2016年11月12日
謎の天正遣欧少年使節ブーム
・【東方】求聞3で妖怪だってバラされたら人里で生活できなくなりそう(2ch東方スレ観測所)
→ 東方世界の雰囲気が時を経るごとに如実に変わっていることを感じたスレ。二昔前はスレタイのような雰囲気だったが,今となっては里に妖怪がいても「里の人間は特に驚かなさそう」という様相である。里に人間に擬態(した振りを)して降りてくる妖怪が多すぎる。
→ これほんとありそうすぎてwwwwwww>「「女の子が酔い潰れてると思ったら首がゴロンと落っこちたんだよ 首だけなのに平気で寝息立ててたから放っといたけど」(居酒屋店主)」
・エロゲでサブヒロインを可愛く描くのマジでやめてほしいわ(増田)
→ さっちん・乃絵美・美汐と並ぶはてなの年齢層。途中でリーダさんも上がっているが,『かにしの』だってジャスト10年前だからな。時が流れるのは早い。『かにしの』と言えば,三嶋さんについては「全力で攻略したくなるように作った」と制作陣が言っていたのは印象深い。ちなみに『ましフォニ』と『俺つば』で7年前です。自分がブコメで挙げた『乙りろ』(ディートリンデ)でやっと3年前,『つり乙2』(桜小路アトレ)で2年前だ。
→ はてなの年齢層にあえて理由を求めない場合,ブコメで指摘もある通り,最近だと制作者の方針として出さないということがない限り,続編かファンディスクでメインに抜擢されるパターンが多いので,どうしても古い作品の名前が出てくるという傾向があるかもしれない。実際にアトレさんは多分続編で攻略可能になると思っている(続編が出れば)。
→ 昔ブログ上で論じたことがあるが,手が届かない=内面の秘匿があるからこそ魅力的なのであって,攻略できるようになったら人気が下がるという現象もあり,攻略できないなら攻略できないようにしたなりの制作側の意図もある(内面を描き切れるほど設定がない)というのは,まあ考慮してもよかろうかなと。その意味で,上手いこと後付でサブキャラの内面を作り上げ,シナリオを仕立てた例を見ると,シナリオライターを賞賛したくなるということはある。それ以外の場合は,まあ同人誌で我慢しましょう。
・天正遣欧少年使節のフレスコ画、法王の子孫宅で発見(朝日新聞)
→ 天正遣欧少年使節の絵ではあるが,制作は19世紀半ばとのこと。ローマ教皇グレゴリウス13世は天正遣欧少年使節との謁見,グレゴリウス暦採用で有名な教皇であるが,庶子がいたようだ(当時のローマ教皇としては珍しくない)。記事中の美術史家の推測通り,日本の開国に合わせて先祖を顕彰した発注だったのだろう。
→ 発注者が「アントニオ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」,発見者が「ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」とあるが,少し調べてみた。とは言っても,以下は私自身も英語版とイタリア語版のWikipediaを調べただけなので,話半分で。まず姓の部分はBoncompagniとLudovisiの複合姓で,いずれもイタリア貴族の名門のようである。グレゴリウス13世はBoncompagni家の出自になる。Ludovisi家がピオンビーノ公を世襲していたが18世紀初頭に直系男性が途絶えて,生き残った女性の中で最年長だった人物が嫁いだBoncompagni家と融合し,以後はBoncompagni-Ludovisi家がピオンビーノ公を継いだ。アントニオはおそらく正確には「アントニオ・ルイジ3世(Antonio Lnigi III)」の模様で,この人の生没年が1808-1883であるから適合する。また,現当主はNicolo Francesco Boncompagni-Ludovisiで,この人がこのフレスコ画の所有者らしい。ピオンビーノ公国はナポレオン戦争の混乱で消滅したが,爵位だけは残っている。
→ ついでに画家のピエトロ・ガリアルディ(Pietro Gagliardi)はイタリア語版Wikipediaに記事があったが,英語版に他にはない程度の知名度の模様。画風はこのフレスコ画を含めて古風なアカデミー風という様子。実は19世紀半ばから後半の壁画は,19世紀末以降の目新しい絵画ブームによって急速に古風になったせいで,漆喰で覆われたり今回のように天井裏に隠されたりしたものが多い。近年,フランスでもアカデミー風の再評価が進んでいて,再改築ついでにとか,記録に基いて漆喰を剥がしてみたら見つかったというパターンもあるようだ。私的にはアカデミー風絵画が好きなので,嬉しい動きだが。作品自体は,少年使節が辮髪だったり中国風だったりという,何ともオリエンタリズム漂う。画風は前述の通り古めかしいアカデミー風。
→ 2年前に伊東マンショの肖像画も発見されているし,近年は天正遣欧少年使節の再発見ブームが来ているのか。
→ 東方世界の雰囲気が時を経るごとに如実に変わっていることを感じたスレ。二昔前はスレタイのような雰囲気だったが,今となっては里に妖怪がいても「里の人間は特に驚かなさそう」という様相である。里に人間に擬態(した振りを)して降りてくる妖怪が多すぎる。
→ これほんとありそうすぎてwwwwwww>「「女の子が酔い潰れてると思ったら首がゴロンと落っこちたんだよ 首だけなのに平気で寝息立ててたから放っといたけど」(居酒屋店主)」
・エロゲでサブヒロインを可愛く描くのマジでやめてほしいわ(増田)
→ さっちん・乃絵美・美汐と並ぶはてなの年齢層。途中でリーダさんも上がっているが,『かにしの』だってジャスト10年前だからな。時が流れるのは早い。『かにしの』と言えば,三嶋さんについては「全力で攻略したくなるように作った」と制作陣が言っていたのは印象深い。ちなみに『ましフォニ』と『俺つば』で7年前です。自分がブコメで挙げた『乙りろ』(ディートリンデ)でやっと3年前,『つり乙2』(桜小路アトレ)で2年前だ。
→ はてなの年齢層にあえて理由を求めない場合,ブコメで指摘もある通り,最近だと制作者の方針として出さないということがない限り,続編かファンディスクでメインに抜擢されるパターンが多いので,どうしても古い作品の名前が出てくるという傾向があるかもしれない。実際にアトレさんは多分続編で攻略可能になると思っている(続編が出れば)。
→ 昔ブログ上で論じたことがあるが,手が届かない=内面の秘匿があるからこそ魅力的なのであって,攻略できるようになったら人気が下がるという現象もあり,攻略できないなら攻略できないようにしたなりの制作側の意図もある(内面を描き切れるほど設定がない)というのは,まあ考慮してもよかろうかなと。その意味で,上手いこと後付でサブキャラの内面を作り上げ,シナリオを仕立てた例を見ると,シナリオライターを賞賛したくなるということはある。それ以外の場合は,まあ同人誌で我慢しましょう。
・天正遣欧少年使節のフレスコ画、法王の子孫宅で発見(朝日新聞)
→ 天正遣欧少年使節の絵ではあるが,制作は19世紀半ばとのこと。ローマ教皇グレゴリウス13世は天正遣欧少年使節との謁見,グレゴリウス暦採用で有名な教皇であるが,庶子がいたようだ(当時のローマ教皇としては珍しくない)。記事中の美術史家の推測通り,日本の開国に合わせて先祖を顕彰した発注だったのだろう。
→ 発注者が「アントニオ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」,発見者が「ニコロ・ボンコンパーニ・ルドビジ公爵」とあるが,少し調べてみた。とは言っても,以下は私自身も英語版とイタリア語版のWikipediaを調べただけなので,話半分で。まず姓の部分はBoncompagniとLudovisiの複合姓で,いずれもイタリア貴族の名門のようである。グレゴリウス13世はBoncompagni家の出自になる。Ludovisi家がピオンビーノ公を世襲していたが18世紀初頭に直系男性が途絶えて,生き残った女性の中で最年長だった人物が嫁いだBoncompagni家と融合し,以後はBoncompagni-Ludovisi家がピオンビーノ公を継いだ。アントニオはおそらく正確には「アントニオ・ルイジ3世(Antonio Lnigi III)」の模様で,この人の生没年が1808-1883であるから適合する。また,現当主はNicolo Francesco Boncompagni-Ludovisiで,この人がこのフレスコ画の所有者らしい。ピオンビーノ公国はナポレオン戦争の混乱で消滅したが,爵位だけは残っている。
→ ついでに画家のピエトロ・ガリアルディ(Pietro Gagliardi)はイタリア語版Wikipediaに記事があったが,英語版に他にはない程度の知名度の模様。画風はこのフレスコ画を含めて古風なアカデミー風という様子。実は19世紀半ばから後半の壁画は,19世紀末以降の目新しい絵画ブームによって急速に古風になったせいで,漆喰で覆われたり今回のように天井裏に隠されたりしたものが多い。近年,フランスでもアカデミー風の再評価が進んでいて,再改築ついでにとか,記録に基いて漆喰を剥がしてみたら見つかったというパターンもあるようだ。私的にはアカデミー風絵画が好きなので,嬉しい動きだが。作品自体は,少年使節が辮髪だったり中国風だったりという,何ともオリエンタリズム漂う。画風は前述の通り古めかしいアカデミー風。
→ 2年前に伊東マンショの肖像画も発見されているし,近年は天正遣欧少年使節の再発見ブームが来ているのか。
Posted by dg_law at 16:39│Comments(2)│
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この記事へのコメント
サブヒロインの位置づけが作品によって、どころかキャラクターによって違うので、必ずしも控えめなデザインにしなくてもいいとは思うんですが、「人気が出ることは分かっているが攻略不可能なことに一定程度意味があるか攻略できる理由が用意しえない」というようなケース以外では、何かしら配慮が欲しいな、とは思ってしまいますね。
八月の最近のサブキャラの扱いみたいなのが正しいのかは何とも言いかねますが。
逆に「コンシューマ移植時にヒロイン昇格させるためにデザインやり直されて強化された」人いましたね。けよりな。
八月の最近のサブキャラの扱いみたいなのが正しいのかは何とも言いかねますが。
逆に「コンシューマ移植時にヒロイン昇格させるためにデザインやり直されて強化された」人いましたね。けよりな。
Posted by alt at 2016年11月13日 00:57
>八月の最近のサブキャラの扱いみたいなのが正しいのかは何とも言いかねますが。
エンディング後のおまけで攻略できるパターンか,ファンディスクで攻略できるパターンですね。
まあ,あれはあれで仕方ないのかな,とは思います。妥協的解決と言いますか。
特に『千桃』は3人とも人気出そうなキャラですし。
>逆に「コンシューマ移植時にヒロイン昇格させるためにデザインやり直されて強化された」人いましたね。けよりな。
いましたね。懐かしい。
あれはシナリオも良かったし,名改変だったかなと。
エンディング後のおまけで攻略できるパターンか,ファンディスクで攻略できるパターンですね。
まあ,あれはあれで仕方ないのかな,とは思います。妥協的解決と言いますか。
特に『千桃』は3人とも人気出そうなキャラですし。
>逆に「コンシューマ移植時にヒロイン昇格させるためにデザインやり直されて強化された」人いましたね。けよりな。
いましたね。懐かしい。
あれはシナリオも良かったし,名改変だったかなと。
Posted by DG-Law at 2016年11月14日 09:23