2015年12月30日

2015年自薦記事10選

昨年の。それぞれに読み返した感想とか裏話とかをつけておいた。それではみなさんよいお年を。私はコミケ頑張ってきます。


1.2015年度センター試験地歴の「やらかし」について(1/18)
→ 物事がいろいろ終わった2,3ヶ月経過した後,周囲の状況を鑑みつつ言及するスタイルの自分としては,極めて速報性にこだわったという点で珍しい記事。これはさすがにセンター試験後即日じゃないと意味が無いとは思った。ジョン=ケイ(紡績機)は,私自身ほとんど知らない人物だったので,急いで東大図書館に駆け込んで,近代イギリス史や科学技術史の棚と長いことにらめっこして書かれた記事だったりする。ちなみに,今年で一番はてブが伸びた記事でもある。

2.受験世界史悪問・難問・奇問集 ver.2015(3/12-15)
→ これは毎年恒例で。恒例すぎるのでちょっと選ぶのを躊躇する気持ちがなくはなかったが,そうは言っても看板企画ではあろうと。読み返してみると,一番おもしろかったのは上智大の8番「熊本の古代遺跡」だろうか。

3.この春に西美に入ったフェルメール帰属の作品について(4/29)
→ 今年は展評から2つ選んだ。そのうちの1つめ。ほとんど私見が入っておらず,単なる紹介記事ではあるのだが,自分ではよくまとめられていると思う。

4.兄弟弟子の奮起とか泣くしかないでしょう(5/26)
→ 大相撲五月場所の感想。今年一番力を入れて書いた相撲記事であり,また根本的に今年一番感動した場所でもあった。ついでに今年の相撲記事を全部読み返してみたのだけれど,今年は照ノ富士の躍進の一言であるなと。五月はそれを象徴する場所でもあったと思う。

5.歴史コミュニケーション研究会(5/31)報告(6/9)
→ 自分としてはやはりプロの研究者の意見というのはとても貴重で,それは悪問集の校正を頼んでいる友人たちの意見ももちろんなのだけれど,さらに外部の意見を聞く場を与えられたというのは本当にありがたかった。その記録として。
→ また,ここで得られた「東大の第1問は,理論上高校世界史範囲内を順守しているとしても,実態上満点を取れる高校生が存在しないのであれば,一周回って悪問なのでは」という意見は,後で出てくる東ロボの研究会でも再び登場し,私的には一年で最も悩まされたトピックとなった。

6.がっこうぐらし!:原作とアニメの差異について(10/30)
→ アニメ・漫画の感想系としては一番力を入れて書いた記事。一年を通して一番楽しんだテレビアニメは何かと言われるとやはり『デレマス』になってしまうのだけれど,考察しがいがあったのは『がっこうぐらし!』の方だった。ただ,はてブの伸びを見るとやはり世間の関心は『デレマス』や『艦これ』のアニメではあるなぁと。

7.「ロボットは東大に入れるか」成果報告会 in 2015(11/14)レポート(11/18)
→ これも恒例なのだけど,世界史論述に関する結果とその分析は非常に驚かされるものであった。論述を組み立てる力も,そのうち人間の特権ではなくなるのかもしれない。

8.山陰旅行記(11/21-22)
→ 今年は大規模な国内旅行には2回行っていて,新潟旅行も楽しかったのだけれど,レポート記事として読んでおもしろいのはやはりこちらの投入堂部分かなと。自分自身,旅行前に「投入堂」でググッて,意外と体験談が引っかからなくてやや様子がわからなかったところがあった。この記事が将来行く人の参考になればと思う。
→ とは言いつつ,はてブとしてもtwitterとしてもアクセス数としても,受けが良かったのは後編だったりする。かなり多岐にわたる観光案内を書いたので,刺さるところが人それぞれあったのかも。

9.高校世界史上のフン人やマジャール人の扱いについて(12/6)
→ 今年は下半期にかなり高校世界史ネタを書いたのだけれど,調べていて一番おもしろかったのはこれ。当時の感想として「受験用の教科書は思っていた以上に気をつけてアジア系を排していた,というのが正直な感想」と書いているのだけれど,私の中での教科書の信頼度って低かったんだなぁと改めて読んで思った。

10.地中海の黄金伝説展(12/25)
→ 美術展の展評から2つめ。「どれだけノリノリなんですか」というコメントがついた通り,ノリノリで書いた記事ではあって,それなりにウケがよくて何よりである。展示のコンセプトには一切中二病要素が無いのに,見る人が見ると勝手に妄想が膨らむという点では,大変よい展覧会であった。1/11まで会期があるので,興味がわいた人でまだ間に合う人は是非。

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