2020年12月30日
四国百名山登山記(四国剣山・石鎚山)
11月末に四国に行ってきた。2020年は西日本に行ってばかりである。メンバーは頬付としいかあ。初日は車で大阪・神戸を素通りし,明石海峡大橋・大鳴門橋を通って四国に上陸,徳島県を横断して一気に四国剣山まで。徳島県の内陸部は吉野川から少し外れると途端に道が狭くなった。山道の自動車道が狭いのは特に驚くことではないが,徳島県の場合はまだ集落が残っていて生活道路に分類できそうな段階からすでに1車線になり,行政区分でいうと「つるぎ町」のエリアは道がひどかった。運転手の頬付が(慣れた感じではあったが)困惑していた。四国剣山は登山道入り口までの難度が全行程で一番高い気がする。
ともあれ四国剣山は長い長い山道が続くだけあって,自動車で標高1420mまで登ることができる。しかも本来ならそこからリフトで1750mまで上ってしまえるのだが,リフトは雪がちらついたら停止してしまうそうで,2020年は11/23に休業となった。これは事前に調べがついていたのだが,リフトに頼らなくても登山時間が50分しか増えないので大してきつくなさそう,むしろ観光客が減って登山しやすそうだから良いのではということで今回の登山先が四国剣山になったという経緯がある。
駐車場に着いた時点ですでに雪がちらついていて,かなり寒かったのでいそいそと着込み,出発地点の剣神社に参拝して出発。ここも神仏分離・廃仏毀釈でダメージを受けたようだが,現在でもなんとか寺と神社が並立していた。四国剣山は登山道入り口で専用アプリのインストールを勧められるが,このアプリはけっこう使い勝手が良かった。二度と起動することがなさそうだが,記念に入れっぱなしにしている。また予測通り,リフトが止まっているため他の登山客は非常に少なく,我々と同じようにそれをねらって来た人たちか,リフトが止まっているのを知らずに来てしまってなんとなく登り始めたらしき軽装の人たちと大きく二分されていた。前者にはテントをかついで登っている人たちもいたのだが,ご来光ねらいだろうか。逆に後者は我々の下山中,もう16時になろうかというタイミングで登り始めている人がいたので,「登頂までには真っ暗になるので,絶対に途中で引き返してね」と声をかけておいた。ちょうどリフトが止まった直後の時期だとこういうこともあるのだな,と登山道管理者の心配が少しわかった気がした。
さて四国剣山の登山道であるが,名前に反して,そしてよく似た名前の剱岳とは違って,非常になだらかで登りやすく,しかも登りの大半は本来ならリフトがあった区間であったので,登山としては非常に楽な分類に入る。特に山頂付近がなだらかというのは四国山地に共通する特徴ということが説明書きの看板に書いてあったのだが,地質学的な理由はあるのだろうか。メディアンラインが通っている影響か。グレーディングは例によって西日本なので公式のものがないが,自分でつけるならリフトありで1A,なしで2Aというところだろう。
景色は,雪がちらついていたくらいなので眺望は無きに等しかったものの,霧氷によって樹木が粉砂糖をかけたようになっており,遠目で見ると完全に桜が咲いているようにしか見えず,これが感動的に美しかった。「これを予測していたわけではないが,この時期に来たのは完全に正解だった」というのは3人の共通見解である。多くの人には四国に雪が降るイメージが全然無いと思われるので,これが11月末の四国というには信じがたい光景であろう。
ところで,四国剣山はソロモンの秘宝が隠されているという日ユ同祖論的な伝説があり,どんな電波がとんでいるのかという期待は少なからずあったのだが,実際の剣神社や登山道ではそれに関する説明やパワースポット的な展示は一切なく,拍子抜けであった。こんな感じでネットではパワースポット押しであるのでギャップが大きい。どっちに寄せていくのか,もっとはっきりしてほしい。
下山後は琴平温泉で宿泊。帰路に満濃池を見かけたが寄っている時間は無かった。これは次回への宿題だろう。夕飯はどうせなら讃岐うどんにしようという話になって店を探したものの,讃岐うどんはファストフードでありお昼ごはんであるので,基本的に夕食営業はしていないという事実にぶち当たることになった。結局,讃岐うどんでもなんでもない普通のうどんを食して就寝。
二日目。早朝出発して一気に移動し,愛媛県に入って今度は石鎚山の麓へ。愛媛県に入った途端に産業が変わったのがちょっと面白かった。四国中央市から新居浜市にかけての工業地帯はなかなか見応えがある。石鎚山はロープウェーが必須で,こちらは年中動いている。ロープウェーで標高455mから1300mまで一気に稼ぐことになるし,明らかに登山道が整備されていないので,乗らない場合は一泊二日を覚悟したほうがいいくらいコースタイムが変わってくると思われる。眺望はロープウェーで上った地点ですでにかなり良い。Twitterの写真だとわかりにくいが,遠景に新居浜の工業地帯や瀬戸内海まで見えるので,山脈から田園風景へ,そして工業地帯から海へ……というグラデーションが楽しめる。また,この日も山頂付近は霧氷ができていて,とても美しかった。
さて石鎚山といえば4本の長大な鎖が待ち構えているのだが,実は迂回路がある。今回はボルダリング経験のある頬付と,鎖場が好きなしいかあさんがチャレンジして,私は全て迂回路という算段だった……のだが,しいかあさんは降雪に備えてアイゼンを履ける登山靴で来てしまったために上手く登れず,試しの鎖の途中で撤退となった。頬付は最後の三の鎖まで完登した。頬付三の鎖完登の様子は実は動画で撮影しているので,今度本人に送っておこう。
先に迂回路で登った感想を言うと,鎖で登らなくても登山として十分に楽しい。急登が途中で何箇所があるのと,崖に無理やり敷設した金属製階段の不安定な足場があるので,四国剣山に比べると段違いに難度が高いものの,それでも2Bというところだろう。ついでに鎖場を完全制覇した頬付にグレーディングを求めたところ,「ニノ鎖まではDかなと思っていたけど,三の鎖はEに入れていいかもしれない」「三の鎖は剱岳ぶりに死ぬかと思った」「ただし,鎖に取り掛かるまでの道程で体力を浪費しないから総合的に言うとCまで下げていい」とのことであった。ただし,三の鎖が厳しかったのは11月末であるので足場が多少凍っていた影響もあるかもしれない。それぞれ参考にしてほしい。
下山後は松山に向かう。これまたzaikabouさんのブログから見つけたお店の五志喜へ。
五志喜は完全に大当たり。zaikabouさんありがとう。郷土料理をうたうだけあって,じゃこと鯛とみかんの使い方が巧みすぎる。この店でふくめんは糸こんにゃくってこんなに味がしみるんだと衝撃を受けたので,絶対に食べてほしい。あとは鯛そうめんと伊予牛ポン酢がお勧め。なお,Googlemapのレビューだと3.9と微妙に振るわないが,理由もわかった気がした。これは多分コース料理で食べると過剰な量になるので,単品で適当に頼んだ方がよいだろう。また,看板メニューの鯛めしに限ると極普通で,他のメニューほどの美味さは無い。鯛めしが食べたいなら別の店だろう。食後は道後温泉観光をして就寝。
三日目。「松山っぽいお土産がほしい」ということで一六タルトとみかん大福を購入。みかん大福が思っていたよりも上手かった。その後は一路帰路へ。当初の計画ではしまなみ海道から本州上陸の予定だったが,改めてGooglemapに計算させたところ,往路と同じように香川県を横断して淡路島を経由したほうが早いということがわかって,そちらへ。だったら讃岐うどんにリベンジしようという話になって,丸亀で一度高速道路を下りて,昼飯は無事に讃岐うどんとなった。初めて丸亀うどんを食べたのだが,高松うどんと全く違って面白かった。個人的には高松うどんの方が好きかな。あとはひたすら東に向かって帰宅。2020年の旅行はこれにて打ち止めとなった。
ともあれ四国剣山は長い長い山道が続くだけあって,自動車で標高1420mまで登ることができる。しかも本来ならそこからリフトで1750mまで上ってしまえるのだが,リフトは雪がちらついたら停止してしまうそうで,2020年は11/23に休業となった。これは事前に調べがついていたのだが,リフトに頼らなくても登山時間が50分しか増えないので大してきつくなさそう,むしろ観光客が減って登山しやすそうだから良いのではということで今回の登山先が四国剣山になったという経緯がある。
駐車場に着いた時点ですでに雪がちらついていて,かなり寒かったのでいそいそと着込み,出発地点の剣神社に参拝して出発。ここも神仏分離・廃仏毀釈でダメージを受けたようだが,現在でもなんとか寺と神社が並立していた。四国剣山は登山道入り口で専用アプリのインストールを勧められるが,このアプリはけっこう使い勝手が良かった。二度と起動することがなさそうだが,記念に入れっぱなしにしている。また予測通り,リフトが止まっているため他の登山客は非常に少なく,我々と同じようにそれをねらって来た人たちか,リフトが止まっているのを知らずに来てしまってなんとなく登り始めたらしき軽装の人たちと大きく二分されていた。前者にはテントをかついで登っている人たちもいたのだが,ご来光ねらいだろうか。逆に後者は我々の下山中,もう16時になろうかというタイミングで登り始めている人がいたので,「登頂までには真っ暗になるので,絶対に途中で引き返してね」と声をかけておいた。ちょうどリフトが止まった直後の時期だとこういうこともあるのだな,と登山道管理者の心配が少しわかった気がした。
さて四国剣山の登山道であるが,名前に反して,そしてよく似た名前の剱岳とは違って,非常になだらかで登りやすく,しかも登りの大半は本来ならリフトがあった区間であったので,登山としては非常に楽な分類に入る。特に山頂付近がなだらかというのは四国山地に共通する特徴ということが説明書きの看板に書いてあったのだが,地質学的な理由はあるのだろうか。メディアンラインが通っている影響か。グレーディングは例によって西日本なので公式のものがないが,自分でつけるならリフトありで1A,なしで2Aというところだろう。
景色は,雪がちらついていたくらいなので眺望は無きに等しかったものの,霧氷によって樹木が粉砂糖をかけたようになっており,遠目で見ると完全に桜が咲いているようにしか見えず,これが感動的に美しかった。「これを予測していたわけではないが,この時期に来たのは完全に正解だった」というのは3人の共通見解である。多くの人には四国に雪が降るイメージが全然無いと思われるので,これが11月末の四国というには信じがたい光景であろう。
四国剣山、無事登頂。雪華による霧氷が恐ろしく美しい。ここは素晴らしい山だ。 pic.twitter.com/N8JJbQKdkr
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) November 28, 2020
というわけでソードマウンテン2を登頂してました。 pic.twitter.com/qxaLX99TQh
— 頬付 (@hoozuki37) November 28, 2020
ところで,四国剣山はソロモンの秘宝が隠されているという日ユ同祖論的な伝説があり,どんな電波がとんでいるのかという期待は少なからずあったのだが,実際の剣神社や登山道ではそれに関する説明やパワースポット的な展示は一切なく,拍子抜けであった。こんな感じでネットではパワースポット押しであるのでギャップが大きい。どっちに寄せていくのか,もっとはっきりしてほしい。
下山後は琴平温泉で宿泊。帰路に満濃池を見かけたが寄っている時間は無かった。これは次回への宿題だろう。夕飯はどうせなら讃岐うどんにしようという話になって店を探したものの,讃岐うどんはファストフードでありお昼ごはんであるので,基本的に夕食営業はしていないという事実にぶち当たることになった。結局,讃岐うどんでもなんでもない普通のうどんを食して就寝。
二日目。早朝出発して一気に移動し,愛媛県に入って今度は石鎚山の麓へ。愛媛県に入った途端に産業が変わったのがちょっと面白かった。四国中央市から新居浜市にかけての工業地帯はなかなか見応えがある。石鎚山はロープウェーが必須で,こちらは年中動いている。ロープウェーで標高455mから1300mまで一気に稼ぐことになるし,明らかに登山道が整備されていないので,乗らない場合は一泊二日を覚悟したほうがいいくらいコースタイムが変わってくると思われる。眺望はロープウェーで上った地点ですでにかなり良い。Twitterの写真だとわかりにくいが,遠景に新居浜の工業地帯や瀬戸内海まで見えるので,山脈から田園風景へ,そして工業地帯から海へ……というグラデーションが楽しめる。また,この日も山頂付近は霧氷ができていて,とても美しかった。
本日のweb登山届。 pic.twitter.com/5Oit6XU7DV
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) November 29, 2020
さて石鎚山といえば4本の長大な鎖が待ち構えているのだが,実は迂回路がある。今回はボルダリング経験のある頬付と,鎖場が好きなしいかあさんがチャレンジして,私は全て迂回路という算段だった……のだが,しいかあさんは降雪に備えてアイゼンを履ける登山靴で来てしまったために上手く登れず,試しの鎖の途中で撤退となった。頬付は最後の三の鎖まで完登した。頬付三の鎖完登の様子は実は動画で撮影しているので,今度本人に送っておこう。
試しの鎖と絶景。(私は鎖を回避、頬付がトライ中) pic.twitter.com/NmGkyeEXNK
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) November 29, 2020
無事登頂。頬付は三の鎖まで完全制覇していた。 pic.twitter.com/XLqo1UnMSa
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) November 29, 2020
先に迂回路で登った感想を言うと,鎖で登らなくても登山として十分に楽しい。急登が途中で何箇所があるのと,崖に無理やり敷設した金属製階段の不安定な足場があるので,四国剣山に比べると段違いに難度が高いものの,それでも2Bというところだろう。ついでに鎖場を完全制覇した頬付にグレーディングを求めたところ,「ニノ鎖まではDかなと思っていたけど,三の鎖はEに入れていいかもしれない」「三の鎖は剱岳ぶりに死ぬかと思った」「ただし,鎖に取り掛かるまでの道程で体力を浪費しないから総合的に言うとCまで下げていい」とのことであった。ただし,三の鎖が厳しかったのは11月末であるので足場が多少凍っていた影響もあるかもしれない。それぞれ参考にしてほしい。
下山後は松山に向かう。これまたzaikabouさんのブログから見つけたお店の五志喜へ。
今日のお夕飯は五志喜。鯛とじゃこを食いまくっている。 pic.twitter.com/vRYXyWeJjY
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) November 29, 2020
五志喜は完全に大当たり。zaikabouさんありがとう。郷土料理をうたうだけあって,じゃこと鯛とみかんの使い方が巧みすぎる。この店でふくめんは糸こんにゃくってこんなに味がしみるんだと衝撃を受けたので,絶対に食べてほしい。あとは鯛そうめんと伊予牛ポン酢がお勧め。なお,Googlemapのレビューだと3.9と微妙に振るわないが,理由もわかった気がした。これは多分コース料理で食べると過剰な量になるので,単品で適当に頼んだ方がよいだろう。また,看板メニューの鯛めしに限ると極普通で,他のメニューほどの美味さは無い。鯛めしが食べたいなら別の店だろう。食後は道後温泉観光をして就寝。
三日目。「松山っぽいお土産がほしい」ということで一六タルトとみかん大福を購入。みかん大福が思っていたよりも上手かった。その後は一路帰路へ。当初の計画ではしまなみ海道から本州上陸の予定だったが,改めてGooglemapに計算させたところ,往路と同じように香川県を横断して淡路島を経由したほうが早いということがわかって,そちらへ。だったら讃岐うどんにリベンジしようという話になって,丸亀で一度高速道路を下りて,昼飯は無事に讃岐うどんとなった。初めて丸亀うどんを食べたのだが,高松うどんと全く違って面白かった。個人的には高松うどんの方が好きかな。あとはひたすら東に向かって帰宅。2020年の旅行はこれにて打ち止めとなった。
Posted by dg_law at 20:00│Comments(0)