2020年04月04日

Microsoft Solitaire Collection:攻略のポイントと感想

Microsoft Solitaire CollectionのAchievement(実績)を全て解除した。

Microsoft_Solitaire_Collection


以下,それぞれのゲームの攻略のポイントと感想。ルールの説明はほとんどしていないので,そこはご容赦いただきたい。

<Klondike>
Classic Solitaireとも呼ばれているように,昔はこれだけを指してSolitaireと呼んでいた。Klondikeという名前はカナダの川の名前で,その流域で起きたゴールドラッシュの際に広まった遊びだからとのこと。個人的には5つのゲームの中では3番目に好き。前は3枚ドローより1枚ドローの方が好きだったが,さすがに長いことやっていると1枚ドローはゲームのパターンが少なくて飽きてきた。3枚ドローの方がゲーム性は高い。

〔上級以上の攻略ポイント〕
・2や3は安易に山札から場札に降ろさない方がいい。場合によっては1スートを徹底して先に消化させることを要求されるが,その時に他のスートの2や3があると邪魔になる。
・フリーセルやスパイダーとは逆に,場札の空きはなるべく作らない方がいい。重要なのは山札から重要なカードを引いた時に降ろせる枠の広さであるので。場札の空きはキングを下ろす時にしか役に立たないし,キングを降ろさないと手が先に進まなくなる状況になる前に,ほとんどの場合,自然と場札に空きはできる。
・3枚ドローのゲームは,他のソリティアの上級以上でもそうだが,鍵になるカードがある。クロンダイクの場合は場札の奥の方に埋まっているか,3枚ドローの2枚めか3枚めにある。それが無いとゲームが途中で進まなくなって手詰まりになる。そのカードをいかに発掘するかが工夫のポイントになるのだが,そもそもそのカードがどれなのかがわかりにくいのがクロンダイクのゲーム性が際立つ点になっていて,逆に言えばそのカードが特定さえできれば,最初からやり直せば攻略できることが多い。詰まる原因になるカードを見つける勘は結局のところ経験による気はする。
・他のゲームにも言えることだが,私はわちゃわちゃ手元を動かしながら正解を探していくのが好きなので,手数制限をされると強い拒否感を覚える。最悪の場合,正解のルートを見つけたらそれを暗記して最初からやり直せばクリアはできるわけだが,そこまでしてゲームをやりたいかと言われると……

〔特殊なAchievement〕
◯金塊探し:新しい山札を引く前に,すでにある山札から5枚以上のカードを処理する。1枚ドローの初級でやってればそのうち勝手にクリアしている。
◯氷の城:12枚あるJ・Q・Kを一度も動かさないままクリアする。これも初級でやってればそのうち勝手にクリアしている。


<Spider Solitaire>
1スートはあまりにもゲーム性が無いのであまり好きではなく,4スートは逆に複雑すぎて上級やエキスパートであっても手順がほとんど固定されていて自由度が無い。2スートが一番面白いと思う。2スートなら,5つのゲームで2番目に好き。2スートの上級ばかりやっていたらレベルが70を越えていた。

〔上級以上の攻略ポイント〕
・クロンダイクとは全く逆で,いかに早く場札の空きを作るかが上級攻略最大の鍵。フリーセルと異なって移動に制限が無いので,空きが1つでもあればカード移動の自由度が一気に高くなる。空きが2つできればエキスパートでも勝ったようなもの。
・5つのゲームでは最も運ゲー要素が高く,詰まったらさっさとやり直すのがよい。この辺は場札が最初から全部見えているフリーセルや,手札が一巡したら大体の全容がわかる他の3つとは様相が全く異なり,山札がどこに降ってくるかで全然難易度が変わってくるスパイダー特有の現象と言えよう。
・エキスパートは非常に性格が悪く,そこにそれだけは落ちてきてほしくないという感じで山札が降ってくるので,逆に裏をかいて手を進めると意外と詰まらないかも。
・クロンダイクでも書いたが,上級やエキスパートではやはり鍵となるカードがあって,たとえばエキスパートだと6とか8とかの特定の数字が最後の山札配給でやっと8枚中3枚降ってくる(残りの5枚も場札の奥深くに眠っている)なんてことがザラにある。これもいかにどれが”手札に無い”か早めに察知して,それが終盤まで配給されないという前提で,見えている場札を整理していくと手詰まりになることが少なくなる。意外と工夫の幅が大きいのがスパイダーの良いところで,これ絶対に無理でしょという状況でも工夫し続けると突破口が見つかったりするので,根気よく考えてみるとよいだろう。
・手数制限はクロンダイク同様に嫌い。クロンダイクやフリーセルはともかく,スパイダーでそれはゲーム性に逆行するだろうとすら思っている。

〔特殊なAchievement〕
◯神秘:場札を一度も動かさないまま,全ての山札を降ろしてからゲームスタートしてクリアする。悪魔みたいな発想の実績である。1スートの初級でも運が悪いと絶対にクリアできないので,純粋な運ゲーに近い。上級をクリアできる腕があるなら,何度か初期配置ガチャを繰り返せばクリアできるパターンが見つかると思う。


<FreeCell>
ソリティアで一番好きなゲームはこれ。なのだけれど,他のソリティアに比べると,トランプのゲームというよりも数独あたりにゲーム性が近いと思われ,トランプとしてはどうなのかと思うルールの数々を思わないではない。Win10になるまでは,ゲーム番号を指定して#1から順にずっとやっていた。高校からの10年以上の蓄積で#1000は完全に越えていたと思うが,何番までやったかは記憶がない。特定のスートの1か2を最後まで場札にとっておいて,最後に一気に自動で消化されるカードの枚数が多いと気持ちいい,というこだわりがあるプレイヤーは多かろうと思う。


〔上級以上の攻略ポイント〕
・スパイダーと同じで,いかに早く場札の空きを作るかが上級攻略最大の鍵。フリーセルは,ゲーム名の通り,左上にあるセルの空きの量で一度に動かせるカードの枚数が変わってくる。場札に空きがあると,セルの空き以上に動かせる枚数が増えるので,セルを埋めてでも場札の空きを作るべきである。たとえば,以下は説明のために適当に作った状況だが,

freecell説明用1


この状態では,セルの空き通り+1の4枚までしか移動できないので,左から4列目の6〜2の5枚を一番右の7に移動させることができない。しかし,右から2列めのハートの4をセルに移して場札を空けると,

freecell説明用2


一度空いている場札に3枚置くことができるので,一度に移動できる枚数が6枚まで増え,前述の移動が可能になる。(なお,その後はスペードの8をハートの9の上に移動,スペードの4の上にセルからダイヤの3を降ろし,最右列のハートの7以下6枚をスペードの8の上に移動……と続くのだが,このゲームについて言ってしまえばダイヤの3はさっさと右上のホームセルに入れてしまって,次いで左から2列目のクローバーのキング以下3枚を空き場札に降ろしてしまい,クローバーの1を解放させる定跡に反した手順の方がおそらく最終的には早い。これは中級なのだが,中級以下だと深く考えずにすぱすぱホームセルに入れていった方が早いことがよくある。)

場札は2つ・セルが2つ空いていれば,ほぼどんな移動でも可能になるので,その状況が作り出せればエキスパートでも勝ったも同然になる。「とりあえず1箇所でも場札を空けて,後のことは空いてから考える」は初級からエキスパートまで共通の鉄則で,このシンプルなノウハウと,じゃあどうやってまず場札を1つ空けるのかの工夫が次第に難解になっていくのがフリーセルの魅力であると思う。

・例によって手数制限は嫌いだが,他のゲームに比べるとマシで,これはそれこそフリーセルの競技性がトランプよりも数独や詰将棋によっているから,手数を減らすのは自然な発想と思われるのが拒否感が薄い原因かもしれない。フリーセルだけは他のトランプのゲームにある「詰まりポイントになる特定のカード」が存在していない,というのも際立つ特徴だろう。


〔特殊なAchievement〕
◯仮出所中:フリーセルを2枠までしか使わずにクリア。初級なら割とすんなりクリアできる。
◯警備勤務:全ての場札が常に7枚以下の状況を保ってクリア。初級が上級並の難易度になる。気をつけないとすぐにルール違反してしまうので注意。数の小さいカードはさっさとホームセルに送ってしまって,場札の総枚数を減らしてしまうとクリアしやすい。


<Pyramid>
5つのゲームの中では4番めに好き。最初は運ゲーに感じて割と嫌いだったのだが,コツをつかんだら上級やエキスパートでもクリアできるようになった。

〔上級以上の攻略ポイント〕
・他のゲームと同様に,鍵になるカードがある。ピラミッドはゲームの性質上それが把握しやすい。注意点は2つで,「場札の中に4枚とも存在している」または「場札の山の頂点付近に2・3枚固まって存在している」。たとえば,

pyramid説明用


この山札なら,中級までと同じやり方で進めていくと,おそらく1が不足して3段目中央のクイーンが消せなくなって詰む。これを回避するためには最下段の一番左の1を,下から2段目右から3番目のクイーンで消すことが必要になり,そのために真っ先に消すべきは最下段真ん中の8とジャック,ということになる……という算段がぱっと見でつけられるようになると,ピラミッドは攻略しやすい。(なお,この後を実際に進めてみたが,やはり1とクイーンは山札同士で消化していかないと最後で詰んだ。)
・山札同士で消化できるならそれに越したことはなく,一段掘れば山札同士で消せそうなら,手前の札は消さずに残しておく方が,多くの場合でうまくいく。例えば上掲の画像なら,それこそ2段目のクイーンは1段目の1で消した方がいいので,手札にクイーンが出てきてもそれで消化しないほうがいい。ただし,必ず毎回そうなるというわけではなく,場合によっては逆に,例えば下から2段目の一番左の2で最下段中央のジャックを消さないと手詰まりになるからクイーンの発掘を待たないほうがいい,というような状況も発生する。その選択を,山札と手札の順番を見ながら吟味するのがピラミッドのゲーム性だと思う。


〔特殊なAchievement〕
◯念入りな発掘作業:山札のみを使って3枚以上のカードを処理する。初級でやっていれば確実に起きる。
◯宝庫:捨札(手札の右側)の上から3枚のカードを使って山札を処理する。これも適当にやっていればそのうち自然と実績解除可能。


<TriPeaks>
5つのゲームの中では一番嫌い……というか苦手なやつ。デイリーチャレンジでこれがエキスパートだとちょっとやる気が無くなる。コツがつかめそうでつかめていない感じ。

〔上級以上の攻略ポイント〕
・あまり人にアドバイスできる立場ではないのだが,そんなに分岐が多いわけではないので,総当りで削っていくのが良さそう。分岐の重要なポイントになるカードがやはりあって,そのカードを覚えておくと,やり直しの際にあまり悩まずに済むかも。
・当たり前と言えば当たり前なのだが,基本的には手前の段から消していった方がよく,手札から合わせられる候補が多い方が消しやすいので,消せば表向きになる奥のカードの枚数が多いものは優先順位が高い。とはいえ,上級以上だと確率が等価で完全な運ゲーになったり,裏をかかれたりするパターンが増えてきて,やっていてイラッとするのだが……

〔特殊なAchievement〕
◯ピークジャンパー:それぞれの山の頂点を最後の3枚にしてクリアする。初級でやっていればそのうちクリア可能。カード運に強く左右されるので,ねらってのクリアは無理。
◯探検リーダー:山札を引かずに14枚連続で場札を消化する。これは初級ならすぐにクリア可能。