2014年12月24日
縮小するアラル海あれこれ
・世界で4番目に広かった湖「アラル海」、ほぼ消滅(CNN)
数年来のアラル海ウォッチャーの俺参上。まず記事の補足で,アラル海は縮小の過程で南北に分かれている。北アラル(小アラル)と南アラル(大アラル)だ。で,名前に反して南アラルの方が先に消滅するだろうと言われている。理由は2つ。北アラルはシルダリヤが注いでいるが,南アラルはアムダリヤが注いでいる。そして灌漑による取水が激しいのはアムダリヤの方だ。加えて北アラルの方が水深が深く,南アラルの方が浅い。そして案の定南アラルは東西に分裂し,中でも水深が浅かった東アラルがこの度完全に干上がった,というのが記事の正確な意味合いになる。なお,下記の通り東アラルは過去に一度消滅してから復活しており,今回のは再消滅,ないし復活の見込みのない完全消滅というのが正しい。
もっとも,西アラルも時間の問題であろう。乾燥地帯で,大河が注いでいるわけでもなく孤立しているからだ。元々塩湖であったから塩分濃度が高まっており,ソ連時代の環境汚染もあって死の海と化している。一応,北アラルとつないで延命するという案もあり,実際つながっていた時期もあった。しかし,西アラルと北アラルをつないでいたのは東アラルであって,東アラルが完全に消滅した今となっては,つなげる運河は相当な大工事になる。無論,周辺諸国にそんな金は無いし,北アラルへの環境負荷もあり利害が絡んで身動きが取れていないというのが現状だ。
なお,アムダリヤは現在瀕死ながら別の湖に注いでいるので,アムダリヤの流路変更も南アラルが干上がった原因の一つではないかという説がある。サリカミシュ湖がそれ。そもそもアムダリヤの流路変更自体が灌漑取水のせいという説もある。
orld of Change: Shrinking Aral Sea : Feature Articles
追加で,二つほどサイトを紹介しておく。まず,アラル海の定点観測。2001年以降南アラル海がどんどん縮んで東西分裂し,2008年に東アラルが一度消滅。その後は東アラル海が消滅したり復活したりして,2014年に再消滅したのがわかる。
Aral Sea - Map
もう一つは,超長期的に見たアラル海周辺。地図中にある通り,サリカミシュ湖はアムダリヤの機嫌によって大きさが頻繁に変わっている。
ところで,取水しすぎて干上がった巨大な湖というと,チャド湖もあるんだけど,こっちは知名度低い。アジアとアフリカの差か,歴史的な重要性の違いか。チャド湖もカネム・ボルヌー王国とか存在はしていたのだが。チャド湖の方も原因は過度な灌漑取水で,再生が進まない原因も周辺諸国の利害の不一致と全く同じ。人類,割とどうしようもない。
数年来のアラル海ウォッチャーの俺参上。まず記事の補足で,アラル海は縮小の過程で南北に分かれている。北アラル(小アラル)と南アラル(大アラル)だ。で,名前に反して南アラルの方が先に消滅するだろうと言われている。理由は2つ。北アラルはシルダリヤが注いでいるが,南アラルはアムダリヤが注いでいる。そして灌漑による取水が激しいのはアムダリヤの方だ。加えて北アラルの方が水深が深く,南アラルの方が浅い。そして案の定南アラルは東西に分裂し,中でも水深が浅かった東アラルがこの度完全に干上がった,というのが記事の正確な意味合いになる。なお,下記の通り東アラルは過去に一度消滅してから復活しており,今回のは再消滅,ないし復活の見込みのない完全消滅というのが正しい。
もっとも,西アラルも時間の問題であろう。乾燥地帯で,大河が注いでいるわけでもなく孤立しているからだ。元々塩湖であったから塩分濃度が高まっており,ソ連時代の環境汚染もあって死の海と化している。一応,北アラルとつないで延命するという案もあり,実際つながっていた時期もあった。しかし,西アラルと北アラルをつないでいたのは東アラルであって,東アラルが完全に消滅した今となっては,つなげる運河は相当な大工事になる。無論,周辺諸国にそんな金は無いし,北アラルへの環境負荷もあり利害が絡んで身動きが取れていないというのが現状だ。
なお,アムダリヤは現在瀕死ながら別の湖に注いでいるので,アムダリヤの流路変更も南アラルが干上がった原因の一つではないかという説がある。サリカミシュ湖がそれ。そもそもアムダリヤの流路変更自体が灌漑取水のせいという説もある。
orld of Change: Shrinking Aral Sea : Feature Articles
追加で,二つほどサイトを紹介しておく。まず,アラル海の定点観測。2001年以降南アラル海がどんどん縮んで東西分裂し,2008年に東アラルが一度消滅。その後は東アラル海が消滅したり復活したりして,2014年に再消滅したのがわかる。
Aral Sea - Map
もう一つは,超長期的に見たアラル海周辺。地図中にある通り,サリカミシュ湖はアムダリヤの機嫌によって大きさが頻繁に変わっている。
ところで,取水しすぎて干上がった巨大な湖というと,チャド湖もあるんだけど,こっちは知名度低い。アジアとアフリカの差か,歴史的な重要性の違いか。チャド湖もカネム・ボルヌー王国とか存在はしていたのだが。チャド湖の方も原因は過度な灌漑取水で,再生が進まない原因も周辺諸国の利害の不一致と全く同じ。人類,割とどうしようもない。
Posted by dg_law at 01:49│Comments(0)│