2009年03月30日

K-1GP in 横浜 2009

いろいろと予想外の結果に終わったのが今回だった。試合結果によらず、試合内容としても。判定がどうだろうというのがなきにしもあらずだったが、それも難しい判断を求められる状況が多かったように思う。ただ一つ思ったのは、ヘビー級チャンピオンをワンデイでやる必要はあったのだろうか。そもそも、次回の防衛戦からまたワンマッチで交代していくことになるわけで、今回の参加者はむしろ不利だったのでは。

以下、例によって左が勝者で右が敗者。


前田慶次郎VSマヌーフ。これはいきなり意外だった。前田がうまかったのも確かだが、マヌーフはどうにも隙が大きかったように思う。後のインタビューで対戦相手がころころと変わったことと、対戦が続いて疲労やケガが蓄積していたことを述べていたが、だったら仕方ないかなとは思う。うだうだ文句を言いそうなところで「誰が見ても負けた試合だ」と言い切る辺り、マヌーフは潔かった。

サキVSスポーン。キングクリムゾンされた上にタイロン・スポーンのほうをよく知らないのでなんともいえないが、すっとばされるだけの塩試合だったらしいことはよくわかった。サキらしくないな。このスポーンのダウンも正直事故っぽい。というよりもマヌーフのときよりもさらに事故っぽい。

シュルトVSカラケス。意外と苦戦していたように見えた、というよりも優位ではあったが倒しあぐねていた。さらに言えばカラケスが打たれ強かったというよりシュルトさんの攻撃に力がこもってなかったように見えた。シュルトを擁護するなら、オファーがなんと二日前だったことと、直前まで総合の練習をしていたらしいことだ。試合終了後「(相手が)思ったより打たれ強かった」とも言っていた。しかし、あの前蹴りと膝はいつであっても脅威だった、それでダウンをとったからインパクトはあった。

テイシェイラVSバンナ。相変わらずバンナは判定に恵まれていないわけだが、彼の戦法にも大いに問題があったのではないかと思う。テイシェイラはあからさまなバンナの左腕狙いの戦略で、実際かなりダメージの蓄積があったのではないかと思う、左腕とわき腹が真っ赤に腫れていたし、パンチの頻度は確実に減っていた。その意味でテイシェイラの判定勝ちは納得できるところではある。延長戦ではあったものの、しょっぱくはなくて見ごたえはあった。

グラウベVS澤屋敷。もう澤屋敷休ませてやれ。それにしても決着早かったが。周囲の「よくがんばった」というフォローが痛々しかった。

アーツVSジマーマン。非常に拮抗した試合だったが、時間が経つにつれアーツの試合巧者っぷりが目立ってきた。ジマーマンの「嘘こいつまだ倒れないの」って顔が非常に印象的だった。ジマーマンもよく戦った。アーツは試合後に藤原紀香を励ましていたらしいが、お前事情通すぎるだろw

前田VSサキ。サキはあきらかに既に疲れていた。逆に前田はパワーそのものが不足していてサキを全く崩せていなかった。一回目の延長で前田を勝ちとしたのは、なんともいえないが正直塩試合だったのでどうでもいい。サキの体力が復活した状態でやったらあっさりひっくり返されそう。

レミーVSオーフレイム。レミーは膝をけがしてたらしい。確かにいつもより蹴りがとんでいなかった。しかしそれはそれとしてかなりダメージを食らっていたようにも見えた。その意味では判定がおかしい。2Rは10-9でオーフレイムがとってもおかしくなかったし、3R終了時点で29-29、ドローで延長が妥当だとも言える。あのダウンが無ければ負けていたかもしれない。ただ一方で、オーフレイムのほうも失点はある。明らかに投げたり締めたりしようとしていたところが見受けられ、あれは明らかなダメージソースだった。公平なジャッジをするなら、早めのタイミングでオーフレイムに注意を与えるべきだった。


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