そのくらい不満だらけ)、発売が2003年であるということは加味せねばなるまい。当然『カノギ』より前であり、調べてみると当時としては十分革新的な設定でかなり話題になっていたらしいという点。加えて、2003年としてはかなり演出が凝っているという点。これもまだ演出という要素に重点を置いていたのがage等少数のメーカーしかなかったということを考えれば賞賛できる。加えて、Hシーンはちゃんと使えるものが多かったというのも大きい。最終的には70点はあげられると思う。
ついでにうだうだと。『そらのいろ、みずのいろ』みたいに逆のカップリングでシナリオがあったら、もうちょっとおもしろかったかもしれない。というか、逆のほうが案外とお似合いなカップルかもしれない。あと、制作スタッフが『月陽炎』と同じというのを知って、いろいろ納得した。超展開の展開の仕方が全く同じ。ただ、登場人物の精神年齢が高い分、『月陽炎』のほうが好きである。最後に、主題歌は間違いなく神。
以下、ネタばれ。
同じ中○生相当の恋愛劇だと『彼女たちの流儀』があるが、あっちは背伸びした感じと不器用さのバランスがとれていて、その背伸び感がまさに「流儀」という語感にぴしゃりとはまっていた。が、『クロハ』の登場人物たちはやはり「幼い」とか「拙い」という言葉でしか形容することができない。ヲタ的な中二病ではなく、本当の中学生的なものを見てニヤニヤできる人にはいいが、フラストレーションが溜まる人には苦痛でしかない。
点数、といわれると少し困ってしまう。ストーリー的な素点だけだと60点くらいになってしまうが(そのくらい不満だらけ)、発売が2003年であるということは加味せねばなるまい。当然『カノギ』より前であり、調べてみると当時としては十分革新的な設定でかなり話題になっていたらしいという点。加えて、2003年としてはかなり演出が凝っているという点。これもまだ演出という要素に重点を置いていたのがage等少数のメーカーしかなかったということを考えれば賞賛できる。加えて、Hシーンはちゃんと使えるものが多かったというのも大きい。最終的には70点はあげられると思う。
ついでにうだうだと。『そらのいろ、みずのいろ』みたいに逆のカップリングでシナリオがあったら、もうちょっとおもしろかったかもしれない。というか、逆のほうが案外とお似合いなカップルかもしれない。あと、制作スタッフが『月陽炎』と同じというのを知って、いろいろ納得した。超展開の展開の仕方が全く同じ。ただ、登場人物の精神年齢が高い分、『月陽炎』のほうが好きである。最後に、主題歌は間違いなく神。
以下、ネタばれ。
キャラ別に。
白兎
自分のアイデンティティを確立できていない系の幼さ。感情の起伏が大変激しい。はたから見てる分にはおもしろいが主人公にされるとフラストレーションが溜まった。エロ本ばれて不登校になるエロゲの主人公は初めて見た。うちの中学じゃエロ本がばれるくらいざらだったんだが、やはり田舎ゆえのおおらかさだったんだろうか。都会の中学校はおそがいのう。あと、中だししたらバッドエンドになるのはベタだけど笑った。そういえば、白兎と夷月の関係って、まんま『シャッフル』の凛と楓の関係そのままだ。どっちにしてもそうだが、不自然な状況である。
玲亜
おてんば系の幼さ。純真で頑固なので、一歩間違えると大変うざくて面倒くさいスイーツに変身する(当時スイーツ(笑)という言葉はまだ無かったが)。1、2章ではちまりもろとも殺意の波動に目覚めかけたが、白兎に優柔不断さが消えていくと同時に玲亜がおとなしくなっていく様子にはちょっとほほえましくなった。しかし、あの声は反則だろう。脳が溶ける。
ちまり
恋に恋する女の子。しかし、自覚が無いのでうざいことこの上無い。Hシーンも別にエロくはないし、夷月編にはちっとも出てこない空気キャラなので、いてもいなくてもゲームが成立したんじゃないかという疑問さえある。ちまりルートだけは引っ越していなくなるのに、他のルートではちゃっかりいついているのは設定矛盾ではないだろうか。こういうのはよろしくない。
夷月
ゲーム開始していきなり「一つだけ言っておく。俺に構うな」で吹いたのは俺だけじゃないはず。典型的な中二病すぎて好きですよ。最初はどうなることかと思っていたけど、だんだん丸くなっていくのは単純におもしろかった。まあ夷月の場合は自分でも丸くなる意欲がある子だったから、スムーズにいった。しかし、円華との契約は不自然な展開だった。『クロハ』はいたるところにこういう不自然さがあるから、高得点が付けられない。
莉織
普段は正論だけしか主張せず融通利かないのに、自分に都合が悪くなると泣き落としに入るのは反則ではないだろうか。現実でやられたらまずぶん殴っている。登場の仕方が神出鬼没すぎワロタ。2章辺りはストーカーすぎる。だからそういうところが不自然なんだってば、シナリオのためのキャラになっちゃってるよ、と当時のシナリオライターに言ってあげたい。結局、この子はあんまり成長しなかったような。
円華
いろいろかわいそうな子。夷月に一目惚れして契約してしまったという点以外では、このゲーム唯一の常識人といえるかもしれない(その一点が十分に不自然なんだけども)。そもそも、契約ネタって使い古しだよね、2003年の当時であっても。
白兎
自分のアイデンティティを確立できていない系の幼さ。感情の起伏が大変激しい。はたから見てる分にはおもしろいが主人公にされるとフラストレーションが溜まった。エロ本ばれて不登校になるエロゲの主人公は初めて見た。うちの中学じゃエロ本がばれるくらいざらだったんだが、やはり田舎ゆえのおおらかさだったんだろうか。都会の中学校はおそがいのう。あと、中だししたらバッドエンドになるのはベタだけど笑った。そういえば、白兎と夷月の関係って、まんま『シャッフル』の凛と楓の関係そのままだ。どっちにしてもそうだが、不自然な状況である。
玲亜
おてんば系の幼さ。純真で頑固なので、一歩間違えると大変うざくて面倒くさいスイーツに変身する(当時スイーツ(笑)という言葉はまだ無かったが)。1、2章ではちまりもろとも殺意の波動に目覚めかけたが、白兎に優柔不断さが消えていくと同時に玲亜がおとなしくなっていく様子にはちょっとほほえましくなった。しかし、あの声は反則だろう。脳が溶ける。
ちまり
恋に恋する女の子。しかし、自覚が無いのでうざいことこの上無い。Hシーンも別にエロくはないし、夷月編にはちっとも出てこない空気キャラなので、いてもいなくてもゲームが成立したんじゃないかという疑問さえある。ちまりルートだけは引っ越していなくなるのに、他のルートではちゃっかりいついているのは設定矛盾ではないだろうか。こういうのはよろしくない。
夷月
ゲーム開始していきなり「一つだけ言っておく。俺に構うな」で吹いたのは俺だけじゃないはず。典型的な中二病すぎて好きですよ。最初はどうなることかと思っていたけど、だんだん丸くなっていくのは単純におもしろかった。まあ夷月の場合は自分でも丸くなる意欲がある子だったから、スムーズにいった。しかし、円華との契約は不自然な展開だった。『クロハ』はいたるところにこういう不自然さがあるから、高得点が付けられない。
莉織
普段は正論だけしか主張せず融通利かないのに、自分に都合が悪くなると泣き落としに入るのは反則ではないだろうか。現実でやられたらまずぶん殴っている。登場の仕方が神出鬼没すぎワロタ。2章辺りはストーカーすぎる。だからそういうところが不自然なんだってば、シナリオのためのキャラになっちゃってるよ、と当時のシナリオライターに言ってあげたい。結局、この子はあんまり成長しなかったような。
円華
いろいろかわいそうな子。夷月に一目惚れして契約してしまったという点以外では、このゲーム唯一の常識人といえるかもしれない(その一点が十分に不自然なんだけども)。そもそも、契約ネタって使い古しだよね、2003年の当時であっても。
Posted by dg_law at 11:01│Comments(0)│