2009年08月11日

マジックアワー

ドジな893の子分が、親分の愛人とできちゃったことが発覚し、太平洋に沈められるすんでのところで、親分が幻の殺し屋デラ富樫を探していることを知り、デラ富樫は自分の知人と嘘をつき、俳優を雇って親分をだまし通そうとするが、ばれないどころか話は思わぬ方向に。

終始笑いが止まらなかった映画。三谷幸喜はそんな馬鹿げた状況あるはずがないというものにリアリティを持たせるのが本当にうまい。『笑いの大学』も『ラヂオの時間』も『有頂天ホテル』も、そうやって生まれてきた。今回は893の親分を俳優の演劇でだまし通すというまたしても馬鹿げた状況だが、やはりそんなバカなというくだらなさと、妙なリアリティの両者がうまくマッチしていた。いつばれるのかばらすのか、視聴者の側がはらはらしっぱなし。

終盤はかなり超展開だが、なんかもうどうでもよくなるほどそこまでの展開が馬鹿馬鹿しいので(良い意味で)、大して気にならない。特に最後の最後は、なんかもう西田敏行さすがだよなぁ、と。それまで893の親分ながらあまり目立った存在でもなく、中途半端すぎるかっこよささえ漂わせていたのに、最後の最後で全部持ってった。

いつものことと言われればそれまでだが、鈴木京香やら天海祐希やら唐沢寿明やら、わざとらしいチョイ役で大物出すぎで気が抜けない。というか、スタッフロールを見て香取慎吾の出演を知ったんだが、さっぱりわからなかった。『有頂天ホテル』の役でカメオ出演とかさりげなさすぎる。しかもストリートミュージシャンとか言われないとわかんないってば。


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