2016年03月11日
最近読んだもの・買ったもの
・『ゴールデンカムイ』5巻。辺見和雄の死,シャチの竜田揚げ,子持ち昆布の串揚げ,谷垣と第七師団脱走兵の戦闘,イトウ漁,アシㇼパ出生の秘密へ。
→ 今巻も見事なサバイバルとアイヌグルメと本編の混合具合であった。
→ 辺見和雄については,作者がインタビューで「変態を描きたかった」と言っていて納得した。確かにまごうことなき変態であるw。
→ シャチうまそう……だが,食べる機会はさすがになさそうである。竜田揚げの片栗粉,この時期にカタクリからジャガイモに変わったというのは驚いた。しかし,ここまでは現実にあるアイヌ料理だったのに,ここに来てすごい創作料理が出てきたものだ。そしていいようにアイヌの教えを解釈してシャチを頬張るアシㇼパさんも段々と染まってきているw。まあ,実際辺見和雄はシャチが殺したというよりも,杉元が殺したと考えるべきではあろう。
→ 谷垣が二瓶鉄造の形見の銃で「勃起」と言いながら襲撃者を撃退する。二瓶鉄造が憎めないキャラだったからこそのカタルシスである。上掲のインタビューで「単純に嫌なやつは描かない」「出てくるキャラクターは全員好きになってもらおうと思いながら描いている」と語っているが,なるほど。そして尾形上等兵はなんで死んでないのw。こいつも不死身か。
→ アイヌの男性は初対面で友好の証としてタバコを回し飲みするという風習が紹介されているが,そういえばタバコがアイヌの重要な風習として根付いたのは不思議な話ではあるなと。タバコは新大陸原産で日本に自生しているはずはなく,北海道の気候では育たないから,当然和人から伝わってきた文化であり,根付いた後も和人との交易で手に入れていた。確かに他の嗜好品が少ないとは思われるが,そこまでして手に入れていたものが根付くというのは意外と言えば意外。
→ 今となってはイトウは絶滅危惧種,ニシンも漁獲量が激減している。乱獲恐ろしい。
→ アシㇼパの父はなぜのっぺらぼうになったのか。そしてどうやらロシア領から日本に来ていたらしいが,その辺もまたドラマがありそうだ。
・『アルテ』4巻。ヴェネツィア貴族ユーリ・ファリエル登場,レオの旧友ルザンナの登場,寡婦の持参金返金問題,アルテのヴェネツィア行き。
→ ここまで「女」で「貴族」であることに嫌気が差して家出し,その自立心でここまで来たアルテにとって,それらが理由で出世してしまうのは不本意極まりないわけだ。ただ,延々と出自を否定しているだけでは物語が前に進まないので,ここでこういう話を持ってきたのはいいタイミングだったと思う。また,最終的に名より実を取るのは実に本作らしい。
→ 16話と17話の間にある市庁舎の壁画の話,どう見てもダ・ヴィンチの《アンギアーリの戦い》ですねこれは……『アルテ』が16世紀初頭の話なので,史実に沿えばありうる話である。『アルテ』は全く実在の画家が登場しないのが特徴だったが,実在の画家の存在を匂わせるが確定はさせないギリギリの小ネタとしては非常におもしろかった。もっとも,特別編でラファエロの名前を出しているのだけれど,これも特別編での出来事であるし。
→ アルテさん,半年で帰ってくるって言い張ってるけど,絶対に半年で帰ってこれないフラグだよな……
→ なお,ファリエル家というヴェネツィア貴族は実在する。最も有名なのはヴェネツィア元首まで上り詰めたが,クーデターに失敗して処刑されたマリーノ・ファリエルだろう。英語でさらっと検索しただけだが,ファリエル家は少なくとも18世紀頃までは名門貴族として存続していたようである。ついでに,Hotel Falierというホテルがあるようだが,Falier familyと関係があるのかどうかは一切わからなかった。こうなったら誰かが現地調査だな!(他力本願)
『乙嫁語り』8巻。皆が待ちに待っていたパリヤ編。町の復興,日干しレンガの作り方,ウマルの来訪,
→ パリヤさん,恋する乙女の一心で刺繍が上手くなる。そして48話の初々しいカップルっぷりににやけが止まらない。
→ ウマルくん超有能。この前近代的な状態にあっては,字が書けてそろばんができたら無敵だろう。ところで,本作は登場人物の大半がムスリムと思われるものの,意図的にイスラーム色の強い風習等を避けてきているが,「ウマル」とは非常にムスリムっぽい名前でちょっと驚いた。
→ 敗れたアゼルたちは北の牧草地へ。「体よく対ロシア警備隊にされた」と言っているが,悲劇的なフラグしか見えない。そこまでやるのかなぁ,この漫画。
→ 今巻も見事なサバイバルとアイヌグルメと本編の混合具合であった。
→ 辺見和雄については,作者がインタビューで「変態を描きたかった」と言っていて納得した。確かにまごうことなき変態であるw。
→ シャチうまそう……だが,食べる機会はさすがになさそうである。竜田揚げの片栗粉,この時期にカタクリからジャガイモに変わったというのは驚いた。しかし,ここまでは現実にあるアイヌ料理だったのに,ここに来てすごい創作料理が出てきたものだ。そしていいようにアイヌの教えを解釈してシャチを頬張るアシㇼパさんも段々と染まってきているw。まあ,実際辺見和雄はシャチが殺したというよりも,杉元が殺したと考えるべきではあろう。
→ 谷垣が二瓶鉄造の形見の銃で「勃起」と言いながら襲撃者を撃退する。二瓶鉄造が憎めないキャラだったからこそのカタルシスである。上掲のインタビューで「単純に嫌なやつは描かない」「出てくるキャラクターは全員好きになってもらおうと思いながら描いている」と語っているが,なるほど。そして尾形上等兵はなんで死んでないのw。こいつも不死身か。
→ アイヌの男性は初対面で友好の証としてタバコを回し飲みするという風習が紹介されているが,そういえばタバコがアイヌの重要な風習として根付いたのは不思議な話ではあるなと。タバコは新大陸原産で日本に自生しているはずはなく,北海道の気候では育たないから,当然和人から伝わってきた文化であり,根付いた後も和人との交易で手に入れていた。確かに他の嗜好品が少ないとは思われるが,そこまでして手に入れていたものが根付くというのは意外と言えば意外。
→ 今となってはイトウは絶滅危惧種,ニシンも漁獲量が激減している。乱獲恐ろしい。
→ アシㇼパの父はなぜのっぺらぼうになったのか。そしてどうやらロシア領から日本に来ていたらしいが,その辺もまたドラマがありそうだ。
・『アルテ』4巻。ヴェネツィア貴族ユーリ・ファリエル登場,レオの旧友ルザンナの登場,寡婦の持参金返金問題,アルテのヴェネツィア行き。
→ ここまで「女」で「貴族」であることに嫌気が差して家出し,その自立心でここまで来たアルテにとって,それらが理由で出世してしまうのは不本意極まりないわけだ。ただ,延々と出自を否定しているだけでは物語が前に進まないので,ここでこういう話を持ってきたのはいいタイミングだったと思う。また,最終的に名より実を取るのは実に本作らしい。
→ 16話と17話の間にある市庁舎の壁画の話,どう見てもダ・ヴィンチの《アンギアーリの戦い》ですねこれは……『アルテ』が16世紀初頭の話なので,史実に沿えばありうる話である。『アルテ』は全く実在の画家が登場しないのが特徴だったが,実在の画家の存在を匂わせるが確定はさせないギリギリの小ネタとしては非常におもしろかった。もっとも,特別編でラファエロの名前を出しているのだけれど,これも特別編での出来事であるし。
→ アルテさん,半年で帰ってくるって言い張ってるけど,絶対に半年で帰ってこれないフラグだよな……
→ なお,ファリエル家というヴェネツィア貴族は実在する。最も有名なのはヴェネツィア元首まで上り詰めたが,クーデターに失敗して処刑されたマリーノ・ファリエルだろう。英語でさらっと検索しただけだが,ファリエル家は少なくとも18世紀頃までは名門貴族として存続していたようである。ついでに,Hotel Falierというホテルがあるようだが,Falier familyと関係があるのかどうかは一切わからなかった。こうなったら誰かが現地調査だな!(他力本願)
『乙嫁語り』8巻。皆が待ちに待っていたパリヤ編。町の復興,日干しレンガの作り方,ウマルの来訪,
→ パリヤさん,恋する乙女の一心で刺繍が上手くなる。そして48話の初々しいカップルっぷりににやけが止まらない。
→ ウマルくん超有能。この前近代的な状態にあっては,字が書けてそろばんができたら無敵だろう。ところで,本作は登場人物の大半がムスリムと思われるものの,意図的にイスラーム色の強い風習等を避けてきているが,「ウマル」とは非常にムスリムっぽい名前でちょっと驚いた。
→ 敗れたアゼルたちは北の牧草地へ。「体よく対ロシア警備隊にされた」と言っているが,悲劇的なフラグしか見えない。そこまでやるのかなぁ,この漫画。
Posted by dg_law at 07:00│Comments(0)│