2010年08月03日

後追いニコマス20選:2007上半期

ふと思い立ち,自分が参加していない期間及びまだ20選が開催されていなかった期間の20選を作ってしまおうというのがこの企画。では,ニコマスが誕生した2007年上半期からスタート。原則,レギュレーションは本家に則る。削除されている動画は選出対象とせず。ただし,2007年上半期は9/30までとし,下半期はそこから年末までの4ヶ月とし14動画選出とする。理由は時代の区切りとして,そのほうが適切であると判断したためである。

先に総評。この期間,自分のニコマス用マイリストを見たら26作品しかなく,しかもPがけっこうかぶっているため,迷う事無く20作品が決まることとなった。伝説の作品が多いものの,自分のような草創期よりも完成期の作品のほうが美しいと感じる人間にとっては,07年上半期はやはり草創期でしかなかった(トートロジー気味の感想だが)。

なので,自分と同様の最古参の方々から見ると「なんでこの作品が入っていないんだ」と思われるかもしれないが,それは後により完成度の高い作品が登場してマイリストから外したものと思っていただければ八割方間違っていない。一方で,それでも残っている作品というのは私が今見ても現代の作品に太刀打ちできると思っている作品ということになるわけで,これはもう口を極めて賞賛してよいのではないかと思う。



1,relations やよい脳内version(tieckP)



通常20選は日付順にやっているのだが,この作品だけはトップに持ってこようと思う。tieckPがいなければ私がこれほどニコマスを見てはいなかっただろうからだ。tieckPの作品はいくつかすばらしいものがあるが,初期のニコマスの1シーンを確実にさらったこの作品を取り上げておきたい。音アレンジの得意なPであった。最初期のうち,さらに最初期は,とかち系動画を含めて音いじりのほうが強かったという記念碑的意味も込めて,この動画にはトップバッターを担っていただこう。


2,やよいじり1(ウマP)



これは私の,というよりも私の友人のORATORIOをニコマスに引き込んだ動画である。やよいにパイタッチしていじめる動画というとオンナスキーPのものが有名だが,βの時代はウマPのほうがそのいじめ具合で有名であったと言っても,その頃からニコマスにいた人は納得してくれるだろう。


3,やよい もじぴったん(オンナスキーP)



伝説の動画。冗談抜きで,この作品がニコマスPVの創始と言えるだろうし,この作品が無ければニコマスは別方向に進んでいたと言っても過言ではない。ニコマスPVの王道はダンスであることを規定した作品。ニコマス界のジョットというべきであろう。まあそんなことを言われてもオンナスキーP本人は嫌がること間違いないけど。


4,とかちラーメン大盛り 〜望みの限りに〜



今聞いても きが くるっとる。βのほうで再生100万を超えていたようだが,あの頃はF5連打がはやっていたので現在換算するといくつになるかは不明である。


5,春香覚醒カタルシス(ALI PROJECT)(RidgerP)



伝説の動画その2。すでに公式曲以外で踊らせることは何本も試されていたため,その点は珍しくない。しかし,ただダンスを切り貼りするだけではなく,映像的な演出やカメラワークへのこだわりなど,映像としてのニコマスを進化させた作品。わかむらP登場の布石となったとも言える。また,別方向に,春閣下誕生という文化的影響を与え,アイマスとニコマスが明確に分離するきっかけにもなったかもしれない。ニコマス界のダヴィンチ。


6,水瀬伊織 with 勇者王 「恋せよガオガイガー」(maszushi作品)



初期の名誉除外作品。今の基準なら余裕でセーフである。その意味で,ニコマス世界観にとって重要な存在でもある。しかし,今見ても腹筋がやばい。


7,「ラブリー☆えんじぇる!!」 雪歩・やよい(yotaP)



伝説の動画その3。こちらはとことんシンクロにこだわった作品。yotaPの特徴というとシンクロだけではなく長回しにもあり,それはこの作品ですでに現れている。一時期毎日見てたような記憶が。


8,ロケットガール 高槻やよい 「GO MY WAY!!」(えこP)



伝説の動画その4。通称ロケガ。オーパーツ動画とも言う。これを手で抜いたというのは……オーパーツとしか言い様がない。それもこの作品だけじゃなくて忍者とかもあるわけで。恐ろしい。


9,春閣下 洗脳・搾取・虎の巻 圧縮版(マキュロP)



伝説の動画その5。伝説多すぎだろ……フル版削除によりショート使用の暗黙の了解の誕生。マキュロ弾幕,名誉愚民の概念誕生など,この動画のなしたことも非常に多い。


10,天海春香 I Want(しんたろP)



伝説の動画その6。この動画は「繪里子ーッ!俺だーッ!結婚してくれー!」の投コメに尽きるw。「愛があれば」という現在のニコマス世界を形成するのに確実に貢献した動画。ここから,公式にI wantが全員分DLCで配信されるところまで来るとは,当時予想していた人間はいまい。


11,きめらキラリめきメキ♪ フルver(ちんこうP)



ちんこうP大好きです(でした?)。ちびクリかわいいなおい。いつの間にか9万再生してた。ちなみに,ちんこうPはPSPS AV風と迷ったわけだが,ちんこうPファンの皆様なら納得してくれるはずだ。こうしたカオスの極みは普通界隈が少し落ち着いてから登場するものだと思うのだが,最初期から出てきたというニコマス界の恐ろしさ。


12,アイドルマスター×らき☆すた - 雪歩 寝・逃・げでリセット! PV風(わかむらP)



わかむらPではPSPSではなくあえてこちらを。PSPSはリメイクされているのでそちらで選出したい(まあこちらもリメイクされているけど,あれはほとんど別作品)。それよりもこの作品はわかむらPの転機となった作品である。若干マンネリになっていたのを脱却したいとかどこかで本人が語っていたし,実際雪歩のかわいさを前面に押し出した作品はその後の作品でも珍しい。


13,東方アイドルマスター「U.N.オーエンはアイドルなのか?」(ATollP)



初期の東方m@sterの傑作。これが伸びていないのは本当に納得が行かない。保管庫からコメントを一部転載するが,「エフェクトがなのはだったりFateだったり腐り姫だったりひぐらしだったりHELLSINGだったりする。プレイ動画は天帝の有名なリプレイから。」で,非常に凝ったつくりとなっている。


14,隣に・・・ 三浦あずさ (MA07販促)(桃邪気P)



伝説の作品その8(その7はわかむらPのPSPSということで)。視聴者との双方向のやり取りの末に完成したという点で非常にニコニコ動画らしい。それだけに非常に感動的な作品。そしてPの急逝により,なおのこと伝説となった。何度見ても自然と泣きそうになる。今更ながら(MA07販促)という言葉も光っている。コメント欄を見ると,ニコマスの温かさを感じる。


15,萩原雪歩 バンビーノ(「たっく」P)



小悪魔雪歩のウィスパーボイス。地味ながら,雪歩の色気のある(それでいて雪歩様ではない)路線も,ニコマスが開拓したものの一つかもしれない。


16,春香さんが衣装で悩んでるそうです。(こんにゃくP)



タイトルがころころ変わった動画。変わるたびにみんな見に行ったせいで再生数は伸びるわマイリスから外せないわで,なんかもう大変なことに。遥香さんは白とか黒とか言う前に,あくまでもかわいいアイドルです。3年前にすでに結論は出てた。静止画をうまく用いた動画の最初でもある。


17,「あれ以外の何か with 偽春香 任意ラヂヲOP」(影山P)



今ここから始まる影山Pの千早いじめ。そういえばこの曲も「ちょっホイ」なのか?wこの動画を保管庫に入れたときの自分のコメント「だがちょっと待ってほしい、春香に乳はあるのではないか。」もまたひどい。


18,PRODUCERS WALTZ(友P)



ちょっとまじめなことを言うと,こうやって「自らの伝説化」の重要性を自覚し,それを忠実に行ってきたところは,ニコマスは本当に西洋美術史に似ている。2007年上半期は,まさにルネサンスの時代であった。


19,KOTOKO Princess Bride!(しーなP)



伝説中の伝説動画。つい最近,KOTOKO本人も視聴していたことが確認された。見ているだけで楽しくなる動画は,振り付けとシンクロのダンスのみで達成できるということを証明してみせた。工作被害,高画質化なども含めて,わかむらPのPSPSと並びニコマスを代表する動画。


20,週刊アイドルマスターランキング BEST30 5月第4週(桃月P)



伝説中の伝説動画その2。週マスなくしてニコマスの発展はなかった。他のランキング動画やタグの整備,祭の開催など,こうしたインフラの整備こそが,ニコマスが御三家と呼ばれるようになった所以であり,規模こそもう二つに負けるが,こうした部門における先進は間違いなくニコマスが担ってきたという自負がある。もっとも,そうした自負がうざがられている要因なのかもしれないけど。


あと,伝説の動画で選出してないものと言えばマスタベだけど,20の枠内に入りきらなかった。蔵人Pは犠牲になったのだ……

この記事へのトラックバックURL