2008年11月02日

気になったのでちょっと調べてみた

ニコニコのランキングシステムが変わってから早いものですでに三ヶ月が経過していた。あれから目に見えて各動画の再生数、マイリスト数が減ったが、具体的にどうだったのか、ニコマスの西岡Pが調べていた。これを見てもはっきりと減っている。九月以降は調べていないが、自分の経験上大して変わっていない。

この仕様変更により、デイリーランキングにおいて最もメジャーな部類に入る動画は2〜3週間ほどかけてゆっくりと順位を落としていき(これを当時はやっていた言葉と引っ掛けて「ゆっくり落ちていってね!」と表現したニコラン三代目はうまいこと言った)、ややメジャーな動画はマイリス100pts付近で過密競争を強いられることになった。

しかし意外にも、ニコランを見ていても週マスを見ていても、トップに来るような作品の再生数やマイリス数は以前の仕様と比べても、西岡Pのデータほどは遜色が無い。そしてニコランや週マス自体の再生数も以前と比べて下がっていない。要するに、仕様変更によってアクティブユーザーの数が減ったというわけではなさそうである。

ただし、ニコランも週マスも影響が無いわけではない。週マスのほうが顕著で、仕様変更前は30位圏内が800pts前後であった(激戦週に至っては1300pts付近から始まったこともある)のに対し、今は500ptsが一つの壁となっている。そのため、常に再生数が一万程度はある長期作品や、固定客が多く最新話で常にマイリスを300程度稼ぎ出す架空戦記・ノベマスが簡単にランクインできるようになった。10月第4週は典型的で、15位までに新作はPVが一つと手描きが一つ、残りは全部ランクダウンか架空戦記かノベマスである。

ニコランのほうは30位圏内ならまだ仕様前と明確な差は出ていないが、前述のように上位作品はいつまでもランキング圏内に残りやすくなったのと、50位付近のptsが以前は15万pts付近だったのに対し、現在は30位からすとんすとんと落ちていって10万pts強といったところである。10万ptsを割るのも変更前は80位付近だったのに対し、現在はせいぜい60位である。ここら辺に位置する中堅動画はもろに激戦区にさせられている。

ここまでのデータを眺めていて思ったのは、再生数やマイリスト数の減少の割に、アクティブユーザーもライトユーザーも人数そのものは減少していない(増えてもいない)ということじゃないだろうか、ということだ。もっと具体的に考えれば、順位確認のための多重再生、マイリスが多かった。毎時でランキングが変わるため、応援票的な意味での再生、マイリスもかなり多かったのではないかと思う。応援マイリスは自分も週マス応援目的で今でもよくやる。それが、一日に一度しかランキングが変わらなくなったので、「再生ではない再生」をする必要が無くなったのではないか。

思い返せば、確かに仕様変更前は一日に何度かランキングを見に行っていたような気がするし、無理して午前二時まで起きていたような気がする。今は朝起きてから一日に一回しかランキングを見に行かない。加えて言えば、週マスやニコランで新作を発掘する機会も確実に増えた。仕様変更によって無駄にニコニコに使っていた時間が削減できていたのだ。ニワンゴ側で考えれば、無駄なサーバー負担になっていたのではないかと思われる多重再生をかなり減らすことが出来たのではないか。

つまり、ニコニコのマイナーチェンジは失敗が多いがこれに関しては正解だったのではないかと思う。しかし、それはそれとして今の再生数やマイリスト数を確認しにくい仕様を直してほしいもんだ。



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