2010年01月31日
うみねこの鳴く頃に EP5 End of the golden witch レビュー
評判が中途半端だったので不安だったが、その不安を吹き飛ばすようなおもしろさだった。というよりも、うみねこという作品はEP2が全くの無駄、EP3でようやくバトラがリング脇に来て、EP4でレフリーの説明が始まり、そしてようやく、EP5で殴り合いが始まった。むしろ、「本番」なしでよくも出題編全部済ませたと思うし、前から言っているが、EP4の内容をEP2でやってしまえば、EP5でEP3の内容が出来た。もっとはっきりと言ってしまえば、EP3でドラノールを出現させておけば、後ろがこんな詰め詰めの進行にならずに済んだし、同じ場所で似たような問題をぐるぐる回っているだけ、という状態は避けられたはずだ。
それに、EP5も手放しで褒められるわけではない。エリカの推論は随所で穴があり、しかもそれを誰も指摘しない。別にミステリーに詳しいわけでもない私に指摘されているようじゃダメだろう。問題編ならば後から補修するなりまだ開示していない真実があると思わせるなり、なんとでもなっただろうが、すでに解答編に入っている以上、これは致命的である。まあ、なんか竜騎士本人は「解答編というよりも展開編」とかよくわからないことを言っていたが。内容からすれば、むしろ"目明し"よりもよほど解答しているわけで、"展開編"という言葉自体がすでに言い訳じみている、とは糾弾のしすぎであろうか。
まあしかし、五作目にしてようやくまともな、言葉遊びの水準を抜けた議論の応酬が見れたし、それは『ひぐらし』ばりに熱くておもしろかった。今回、バトラがベアトの味方をしていたことについてもけっこう不評が出ているようだが、それはEP4の時点でベアトとバトラには浅からぬ縁があることは示されているので、別に不思議ではないだろう。むしろ、バトラ以外に魔女幻想が破壊されるくらいならベアトの味方をするというのは(バトラというキャラクターの思考からして)妥当な判断である。
エンジェも救ってベアトも救う、両方やらなくちゃいけないところがバトラの辛いところだな。覚悟はできてるか?俺はできてる。エリカ?性悪かわいいよ性悪。EP6でいなくなるとか聞いちゃったけどね!80点。
以下、ネタバレ。
それに、EP5も手放しで褒められるわけではない。エリカの推論は随所で穴があり、しかもそれを誰も指摘しない。別にミステリーに詳しいわけでもない私に指摘されているようじゃダメだろう。問題編ならば後から補修するなりまだ開示していない真実があると思わせるなり、なんとでもなっただろうが、すでに解答編に入っている以上、これは致命的である。まあ、なんか竜騎士本人は「解答編というよりも展開編」とかよくわからないことを言っていたが。内容からすれば、むしろ"目明し"よりもよほど解答しているわけで、"展開編"という言葉自体がすでに言い訳じみている、とは糾弾のしすぎであろうか。
まあしかし、五作目にしてようやくまともな、言葉遊びの水準を抜けた議論の応酬が見れたし、それは『ひぐらし』ばりに熱くておもしろかった。今回、バトラがベアトの味方をしていたことについてもけっこう不評が出ているようだが、それはEP4の時点でベアトとバトラには浅からぬ縁があることは示されているので、別に不思議ではないだろう。むしろ、バトラ以外に魔女幻想が破壊されるくらいならベアトの味方をするというのは(バトラというキャラクターの思考からして)妥当な判断である。
エンジェも救ってベアトも救う、両方やらなくちゃいけないところがバトラの辛いところだな。覚悟はできてるか?俺はできてる。エリカ?性悪かわいいよ性悪。EP6でいなくなるとか聞いちゃったけどね!80点。
以下、ネタバレ。
今回、やはりノックスを登場させたのが正解であった。赤き真実の応酬にはなってしまったが、随分と無用な展開をすっ飛ばしたと思う。金蔵の書斎でのやり取りは、まあ確かに無駄ではあったが(今更金蔵生存前提の物語を展開されても)、あの場面はドラノールとエリカのお披露目にすぎないと考えれば、そこまで批判するようなものでもない。まあ、「何でも良いから早く真相を」と思っているほど、あのシーンは無用に思えたことだろう。
しかし、その後の夏妃裁判の場面では、ドラノールがその効力を遺憾なく発揮してくれた。以前からささやかれていた「もう一人のバトラ」存在説・犯人説がほとんど確定されたのも、今後の推理の材料としてかなり大きい。ただ、やはり彼単独犯とは考えづらいだろう。ところで、なっぴーいじめのときのベルンとエリカの思考を割と忠実にトレースできてしまった自分はかなり重症なドSかもしれない。いや、あの発想ができる時点で竜ちゃんもなかなかひどいと思うけど。
さて、その第一の晩についてであるが、まずローザが全く追及されなかったのはおかしい。全員他殺とは宣言されているものの、死亡時刻が断定されていない以上、ローザだけが別の場所・時間帯で殺されているということは否定できず、残りはローザに殺された可能性は残る。もちろん、過去に出てきた暴論である「相打ち殺人」の可能性も一応残る。これは青字・赤字でまったく否定されていない。あれ、あとなんか思いついたんだけど忘れた。
碑文については、ベルン支配下とはいえバトラが解いちゃったんだから、今回正式な解答を提示してしまっても良かったのではないかと思う。碑文については、もうまじめに考えている人のほうがかなりの少数派なのでは。
しかし、その後の夏妃裁判の場面では、ドラノールがその効力を遺憾なく発揮してくれた。以前からささやかれていた「もう一人のバトラ」存在説・犯人説がほとんど確定されたのも、今後の推理の材料としてかなり大きい。ただ、やはり彼単独犯とは考えづらいだろう。ところで、なっぴーいじめのときのベルンとエリカの思考を割と忠実にトレースできてしまった自分はかなり重症なドSかもしれない。いや、あの発想ができる時点で竜ちゃんもなかなかひどいと思うけど。
さて、その第一の晩についてであるが、まずローザが全く追及されなかったのはおかしい。全員他殺とは宣言されているものの、死亡時刻が断定されていない以上、ローザだけが別の場所・時間帯で殺されているということは否定できず、残りはローザに殺された可能性は残る。もちろん、過去に出てきた暴論である「相打ち殺人」の可能性も一応残る。これは青字・赤字でまったく否定されていない。あれ、あとなんか思いついたんだけど忘れた。
碑文については、ベルン支配下とはいえバトラが解いちゃったんだから、今回正式な解答を提示してしまっても良かったのではないかと思う。碑文については、もうまじめに考えている人のほうがかなりの少数派なのでは。
Posted by dg_law at 14:00│Comments(2)│
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この記事へのコメント
まだやってる途中ですが。
>EP4の内容をEP2でやってしまえば、EP5でEP3の内容が出来た
これには異議をとなえます。
あれは、Ep4で「ベアトかわいいよ、ベアト」とさせるために、EP1で謎だったのを対立(EP2)→ちょいデレ(EP3)→殺し愛(EP4)にするために必要だったから!
いや、実際推理が主題じゃなくて、ベアトかわいいよが主題だと思うので。
>EP4の内容をEP2でやってしまえば、EP5でEP3の内容が出来た
これには異議をとなえます。
あれは、Ep4で「ベアトかわいいよ、ベアト」とさせるために、EP1で謎だったのを対立(EP2)→ちょいデレ(EP3)→殺し愛(EP4)にするために必要だったから!
いや、実際推理が主題じゃなくて、ベアトかわいいよが主題だと思うので。
Posted by 三毛招き at 2010年02月03日 04:36
それには同意せざるをえない。
EP5までの道のりは明らかにベアバトを成立させるためのものですからねぇ。
「愛がなければ見えない」をやたら強調しますし。
まあ、可能だったかどうかは別として、要するに推理パートをもう少し前倒しさせてはくれなかったものかとは思います。
別にEP3でドラノールを登場させてもよかったんじゃ。
EP5までの道のりは明らかにベアバトを成立させるためのものですからねぇ。
「愛がなければ見えない」をやたら強調しますし。
まあ、可能だったかどうかは別として、要するに推理パートをもう少し前倒しさせてはくれなかったものかとは思います。
別にEP3でドラノールを登場させてもよかったんじゃ。
Posted by DG-Law at 2010年02月03日 15:14