2010年01月27日
さあ次は石棒を海外にry
久しぶりに東博で午後を過ごしてきた。一応のお目当ては土偶展だったが、平成館を使わず、本館の展示室で済ませているという時点で、わかる人にはわかる規模だろう。「本展は、イギリスの大英博物館で2009年9月10日(木)から11月22日(日)まで開催されるTHE POWER OF DOGUの帰国記念展」(公式HPよりコピペ)だが、向こうではそれなりに話題になったらしいことが芸術新潮に載っていた。
その土偶展はまあまあおもしろかった。月に1、2回東博の常設展を巡回してる自分でも、普段あまり見ないものには違いない。約七十体ほどの土偶をつらつら眺めていて気付いたことは、縄文人の職人は意外とくっきりまn……「ほと」を描くんだなと。土偶というとどうしても乳首の強調や妊婦腹が目立つが、じっくり見ると綺麗な縦筋が入っている。それにあきたらず、らb……陰唇ごと作って貼り付けているものもある。こうして見ると、エロティックである。
縄文の土偶で国宝に指定されているのは3件しかないが、その3つが全て一堂に会したのは今回が初めて、とのこと。縄文のヴィーナス、合掌土偶(しゃがむ土偶)、中空土偶の3つ。このうち中空土偶は北海道唯一の国宝である。その他、遮光器土偶やハート形土偶、みみずく土偶など、教科書に載ってるか、さもなくば一度は何かの機会に見たことのある造形が一通り並んでいた。一番インパクトがあったのはやはり遮光器土偶か。これは宇宙人と遭遇したとしか思えないよなぁ。モデルになったであろう女性には失礼だが。
さて、新年恒例の縁起物で固められた常設展のほうも書き残しておく。国宝室は雪舟の《秋冬山水図》、これは一昨年も見たので別に良い。やはり冬のほうはなんというか小宇宙である。ちなみに去年は《鳥獣戯画》だった模様。古代ゾーンでは、いつもトップバッターに鎮座していた火焔式土器が消えて銅鐸になっていた。今年の上半期はこれで行くようである。
《浜松図屏風》、これは良かった。室町時代のやまと絵の名品である。大井戸茶碗銘「有楽」。織田有楽斎所蔵だったのでこの銘がついた。正直な話、井戸茶碗にはそこまでひかれないのだが、これはなかなか重厚でよい。
円山応瑞《耕作図屏風》、応挙の長男の作品である。父親と様々な仕事を請けていただけあってうまい。父親同様、四条円山派らしい繊細な筆致で、言われて見ると間違いなく応挙の影響が見られるのだが、どことなく特徴がないのが特徴。曽我直庵《龍虎図屏風》。曽我蕭白関係者かと思いきやそうでもないらしい。墨による単色の龍虎
であり、やや八方にらみ気味の目をした龍が特徴的である。寅年なだけに虎の作品は多かったが、龍虎図も多かった。《洛中洛外図屏風(舟木本)》。これは作者わかってたら国宝だったのだろう。
仁清焼の「色絵月梅図茶壺」。重要文化財らしいですが持って帰りたい。実家の床の間に。鮮やかだよね仁清、大好き。円山応挙《虎嘯生風図》、見た瞬間応挙とわかる虎でなんとなく安心した。
あとは、歴史資料のコーナーが東博所蔵の洋書コレクションで、明治期の英和辞典や博物学的な本が並ぶ中、知ってる名前のカール・フリードリヒ・シンケルの『建築計画図集』が出てきて驚いた。シンケルはC.D.フリードリヒと同時代の画家・建築家で、新古典主義とロマン主義の過渡期の役割を果たした人物。東博がなんでこれ所蔵してたんだろう……印刷物だから、当然ベルリンにもあるんだろうけど。東博建築の参考にしたのだろうか。
その土偶展はまあまあおもしろかった。月に1、2回東博の常設展を巡回してる自分でも、普段あまり見ないものには違いない。約七十体ほどの土偶をつらつら眺めていて気付いたことは、縄文人の職人は意外とくっきりまn……「ほと」を描くんだなと。土偶というとどうしても乳首の強調や妊婦腹が目立つが、じっくり見ると綺麗な縦筋が入っている。それにあきたらず、らb……陰唇ごと作って貼り付けているものもある。こうして見ると、エロティックである。
縄文の土偶で国宝に指定されているのは3件しかないが、その3つが全て一堂に会したのは今回が初めて、とのこと。縄文のヴィーナス、合掌土偶(しゃがむ土偶)、中空土偶の3つ。このうち中空土偶は北海道唯一の国宝である。その他、遮光器土偶やハート形土偶、みみずく土偶など、教科書に載ってるか、さもなくば一度は何かの機会に見たことのある造形が一通り並んでいた。一番インパクトがあったのはやはり遮光器土偶か。これは宇宙人と遭遇したとしか思えないよなぁ。モデルになったであろう女性には失礼だが。
さて、新年恒例の縁起物で固められた常設展のほうも書き残しておく。国宝室は雪舟の《秋冬山水図》、これは一昨年も見たので別に良い。やはり冬のほうはなんというか小宇宙である。ちなみに去年は《鳥獣戯画》だった模様。古代ゾーンでは、いつもトップバッターに鎮座していた火焔式土器が消えて銅鐸になっていた。今年の上半期はこれで行くようである。
《浜松図屏風》、これは良かった。室町時代のやまと絵の名品である。大井戸茶碗銘「有楽」。織田有楽斎所蔵だったのでこの銘がついた。正直な話、井戸茶碗にはそこまでひかれないのだが、これはなかなか重厚でよい。
円山応瑞《耕作図屏風》、応挙の長男の作品である。父親と様々な仕事を請けていただけあってうまい。父親同様、四条円山派らしい繊細な筆致で、言われて見ると間違いなく応挙の影響が見られるのだが、どことなく特徴がないのが特徴。曽我直庵《龍虎図屏風》。曽我蕭白関係者かと思いきやそうでもないらしい。墨による単色の龍虎
であり、やや八方にらみ気味の目をした龍が特徴的である。寅年なだけに虎の作品は多かったが、龍虎図も多かった。《洛中洛外図屏風(舟木本)》。これは作者わかってたら国宝だったのだろう。
仁清焼の「色絵月梅図茶壺」。重要文化財らしいですが持って帰りたい。実家の床の間に。鮮やかだよね仁清、大好き。円山応挙《虎嘯生風図》、見た瞬間応挙とわかる虎でなんとなく安心した。
あとは、歴史資料のコーナーが東博所蔵の洋書コレクションで、明治期の英和辞典や博物学的な本が並ぶ中、知ってる名前のカール・フリードリヒ・シンケルの『建築計画図集』が出てきて驚いた。シンケルはC.D.フリードリヒと同時代の画家・建築家で、新古典主義とロマン主義の過渡期の役割を果たした人物。東博がなんでこれ所蔵してたんだろう……印刷物だから、当然ベルリンにもあるんだろうけど。東博建築の参考にしたのだろうか。
Posted by dg_law at 23:56│Comments(0)│