2017年07月09日

ドラクエ11発売楽しみですね

・魔王は勇者の誕生をどうすれば止められるのか(Togetter)
→ ドラクエ的世界観,あるいはドラクエシリーズ諸作品そのものに限定して考える。参考文献。
→ するとまず,魔物は各々勝手に動いているだけで,魔王に忠誠を誓っている魔物はそう多くないということになる。だから5や6のように人間側に寝返るやつも出てくるし,他のシリーズでも自称「悪いスライムではない」スライムが出てくる。ドラクエ8に至っては自分が封印された状態であり,杖を通してでしか操ることができない。ドルマゲスが現れなかったら,物語自体が始まらないのである。してみると,魔王軍の規模は実はかなり小さく,そもそも戦略的に勇者を殺すということが困難である。強い魔物を満遍なく配置して,レベルが上がる前に勇者を抹殺というのは,完全な支配下に置けていない地域には不可能であろうから,残念ながらドラクエ的世界観では取れない。
→ しかも勇者一行は物語中盤あたりまではただの旅人一行と区別がつかない目立たない存在なので,「勇者一行だけを狙って暗殺」という手段も実のところかなり難しい。しかも多くの作品において,物語中盤までにはルーラが出てくるし,そうでなくともキメラのつばさもあるので,神出鬼没すぎて狙いようもない。
→ あとは魔王の目的にもよるだろう。全人類の抹殺が目的(シドー・デスピサロ型)であれば勇者かそうでないかの区別をつけずに見つけた人類を端から殺していけばよいが,ドラクエ6のライフコッドの村人のような事例もあるので油断はできない。ドラクエは5以降,必ずしも勇者が含まれないパーティーであっても魔王を倒せるのである。魔王の目的が人類の支配である場合,Togetter内にもあるように「善政を敷く」のが正解かもしれないが,限界はあろう。たとえばドラクエ1の竜王とドラクエ3のゾーマなら「世界を闇に閉ざすこと」が目的であるのだから,闇に閉ざされた中での善政と言われてもみたいなところはある。この点やはり狡猾だったのはオルゴ・デミーラである。人類に支配されていると気づかれないように,支配を進めていったのだから。命令に従って動く魔物の数も他のシリーズに比べて段違いに多く,返す返すも惜しかった。
→ というようにもろもろ詰めていくと,ドラクエ諸作品についてはTogetter内のコメント欄でウェポン氏が書いている通り,結論的には割りと仕方がなかったところが多い。付け加えて書くことがあるとすると,ドラクエ2のハーゴンは,ムーンブルクを滅ぼしたところで,以降は人類の攻略よりもシドーの復活儀式を優先させるべきと判断したのではないだろうか。あの儀式,おそらくとんでもなく手間と時間をかけているはずである。また,こうしてみるとドラクエ5・8・9と魔王自身が封印されていて,人類を支配する・滅ぼすスタート地点に立っていない作品も多い。


・総額約301億円!藤田美術館所蔵の中国美術品、記録的な落札結果を達成(Art Annual online)
→ 約4900万ドル(約56億円)で落札された「六龍図」の陳容は南宋の画家で,龍を得意とした。東博所蔵の「五龍図巻」は「伝」が付いているにもかかわらず重要文化財である。してみると,この藤田美術館のものはなぜ重要文化財になっていなかったのか。流出して悲しい気持ちが半分,藤田美術館の改装費用になるなら仕方がないなという気持ちが半分である。
→ なお,ボストン美術館所蔵の陳容の「九龍図巻」であれば,この秋に都美のボストン美術館展で来日する。このボストン美術館展で一番すごい作品はこれだと思うのだけども,一般への知名度の問題かそれほど宣伝の表舞台に立っていない。せめてこのブログの読者には宣伝しておきたい。
→ そういえば藤田美術館,1回くらいしか行ったことがない気が。しかも最後に行ったのは10年単位で前の大昔になるような。リニューアルしたら行こうかな。


・ 洋画のポスター、日本版はデザイン変えすぎ!? 映画配給会社の言い分は……(イーアイデムの地元メディア「ジモコロ」)
→ とにかく人を呼ばないと始まらないというのは収益を出す上で当然の発想であるし,その道のプロが経験則で考えてこういうデザインになるならそれが正解なんだろうな,とは思う。一方で,さすがに映画の趣旨が変わってしまうのはただの詐欺では。配給会社以外誰も得しない方向での改変は避けてほしい。こういう事例も多いわけでな……
・【更新】タイトルと内容が違う…?大ヒット映画の邦題「私たちのアポロ計画」に批判 配給会社に聞く(BuzzFeed)
→ そして案の定こういうことも後で起きたわけで。

この記事へのコメント
>藤田美術館
クリスティーズの山口桂氏が関わった案件かもですね(番組中で見た気がします)
http://www.nhk.or.jp/professional/2017/0327/

それにしても、プライスコレクション(の一部)が日本に来る件、どこの美術館に何が行くのか気になります。
Posted by とーます at 2017年07月10日 17:40
すみません,あまりにも忙しく,仕事→帰宅→相撲を見る(録画)→寝る以外の隙間がない生活でコメント返しできてませんでした。

さて,確かに思いっきりかかわっていそうな案件ですね。
そう思って調べてみたら,ご本人のブログにやっぱり記載がありました。(というか本人がブログを持っていたのを今回初めて知りました。しかもはてなダイアリー。)

プライスコレクションも,ブログを読む限り,無事手を上げた企業があって,しかも公立美術館に寄贈されるそうですね。
めちゃくちゃ楽しみですが,企画展が立ったら死ぬほど混みそうな。
Posted by DG-Law at 2017年07月15日 21:34
購入できるだけの余裕があって、(寄贈する前提として)関連団体に美術館がない企業ってなると、かなり限られそうな気が・・・・・・。
まぁ、妄想しつつ続報を待つことにしますw
Posted by とーます at 2017年07月18日 10:26
確かにかなり限られそうですね。
>(寄贈する前提として)関連団体に美術館がない
特に,これは絞り込む条件としては大きいです。

続報が楽しみです。
Posted by DG-Law at 2017年07月18日 19:02