2012年03月01日

第9回東方シリーズ人気投票分析(音楽部門・投票者アンケート)

結果を再度はっておく。
前記事の総評・キャラ部門はこちら。
あと,神主結婚おめでとうございます。

・音楽部門
セプテットが文字通り鬼のような強さで3連覇。オーエンが2位に入り込み,キャラ投票とともにスカーレット姉妹の躍進が目立った。ただし,キャラほど紅魔郷と他作品の差が見られない,というよりも実際には1・2位が独占されているだけで,平均的にはおそらく風神録のほうが高い。音楽部門は,キャラ人気に引きずられがちな面とキャラ人気からは独立している面の両面があるが,ここらへんの分析は私の手には余るので,『東方コミュニティ白書2011』のほうで詳細に分析されているからそちらをご覧頂きたい。

音楽部門は変動が少なく,あまり語るべきことがない。トップ10は『神々が恋した幻想郷』が入って『ネイティブフェイス』が外れただけ。『神々が恋した幻想郷』が5位に上がったのは少し驚いたが,あの曲は曲自体のすばらしさもさることながら,『童祭』に続く第2の神主のテーマになりつつあるようなところはあると思う。神主のテーマというか,東方全体のテーマか。『ネイティブフェイス』は少し大きく下がったけど原因はよくわからない。しいて言えば,アレンジ人気が下がった感はある。

神霊廟一番人気は『デザイアドライブ』。4面,それも道中曲ということを考えれば大健闘だろう。似たような事例では今回12位の『上海紅茶館』がある。ただし,『古きユアンシュン』も人気が高く,青蛾の人気に引きずられているところはある。青蛾自身の人気は衰えそうに見えないが,曲はどうなるか,次回以降に注目したい。逆に,本人からはやや乖離して人気が高いのが『聖徳伝説』で,6ボスの意地を見せたともいえよう。一方,他の曲は全体として苦戦しており,曲部門でも神霊廟が埋もれがちなのが若干気になる。

作品別に見ると前述の通り風神録の人気が高い。トップ10にいるのは『神々が恋した幻想郷』だけだが,30位以内に6つ,50位以内では12曲と,どうも作品内で人気が分散しているため一曲に集中していない雰囲気がある。ちなみに他作品では50位以内に紅:5,妖:5,永:5,地:6,星:3,神:4と若干星蓮船の苦戦が見えるものの,風神録以外は大差ない感じ。一般に妖々夢・永夜抄は曲人気が高いと言われているが,こと人気投票だけ見るとそれは幻想であり,この傾向は人気投票開始からなんら変わっておらず,上位に入る曲数は他作品とさして大差がない。にもかかわらずこのようなイメージがあり,かつ投票者アンケートを見ても風神録→妖々夢→紅魔郷→永夜抄と並ぶのは,妖々夢と永夜抄はどの曲がというより全体として評価されていると考えられる。特に,この2作品は作中での曲の使われ方が特徴的で,インパクトが強いのではないか。

細かい所では『魔法少女達の百年祭』が急上昇しているが(80→59),原因は不明。


・投票者アンケート
総評でも書いたが,今回最も特筆すべきはキャラ部門ベースで投票数が大きく増加したということだ。いわゆる「新参」が増えたのか?ということを考える上での材料はいくつかある。まず,要素として最も大きいのが,増加したのはキャラ部門のみで音楽部門はそれほど増えておらず,投票者アンケートに至っては微減という状況である。つまり,キャラ部門だけ投票して残りは投票しなかった層が,増加分だけ見ればおそらく非常に大きい。これを踏まえた上でアンケートの結果を見ると,平均年齢が前々回(7回)は21.53歳,前回(8回)は21.77歳。今回(9回)は22.20歳なので,0.43歳老けた。界隈が急激に老化しているといわざるをえないが,逆に言って老化しているのは投票者アンケートに答えるような律儀な層であり,キャラ部門だけ投票した層はアンケートに答えてないとすると,実態とはやや乖離した数字かもしれない。

そのせいもあってか,毎回減少し続けているといわれるプレイ作品率が今回は全く下がっていない作品が多い。これはプレイ作品数を見ても同様である。濃いファン層についてはやはり着実に老化しており,普段見ている界隈の落ち着き具合をふまえても,濃い所では東方界隈の成熟化は進んでいると思われる。一方で,ライトユーザーの拡大が決して止まったといいがたいところも恐ろしいところだ。今回,おそらくキャラ部門だけ投票した層が次回どのように動くかは要注目である。

それ以外の部分では,まず女性の割合が増加。前回の約9%から約10%へ。これについては第4回以前ではアンケートなし,第5回は約6%で以後微増を続けていることから,まだまだ女性ファンは増えていくものと見られる。特にニコニコでは女性ファンが多かろう。大雑把に言えばいまだ男女比は9:1からは脱していないが,いつか15%くらいにはなるかもしれない。神霊廟での使用キャラは霊夢が圧倒的。魔理沙は第7回の人気投票にある星蓮船の使用キャラに引き続き低い。早苗は星蓮船に比べてかなり下がった。このあたりはやはり如実にキャラ人気と関係している。もっとも,好きだから使っているのと,使いやすいから使っているのでは理由に大きく差があるので,断定的なことは言えない。

ゲーム性での評価は永夜抄→妖々夢→風神録という並び。その下の並びを見ても,割りと複雑なシステムのほうが好まれている模様。音楽は先程触れた通り,風神録→妖々夢→紅魔郷。キャラ・設定・ストーリーでは妖々夢→紅魔郷→永夜抄。これはストーリーのシリアス具合がかかわっていると思う。なぜ永夜抄以降シリアスなストーリーが減ったかについては,比較的最近このブログ上で考察した(「東方projectに関する一推察 特異点・転換点としての永夜抄」)。



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