2008年09月09日
そしたら見なくなるだけかも
ニコニコ動画が伸びた理由は何かという問いに対して、ランキングシステムがしっかりしていたからではないかと答えていた人がいたが、慧眼だと思う。YouTubeは五段階評価の☆システムが胡散すぎる上に、英語ということをさっぴいてもカオスすぎる。それを何とか整えようとしたニコニコ動画の手は、マイリストの応援票化による投票制と、わかりやすいデイリーランキングである。
確かにマイリスは工作の対象になりやすいが、それはそれで一つの味と呼べる範囲で収まっているし(工作が無ければ森の妖精ブームは無かった)、プリンセスブライドの一件を除けば週マスはほとんど工作の影響を受けていない。工作もある程度は必要悪でもあると思う。宣伝下手で埋もれている動画なんて腐るほどあるはずだ。ニコマスに限っても、「なんでこの作品がこの再生数なのか、客観的に考えてもおかしい」と思うことなんてしばしばである。
有志による週刊、月刊ランキングや外部のニコチャートのような統計サイトが公式ランキングを強く支えている、という点も大きい。週刊が無いとかなりの動画を見落としているし、外部チャートはランキング制作や工作の鑑定に非常に役立っている。先月からの公式のランキング仕様変更に際して多くのランキングが、ほとんど混乱無しに続行できたのも外部ランキングに拠る所が大きい。
ニコマスだって、週マスが無ければ今ほどには発展しなかったに違いない。もちろん週マスによる良作発掘という効果もあれば、あれに入るか除外されるかというラインは「ニコマス」という枠そのものを作り、我々に一種ナショナリズムじみた結束を生み出すことに成功した。各種祭りも週マスが無かったら盛んでなかっただろう。ボカランもすぐに出来たし、遅れて東方ランキングも出来た。ランキングは界隈形成の証ともいえる。
ランキングとは大衆による「無言の評価」であり、評価が無いところに作品は育たない。ただ、いかになるべく公正でわかりやすいランキングを作るのかというのは非常に骨の折れる作業であって、特にランキングに載ることそのものがステータス化してしまう段階に来ると、それはなおのこと困難になるし、それはβ時代に既に再生数競争とその結果としてのサーバーへの過負荷という形で現れてきた。それをデイリーのマイリスランキングという形に変え、それを長く保てて来たのは、発想の勝利というよりも偶然の出来事に見えなくも無いが(運営がニコニコ動画の成功した理由に関してコメントばかりを挙げ、マイリストについてはほとんど取り上げないのも、そう思えて仕方が無い理由)、ともかくとしてこれは一つの功績であろう。
その運営が一月ほど前からデイリーランキングの仕様を変更し、これによってかなりの混乱が生じた。特徴として人気動画がいつまでも高順位に居座り、なかなか落ちていかないというのが常態化した。全体としてニコニコ動画の空気の流れ方がゆっくりになった印象がある。前仕様では、一日のうち午前2時から5時の間に一回はランキングをそうまくりしないと見落としが大量に出たが、今はいつの時間帯でもよくなったという意味でも、視聴者にゆとりが出来た(プレミアム会員やヘビーユーザーのことは知らない)。
これはこれで悪くないが、種々のランキングを見ると数字そのものがざっくり下がっており、ニコニコ動画そのものの勢いを止めた感もある。あわてた運営は毎時ランキングを急ぎ作ったが、こっちはあわただしすぎて見落としが増えただけに見える。
今後、公式はランキングをどう扱っていくのかわからないが、くれぐれも公正差を失わせる愚策だけはやらないでほしい。今の運営ならやっちゃいそうだから怖い。
確かにマイリスは工作の対象になりやすいが、それはそれで一つの味と呼べる範囲で収まっているし(工作が無ければ森の妖精ブームは無かった)、プリンセスブライドの一件を除けば週マスはほとんど工作の影響を受けていない。工作もある程度は必要悪でもあると思う。宣伝下手で埋もれている動画なんて腐るほどあるはずだ。ニコマスに限っても、「なんでこの作品がこの再生数なのか、客観的に考えてもおかしい」と思うことなんてしばしばである。
有志による週刊、月刊ランキングや外部のニコチャートのような統計サイトが公式ランキングを強く支えている、という点も大きい。週刊が無いとかなりの動画を見落としているし、外部チャートはランキング制作や工作の鑑定に非常に役立っている。先月からの公式のランキング仕様変更に際して多くのランキングが、ほとんど混乱無しに続行できたのも外部ランキングに拠る所が大きい。
ニコマスだって、週マスが無ければ今ほどには発展しなかったに違いない。もちろん週マスによる良作発掘という効果もあれば、あれに入るか除外されるかというラインは「ニコマス」という枠そのものを作り、我々に一種ナショナリズムじみた結束を生み出すことに成功した。各種祭りも週マスが無かったら盛んでなかっただろう。ボカランもすぐに出来たし、遅れて東方ランキングも出来た。ランキングは界隈形成の証ともいえる。
ランキングとは大衆による「無言の評価」であり、評価が無いところに作品は育たない。ただ、いかになるべく公正でわかりやすいランキングを作るのかというのは非常に骨の折れる作業であって、特にランキングに載ることそのものがステータス化してしまう段階に来ると、それはなおのこと困難になるし、それはβ時代に既に再生数競争とその結果としてのサーバーへの過負荷という形で現れてきた。それをデイリーのマイリスランキングという形に変え、それを長く保てて来たのは、発想の勝利というよりも偶然の出来事に見えなくも無いが(運営がニコニコ動画の成功した理由に関してコメントばかりを挙げ、マイリストについてはほとんど取り上げないのも、そう思えて仕方が無い理由)、ともかくとしてこれは一つの功績であろう。
その運営が一月ほど前からデイリーランキングの仕様を変更し、これによってかなりの混乱が生じた。特徴として人気動画がいつまでも高順位に居座り、なかなか落ちていかないというのが常態化した。全体としてニコニコ動画の空気の流れ方がゆっくりになった印象がある。前仕様では、一日のうち午前2時から5時の間に一回はランキングをそうまくりしないと見落としが大量に出たが、今はいつの時間帯でもよくなったという意味でも、視聴者にゆとりが出来た(プレミアム会員やヘビーユーザーのことは知らない)。
これはこれで悪くないが、種々のランキングを見ると数字そのものがざっくり下がっており、ニコニコ動画そのものの勢いを止めた感もある。あわてた運営は毎時ランキングを急ぎ作ったが、こっちはあわただしすぎて見落としが増えただけに見える。
今後、公式はランキングをどう扱っていくのかわからないが、くれぐれも公正差を失わせる愚策だけはやらないでほしい。今の運営ならやっちゃいそうだから怖い。
Posted by dg_law at 12:00│Comments(0)│