2008年11月17日

と、架空戦記民が言ってみる

ニコマスについて書かれた何気ない記事なのだが、事実誤認が多いがために説得力が薄くなっている。まず、「曹操をプロデュース」ではなく「曹操がプロデュース」であり、この作品一般的な略称は「17歳」である。多少なりともアイマス架空戦記民であるならこれで通じる。次に「春香で世界征服」ではなく「春香が世界征服」であり、こちらも一般的な略称は「閣下世界征服」である。また、閣下世界征服の元ゲームであり、権利者騙り削除事件の発端となったゲームはHoLではなくHoI2である(Hearts of Iron2なのだから、正式名称を知っていればこの間違いはしないはず)。

おそらく、この増田さんはニコマス民ではあるが、架空戦記を全く見ていないか、閣下三国志とアイマスクエスト+α程度しか見ていなかったのではないだろうか。上記に挙げたのは、でなければしない、そして非架空戦記民のニコマス民なら思わずやってしまいそうなミスばかりである。

しかし何よりも、この増田さんの認識がおかしいのは、時期についてである。ニコマススレ及び週マス上で架空戦記とノベマスの取り扱いが議論され、とりわけ否定的な方向で語られることが多かったのは、今年の二月から五月にかけてが最盛期である。その理由が架空戦記にも質の良い作品が誕生するようになって週マスにランクインすることが多くなったから。PV原理主義者からしてみれば、週マスに三国志の武将が映るというのが相当の違和感であっただろうことは想像に難くない。

その後は週マス編集部が総じて架空戦記に対して非常に好意的であったこと(初代編集長の桃月Pが自ら架空戦記シリーズを立ち上げ、二期メンバーの亜紀奈Pはくされ戦記の支援MADを作っていた)、ニコマス民に広く人気があるストレート一門や逆裁春香の誕生や愛m@s24での交流等、複数の条件が重なって次第に緊張は緩和されていった。それ以前なら「荒れるから自重しろ」と言われていた、本スレでの架空戦記・ノベマスの話題も、今では普通にある。というわけで、「24時間前後辺りから」というのは、かなり時期がずれてしまっている。断絶を利用したというよりも、雪解けの終わった結果が、あのシネMADだったというべきだろう。

今のところ、ニコマスが内部に対して排外的であることはあまりない(しいて言えば、乗馬動画の週マス除外をどう見るか)。ただ、普通のニコニコ民とは少し位相が違って、他の主要ジャンルとの交流が少なすぎる、そっちの断絶は割りと認めなければならないとは思うが、それに関してはここで本題にする気はない。架空戦記・ノベマスが、ニコマス全体から見るとPV・手描きに続いて大きなジャンルになってしまったから目立っただけで、ニコマスのジャンルの細分化はとうの昔から起こっていてしかも現在進行中である。それでも全然余裕で「仲間だもんげ!」と言えてしまうというのが、他ジャンルから「あいつらよくわかんないけど和気藹々としてて仲良いな」と思われている、今のニコマスの雰囲気じゃないだろうか。



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