2014年12月03日
ドイツ・フランス・ベルギー旅行記(項目別雑感)
後編から。以下,パリをdisり続ける記事。
○パリメトロについてのアレコレ
パリについての印象を考えた際,悪い部分が凝縮されているのがパリ・メトロだということに気がついた。というわけで,パリ・メトロのダメな点について列挙し,パリへの悪口の代わりとしておく。
・旅行者にはスリと詐欺師が寄ってくる
→ まあ何よりこれ。治安が悪すぎる。結果的に被害は4人全員ゼロだったが,あまりにも怪しく寄ってくる奴の多さに終始警戒心MAXであった。朝方と日中はマシ,というか一般市民も多く利用しているわけで,さすがにそうした視線がある場では犯行も難しいらしい。この辺は大多数の善良なパリ市民の皆様に感謝と言ったところか。一方,夕方と夜は正直駅自体に近寄りたくない。
→ やはり自国のぬるま湯っぷりに浸かっている日本人の被害者は突出して多いらしく,わざわざ日本語でスリ注意のアナウンスがあった。
→ 特に詐欺師は大変に印象的なエピソードがあるので紹介しておく。我々が切符を買おうとしていたところ,突然中東系のカップル二人が近づいてきて「私はボランティアだ。フランス語の読めないお前らに代わって便利な切符を買ってやろう」と英語で言い,自分のクレカで高額な切符を勝手に人数分購入。その上で「これは私がポケットマネーで買ってやったんだ,お前ら買い取れ」と迫ってくる。が,どう考えても怪しい以前に,仮に正当なボランティアだとしても我々の行動範囲から言ってそんなチケット不要で,とどめに彼がクレカをかざした時に券売機がinvalidと表示されたのをメンバーの二人ほどが見逃しておらず,「申し訳ないが,一切信用できない。信用してくれというなら,そこにあるインフォメーションカウンターまで一緒に来てくれないか」と言うと,あっさり全力で逃亡した。そもそもinvalidなクレカなのに発券される券売機自体が完全におかしいわけで,パリ・メトロ自体が詐欺の片棒をかついでいる印象しかない。あ,インフォメーションカウンターの職員はめちゃくちゃ親切だったのが唯一好感を持てたポイントだったが,いや機械の方を直せよ。あれ,買い取って自動改札を通ろうとしたらどうなってたんかな。
・構内が狭くて暗い
→ 治安の悪さに確実に拍車をかけているのがこれ。なんであんなに照明を落としているのか。無駄に地球環境に配慮しているのか,よほど金がないのか。構内でカメラ出すのが怖く,スマホを出すのも必要最小限にしていたため写真がないが,どこの駅もびっくりするほど暗くて狭い。というか,地下鉄の入り口の階段からして暗い。治安以前に単純に怖いですあれ。
→ なお,照明の暗さに関しては地上でも大差なく,夜になるとこれまたびっくりするくらい暗くなる。誰も通ってなかろうと全力で街灯を照らし続ける日本の行政は防犯上間違ってなかったんだなと認識できるので良い経験だった。
・いくつかの大きい駅はダンジョンと化している&アンチバリアフリー
→ 狭くて暗いのに加えて,大きな規模の駅は完全に迷路と化している。新宿駅や渋谷駅のようにいくつかの私鉄が乗り入れているというわけではないので,ああいった複雑さは無い。が,大手町や赤坂見附と比べるなら,明らかにシャトレ駅やモンパルナス駅の方が広くてわかりづらい。特にシャトレ駅は一回壊してく作りなおした方がいいレベルの設計ミス。看板はホームの場所と出口を示す看板だけはそれなりにあるものの,トイレの位置やインフォメーションカウンターの位置は極めてわかりづらく,構内全域の地図はほとんど無い。ホームとホームの間がかなり歩かされ,乗り換えは不便。ちなみに,構内が狭く感じられる原因にもなっていると思うが,壁や天井が舗装されておらず岩がむき出しなのもダンジョン感を増している。なんというか,迷宮だとかダンジョンだとかdisりまくってごめんなさい。東京メトロさん,あんたはマシだった。
→ もうひとつ書いておくべきことととして,徹底したバリアの数々。エレベーターは? 傾斜の緩い坂道は? せめてエスカレーターは? という。全部階段で容赦がない。構内で全く車椅子を見かけなかったが,そりゃそうだよな。車椅子は地下鉄に乗るなと。各種完備な上に,車椅子の人が頼めば職員がやってきて乗車補助を行うメトロさんはやっぱり神なのでは。
値段が高い
→ 運賃はどれだけ長く乗っても1.7ユーロ。150円で計算すると大体250円くらいになる。メトロなら都区内の端から端まで移動できる最高額に相当するが,パリ・メトロはたとえ1駅移動でも1.7ユーロである。しかも,パリ・メトロは駅間距離が非常に短く,ものの1分で次の駅に着く。東京メトロの1駅分がパリ・メトロの2・3駅分に相当する。それを前提にパリ・メトロの路線図を見るとわかるのだが,パリという都市は案外コンパクトで,観光地もモンマルトルの丘を除けば中心部に密集しているので,究極全部歩いてもそんなに時間がかからないと思う。地下よりも地上のほうが確実に安全だし。
○治安
体感上の治安を行った都市の中で並べてみると
良 ストラスブール=ハイデルベルク>ケルン>>フランクフルト>>ブリュッセル>パリ 悪
という感じ。パリはダメですほんと。言うまでもないことかもしれないが,パリやブリュッセルでも朝方・日中は安全。ただし,夕方・夜とのギャップは東京感覚でいるとかなり驚くと思われる。一気に変貌する。街灯は少なく,都心部でもかなり暗い。
○物価
基本的に東京よりも高い。何が東京が世界で一番物価が高いんだか。欧米の調査会社が行っている物価調査は全くあてにならない。さらに言えば,ここ2,3ヶ月の円安は関係ない。なぜなら,脳内で1ユーロを120円くらいで計算してもまだなお高いからである。ただ,値段が高い原因は値段の付け方が超絶アバウトだからではないか,という疑念も。パリのある商店で水を買おうとしたところ,500mlでも750mlでも1Lでも全部「1.6ユーロ」だった。いくらなんでもそれは。あと,田舎ほど安い説があり,ストラスブールの物価はやや安かった。
ああ,そういえばドイツはデポジット税がある。表示価格から0.25ユーロほど上乗せで取られる。
○食事・水
日本人が忘れがちなのが水。かく言う私も着いてから「そういえば水道水飲めないわ」ということに気づいた。で,ペットボトルの水代がけっこうばかにならない金額でかかるので注意しよう。多少荷物になろうとも,安く買えるところがあればどさっと買ってしまった方が良い。どうせ1日500ml〜1Lくらいは消費するわけだから。炭酸が苦手な人はさらに注意を要する。普通に買うと炭酸になるし,炭酸の方が安い。表記をよく見て買おう。ドイツ語なら「ohne Kohlensaure」とか書いてあるのがあるはずで,これなら炭酸抜き(ohneがwithoutということだけ覚えておけば,この買物のみならずいろいろ役に立つはず)。
食事は,ドイツなら量に気をつけるべし。大体日本人換算すると1人前は1.5〜2人前になる。特に,どこに行っても尋常じゃないザワークラウトが出ることだけはドイツで閉口した。よほど大食いに自信がある人がいない限り,ドイツ人のウェイターさんに怪訝な顔をされようとも,人数分注文することはない。「東洋人は胃が小さいだよ。お前らが食い過ぎなんだよ」と堂々としていればよい。味については,通説と異なりドイツ料理は美味しい。決してまずくない。おそらくあの風評は,ひとえに膨大なザワークラウトとソーセージに責められた経験から出てくるものだと思われる。ドイツ人と同じペースでその2つだけ食わせられ続ければ,そりゃ「単調でまずい」という印象にもなろう。
フランスはそれに比べると常識的な量で出てくる。しかし,今度は物価の高さが我々を阻む。パリで安くて美味いものを食べようと思うなら,フランス語がある程度読めるか,きっちり綿密に調べてからいったほうがよい。ここは我々の旅行の誤算で,「パリだしどこでも英語が通じるだろう」「フランス料理の本場だし,どこ入ってもある程度美味いだろう」という感覚で行ったら,全く通用しなかった。結果的にハズレをつかまされたり,パリでイタリアンを食う羽目になったりし,ちょっと調べてから行っても英語メニューがなくて挫折するなど,割と散々であった。そうでなければ中途半端にケチってはダメで,昼飯で20ユーロ,夕飯で35ユーロラインを割ったら割と博打になる,というのを今回の三日間で学んだ。
旅行を通してのうまかったものランキングベスト3。
1位:ケルンのライニッシャーザワーブラーテン
2位:ストラスブールの夕食で出た,鶏肉の白ワイン煮込み
3位:パリ,オルセー美術館で食べた魚介のシチュー
この3つは本気で美味かった。番外編としてはハイデルベルクで食べたカリーヴルストを挙げておく。まあカリーヴルストはドイツのどこでも食べられると思うけど。
○言語
ドイツ・フランス・ベルギーの3つにいる分には英語だけで大して困らない……と言いたいところだが,やっぱりちょっと困る気がする。単語が少し分かるだけでも利便性が大きく違ったのもまた事実だった。空港や駅は英語が併記されているし,レストランでは英語メニューがある店もそれなりにあるものの,やはり原語の方が情報量が圧倒的に多い。大学卒業してからほとんど触れていなかった私の超にわかドイツ語でさえ,フランクフルトやハイデルベルクで電車移動する際に役に立ったのだから,ちゃんと読めれば相当違うと思う。
意外と重要なのが発音で,当たり前だが固有名詞は英語読みすると全く通じない。駅名や施設名ならググるとカタカナで出てくることがあるし,究極グーグル先生に発音していただくという手段も取れなくはないものの,それらは時間が掛かり過ぎるし,解決しないこともある。全く勉強したことのない言語でも,なんとなくの発音だけ頭に入れていくと割とスムーズに旅行できると思う。
総合するに,覚えていくべきは現地の言語の「単語」であって挨拶や定型句等ではないというのが今回の経験である。よくよく考えたらEnglish menu available?やWhere is the Paris'Ost station? レベルの英語なら向こうの一般市民も理解できるわけで,わざわざドイツ語やフランス語で頑張る必要はどこにも無いのである。それよりも,上記で出したようなohne KohlensaureであったりTischであったり,AusgangであったりAbfahrtであったりといった単語の意味とカタカナ発音をしっかり覚えていった方がよほど役に立つ。
○お金
払えるところはクレジットカードで支払うのがおそらく一番賢い。が,私と同じような現金主義という方へ。改めて書くが,空港のレートは良くないというのが一般的な評価だが,実は街中の両替でも全然変わらない。ぶっちゃけて言えば,おそらく成田空港が最も楽かつそれなりのレートで,次点が現地の空港ではないかと思う。パリやフランクフルトレベルの都市なら両替自体はすぐに見つかるが,すぐに見つかるような場所は大体レートが悪い。ぱっと見よく見えてもごそっと手数料で持っていかれる。探せばレートの良い店もあるのかもしれないが,私がパリの街中で見かけた十数軒だと,どこも大して変わらなかった。そして,元々そういう店を知っているなら話は別だが,知らないなり今からググって探すなりというと手間でしかない。どこの誰だよ,両替するなら現地の街中とかいう俗説を広めた奴は。次から私も成田空港で両替してから行きます。あと極力クレカ使います。現金主義はやめよう。
○Wi-Fi
今回4人旅行で2つWi-Fiをレンタルして導入した。かなり役に立ったものの,はっきり言うとあまりつながらない。文字情報はいいが,画像が入った瞬間にダウンロードが止まる。今時文字だけで構成されているページなんてほとんどないので,レンタルWi-Fiだけでなんとかしようというのは,万全にネットをしたいなら難しいかも。おとなしく現地でSIMカードを買いましょう。実際,一人耐えかねてストラスブールのOrange(フランスの最大手携帯電話キャリア)で買ってた。そして彼のスマホで使ったGoogle mapが我々の旅を何度か救うことになったので,ネット環境は重要。
なお,ホテルには今時どこでもフリーのWi-Fiがあって,日本から持っていったレンタルWi-Fiでなくともつなげた。が,通信速度は同じで重い。
○パリメトロについてのアレコレ
パリについての印象を考えた際,悪い部分が凝縮されているのがパリ・メトロだということに気がついた。というわけで,パリ・メトロのダメな点について列挙し,パリへの悪口の代わりとしておく。
・旅行者にはスリと詐欺師が寄ってくる
→ まあ何よりこれ。治安が悪すぎる。結果的に被害は4人全員ゼロだったが,あまりにも怪しく寄ってくる奴の多さに終始警戒心MAXであった。朝方と日中はマシ,というか一般市民も多く利用しているわけで,さすがにそうした視線がある場では犯行も難しいらしい。この辺は大多数の善良なパリ市民の皆様に感謝と言ったところか。一方,夕方と夜は正直駅自体に近寄りたくない。
→ やはり自国のぬるま湯っぷりに浸かっている日本人の被害者は突出して多いらしく,わざわざ日本語でスリ注意のアナウンスがあった。
→ 特に詐欺師は大変に印象的なエピソードがあるので紹介しておく。我々が切符を買おうとしていたところ,突然中東系のカップル二人が近づいてきて「私はボランティアだ。フランス語の読めないお前らに代わって便利な切符を買ってやろう」と英語で言い,自分のクレカで高額な切符を勝手に人数分購入。その上で「これは私がポケットマネーで買ってやったんだ,お前ら買い取れ」と迫ってくる。が,どう考えても怪しい以前に,仮に正当なボランティアだとしても我々の行動範囲から言ってそんなチケット不要で,とどめに彼がクレカをかざした時に券売機がinvalidと表示されたのをメンバーの二人ほどが見逃しておらず,「申し訳ないが,一切信用できない。信用してくれというなら,そこにあるインフォメーションカウンターまで一緒に来てくれないか」と言うと,あっさり全力で逃亡した。そもそもinvalidなクレカなのに発券される券売機自体が完全におかしいわけで,パリ・メトロ自体が詐欺の片棒をかついでいる印象しかない。あ,インフォメーションカウンターの職員はめちゃくちゃ親切だったのが唯一好感を持てたポイントだったが,いや機械の方を直せよ。あれ,買い取って自動改札を通ろうとしたらどうなってたんかな。
・構内が狭くて暗い
→ 治安の悪さに確実に拍車をかけているのがこれ。なんであんなに照明を落としているのか。無駄に地球環境に配慮しているのか,よほど金がないのか。構内でカメラ出すのが怖く,スマホを出すのも必要最小限にしていたため写真がないが,どこの駅もびっくりするほど暗くて狭い。というか,地下鉄の入り口の階段からして暗い。治安以前に単純に怖いですあれ。
→ なお,照明の暗さに関しては地上でも大差なく,夜になるとこれまたびっくりするくらい暗くなる。誰も通ってなかろうと全力で街灯を照らし続ける日本の行政は防犯上間違ってなかったんだなと認識できるので良い経験だった。
・いくつかの大きい駅はダンジョンと化している&アンチバリアフリー
→ 狭くて暗いのに加えて,大きな規模の駅は完全に迷路と化している。新宿駅や渋谷駅のようにいくつかの私鉄が乗り入れているというわけではないので,ああいった複雑さは無い。が,大手町や赤坂見附と比べるなら,明らかにシャトレ駅やモンパルナス駅の方が広くてわかりづらい。特にシャトレ駅は一回壊してく作りなおした方がいいレベルの設計ミス。看板はホームの場所と出口を示す看板だけはそれなりにあるものの,トイレの位置やインフォメーションカウンターの位置は極めてわかりづらく,構内全域の地図はほとんど無い。ホームとホームの間がかなり歩かされ,乗り換えは不便。ちなみに,構内が狭く感じられる原因にもなっていると思うが,壁や天井が舗装されておらず岩がむき出しなのもダンジョン感を増している。なんというか,迷宮だとかダンジョンだとかdisりまくってごめんなさい。東京メトロさん,あんたはマシだった。
→ もうひとつ書いておくべきことととして,徹底したバリアの数々。エレベーターは? 傾斜の緩い坂道は? せめてエスカレーターは? という。全部階段で容赦がない。構内で全く車椅子を見かけなかったが,そりゃそうだよな。車椅子は地下鉄に乗るなと。各種完備な上に,車椅子の人が頼めば職員がやってきて乗車補助を行うメトロさんはやっぱり神なのでは。
値段が高い
→ 運賃はどれだけ長く乗っても1.7ユーロ。150円で計算すると大体250円くらいになる。メトロなら都区内の端から端まで移動できる最高額に相当するが,パリ・メトロはたとえ1駅移動でも1.7ユーロである。しかも,パリ・メトロは駅間距離が非常に短く,ものの1分で次の駅に着く。東京メトロの1駅分がパリ・メトロの2・3駅分に相当する。それを前提にパリ・メトロの路線図を見るとわかるのだが,パリという都市は案外コンパクトで,観光地もモンマルトルの丘を除けば中心部に密集しているので,究極全部歩いてもそんなに時間がかからないと思う。地下よりも地上のほうが確実に安全だし。
○治安
体感上の治安を行った都市の中で並べてみると
良 ストラスブール=ハイデルベルク>ケルン>>フランクフルト>>ブリュッセル>パリ 悪
という感じ。パリはダメですほんと。言うまでもないことかもしれないが,パリやブリュッセルでも朝方・日中は安全。ただし,夕方・夜とのギャップは東京感覚でいるとかなり驚くと思われる。一気に変貌する。街灯は少なく,都心部でもかなり暗い。
○物価
基本的に東京よりも高い。何が東京が世界で一番物価が高いんだか。欧米の調査会社が行っている物価調査は全くあてにならない。さらに言えば,ここ2,3ヶ月の円安は関係ない。なぜなら,脳内で1ユーロを120円くらいで計算してもまだなお高いからである。ただ,値段が高い原因は値段の付け方が超絶アバウトだからではないか,という疑念も。パリのある商店で水を買おうとしたところ,500mlでも750mlでも1Lでも全部「1.6ユーロ」だった。いくらなんでもそれは。あと,田舎ほど安い説があり,ストラスブールの物価はやや安かった。
ああ,そういえばドイツはデポジット税がある。表示価格から0.25ユーロほど上乗せで取られる。
○食事・水
日本人が忘れがちなのが水。かく言う私も着いてから「そういえば水道水飲めないわ」ということに気づいた。で,ペットボトルの水代がけっこうばかにならない金額でかかるので注意しよう。多少荷物になろうとも,安く買えるところがあればどさっと買ってしまった方が良い。どうせ1日500ml〜1Lくらいは消費するわけだから。炭酸が苦手な人はさらに注意を要する。普通に買うと炭酸になるし,炭酸の方が安い。表記をよく見て買おう。ドイツ語なら「ohne Kohlensaure」とか書いてあるのがあるはずで,これなら炭酸抜き(ohneがwithoutということだけ覚えておけば,この買物のみならずいろいろ役に立つはず)。
食事は,ドイツなら量に気をつけるべし。大体日本人換算すると1人前は1.5〜2人前になる。特に,どこに行っても尋常じゃないザワークラウトが出ることだけはドイツで閉口した。よほど大食いに自信がある人がいない限り,ドイツ人のウェイターさんに怪訝な顔をされようとも,人数分注文することはない。「東洋人は胃が小さいだよ。お前らが食い過ぎなんだよ」と堂々としていればよい。味については,通説と異なりドイツ料理は美味しい。決してまずくない。おそらくあの風評は,ひとえに膨大なザワークラウトとソーセージに責められた経験から出てくるものだと思われる。ドイツ人と同じペースでその2つだけ食わせられ続ければ,そりゃ「単調でまずい」という印象にもなろう。
フランスはそれに比べると常識的な量で出てくる。しかし,今度は物価の高さが我々を阻む。パリで安くて美味いものを食べようと思うなら,フランス語がある程度読めるか,きっちり綿密に調べてからいったほうがよい。ここは我々の旅行の誤算で,「パリだしどこでも英語が通じるだろう」「フランス料理の本場だし,どこ入ってもある程度美味いだろう」という感覚で行ったら,全く通用しなかった。結果的にハズレをつかまされたり,パリでイタリアンを食う羽目になったりし,ちょっと調べてから行っても英語メニューがなくて挫折するなど,割と散々であった。そうでなければ中途半端にケチってはダメで,昼飯で20ユーロ,夕飯で35ユーロラインを割ったら割と博打になる,というのを今回の三日間で学んだ。
旅行を通してのうまかったものランキングベスト3。
1位:ケルンのライニッシャーザワーブラーテン
2位:ストラスブールの夕食で出た,鶏肉の白ワイン煮込み
3位:パリ,オルセー美術館で食べた魚介のシチュー
この3つは本気で美味かった。番外編としてはハイデルベルクで食べたカリーヴルストを挙げておく。まあカリーヴルストはドイツのどこでも食べられると思うけど。
○言語
ドイツ・フランス・ベルギーの3つにいる分には英語だけで大して困らない……と言いたいところだが,やっぱりちょっと困る気がする。単語が少し分かるだけでも利便性が大きく違ったのもまた事実だった。空港や駅は英語が併記されているし,レストランでは英語メニューがある店もそれなりにあるものの,やはり原語の方が情報量が圧倒的に多い。大学卒業してからほとんど触れていなかった私の超にわかドイツ語でさえ,フランクフルトやハイデルベルクで電車移動する際に役に立ったのだから,ちゃんと読めれば相当違うと思う。
意外と重要なのが発音で,当たり前だが固有名詞は英語読みすると全く通じない。駅名や施設名ならググるとカタカナで出てくることがあるし,究極グーグル先生に発音していただくという手段も取れなくはないものの,それらは時間が掛かり過ぎるし,解決しないこともある。全く勉強したことのない言語でも,なんとなくの発音だけ頭に入れていくと割とスムーズに旅行できると思う。
総合するに,覚えていくべきは現地の言語の「単語」であって挨拶や定型句等ではないというのが今回の経験である。よくよく考えたらEnglish menu available?やWhere is the Paris'Ost station? レベルの英語なら向こうの一般市民も理解できるわけで,わざわざドイツ語やフランス語で頑張る必要はどこにも無いのである。それよりも,上記で出したようなohne KohlensaureであったりTischであったり,AusgangであったりAbfahrtであったりといった単語の意味とカタカナ発音をしっかり覚えていった方がよほど役に立つ。
○お金
払えるところはクレジットカードで支払うのがおそらく一番賢い。が,私と同じような現金主義という方へ。改めて書くが,空港のレートは良くないというのが一般的な評価だが,実は街中の両替でも全然変わらない。ぶっちゃけて言えば,おそらく成田空港が最も楽かつそれなりのレートで,次点が現地の空港ではないかと思う。パリやフランクフルトレベルの都市なら両替自体はすぐに見つかるが,すぐに見つかるような場所は大体レートが悪い。ぱっと見よく見えてもごそっと手数料で持っていかれる。探せばレートの良い店もあるのかもしれないが,私がパリの街中で見かけた十数軒だと,どこも大して変わらなかった。そして,元々そういう店を知っているなら話は別だが,知らないなり今からググって探すなりというと手間でしかない。どこの誰だよ,両替するなら現地の街中とかいう俗説を広めた奴は。次から私も成田空港で両替してから行きます。あと極力クレカ使います。現金主義はやめよう。
○Wi-Fi
今回4人旅行で2つWi-Fiをレンタルして導入した。かなり役に立ったものの,はっきり言うとあまりつながらない。文字情報はいいが,画像が入った瞬間にダウンロードが止まる。今時文字だけで構成されているページなんてほとんどないので,レンタルWi-Fiだけでなんとかしようというのは,万全にネットをしたいなら難しいかも。おとなしく現地でSIMカードを買いましょう。実際,一人耐えかねてストラスブールのOrange(フランスの最大手携帯電話キャリア)で買ってた。そして彼のスマホで使ったGoogle mapが我々の旅を何度か救うことになったので,ネット環境は重要。
なお,ホテルには今時どこでもフリーのWi-Fiがあって,日本から持っていったレンタルWi-Fiでなくともつなげた。が,通信速度は同じで重い。
Posted by dg_law at 07:00│Comments(0)│