2013年05月11日
咲ファンへのガルパンの勧め
ゴールデンウィークを使って,ガールズ&パンツァー,いわゆるガルパンをまとめて見た。非常におもしろかった。見たタイミングとしてはギリギリ第一波に乗れたんじゃないかと思う。私の場合,流行は後追いが多く,東方は第二次東方ブーム(2006年末)組に入るし,『咲-Saki-』も阿知賀編アニメ化参入組に分類されることになると思う。どちらも第一波からは2・3年遅れだ。ガルパンがこれらのような息の長いコンテンツになるかはわからないが,第二波が来るとしたら映画化後になると思う。
さて,お勧めしたい本作だが敷居が高い(ように見える)のもまた確かであろう。作品の方向性として,「スト魔女の戦車版」というたとえが一番素直な一方で,「咲の戦車版」という例示をよく見る。ついでに「咲とストパンを融合したアニメ」だの「あと大正野球娘」だの。実際に「咲の戦車版」かと言われると,「重なる部分もあれば,そうでない部分も」という感じである。そこで,主に『咲』ファンに向けてガルパンを勧めるという形を取りつつ,ガルパンを紐解いてみたい。スト魔女は私自身が未視聴なのでノーコメントというか,別の有識者の方がんばってください。スタッフ重なってんだから似てるに決まってるだろ,で終わりかもしれないけど。
さて,どの層の咲ファンならガルパンに乗れるか。咲の魅力といえばかなり多様であり,それ自体が咲の強みであろう。ゆえに,咲のどこが好き(特に)好きか,でガルパンに乗れるかどうかは変わってくる気がする。無論,全く別のところからガルパンに惹かれる可能性はあるが。
・麻雀漫画としておもしろい → ○麻雀ではなく戦車だが深さは同じ
・麻雀がわからなくてもそれなりに楽しめる → △戦車のことを知らなくてもなんとかなる……かなぁ
・意外とまっとうなスポ根的展開 → ○むしろガルパンのほうが直球で熱いかも
・練られた能力バトル → ×キャラ自体に固有の能力はあまり無い
・とりあえず女の子いっぱい → ○ガルパンもキャラの数は多い
・百合 → △女の子しか出てこないけど,思ってたほど百合百合しくなかった
以下,個別に話題を展開。(ガルパンの)ネタバレはないはず。
さて,お勧めしたい本作だが敷居が高い(ように見える)のもまた確かであろう。作品の方向性として,「スト魔女の戦車版」というたとえが一番素直な一方で,「咲の戦車版」という例示をよく見る。ついでに「咲とストパンを融合したアニメ」だの「あと大正野球娘」だの。実際に「咲の戦車版」かと言われると,「重なる部分もあれば,そうでない部分も」という感じである。そこで,主に『咲』ファンに向けてガルパンを勧めるという形を取りつつ,ガルパンを紐解いてみたい。スト魔女は私自身が未視聴なのでノーコメントというか,別の有識者の方がんばってください。スタッフ重なってんだから似てるに決まってるだろ,で終わりかもしれないけど。
さて,どの層の咲ファンならガルパンに乗れるか。咲の魅力といえばかなり多様であり,それ自体が咲の強みであろう。ゆえに,咲のどこが好き(特に)好きか,でガルパンに乗れるかどうかは変わってくる気がする。無論,全く別のところからガルパンに惹かれる可能性はあるが。
・麻雀漫画としておもしろい → ○麻雀ではなく戦車だが深さは同じ
・麻雀がわからなくてもそれなりに楽しめる → △戦車のことを知らなくてもなんとかなる……かなぁ
・意外とまっとうなスポ根的展開 → ○むしろガルパンのほうが直球で熱いかも
・練られた能力バトル → ×キャラ自体に固有の能力はあまり無い
・とりあえず女の子いっぱい → ○ガルパンもキャラの数は多い
・百合 → △女の子しか出てこないけど,思ってたほど百合百合しくなかった
以下,個別に話題を展開。(ガルパンの)ネタバレはないはず。
・麻雀漫画としておもしろい → ○麻雀ではなく戦車だが深さは同じ
「普通,少女がやりそうにないことを,その世界で流行していることにしてしまってやらせる」という基本コンセプトはまんま同じ。あとはその専門性をどこまで掘り下げるかだが,咲が世の中の麻雀漫画好きに受けいれられている程度にはガルパンの戦車も受容されていると思う。後述するように,専門性が深いだけに敷居が高くなっているきらいは確かにある。まあ,自分も戦車については歴史の一環で知っているだけで詳しいわけではないから(ミリオタではないので),いろいろ調べながら見たけど,十分ついていけると思う。細部の凝り具合は両作品とも頭がおかしい(褒め言葉)と言っておけば通じるだろう。
なお,実は基本的なストーリーラインも似ている部分があり,特に「競技中の出来事で姉と仲違い。妹(主人公)は一度競技を離れるが友人たちの助けで復帰し,全国大会を通じてトラウマに向かい合う」という部分はそっくりそのまま一緒である。この点が一番「咲とガルパンは似ている」と言われる原因ではないか。ガルパンのほうは決着したが,咲はいつ決着がつくのか……
・麻雀がわからなくてもそれなりに楽しめる → △戦車のことを知らなくてもなんとかなる……かなぁ
後述するように,スポ根ものとして非常に熱く,それさえ感じ取れれば戦車のことをさっぱり知らなくてもなんとかなると思う。そもそも戦車は現実で使用されたものだが戦車道という競技自体は架空である。ただし,戦車の説明はほとんどされずに「げぇ,ファイアフライ!?」という感じで出てくるので,そこでなんであいつが出てくるとまずいの?というフォローは自主的にしていくしかない。『咲』も麻雀ルールの説明は大明槓責任払いレベルのものではない限りカットしているのと同じである。
それでも咲には初心者のための麻雀解説があり,その他無数の咲ブログがある。一方,ガルパンは案外見つけづらいというか,まとまってないというか。とりあえず,公式サイトと,ガルパンまとめWikiが手頃。あとはまあ,多少なり興味が持てたら放蕩オペラハウスの同人誌を読みましょう。
・意外とまっとうな部活動物 → ○むしろガルパンのほうが直球で熱いスポ根物
本作でどこが一番おもしろかったってこれ。3話目くらいまでは導入編でうだうだ話が進むが,4話の練習試合から先は熱い展開の連続というのは保証していい。練習試合含めて描写がある試合は全部で4試合あるわけだが,どれもこれも熱いことこの上ない。実は主人公高校の持つ戦車たちがそこまで強力ではないので,それを機転の効いた戦術と気合で補っていくことになる。限られた手札で強豪をひっくり返していくカタルシスに,思わず手に汗握りながら主人公チームを応援してしまうこと請け合い。なお,一応書いておくがガルパンは厳密に言うと部活動物ではない。理由は見ればわかる。
・練られた能力バトル → ×キャラ自体の固有の能力は少ない
この辺は1クール12話の弱さと言おうか,試合は熱いけど長くても2話で終わり,決勝戦以外は短期決戦が続く。そうそう個人を説明している尺は無い。戦車は3〜6名で1両を動かしているが,それぞれ何かチート的特殊能力を持っている人たちが乗っているというのはあまりない。むしろガルパンのそれぞれのチームを特徴付けているのは戦車の特徴である。
・とりあえず女の子いっぱい → ○ガルパンもキャラの数は多い
咲の場合もモブに近いのまで含めれば50人を優に超えるだけのキャラがいるが,ガルパンも多い。主人公の高校だけで30人強,あとは各高校に2〜3人ずつくらい名前のついているキャラがおり,50人は届かずともそれに近いくらいのキャラがいる。一人くらいは好みの子が出てくるのではないか。もっとも,前述の通り1クール12話という短さ,しかも主人公チーム5人に大きくスポットライトが当てられているため,ほんとにモブに名前がついているだけの状態の子が多い。
・百合 → △女の子しか出てこないけど,思ってたほど百合百合しくなかった
女の子が多いから百合百合しいかと思えば,そうでもない。全くないわけではないが,この辺はiPS細胞だったりリザベーションだったりする咲ほどではない。二次創作のカップリングも,キャラの数の割りには多彩とはいいがたいが,これもやはり話の短さ,モブキャラに近い状態の子の多さが災いしているのだと思う。なんだかんだ言っても火のないところに煙は立ちづらく,公式に何かなければカップリングも作れない。まあ無いわけじゃないので,うまく二次創作で保管していくのをお勧めする。
「普通,少女がやりそうにないことを,その世界で流行していることにしてしまってやらせる」という基本コンセプトはまんま同じ。あとはその専門性をどこまで掘り下げるかだが,咲が世の中の麻雀漫画好きに受けいれられている程度にはガルパンの戦車も受容されていると思う。後述するように,専門性が深いだけに敷居が高くなっているきらいは確かにある。まあ,自分も戦車については歴史の一環で知っているだけで詳しいわけではないから(ミリオタではないので),いろいろ調べながら見たけど,十分ついていけると思う。細部の凝り具合は両作品とも頭がおかしい(褒め言葉)と言っておけば通じるだろう。
なお,実は基本的なストーリーラインも似ている部分があり,特に「競技中の出来事で姉と仲違い。妹(主人公)は一度競技を離れるが友人たちの助けで復帰し,全国大会を通じてトラウマに向かい合う」という部分はそっくりそのまま一緒である。この点が一番「咲とガルパンは似ている」と言われる原因ではないか。ガルパンのほうは決着したが,咲はいつ決着がつくのか……
・麻雀がわからなくてもそれなりに楽しめる → △戦車のことを知らなくてもなんとかなる……かなぁ
後述するように,スポ根ものとして非常に熱く,それさえ感じ取れれば戦車のことをさっぱり知らなくてもなんとかなると思う。そもそも戦車は現実で使用されたものだが戦車道という競技自体は架空である。ただし,戦車の説明はほとんどされずに「げぇ,ファイアフライ!?」という感じで出てくるので,そこでなんであいつが出てくるとまずいの?というフォローは自主的にしていくしかない。『咲』も麻雀ルールの説明は大明槓責任払いレベルのものではない限りカットしているのと同じである。
それでも咲には初心者のための麻雀解説があり,その他無数の咲ブログがある。一方,ガルパンは案外見つけづらいというか,まとまってないというか。とりあえず,公式サイトと,ガルパンまとめWikiが手頃。あとはまあ,多少なり興味が持てたら放蕩オペラハウスの同人誌を読みましょう。
・意外とまっとうな部活動物 → ○むしろガルパンのほうが直球で熱いスポ根物
本作でどこが一番おもしろかったってこれ。3話目くらいまでは導入編でうだうだ話が進むが,4話の練習試合から先は熱い展開の連続というのは保証していい。練習試合含めて描写がある試合は全部で4試合あるわけだが,どれもこれも熱いことこの上ない。実は主人公高校の持つ戦車たちがそこまで強力ではないので,それを機転の効いた戦術と気合で補っていくことになる。限られた手札で強豪をひっくり返していくカタルシスに,思わず手に汗握りながら主人公チームを応援してしまうこと請け合い。なお,一応書いておくがガルパンは厳密に言うと部活動物ではない。理由は見ればわかる。
・練られた能力バトル → ×キャラ自体の固有の能力は少ない
この辺は1クール12話の弱さと言おうか,試合は熱いけど長くても2話で終わり,決勝戦以外は短期決戦が続く。そうそう個人を説明している尺は無い。戦車は3〜6名で1両を動かしているが,それぞれ何かチート的特殊能力を持っている人たちが乗っているというのはあまりない。むしろガルパンのそれぞれのチームを特徴付けているのは戦車の特徴である。
・とりあえず女の子いっぱい → ○ガルパンもキャラの数は多い
咲の場合もモブに近いのまで含めれば50人を優に超えるだけのキャラがいるが,ガルパンも多い。主人公の高校だけで30人強,あとは各高校に2〜3人ずつくらい名前のついているキャラがおり,50人は届かずともそれに近いくらいのキャラがいる。一人くらいは好みの子が出てくるのではないか。もっとも,前述の通り1クール12話という短さ,しかも主人公チーム5人に大きくスポットライトが当てられているため,ほんとにモブに名前がついているだけの状態の子が多い。
・百合 → △女の子しか出てこないけど,思ってたほど百合百合しくなかった
女の子が多いから百合百合しいかと思えば,そうでもない。全くないわけではないが,この辺はiPS細胞だったりリザベーションだったりする咲ほどではない。二次創作のカップリングも,キャラの数の割りには多彩とはいいがたいが,これもやはり話の短さ,モブキャラに近い状態の子の多さが災いしているのだと思う。なんだかんだ言っても火のないところに煙は立ちづらく,公式に何かなければカップリングも作れない。まあ無いわけじゃないので,うまく二次創作で保管していくのをお勧めする。
Posted by dg_law at 02:58│Comments(3)
この記事へのコメント
ガルパンは戦車ものとしても面白いが、咲って麻雀ものとして面白いか?片ちんのオバカミーコならまだしも。
Posted by ゲイ at 2013年05月11日 18:05
根こそぎフランケンや兎を面白いと思えたなら面白いと思えるのではないかと〜
フランケンや兎と同程度の能力キャラが団体を組んで互いに潰し合うので
フランケンや兎と同程度の能力キャラが団体を組んで互いに潰し合うので
Posted by aruzya at 2013年05月12日 03:47
aruzyaさんがすでに答えていますが,能力バトル前提でなら十分におもしろいと言えるのではないかと。
能力同士のぶつかり合いもそうですし,それに非能力者がどう食らいついていくかもポイント高いですね。
記事内にも書きましたが,麻雀考察はネット上に無数にあるので,調べてみてください。
能力同士のぶつかり合いもそうですし,それに非能力者がどう食らいついていくかもポイント高いですね。
記事内にも書きましたが,麻雀考察はネット上に無数にあるので,調べてみてください。
Posted by DG-Law at 2013年05月12日 15:15