2010年01月11日
第153回『フリードリヒへの旅』小笠原洋子著、角川叢書
著者がC.D.フリードリヒの足跡を求めてヨーロッパを旅行した、その旅行記。とかくフリードリヒというと美術史学の研究書になるか、ロマン主義を扱った芸術論になるか、そうでなければ政治的色彩の強い何かになるかなので、こういった旅行記が出るということ自体、日本におけるフリードリヒ研究の広がりを感じる。別のもっと有名な画家でもこういった旅行記はあり、最近(と言っても2・3年前だったと思うが)だと『フェルメール全点踏破の旅』なんて新書があって、けっこうおもしろかった。しかし、ことフリードリヒの場合、ドレスデンとコペンハーゲンという都会もある一方で、彼の縁の土地は西ポンメルンのド田舎に集中しているため、旅行記を出すにもけっこう大変だったんじゃないだろうか。
中身は普通の旅行記ではある。ただし、けっこうしっかりフリードリヒの来歴を説明してあって、通が行きそうな場所を抑えて訪れているので、おもしろく読める。むしろ現地のドイツ人が、グライフスヴァルト(フリードリヒの生地)だったりすると、けっこうしっかり「フリードリヒの生地」という観光地をやっていて、意外と無関心じゃないんだと思わせられた。生家以外にも、当時使われていた蝋燭(フリードリヒの父親が蝋燭製造業だったので)なんかが売り物になっていたりして、なかなかおもしろい。
知ってる人は知っての通り、自分はけっこうミーハーなので、こういう紹介をされると「俺も蝋燭買いに行きてぇ」となってしまう。しかし、おそらく自分よりはよほどドイツ語が堪能であるだろう著者でも、リューゲン島なんかのド田舎に行くとけっこう苦労していたようで、そう言われるとそれはそれでひるんでしまう。まずは先立つ物を貯めないとな、とか妙なことを考えた読後であった。
フリードリヒへの旅 (角川叢書)
著者:小笠原 洋子
販売元:角川学芸出版
発売日:2009-09-10
おすすめ度:
クチコミを見る
中身は普通の旅行記ではある。ただし、けっこうしっかりフリードリヒの来歴を説明してあって、通が行きそうな場所を抑えて訪れているので、おもしろく読める。むしろ現地のドイツ人が、グライフスヴァルト(フリードリヒの生地)だったりすると、けっこうしっかり「フリードリヒの生地」という観光地をやっていて、意外と無関心じゃないんだと思わせられた。生家以外にも、当時使われていた蝋燭(フリードリヒの父親が蝋燭製造業だったので)なんかが売り物になっていたりして、なかなかおもしろい。
知ってる人は知っての通り、自分はけっこうミーハーなので、こういう紹介をされると「俺も蝋燭買いに行きてぇ」となってしまう。しかし、おそらく自分よりはよほどドイツ語が堪能であるだろう著者でも、リューゲン島なんかのド田舎に行くとけっこう苦労していたようで、そう言われるとそれはそれでひるんでしまう。まずは先立つ物を貯めないとな、とか妙なことを考えた読後であった。
フリードリヒへの旅 (角川叢書)著者:小笠原 洋子
販売元:角川学芸出版
発売日:2009-09-10
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Posted by dg_law at 00:58│Comments(0)│