2017年01月14日
メタブなど言うに及ばず
・沖縄の勝連城跡からローマコイン 海上交易で流入か(朝日新聞)
→ ローマコインについては,流入したのが14〜15世紀と記事中にある通り,古代ローマ時代の海上交易網に琉球は入っていないし,当時の海上交易でローマコインが硬貨として通用したわけでもないので,14〜15世紀当時すでに骨董品として売買されていたのではないかと思う。我々からすると14〜15世紀も数百年前だが,古代ローマとなるとさらにそこから1千年以上遡ることになるわけで。この推測が正しいとすると,骨董品扱いされていたこと自体が興味深い。
→ 一方,17世紀のオスマン帝国のコインも同地から発見されているそうで,これはこれで時代に合わない。17世紀の琉球となると,これはこれで海上交易網から外れてしまっており,直接オスマン帝国のコインが交易されるような流通路があったとは思えない。考えられるとすると,ローマコイン同様に貨幣としてではなく,珍重なものとしてムスリム商人か西欧の商人が中国に持ち込み,朝貢貿易の交易品となって琉球にたどり着いた可能性である。これなら,「珍重なコイン」というくくりで矛盾なくローマコインと一緒に発見された理由が説明できる。
→ ともあれ,不自然な発見には違いなく,記事末尾で「後世の混入の可能性も含めて慎重に精査してほしい」と述べている通り,慎重な調査は絶対に必要だろう。最悪の場合,19-20世紀の好事家が投棄したものの可能性さえあるので……
・象牙市場の全面閉鎖、アフリカが提案 日本は反対姿勢(朝日新聞)
・日本の象牙業者4社「中国に密輸可能」 NGO覆面調査(朝日新聞)
→ 上の記事で政府は「(日本)国内の象牙市場は適切に管理されている」と述べているが,実態は下の記事の通りザルである。奇しくもウナギと同じような展開。
→ というよりも,ウナギは国内世論が極めて残念ながらあまり規制に乗り気でないながら,象牙はそれほど世論自体に影響がないのだから,関連する業界・団体を押さえ込めば国際社会に協調できるし,そのほうが国益にかなうはずである。にもかかわらずできないというのはどこかしらに利権が絡んでいるからか,管理が杜撰であることが表面化した時に崩れるメンツ・責任の問題か。
・アフリカゾウ密猟の実態 現場取材(Togetter)
→ 朝日新聞でアフリカというと上掲記事も書いている三浦記者だが,こんな連続Tweetもしていたので,あわせて掲載しておく。
・「こち亀」最終話記念!こち亀に登場した麻雀シーンまとめ、その1(近代麻雀漫画生活)
→ 初期は麻雀のシーンがけっこうあった記憶があり,まとめを見て非常に懐かしかった。印象に残っているのは35巻3話のケンカ実況回,54巻4話の「麻雀を知らぬ小学生はパニックになっているだろ!」の回。
・はてブはもっぱらROM専で楽しませてもらっているけど(増田)
→ 記事中に「本質は後出しじゃんけん」とある通り,メタ構造だからどうしても偉そうな態度になる,という。鑑賞者とは基本的にそういうものなので。
→ おもしろいのは,SBMという「メモ書きの出来る栞」という機能だったものが,ソーシャル要素があることでメタ構造が強化されて,後出しジャンケン大会に転化したことである。最初にSBMというものを発明した人も,これは予想できなかっただろう。
→ ローマコインについては,流入したのが14〜15世紀と記事中にある通り,古代ローマ時代の海上交易網に琉球は入っていないし,当時の海上交易でローマコインが硬貨として通用したわけでもないので,14〜15世紀当時すでに骨董品として売買されていたのではないかと思う。我々からすると14〜15世紀も数百年前だが,古代ローマとなるとさらにそこから1千年以上遡ることになるわけで。この推測が正しいとすると,骨董品扱いされていたこと自体が興味深い。
→ 一方,17世紀のオスマン帝国のコインも同地から発見されているそうで,これはこれで時代に合わない。17世紀の琉球となると,これはこれで海上交易網から外れてしまっており,直接オスマン帝国のコインが交易されるような流通路があったとは思えない。考えられるとすると,ローマコイン同様に貨幣としてではなく,珍重なものとしてムスリム商人か西欧の商人が中国に持ち込み,朝貢貿易の交易品となって琉球にたどり着いた可能性である。これなら,「珍重なコイン」というくくりで矛盾なくローマコインと一緒に発見された理由が説明できる。
→ ともあれ,不自然な発見には違いなく,記事末尾で「後世の混入の可能性も含めて慎重に精査してほしい」と述べている通り,慎重な調査は絶対に必要だろう。最悪の場合,19-20世紀の好事家が投棄したものの可能性さえあるので……
・象牙市場の全面閉鎖、アフリカが提案 日本は反対姿勢(朝日新聞)
・日本の象牙業者4社「中国に密輸可能」 NGO覆面調査(朝日新聞)
→ 上の記事で政府は「(日本)国内の象牙市場は適切に管理されている」と述べているが,実態は下の記事の通りザルである。奇しくもウナギと同じような展開。
→ というよりも,ウナギは国内世論が極めて残念ながらあまり規制に乗り気でないながら,象牙はそれほど世論自体に影響がないのだから,関連する業界・団体を押さえ込めば国際社会に協調できるし,そのほうが国益にかなうはずである。にもかかわらずできないというのはどこかしらに利権が絡んでいるからか,管理が杜撰であることが表面化した時に崩れるメンツ・責任の問題か。
・アフリカゾウ密猟の実態 現場取材(Togetter)
→ 朝日新聞でアフリカというと上掲記事も書いている三浦記者だが,こんな連続Tweetもしていたので,あわせて掲載しておく。
・「こち亀」最終話記念!こち亀に登場した麻雀シーンまとめ、その1(近代麻雀漫画生活)
→ 初期は麻雀のシーンがけっこうあった記憶があり,まとめを見て非常に懐かしかった。印象に残っているのは35巻3話のケンカ実況回,54巻4話の「麻雀を知らぬ小学生はパニックになっているだろ!」の回。
・はてブはもっぱらROM専で楽しませてもらっているけど(増田)
→ 記事中に「本質は後出しじゃんけん」とある通り,メタ構造だからどうしても偉そうな態度になる,という。鑑賞者とは基本的にそういうものなので。
→ おもしろいのは,SBMという「メモ書きの出来る栞」という機能だったものが,ソーシャル要素があることでメタ構造が強化されて,後出しジャンケン大会に転化したことである。最初にSBMというものを発明した人も,これは予想できなかっただろう。
Posted by dg_law at 07:30│Comments(0)│