2012年11月14日
月に寄りそう乙女の作法 レビュー
大変に気分がいい。
とりあえずこう言っておかねばならないのかな的な。さて,本作は女装物である。そして本作が女装物(あるいは男の娘物)として成功していたか否かはやや疑問があるが,私自身それほどこのジャンルに興味が無いため,割りと評価には関係がなかった。というよりも,うまく「処理」したようなところはある。女装物として使えるギャグの大半は共通ルートで消化したし,お約束としてのシナリオは瑞穂ルートでやっているからこそ,他3ルートは別のテーマで引っ張ることができたように思う。無論のことながら,他のルートでは女装の意味が無かったというわけではなく,少なくともルナのシナリオは主人公が女装でなければ成立しない。が,ルナシナリオの本質は主従物である(プレイ済みの人には言うまでもないことだが)。
しかし,それ以上に私が強調したいのは,本作は天才たちの物語としてとても美しかった。努力する天才の姿とその輝かしき栄光は美しいものだ。湊のシナリオは練り込み不足だが,ユーシェとルナのシナリオはそれぞれ別方向に努力する天才たちの物語として良い物であった。細かいところはネタバレのところで書くこととしよう。横道にそれて少しだけ自分語りをすると,私自身も三国志だと曹操が一番好きな人物であるあたり,割りと衣遠の才能至上主義には共感を示すところはある。とりわけ芸術のセンスは稀有なものだと思う。しかしながら才能も上を見れば切りはなく,わずかながら学問の世界でそれを見た身としては彼らの苦悩もわかるつもりであるし,挫折した側の苦悩も身にしみてわかっているつもりである。そうした人種にとって,「才能」を認められるというのは,「人格」を認められるのとは別方向に,無上の喜びと言えるかもしれない。ましてやその両方が重なれば。いずれにせよ,女装物としても主従物としても,ある種の芸術家小説的に読んでも楽しめるのではないか。
あとシナリオ・テキスト面であと書いておくべきことというと,twitter上では服飾面の知識の中途半端さについて指摘があったが,これは私自身門外漢であるのでなんとも言いようがない。ギャグはいつものNavel。インタビュー記事いわく「俺つば,セカジョに比べると抑え気味にした」らしく,確かにあれらに比べるとぶっ飛んで無かったかと思う。が,基調のところでは変わっていない。世界設定としてはセカジョ世界と共通しているが,あちらをやっていなくても全く問題ない。むしろ,やっていても2,3箇所「ああ,これ亜子orアルメンドラのことだ」とくすりと笑えるものがあるだけである。まあそれはそれとして,本作がおもしろかったならセカジョもきっと楽しめると思うので,未プレイの方にはお勧めしておきたい。難易度は無きに等しく選択肢数は少ない。ただし,バッドエンド(ノーマルエンド)だけはやや入るのが難しく注意しておきたい。あのバッドエンドを見ておかないとルナシナリオが一部わかりにくい箇所があるので,先に見ておくこと。実際,それで本作の評価を落としているレビューはいくつかあった。
絵は西又&鈴平のコンビ復活。ただし,各種インタビューを見るに主導したのは鈴平で,塗りもそれにあわせて今までのNavelのものとは少し違ったものになっている。西又のファッションセンスで服飾物というのはちょっと,と思ったが,実際のところ彼女の担当した瑞穂・湊では服飾がそれほど強調されないため,さして気にならなかった。逆に,鈴平はさすがのセンスと言える。一番気合を入れたであろうドレスのCGはユーシェもルナもこの上なく美しかった。音楽は印象にあまり残っていないものの悪くはない。OPの歌(とムービー)はとても良く,今年のエロゲソングの中でも出色の出来。システムは使いやすく,シナリオスキップも実装されている。起動時に解像度を選択できるのがやや目新しい要素か。
総じて,個別ルートのシナリオの出来の差が激しいところだけが大きな欠点になってしまっている。全シナリオがルナ・ユーシェレベルで仕上がっていれば,『まほよ』『古色』あたりを押しのけて今年の界隈の評判を独占するような評価を得ていたと思うのだが,実際にはそうもいかなかった。瑞穂は王道が好きなら良,そうでなければ凡。湊は誰が見ても凡,厳しく見れば駄という出来であろう。点数的には80点弱。同じNavel作品で並べるなら,世間的評価は「俺つば>つり乙>セカジョ」になるだろうし,セカジョを偏愛している自分の目からすれば「俺つば>セカジョ>つり乙」になる。プレイ時間は20時間は行かないくらい。共通が4〜5時間,個別が3〜4時間×4。
が,逆に言って,このレベルの作品がコンスタントに出せるならNavelはAugust並に安定していると思うし,少なくとも次は無条件で買ってもいいかなという気になった。世間的にもかなりNavelを見なおさせる作品になったように見え,とても喜ばしい。驚いたことに,本作は一般的なシナリオ分業をしておらず,真紀士の持ち込んだものに,残りのメンバーが手を入れて形にしたのだそうだ。本作でもギャグの部分はかなり王雀孫や東ノ助が書いていたようにも思えたが,いずれにせよ彼ら二人に加えてこれだけのシナリオがまとまって書ける人が増えたなら今後も安泰だろう。
とりあえずこう言っておかねばならないのかな的な。さて,本作は女装物である。そして本作が女装物(あるいは男の娘物)として成功していたか否かはやや疑問があるが,私自身それほどこのジャンルに興味が無いため,割りと評価には関係がなかった。というよりも,うまく「処理」したようなところはある。女装物として使えるギャグの大半は共通ルートで消化したし,お約束としてのシナリオは瑞穂ルートでやっているからこそ,他3ルートは別のテーマで引っ張ることができたように思う。無論のことながら,他のルートでは女装の意味が無かったというわけではなく,少なくともルナのシナリオは主人公が女装でなければ成立しない。が,ルナシナリオの本質は主従物である(プレイ済みの人には言うまでもないことだが)。
しかし,それ以上に私が強調したいのは,本作は天才たちの物語としてとても美しかった。努力する天才の姿とその輝かしき栄光は美しいものだ。湊のシナリオは練り込み不足だが,ユーシェとルナのシナリオはそれぞれ別方向に努力する天才たちの物語として良い物であった。細かいところはネタバレのところで書くこととしよう。横道にそれて少しだけ自分語りをすると,私自身も三国志だと曹操が一番好きな人物であるあたり,割りと衣遠の才能至上主義には共感を示すところはある。とりわけ芸術のセンスは稀有なものだと思う。しかしながら才能も上を見れば切りはなく,わずかながら学問の世界でそれを見た身としては彼らの苦悩もわかるつもりであるし,挫折した側の苦悩も身にしみてわかっているつもりである。そうした人種にとって,「才能」を認められるというのは,「人格」を認められるのとは別方向に,無上の喜びと言えるかもしれない。ましてやその両方が重なれば。いずれにせよ,女装物としても主従物としても,ある種の芸術家小説的に読んでも楽しめるのではないか。
あとシナリオ・テキスト面であと書いておくべきことというと,twitter上では服飾面の知識の中途半端さについて指摘があったが,これは私自身門外漢であるのでなんとも言いようがない。ギャグはいつものNavel。インタビュー記事いわく「俺つば,セカジョに比べると抑え気味にした」らしく,確かにあれらに比べるとぶっ飛んで無かったかと思う。が,基調のところでは変わっていない。世界設定としてはセカジョ世界と共通しているが,あちらをやっていなくても全く問題ない。むしろ,やっていても2,3箇所「ああ,これ亜子orアルメンドラのことだ」とくすりと笑えるものがあるだけである。まあそれはそれとして,本作がおもしろかったならセカジョもきっと楽しめると思うので,未プレイの方にはお勧めしておきたい。難易度は無きに等しく選択肢数は少ない。ただし,バッドエンド(ノーマルエンド)だけはやや入るのが難しく注意しておきたい。あのバッドエンドを見ておかないとルナシナリオが一部わかりにくい箇所があるので,先に見ておくこと。実際,それで本作の評価を落としているレビューはいくつかあった。
絵は西又&鈴平のコンビ復活。ただし,各種インタビューを見るに主導したのは鈴平で,塗りもそれにあわせて今までのNavelのものとは少し違ったものになっている。西又のファッションセンスで服飾物というのはちょっと,と思ったが,実際のところ彼女の担当した瑞穂・湊では服飾がそれほど強調されないため,さして気にならなかった。逆に,鈴平はさすがのセンスと言える。一番気合を入れたであろうドレスのCGはユーシェもルナもこの上なく美しかった。音楽は印象にあまり残っていないものの悪くはない。OPの歌(とムービー)はとても良く,今年のエロゲソングの中でも出色の出来。システムは使いやすく,シナリオスキップも実装されている。起動時に解像度を選択できるのがやや目新しい要素か。
総じて,個別ルートのシナリオの出来の差が激しいところだけが大きな欠点になってしまっている。全シナリオがルナ・ユーシェレベルで仕上がっていれば,『まほよ』『古色』あたりを押しのけて今年の界隈の評判を独占するような評価を得ていたと思うのだが,実際にはそうもいかなかった。瑞穂は王道が好きなら良,そうでなければ凡。湊は誰が見ても凡,厳しく見れば駄という出来であろう。点数的には80点弱。同じNavel作品で並べるなら,世間的評価は「俺つば>つり乙>セカジョ」になるだろうし,セカジョを偏愛している自分の目からすれば「俺つば>セカジョ>つり乙」になる。プレイ時間は20時間は行かないくらい。共通が4〜5時間,個別が3〜4時間×4。
が,逆に言って,このレベルの作品がコンスタントに出せるならNavelはAugust並に安定していると思うし,少なくとも次は無条件で買ってもいいかなという気になった。世間的にもかなりNavelを見なおさせる作品になったように見え,とても喜ばしい。驚いたことに,本作は一般的なシナリオ分業をしておらず,真紀士の持ち込んだものに,残りのメンバーが手を入れて形にしたのだそうだ。本作でもギャグの部分はかなり王雀孫や東ノ助が書いていたようにも思えたが,いずれにせよ彼ら二人に加えてこれだけのシナリオがまとまって書ける人が増えたなら今後も安泰だろう。
大体のところは上で語ってしまっているが,細々といろいろと。
湊ルート
テーマ設定はわかりやすかったというか,瑞穂とは別方向に王道なものを設置しようと思っていたのだろう。あれは「夢を諦める」ルートであり,お嬢様物としては一人くらい実家が倒産するのも王道の一つと言えるかもしれない。成り上がりゆえにお嬢様らしからぬ一般人という枠もお約束的で,どちらも『かにしの』にもある要素だ。これらの3つの要素を組み合わせたところまでは良かったのだが,詰めが甘く,投げやりな展開が続いたのが凡以下としか言いようがない原因である。しっかり設定されたテーマに対して,シナリオ中の具体的なイベントの側が良くなかった。
瑞穂ルート
割と賛否両論のシナリオであるが,前述の通り女装物のお約束としては存在意義があったように思うので,私としては割りと賛の側である。仲直りの過程にややインパクトを欠いたところはあるものの,それ以上にバレの演出がうまかったので相殺よりはプラスに浮いている,というのが私の評価である。あとはまあ,瑞穂のドレスはユーシェ・ルナのものに比べると,正直に言わせてもらえばデザイン的に勝ててないので,あそこでインパクトを与えられないというのは製作者側にもある程度わかっていたのではないか。だからこそ,別離の場面がハイライトになるようなシナリオ構成にしたのだろう。少なくとも,男嫌いの瑞穂がバレた後でも遊星ときちんと連携が取れるというだけの説得力は,個別ルートの前半で培っていたように思うのだ。あの説得力が無ければ,バレの場面のインパクトがどれだけ強かろうとも,このシナリオは駄作になっていた。もっとも,その説得力は瑞穂ルートに限ったものではなくて,ユーシェやルナのシナリオにもあったものであり,かつルナのものが一番強かったというのも,また瑞穂ルートの不幸ではあるが。
ユーシェルート
このお話は瑞穂とは別方向に王道だったというか,要するに努力・友情・勝利である。ルナのシナリオが盗作の一点で引っかかっていた人も多かったようなので,結果的にユーシェが最上のシナリオだったという方も多かったのではないか。私的にはこのシナリオ,とてもとても楽しめたのだが,上述のように自分の人生観が大きくかかわっているところはあり,あまり他人と共有しがたいところかもしれない。ユーシェが挫折するたびに,立ち上がるたびに,なかなか心に来るものがあった。オチ的に使われたドレスも,金持ち力技が豪快で爽快であった。それで良いのだ,彼女らは実際に金持ちなのだから。
ルナルート
ルナ様のキャラ設定は相当に練ったのだろう。確かに口は悪いが気分が悪くなりような線は避けている。傲岸不遜だが,それは自身の財力と実力・才能・努力に裏打ちされたものであり,非常に強い説得力を持つので,ここにも不快感はない。逆に自分の自信の持てる範囲からはみ出ると途端に弱くなるが,彼女は自分の弱さに対してとても素直だという点も好感が持てる。引けないところでは己のプライドを貫き通すが,弱い部分では意地を張り過ぎないのだ。いたるところが奇矯なキャラのようで,それぞれが不自然な段階には至っていない。そのバランス加減が絶妙である。遊星じゃなくても「お優しいルナ様」と平伏するしか無い。
シナリオのほうも,長い時間をかけて彼女らの信頼関係構築を描く。それもくどくなりすぎないよう,しかし緻密に。才能や性格を認めたところから,恋愛関係へ。その推移も見事であったし,ここで女装物ということが意外にも生きてくるという仕掛けも良かった。引くに引けない院長室での「ふざけるな!」は展開がわかっていても目頭が熱くなったシーンである。その後のカタルシスは言うまでもなかろう。
とはいえ,完璧とは言いがたいのもまたこのシナリオであり。ちょっとケチをつけると,情報の公開すべき場所を間違えたところはある。衣遠が遊星の母に恋慕していた,振られたからああした才能至上主義になっていった。それがゆえに遊星には愛憎半ばであり冷酷になりすぎたり甘くなったり振れ幅の激しい,冷静さを欠いたらしくない対応をする。このあたりの情報がバッドエンド(ノーマルエンド)で判明するわけだが,この辺の情報は本作において最重要のものの一つであって,なければルナシナリオの衣遠の行動は理解できまい。「盗作は才能至上主義に反する」として点数を下げている人が多くいるので,とてももったいないことになっている。
放置されたビーズのブレスレットについても,「ビーズのブレスレットを丸目に預けたのは,最後の最後では丸目を信じたかったから。結果的にビーズのネックレスは丸目に持ち去られてしまったので,遊星には代わりにパールのネックレスを渡した」という説がどんぴしゃりだとは思うのだが,わかりづらすぎて気づいている人はあまり多くないように思えた。こういうところで,良い演出はしているのに,かなりもったいない。
湊ルート
テーマ設定はわかりやすかったというか,瑞穂とは別方向に王道なものを設置しようと思っていたのだろう。あれは「夢を諦める」ルートであり,お嬢様物としては一人くらい実家が倒産するのも王道の一つと言えるかもしれない。成り上がりゆえにお嬢様らしからぬ一般人という枠もお約束的で,どちらも『かにしの』にもある要素だ。これらの3つの要素を組み合わせたところまでは良かったのだが,詰めが甘く,投げやりな展開が続いたのが凡以下としか言いようがない原因である。しっかり設定されたテーマに対して,シナリオ中の具体的なイベントの側が良くなかった。
瑞穂ルート
割と賛否両論のシナリオであるが,前述の通り女装物のお約束としては存在意義があったように思うので,私としては割りと賛の側である。仲直りの過程にややインパクトを欠いたところはあるものの,それ以上にバレの演出がうまかったので相殺よりはプラスに浮いている,というのが私の評価である。あとはまあ,瑞穂のドレスはユーシェ・ルナのものに比べると,正直に言わせてもらえばデザイン的に勝ててないので,あそこでインパクトを与えられないというのは製作者側にもある程度わかっていたのではないか。だからこそ,別離の場面がハイライトになるようなシナリオ構成にしたのだろう。少なくとも,男嫌いの瑞穂がバレた後でも遊星ときちんと連携が取れるというだけの説得力は,個別ルートの前半で培っていたように思うのだ。あの説得力が無ければ,バレの場面のインパクトがどれだけ強かろうとも,このシナリオは駄作になっていた。もっとも,その説得力は瑞穂ルートに限ったものではなくて,ユーシェやルナのシナリオにもあったものであり,かつルナのものが一番強かったというのも,また瑞穂ルートの不幸ではあるが。
ユーシェルート
このお話は瑞穂とは別方向に王道だったというか,要するに努力・友情・勝利である。ルナのシナリオが盗作の一点で引っかかっていた人も多かったようなので,結果的にユーシェが最上のシナリオだったという方も多かったのではないか。私的にはこのシナリオ,とてもとても楽しめたのだが,上述のように自分の人生観が大きくかかわっているところはあり,あまり他人と共有しがたいところかもしれない。ユーシェが挫折するたびに,立ち上がるたびに,なかなか心に来るものがあった。オチ的に使われたドレスも,金持ち力技が豪快で爽快であった。それで良いのだ,彼女らは実際に金持ちなのだから。
ルナルート
ルナ様のキャラ設定は相当に練ったのだろう。確かに口は悪いが気分が悪くなりような線は避けている。傲岸不遜だが,それは自身の財力と実力・才能・努力に裏打ちされたものであり,非常に強い説得力を持つので,ここにも不快感はない。逆に自分の自信の持てる範囲からはみ出ると途端に弱くなるが,彼女は自分の弱さに対してとても素直だという点も好感が持てる。引けないところでは己のプライドを貫き通すが,弱い部分では意地を張り過ぎないのだ。いたるところが奇矯なキャラのようで,それぞれが不自然な段階には至っていない。そのバランス加減が絶妙である。遊星じゃなくても「お優しいルナ様」と平伏するしか無い。
シナリオのほうも,長い時間をかけて彼女らの信頼関係構築を描く。それもくどくなりすぎないよう,しかし緻密に。才能や性格を認めたところから,恋愛関係へ。その推移も見事であったし,ここで女装物ということが意外にも生きてくるという仕掛けも良かった。引くに引けない院長室での「ふざけるな!」は展開がわかっていても目頭が熱くなったシーンである。その後のカタルシスは言うまでもなかろう。
とはいえ,完璧とは言いがたいのもまたこのシナリオであり。ちょっとケチをつけると,情報の公開すべき場所を間違えたところはある。衣遠が遊星の母に恋慕していた,振られたからああした才能至上主義になっていった。それがゆえに遊星には愛憎半ばであり冷酷になりすぎたり甘くなったり振れ幅の激しい,冷静さを欠いたらしくない対応をする。このあたりの情報がバッドエンド(ノーマルエンド)で判明するわけだが,この辺の情報は本作において最重要のものの一つであって,なければルナシナリオの衣遠の行動は理解できまい。「盗作は才能至上主義に反する」として点数を下げている人が多くいるので,とてももったいないことになっている。
放置されたビーズのブレスレットについても,「ビーズのブレスレットを丸目に預けたのは,最後の最後では丸目を信じたかったから。結果的にビーズのネックレスは丸目に持ち去られてしまったので,遊星には代わりにパールのネックレスを渡した」という説がどんぴしゃりだとは思うのだが,わかりづらすぎて気づいている人はあまり多くないように思えた。こういうところで,良い演出はしているのに,かなりもったいない。
Posted by dg_law at 23:50│Comments(4)│
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この記事へのコメント
はじめまして。
衣遠が遊星の母に恋慕していた,振られたからああした才能至上主義になっていった。
って部分ですが実は全く違います。
続編でその辺は解決してるのでやってみてはいかがでしょうか。
衣遠が遊星の母に恋慕していた,振られたからああした才能至上主義になっていった。
って部分ですが実は全く違います。
続編でその辺は解決してるのでやってみてはいかがでしょうか。
Posted by 通りすがり at 2013年11月07日 13:56
すいません,とっくの昔にプレー済なんですが,レビュー書いてません。
そうですね,今考えるとこれナイスミスリードですね。
そうですね,今考えるとこれナイスミスリードですね。
Posted by DG-Law at 2013年11月07日 21:28
続編いいぞって教えていただいたので乙女理論プレイ中ですが、FDでも続編でもなくほんとはこれも本編でやりたかったのでは、と解釈するとだいぶ評価上がりますね。
サブヒロインルートひとり削ってでも大蔵家関連のお話はもうちょっと本編で掘っておいてもよかったのではないか、とは思いましたが、それじゃお話は締まってもギャルゲとしては失格っすね……。
サブヒロインルートひとり削ってでも大蔵家関連のお話はもうちょっと本編で掘っておいてもよかったのではないか、とは思いましたが、それじゃお話は締まってもギャルゲとしては失格っすね……。
Posted by 敷居 at 2014年01月30日 09:51
そこはどうなのか,よくわからないんですよね。
上のコメントでも出てますが,どうも『おとりろ』で公開される衣遠に関する設定が,『つり乙』時点で明確に決まっていたかは怪しい気がするんですよ。
その意味では,後付けで矛盾無く,よくあれだけ緻密な設定を作ったなという方に驚いています。
>ギャルゲとしては失格っすね……。
やっていくとわかりますが,『おとりろ』のメインヒロインは衣遠お兄ちゃんと言っても過言ではないのでw,ネーブル自身はあまり気にしてないかと思います。
攻略ルート上のキャラよりも目立つキャラが出てくるエロゲーは時々ありますね。
上のコメントでも出てますが,どうも『おとりろ』で公開される衣遠に関する設定が,『つり乙』時点で明確に決まっていたかは怪しい気がするんですよ。
その意味では,後付けで矛盾無く,よくあれだけ緻密な設定を作ったなという方に驚いています。
>ギャルゲとしては失格っすね……。
やっていくとわかりますが,『おとりろ』のメインヒロインは衣遠お兄ちゃんと言っても過言ではないのでw,ネーブル自身はあまり気にしてないかと思います。
攻略ルート上のキャラよりも目立つキャラが出てくるエロゲーは時々ありますね。
Posted by DG-Law at 2014年01月31日 09:01