2021年05月24日
2021年五月場所:内外ともに落ち着かない15日間
場所前に竜電が謹慎休場となり,さらに場所中に朝乃山まで謹慎休場となるなど,久々に場外が騒がしい場所であった。両名とも意外な人名であるが,続報を待ちたい。厳罰は避けられないだろうし,報道されている通りなら厳罰たるべきだろう。そのような騒動に引きずられてか,一部の元気な力士を除くとどこか沈滞した雰囲気が漂っていて,特に前半は中身のある日が少なかったように思う。最初の三日間が無観客になった影響も大きそうだ。全日程無観客ならまた違っただろうが,最初から三日間だけとなるとその三日間は気合が入らない力士もいそうである。結局緊急事態宣言は延長されたが,四日目以降は観客が入ることになった。何だったのだろうか。まあ,協会としても同じことを国や都に対して思っているだろうが。
優勝した照ノ富士は10日目まで見事な相撲で,何度も書いている通り,故障している膝は後退すると脆いが,攻めている分には影響が小さい。引っ張り込んだり投げたりすると負担がかかるが,普通に寄る・極める分には問題がない。そういうことが体現された取り口で,案外捕まえきらずに,差し手をうかがいながらそのまま押し出してしまう勝負も多かった。序盤は下位の相手が多く,あまり苦労なく倒せていたのもあるだろう。それでも膝へのダメージは如実に蓄積していて,終盤引っ張り込む相撲が増えてきたのは,膝の状態が悪いと動きが鈍くなって,そういう形しか取れないように相手に追い込まれてしまうのだろう。結果的により膝への負担が重くなるという悪循環に陥る。しかも後半は相手も関脇や大関,あるいは好調な力士が当てられるのでより苦戦する。11日目の妙義龍戦は勝負に勝っていながら髷を引っ張っての反則負けとなったが,あれは10日目までの照ノ富士なら投げるしかない状況に追い込まれていなかっただろうし,13日目の遠藤戦は投げの打ち合いからの軍配差し違えでの敗戦であるが,あれも遠藤にもろ差しになられて小手投げしか打開策がない状況になったこと自体が膝のスタミナが切れていた証である。「膝のスタミナ」という意味ではスタミナ不足の力士と同じ弱点を抱えた形であり,これからも終盤崩れる展開が多いと予想される。
とはいえ今場所は不調だった正代と謹慎休場となった朝乃山が本割から外れ,代わって好調の遠藤と逸ノ城が当てられたという不運はあった。このうち遠藤に負けての12勝であるが,相手が正代・朝乃山だった場合の方が苦戦しなかったと思われ,13勝で14日目に終戦していただろう。なお,今場所はそもそも初日から膝の調子は悪く,場所前に伊勢ケ浜親方が「膝が悪くて稽古があまりできていない」とコメントしていたし,場所後には安治川親方(元安美錦)が「実は三月場所中に膝の骨にヒビが入っていて,場所後は4/26頃までウェイトトレーニング以外やっていなかった」と明かしていた。それでも優勝したのだから地力は隔絶していると言える。なお,大関復帰の場所で優勝したのは11度目で史上初。関脇・大関での連続優勝は双葉山以来59年ぶり(これも地味にすごい記録である)。最高位が大関以下の地位での4度の優勝は歴代2位(1位は魁皇の5度)。外国出身力士の優勝は120度目で,そのうちモンゴル出身は90度目と切の良い数字となった。なお,照ノ富士は過去3度の優勝決定戦を全て敗れており,今回の4度で初めて勝った。
照ノ富士は来場所は綱取りとなるが,優勝4回に加えて「史上最大の復活劇」というストーリー性,直近6場所中3場所で優勝3回・準優勝1回ということから基準は非常にゆるくなると思われる。優勝なら勝利数にかかわらず確実,そうでなくとも過去の事例から言って13勝次点以上なら確実,12勝同点・次点の場合は五分五分といったところだろう。なお,貴景勝も12勝同点であり,直近6場所で優勝・優勝同点・優勝次点が1回ずつであるから十分来場所綱取りになっていいはず(ただしハードルは14勝優勝以上など高め)だが,話題が全く出ていないのは不憫である。事前に明言されているかどうかは議論の際に重視されるので,明言はしておいてあげてほしい。
照ノ富士以外の個別評。貴景勝は好調な時の貴景勝であった。初場所・三月場所の不調は太り過ぎが原因だったようで,ベスト体重に戻せたなら幸いである。正代は良い日と悪い日の差が激しく,良い日は彼らしい守りの相撲であったが,悪い日はただの腰高であった。朝乃山は序盤不調であったが,外出禁止違反が明るみに出るかどうかが相撲に出ていたのかもしれない。なかなか報道が出てこないので安心したのか調子が上向いていたところで文春砲が炸裂した形である。
三役。高安は好調だったが10勝止まり,来場所大関取りだが合わせて20勝しかなく,13勝がハードルとなるとかなり苦しい。押し合いで押し負ける展開が目立ち,本格的に左四つに転向した方がいいのかもしれない。御嶽海も10勝しているので一応は何度目かの大関取り起点になるはず。この人は本当に不安定なので,来場所終わってみるまで誰も大関取りの話題を出さないのが面白い。とはいえ,少なくとも今場所は押す力が強く出ていて良かったのではないか。
前頭上位。若隆景は成長著しく,今場所も絶大なおっつけの威力を見せた。今場所の楽しみといえば照ノ富士以外は若隆景と豊昇龍と遠藤しかないという状況で,はっきり言ってしまうと若隆景のためにあったような場所であった。左右どちらからでもおっつけがあるし,はず押しやたぐりもあって,押し相撲の間合いではすでに敵がいない。しかし,もうちょっと離れた突きの間合いは不得意なようで,四つ相撲もそこまで強くないから,間合いの取り方が今後の課題かもしれない。霧馬山はモンゴル相撲らしく投げが強いが,両膝の故障があってうまく相撲がとれていなかった。それでも6勝しているのは地力がついてきた証拠だろう。まだ25歳であるし,この人はまだ伸びると思う。あとは上位初挑戦となった豊昇龍が足技名人として開花し,負け越したもののこの人もまだ22歳,将来有望である。なお,豊昇龍はあまり指摘されていないが明らかなスロースターターで,毎場所序盤負けが込んで終盤取り戻す展開になっている。直近3場所の序盤5日は4−11で大きく負け越している。序盤対策をとった方が良い。
前頭中盤・下位はちょっとひどい状況なので3人だけしか書くことがない。今場所の逸ノ城はやる気のある逸ノ城だった。これだけ番付が上の方でやる気があるのは珍しいが,何か心境の変化なり体調の変化なりがあったのだろうか。右四つになれれば腰が重く,中に入られないよう差し手を入れて起こす等の工夫が見られた。来場所は丸2年ぶりの上位総当たりの地位になりそう。遠藤はいつも通りの技巧が光る相撲が多かったが,やはり照ノ富士を倒した14日目の一番が白眉である。右足一本で照ノ富士の掛け投げを耐えつつ右下手投げを合わせたのは妙技としか言いようがない。琴恵光は遠藤と若隆景を破っているが,その割に9勝止まりだった。もう1・2番勝っていたら敢闘賞になっていたかもしれない。この人は177cm・135kgなのであまり小兵と見られていないが,小兵らしい良い相撲が多いと思う。
琴勇輝が引退した。突き押し一本,それも限りなく突きに特化していて,手をテーピングでぐるぐるに縛ってしまってまわしをつかめない状態で土俵に上がっていたが,あれは四つ相撲は自主的には絶対に取らないという決意の現れだったのだろう。特化しているだけあって突きの威力はすさまじく,上位でも十分に通用しての最高位は関脇であったが,前進する決意が強すぎて引かざるをえない展開になるともろく,不得意な姿勢で無理に耐えて逆転をねらうために膝への負担が重く,幾度かの大ケガと休場により上位挑戦の機会は少なく終わってしまった。ルーチンとして取り組み直前に「ホゥ!」と吠える動作を採用していて幕内の名物となっていたが,2016年五月場所前に見苦しいとして注意されて封印された。今考えても,あれはあのままでも良かったと思うし,白鵬のラフプレーへの批判に巻き込まれて封印させられた雰囲気が無いでもない。それで明確に調子を落としていたのはかわいそうである。膝のケガが無くルーチンの封印がなければ大関も十分にありえた。
舛ノ山が引退した。押しの威力が高かったが,肺に障害があって20秒までしか息が持たない,刹那を生きる力士であった。番付最高位の前頭4枚目を記録したのは2012年の九州場所で,最後に幕内にいたのは2014年五月であったから全盛期は7年以上前であるが,その特徴から鮮烈な印象を残した。母親がフィリピン人のハーフで母子家庭育ち,同じくフィリピン人とのハーフの高安と同時に平成生まれ初の関取となったという奇縁もあった。引退も後縦靱帯骨化症という難病にかかっていることが発覚したためだそうで,不幸に次ぐ不幸という感じもするが,治療をがんばってほしい。あとは舛東欧も引退していた。ロシアと並ぶ隠れた相撲大国で,レスリングの選手が余技的に相撲をとっていて盛んである。そこからアマチュアの国際大会で活躍して鳴り物入りで角界に進出したが,最高位は幕下8枚目と振るわなかった。なんだかんだ言っても日本とモンゴルの選手層は厚い。3名ともお疲れさまでした。
優勝した照ノ富士は10日目まで見事な相撲で,何度も書いている通り,故障している膝は後退すると脆いが,攻めている分には影響が小さい。引っ張り込んだり投げたりすると負担がかかるが,普通に寄る・極める分には問題がない。そういうことが体現された取り口で,案外捕まえきらずに,差し手をうかがいながらそのまま押し出してしまう勝負も多かった。序盤は下位の相手が多く,あまり苦労なく倒せていたのもあるだろう。それでも膝へのダメージは如実に蓄積していて,終盤引っ張り込む相撲が増えてきたのは,膝の状態が悪いと動きが鈍くなって,そういう形しか取れないように相手に追い込まれてしまうのだろう。結果的により膝への負担が重くなるという悪循環に陥る。しかも後半は相手も関脇や大関,あるいは好調な力士が当てられるのでより苦戦する。11日目の妙義龍戦は勝負に勝っていながら髷を引っ張っての反則負けとなったが,あれは10日目までの照ノ富士なら投げるしかない状況に追い込まれていなかっただろうし,13日目の遠藤戦は投げの打ち合いからの軍配差し違えでの敗戦であるが,あれも遠藤にもろ差しになられて小手投げしか打開策がない状況になったこと自体が膝のスタミナが切れていた証である。「膝のスタミナ」という意味ではスタミナ不足の力士と同じ弱点を抱えた形であり,これからも終盤崩れる展開が多いと予想される。
とはいえ今場所は不調だった正代と謹慎休場となった朝乃山が本割から外れ,代わって好調の遠藤と逸ノ城が当てられたという不運はあった。このうち遠藤に負けての12勝であるが,相手が正代・朝乃山だった場合の方が苦戦しなかったと思われ,13勝で14日目に終戦していただろう。なお,今場所はそもそも初日から膝の調子は悪く,場所前に伊勢ケ浜親方が「膝が悪くて稽古があまりできていない」とコメントしていたし,場所後には安治川親方(元安美錦)が「実は三月場所中に膝の骨にヒビが入っていて,場所後は4/26頃までウェイトトレーニング以外やっていなかった」と明かしていた。それでも優勝したのだから地力は隔絶していると言える。なお,大関復帰の場所で優勝したのは11度目で史上初。関脇・大関での連続優勝は双葉山以来59年ぶり(これも地味にすごい記録である)。最高位が大関以下の地位での4度の優勝は歴代2位(1位は魁皇の5度)。外国出身力士の優勝は120度目で,そのうちモンゴル出身は90度目と切の良い数字となった。なお,照ノ富士は過去3度の優勝決定戦を全て敗れており,今回の4度で初めて勝った。
照ノ富士は来場所は綱取りとなるが,優勝4回に加えて「史上最大の復活劇」というストーリー性,直近6場所中3場所で優勝3回・準優勝1回ということから基準は非常にゆるくなると思われる。優勝なら勝利数にかかわらず確実,そうでなくとも過去の事例から言って13勝次点以上なら確実,12勝同点・次点の場合は五分五分といったところだろう。なお,貴景勝も12勝同点であり,直近6場所で優勝・優勝同点・優勝次点が1回ずつであるから十分来場所綱取りになっていいはず(ただしハードルは14勝優勝以上など高め)だが,話題が全く出ていないのは不憫である。事前に明言されているかどうかは議論の際に重視されるので,明言はしておいてあげてほしい。
照ノ富士以外の個別評。貴景勝は好調な時の貴景勝であった。初場所・三月場所の不調は太り過ぎが原因だったようで,ベスト体重に戻せたなら幸いである。正代は良い日と悪い日の差が激しく,良い日は彼らしい守りの相撲であったが,悪い日はただの腰高であった。朝乃山は序盤不調であったが,外出禁止違反が明るみに出るかどうかが相撲に出ていたのかもしれない。なかなか報道が出てこないので安心したのか調子が上向いていたところで文春砲が炸裂した形である。
三役。高安は好調だったが10勝止まり,来場所大関取りだが合わせて20勝しかなく,13勝がハードルとなるとかなり苦しい。押し合いで押し負ける展開が目立ち,本格的に左四つに転向した方がいいのかもしれない。御嶽海も10勝しているので一応は何度目かの大関取り起点になるはず。この人は本当に不安定なので,来場所終わってみるまで誰も大関取りの話題を出さないのが面白い。とはいえ,少なくとも今場所は押す力が強く出ていて良かったのではないか。
前頭上位。若隆景は成長著しく,今場所も絶大なおっつけの威力を見せた。今場所の楽しみといえば照ノ富士以外は若隆景と豊昇龍と遠藤しかないという状況で,はっきり言ってしまうと若隆景のためにあったような場所であった。左右どちらからでもおっつけがあるし,はず押しやたぐりもあって,押し相撲の間合いではすでに敵がいない。しかし,もうちょっと離れた突きの間合いは不得意なようで,四つ相撲もそこまで強くないから,間合いの取り方が今後の課題かもしれない。霧馬山はモンゴル相撲らしく投げが強いが,両膝の故障があってうまく相撲がとれていなかった。それでも6勝しているのは地力がついてきた証拠だろう。まだ25歳であるし,この人はまだ伸びると思う。あとは上位初挑戦となった豊昇龍が足技名人として開花し,負け越したもののこの人もまだ22歳,将来有望である。なお,豊昇龍はあまり指摘されていないが明らかなスロースターターで,毎場所序盤負けが込んで終盤取り戻す展開になっている。直近3場所の序盤5日は4−11で大きく負け越している。序盤対策をとった方が良い。
前頭中盤・下位はちょっとひどい状況なので3人だけしか書くことがない。今場所の逸ノ城はやる気のある逸ノ城だった。これだけ番付が上の方でやる気があるのは珍しいが,何か心境の変化なり体調の変化なりがあったのだろうか。右四つになれれば腰が重く,中に入られないよう差し手を入れて起こす等の工夫が見られた。来場所は丸2年ぶりの上位総当たりの地位になりそう。遠藤はいつも通りの技巧が光る相撲が多かったが,やはり照ノ富士を倒した14日目の一番が白眉である。右足一本で照ノ富士の掛け投げを耐えつつ右下手投げを合わせたのは妙技としか言いようがない。琴恵光は遠藤と若隆景を破っているが,その割に9勝止まりだった。もう1・2番勝っていたら敢闘賞になっていたかもしれない。この人は177cm・135kgなのであまり小兵と見られていないが,小兵らしい良い相撲が多いと思う。
琴勇輝が引退した。突き押し一本,それも限りなく突きに特化していて,手をテーピングでぐるぐるに縛ってしまってまわしをつかめない状態で土俵に上がっていたが,あれは四つ相撲は自主的には絶対に取らないという決意の現れだったのだろう。特化しているだけあって突きの威力はすさまじく,上位でも十分に通用しての最高位は関脇であったが,前進する決意が強すぎて引かざるをえない展開になるともろく,不得意な姿勢で無理に耐えて逆転をねらうために膝への負担が重く,幾度かの大ケガと休場により上位挑戦の機会は少なく終わってしまった。ルーチンとして取り組み直前に「ホゥ!」と吠える動作を採用していて幕内の名物となっていたが,2016年五月場所前に見苦しいとして注意されて封印された。今考えても,あれはあのままでも良かったと思うし,白鵬のラフプレーへの批判に巻き込まれて封印させられた雰囲気が無いでもない。それで明確に調子を落としていたのはかわいそうである。膝のケガが無くルーチンの封印がなければ大関も十分にありえた。
舛ノ山が引退した。押しの威力が高かったが,肺に障害があって20秒までしか息が持たない,刹那を生きる力士であった。番付最高位の前頭4枚目を記録したのは2012年の九州場所で,最後に幕内にいたのは2014年五月であったから全盛期は7年以上前であるが,その特徴から鮮烈な印象を残した。母親がフィリピン人のハーフで母子家庭育ち,同じくフィリピン人とのハーフの高安と同時に平成生まれ初の関取となったという奇縁もあった。引退も後縦靱帯骨化症という難病にかかっていることが発覚したためだそうで,不幸に次ぐ不幸という感じもするが,治療をがんばってほしい。あとは舛東欧も引退していた。ロシアと並ぶ隠れた相撲大国で,レスリングの選手が余技的に相撲をとっていて盛んである。そこからアマチュアの国際大会で活躍して鳴り物入りで角界に進出したが,最高位は幕下8枚目と振るわなかった。なんだかんだ言っても日本とモンゴルの選手層は厚い。3名ともお疲れさまでした。
前頭10枚目付近で大渋滞を起こしていたので,そこら辺は全く予想がつかない。上位は概ねこれしかないと思われる。十両との入れ替わりは竜電・翠富士・明瀬山・天空海が下がって,上がってくるのが宇良・千代ノ皇・徳勝龍までが確実,あとは豊山が十両4枚目で8勝であるから本来は上がるに値しないが,どうにも枠が空いているので強運により幕尻に収まるだろう。十両と幕下の入れ替えは美ノ海・千代鳳・千代の海が下がるので3枠は確実に空き,常幸龍も下がるとすると4枠空く。上がってくるのは荒篤山・矢後・阿炎までが確実として,あと1枠は魁勝か。星勘定だけで言えば上がっても良さそうな成績の人が他にもいて,番付運が無い。
Posted by dg_law at 09:00│Comments(3)
この記事へのコメント
先場所と同じく、星の差が付いて終盤に差し掛かる頃までは優勝を確実視された力士が、急に星を落として千秋楽までもつれる展開となりました。照ノ富士戦の遠藤は見事で、三つ巴の優勝決定戦を見たかったのですが、叶いませんでした。
貴景勝は減量で強さを取り戻し、いくつか不覚の黒星はあったものの、優勝争いに残ってくれました。隆の勝は、最後の高安戦以外はいいところなく、大敗して三役陥落。いずれ戻るとは思いますが、今場所はとにかく冴えなかった。
炎鵬は、来場所に是が非でも太刀持ちを務めたかったでしょうが、十両筆頭で負け越し。宇良戦で負傷した右肘と、足首と、満身創痍でした。常幸龍も大きく負け越して、おそらく幕下へ陥落。阿炎は全勝優勝であっさり帰り十両。北青鵬も来場所には十両に上がってきそうです。
舛乃山は、幕下から駆け上がってきた頃に国技館へ足を運び始めたので、印象深い力士でした。三段目でヨロヨロしながら相撲を取っていた姿が弱々しく、引退会見では大幅に体重を落とした様子。指定難病と付き合いながら第2の人生を無事に過ごしてほしいものです。舛東欧は、貴ノ浪親方が出演した東欧相撲事情の番組で、父親が自作の土俵や機材で男女に相撲を教えるというエピソードが紹介されていました。足の怪我で実力を発揮できずに去ってしまうのは残念です。
貴景勝は減量で強さを取り戻し、いくつか不覚の黒星はあったものの、優勝争いに残ってくれました。隆の勝は、最後の高安戦以外はいいところなく、大敗して三役陥落。いずれ戻るとは思いますが、今場所はとにかく冴えなかった。
炎鵬は、来場所に是が非でも太刀持ちを務めたかったでしょうが、十両筆頭で負け越し。宇良戦で負傷した右肘と、足首と、満身創痍でした。常幸龍も大きく負け越して、おそらく幕下へ陥落。阿炎は全勝優勝であっさり帰り十両。北青鵬も来場所には十両に上がってきそうです。
舛乃山は、幕下から駆け上がってきた頃に国技館へ足を運び始めたので、印象深い力士でした。三段目でヨロヨロしながら相撲を取っていた姿が弱々しく、引退会見では大幅に体重を落とした様子。指定難病と付き合いながら第2の人生を無事に過ごしてほしいものです。舛東欧は、貴ノ浪親方が出演した東欧相撲事情の番組で、父親が自作の土俵や機材で男女に相撲を教えるというエピソードが紹介されていました。足の怪我で実力を発揮できずに去ってしまうのは残念です。
Posted by EN at 2021年05月24日 15:18
ブログ更新おつかれさまです。
10日目頃までは、久々の無風場所で終わるかと思っていましたが、11日目以降、スキャンダルや照ノ富士の敗北によりあわただしくなった場所でした。
優勝した照ノ富士については、中日までは圧倒的な相撲を見せてくれました。高安には大苦戦したものの勝利。ただ、霧馬山戦で肘を気にし、決定戦での相撲やその後の表情を見ると、満身創痍でした。
既に12勝とはいえ、連覇している状態もあって、綱取り要件は13勝なら優勝なしでもあがりそうな気もしますが、どうなるか。
貴景勝は大関になって以降は、調子が良ければ2ケタ勝利。ただ、体調面に不安がみられると崩れるというところがみられますね。前者のときは存在感があるので、十分大関としては活躍をしていますね。
彼の場合は、苦手な相手がいるというよりも、やられたくないことをやられると負けるし、それをさせなければ勝てるといった感じです。誰にでも勝てる一方、誰にでも負ける可能性もあり、来場所の成績は正直読めないです。
正代については、千秋楽に遠藤を破り、大関総なめを防いだのは、良かったと思います。
朝乃山は悲しいですね。もう一度立て直してほしいと願っています。
ただ、地元紙にあった地域の声で「朝乃山のいない土俵なら国技館に行く意味がない」という地域住民の声は徹底的に反論したくはなりましたが。
豊昇龍は惜しくも負け越しながら存在感は発揮しました。来場所は据置か半枚落ちる程度なので、場合によっては横綱戦もあるかもしれません。
彼と若隆景は幕下上位以降、大勝ちと大負けしない力士です。
大負けしないということは、負けが続いても潰れない精神力、調子が悪くても星をまとめられる力があるので、さらに上を目指すにはかなり強い要素だと思います。
両力士とも来場所が楽しみです。
10日目頃までは、久々の無風場所で終わるかと思っていましたが、11日目以降、スキャンダルや照ノ富士の敗北によりあわただしくなった場所でした。
優勝した照ノ富士については、中日までは圧倒的な相撲を見せてくれました。高安には大苦戦したものの勝利。ただ、霧馬山戦で肘を気にし、決定戦での相撲やその後の表情を見ると、満身創痍でした。
既に12勝とはいえ、連覇している状態もあって、綱取り要件は13勝なら優勝なしでもあがりそうな気もしますが、どうなるか。
貴景勝は大関になって以降は、調子が良ければ2ケタ勝利。ただ、体調面に不安がみられると崩れるというところがみられますね。前者のときは存在感があるので、十分大関としては活躍をしていますね。
彼の場合は、苦手な相手がいるというよりも、やられたくないことをやられると負けるし、それをさせなければ勝てるといった感じです。誰にでも勝てる一方、誰にでも負ける可能性もあり、来場所の成績は正直読めないです。
正代については、千秋楽に遠藤を破り、大関総なめを防いだのは、良かったと思います。
朝乃山は悲しいですね。もう一度立て直してほしいと願っています。
ただ、地元紙にあった地域の声で「朝乃山のいない土俵なら国技館に行く意味がない」という地域住民の声は徹底的に反論したくはなりましたが。
豊昇龍は惜しくも負け越しながら存在感は発揮しました。来場所は据置か半枚落ちる程度なので、場合によっては横綱戦もあるかもしれません。
彼と若隆景は幕下上位以降、大勝ちと大負けしない力士です。
大負けしないということは、負けが続いても潰れない精神力、調子が悪くても星をまとめられる力があるので、さらに上を目指すにはかなり強い要素だと思います。
両力士とも来場所が楽しみです。
Posted by GALARY at 2021年05月24日 15:53
>ENさん
三つ巴戦は惜しかったですね。千秋楽の正代はやけに強かった。
隆の勝は冴えなかったですね。わざわざ冴えなかったことを書かなくてもいいかと思って省略しましたけど。北の富士さんが「今場所は押し相撲受難の場所だったね」と言ってましたが,確かに貴景勝以外は割と負けが込んでるんですよね。なんだったんでしょうね。
北青鵬と芝は惜しかったですね。他の幕下下位の力士の成績,または十両から落ちてくる人数次第では上がっていました。阿炎がいたのが悪く影響した形ですね。
宇良が幕内に戻ってきますが,どう相撲が代わっているのかが楽しみです。
舛ノ山,確かに引退会見の時にめちゃくちゃ痩せていて驚きました。力士としてはつらかったでしょうね……
>GALARYさん(galleryさん?)
>ブログ更新おつかれさまです。
ありがとうございます。
>綱取り要件は13勝なら優勝なしでもあがりそうな気もしますが、どうなるか。
現実的に13勝で優勝の次点ではないというパターンは少ないでしょうしね。13勝以上なら無条件と同義かもしれません。
>彼の場合は、苦手な相手がいるというよりも、〜〜
あー,なるほど。ムラっけとは別の意味で,出たとこ勝負なところはありますね。
正代はむしろなぜ千秋楽だけあんなに好調だったんだ……
豊昇龍はやはりそうですよね。その辺がすかすかなので,おっしゃる通りに半枚落ちるか据え置きだと思います。来場所こそは勝ち越してほしいですね。けっこう応援して見ている自分がいます。
前頭上位や小結は前半で上位に当たってどうしても負けが込むので,そこから立て直せるかどうかは心技体の心を試されているのだろうなと,上位挑戦の力士を見ると思いますね。
三つ巴戦は惜しかったですね。千秋楽の正代はやけに強かった。
隆の勝は冴えなかったですね。わざわざ冴えなかったことを書かなくてもいいかと思って省略しましたけど。北の富士さんが「今場所は押し相撲受難の場所だったね」と言ってましたが,確かに貴景勝以外は割と負けが込んでるんですよね。なんだったんでしょうね。
北青鵬と芝は惜しかったですね。他の幕下下位の力士の成績,または十両から落ちてくる人数次第では上がっていました。阿炎がいたのが悪く影響した形ですね。
宇良が幕内に戻ってきますが,どう相撲が代わっているのかが楽しみです。
舛ノ山,確かに引退会見の時にめちゃくちゃ痩せていて驚きました。力士としてはつらかったでしょうね……
>GALARYさん(galleryさん?)
>ブログ更新おつかれさまです。
ありがとうございます。
>綱取り要件は13勝なら優勝なしでもあがりそうな気もしますが、どうなるか。
現実的に13勝で優勝の次点ではないというパターンは少ないでしょうしね。13勝以上なら無条件と同義かもしれません。
>彼の場合は、苦手な相手がいるというよりも、〜〜
あー,なるほど。ムラっけとは別の意味で,出たとこ勝負なところはありますね。
正代はむしろなぜ千秋楽だけあんなに好調だったんだ……
豊昇龍はやはりそうですよね。その辺がすかすかなので,おっしゃる通りに半枚落ちるか据え置きだと思います。来場所こそは勝ち越してほしいですね。けっこう応援して見ている自分がいます。
前頭上位や小結は前半で上位に当たってどうしても負けが込むので,そこから立て直せるかどうかは心技体の心を試されているのだろうなと,上位挑戦の力士を見ると思いますね。
Posted by DG-Law at 2021年05月25日 23:24