2015年06月17日
最近読んだもの・買ったもの
・『ゴールデンカムイ』2巻。今回も引き続きめちゃくちゃおもしろい。過熱する主人公二人と陸軍の争い,土方歳三の本格参戦,杉元とアシㇼパのすれ違い,杉元捕縛,「脱獄王」白石の合流と展開する。白石そんなメインキャラだったのか……いやまあキャラは立ってるが。土方歳三は70歳超なはずで,フィクションとしてもあれだけ立ち回りのできる描写としてはギリギリの年齢かな。そういえばこの頃まだ斎藤一は現役で警察官のはず。出てきたらおもしろいが(とか書いてたら3巻で永倉新八が出てくる模様)
→ アイヌ料理の描写が秀逸で,上手いこと描いている。ぶっちゃけて言えば我々から見るとグロ注意としか言えない料理も多いが,アシㇼパが和人に理解ある少女であることと,杉元が悪い人ではないために純粋なカルチャーショックとして流せている,というのは大きい。どう考えても和人にうさぎの目玉はきつい。割とゲテモノに耐性のある私でもこれはちょっと勘弁。一方で,うさぎの肉と行者にんにく入りの鍋は絶対に上手い。味噌があうだろうなー。アシㇼパにはうんこ扱いされていたが。
・『シノハユ』3巻。3巻になって改めて書くべきことでもないかもしれないが,本編に比べてゆったりした雰囲気で,落ち着いている。実際の時間の流れは本編よりも圧倒的に早いのに,どういうことか。同時に,ものすごく郷愁を誘われる。別にこんな小学校時代が自分にあったわけでもないし,確かに本編からすると15年以上昔だが,本編自体が時期不明瞭で『シノハユ』も2000年頃の日本を描写しているわけでもない。にもかかわらず,この郷愁はどういうことか。
→ 我が身を振り返るに,小2で一人で島根から横浜まで行けるのは相当しっかりしている。自分がそういう一人旅をしたのは小4だったかなー。自動改札のないど田舎から東京に出て左利きトラップにひっかかりリアルに途方に暮れた覚えとかある。
→ 悠彗さんのオタク宣言は当時界隈に衝撃を与えたが,実際秋葉原から近い大学という基準で大学を選んだ身からすると全く不純さを糾弾できない。人間,強い動機なんて案外そんなもんだ。
→ ところで,今打ってて気づいたのだが,悠彗の「彗」って相当に特殊な漢字では。普通は下に心がついているので,「智慧」って変換すれば出るのだけれど,この字は熟語がちょっと思いつかない。わざと選んでいるのなら,これまでのリッツから言って何か意味があるかもしれないし,単純にかっこいいだけで意味は無いのかもしれない。漢字に詳しい人がんばって。
・『乙嫁語り』7巻。場所は移り変わってイラン。風俗の描写がこれまでの中央アジアとは大きく異なる。しょっぱなから水のあふれる庭園で印象が異なる(とは言ってもイランも乾燥地帯だが)。ここまでイスラーム的な風習をあまり前に押し出してこなかった『乙嫁語り』だが,7巻では色濃い。今回は衣装というよりも,建物の描写が細かった。モスクもあれば風呂場も出てくる。
→ メインは姉妹妻の話。あとがきによればイランに実際にあった(19世紀頃まで)風習らしい。ということは19世紀半ばと目される『乙嫁語り』でも滅びかかっている風習ということか。全く知らない風習だったけど,森薫としてもかなり無理やり引っ張ってきた風習ではあるのだろう。同じくあとがき,「裸ばっかり描いてると描く所がなさすぎて不安感を覚える」というのは森薫らしすぎてなんというかw
→ 8巻はアミルたちの話に戻る模様。アミルのご実家があの後どうなったのかも気になるし,何よりパリヤさんの結婚話が気になる。
・『冴えない彼女の育てかた』Girl's Side。本編7巻の裏話と,詩羽とエリリの出会いを描いた過去編の2編収録。まあ無くてもいいんだけど,という補完。
→ 「もう,しょうがないなぁ,○○は」でセルフパロディを忘れない精神は買いたい。
→ 作中で紅坂朱音がメディアミックスの支配者になった原因として,過去のアニメ化の失敗が挙げられているわけだけども,これは実体験だったりするのだろうか。それは置いといたとしても,『冴えカノ』のアニメ化は自分で脚本をやっていたし,ご本人がメディアミックスに対してかなりこだわりがあるのは間違いなかろう。実際に『冴えカノ』のアニメは成功していて,おもしろかった。……まあ,原作者がかかわったからこそひどいことになったアニメも直近であったわけだから,原作者のかかわりが質を保証するわけではないのだけれど。
→ アイヌ料理の描写が秀逸で,上手いこと描いている。ぶっちゃけて言えば我々から見るとグロ注意としか言えない料理も多いが,アシㇼパが和人に理解ある少女であることと,杉元が悪い人ではないために純粋なカルチャーショックとして流せている,というのは大きい。どう考えても和人にうさぎの目玉はきつい。割とゲテモノに耐性のある私でもこれはちょっと勘弁。一方で,うさぎの肉と行者にんにく入りの鍋は絶対に上手い。味噌があうだろうなー。アシㇼパにはうんこ扱いされていたが。
・『シノハユ』3巻。3巻になって改めて書くべきことでもないかもしれないが,本編に比べてゆったりした雰囲気で,落ち着いている。実際の時間の流れは本編よりも圧倒的に早いのに,どういうことか。同時に,ものすごく郷愁を誘われる。別にこんな小学校時代が自分にあったわけでもないし,確かに本編からすると15年以上昔だが,本編自体が時期不明瞭で『シノハユ』も2000年頃の日本を描写しているわけでもない。にもかかわらず,この郷愁はどういうことか。
→ 我が身を振り返るに,小2で一人で島根から横浜まで行けるのは相当しっかりしている。自分がそういう一人旅をしたのは小4だったかなー。自動改札のないど田舎から東京に出て左利きトラップにひっかかりリアルに途方に暮れた覚えとかある。
→ 悠彗さんのオタク宣言は当時界隈に衝撃を与えたが,実際秋葉原から近い大学という基準で大学を選んだ身からすると全く不純さを糾弾できない。人間,強い動機なんて案外そんなもんだ。
→ ところで,今打ってて気づいたのだが,悠彗の「彗」って相当に特殊な漢字では。普通は下に心がついているので,「智慧」って変換すれば出るのだけれど,この字は熟語がちょっと思いつかない。わざと選んでいるのなら,これまでのリッツから言って何か意味があるかもしれないし,単純にかっこいいだけで意味は無いのかもしれない。漢字に詳しい人がんばって。
・『乙嫁語り』7巻。場所は移り変わってイラン。風俗の描写がこれまでの中央アジアとは大きく異なる。しょっぱなから水のあふれる庭園で印象が異なる(とは言ってもイランも乾燥地帯だが)。ここまでイスラーム的な風習をあまり前に押し出してこなかった『乙嫁語り』だが,7巻では色濃い。今回は衣装というよりも,建物の描写が細かった。モスクもあれば風呂場も出てくる。
→ メインは姉妹妻の話。あとがきによればイランに実際にあった(19世紀頃まで)風習らしい。ということは19世紀半ばと目される『乙嫁語り』でも滅びかかっている風習ということか。全く知らない風習だったけど,森薫としてもかなり無理やり引っ張ってきた風習ではあるのだろう。同じくあとがき,「裸ばっかり描いてると描く所がなさすぎて不安感を覚える」というのは森薫らしすぎてなんというかw
→ 8巻はアミルたちの話に戻る模様。アミルのご実家があの後どうなったのかも気になるし,何よりパリヤさんの結婚話が気になる。
・『冴えない彼女の育てかた』Girl's Side。本編7巻の裏話と,詩羽とエリリの出会いを描いた過去編の2編収録。まあ無くてもいいんだけど,という補完。
→ 「もう,しょうがないなぁ,○○は」でセルフパロディを忘れない精神は買いたい。
→ 作中で紅坂朱音がメディアミックスの支配者になった原因として,過去のアニメ化の失敗が挙げられているわけだけども,これは実体験だったりするのだろうか。それは置いといたとしても,『冴えカノ』のアニメ化は自分で脚本をやっていたし,ご本人がメディアミックスに対してかなりこだわりがあるのは間違いなかろう。実際に『冴えカノ』のアニメは成功していて,おもしろかった。……まあ,原作者がかかわったからこそひどいことになったアニメも直近であったわけだから,原作者のかかわりが質を保証するわけではないのだけれど。
Posted by dg_law at 07:00│Comments(3)│
この記事へのトラックバックURL
この記事へのコメント
悠彗(ゆえ)の彗という字ですがこれは音読みは天文ファンならば常識レベルといっていい読みで彗星(スイセイ)のスイだったりします。
で問題は訓読みですがほうき(ほうき星のほうき)、とし(年月?)、え(慧の類推からの読み)があるんだそうで…。
で問題は訓読みですがほうき(ほうき星のほうき)、とし(年月?)、え(慧の類推からの読み)があるんだそうで…。
Posted by hts at 2015年06月18日 00:25
訂正:
えも音読み(エ)でしたね。失礼しました。
えも音読み(エ)でしたね。失礼しました。
Posted by hts at 2015年06月18日 00:32
なるほど彗星。それはちょっと思いつかなかったです。
元の意味はほうき(箒)なんですね。
そうすると,今のところは深い意味はなさそうですね。
元の意味はほうき(箒)なんですね。
そうすると,今のところは深い意味はなさそうですね。
Posted by DG-Law at 2015年06月20日 22:35