2022年01月19日
登山記録5(関八州見晴台,伊吹山)
No.15 関八州見晴台
〔標高〕771m
〔標高差〕530m
〔百名山認定〕無し
〔ヤマノススメ〕8巻
〔県のグレーディング〕無し
〔私的な難易度と感想〕2B-
『ヤマノススメ』聖地巡礼以外の目的がほぼ無い,自分としては珍しい登山。結論から言えば『ヤマノススメ』聖地巡礼目的以外なら登らなくていい。登山道は極普通で,樹林帯歩きや稜線歩きはぼちぼち楽しいが,それなら別の山でいい。肝心の眺望は,立地と名前からすると360度の絶景が広がっていそうなものだが,実際には山頂には樹林が生い茂っていて,せいぜい120度というところで関八州は全く見渡せない看板倒れになっている。また整備がひどく,YAMAPと方位磁針を頼りにしないと普通に迷っていた。YAMAPや「山と高原地図」では通行可能になっていた道が通行止めになっていたり(それも更新が間に合っていないだけと言えるような様子でもなく),何よりも下記のつぶやきの通り看板の案内が普通に間違っているのは大問題であろう。山頂でシルバーツアーの方々が「めちゃくちゃ道に迷って薮漕いできた」と話していたのも印象的で,そういうことも起きるよなと。
難易度は単純な技術だけで言えばA+でもいいくらいに易しいが,上述のような無駄に高く求められるルートファインディング能力やそれに伴うスケジュール管理能力,最悪の場合の藪漕ぎへの対応力から言ってB-とした。なお,本山は高山不動という不動明王を祀った寺院と不動三滝なる三つの滝が名物であるが,滝は枯れていたり小規模だったりで見どころにはなりえず,見に行くにはかなりの遠回りを強いられるので行かなくていい。高山不動の建物はまずまず立派で寄る価値があるが,キャプションがかすれていて読めないなど,ここでも不整備が目立った。いろいろな意味で残念な山である。そう思って『ヤマノススメ』8巻を読んでみると,この山はあおいが山頂でコーヒーを淹れる回であって山はメインではなく,滝に寄っていなかった。さもありなん。
No.16 伊吹山
〔標高〕1377m
〔標高差〕1160m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕9巻
〔県のグレーディング〕無し
〔私的な難易度と感想〕3B
高山ばかりという批判もある日本百名山だが,1500m以下で入っているものは4座しかなく,伊吹山はそのうちの1座である……ということが登山口の簡易ビジターセンターで熱心に説明されていた。確かに標高は1500mに満たないが,琵琶湖の湖岸から少し内陸に入っただけの場所からスタートするので登山口の標高は220mしかなく,獲得標高は1200m近いから普通にけっこうな長丁場になる。登山道における最大の敵は日射で,土壌が石灰岩質であるために火山かと思うほどに樹林が発達しておらず,山の南西方向から登っていくため登山中は常に日光に照らされる。日焼け止めを入念に塗っておかないと,まさかの日焼けでリタイアということになりかねないだろう。また,石灰岩の小石・浮き石が散らばっていて転びやすく,八合目以降は岩場もある。コースタイムも6〜7時間とそこそこ長い。この辺りの注意点を勘案すると3Bでよいだろう。『ヤマノススメ』ではあおいが楽に登っているが,いつもの詐欺である。あおいが富士山に苦労する程度の体力という設定,常にどっかに飛んでくだよなこの漫画……
眺望は道中からしてずっと良く,正面には山頂が,振り向けば琵琶湖が常に見える。登山道の両側は斜面に色とりどりの草花の合間に石灰石の白石が転がっていて,これがよく映えている。花の百名山にも認定されているのは伊達ではない。鳶が飛んでいるのも趣深く,山頂の山小屋には「鳶と鷹は身体のサイズ以外に違いがない」という説明があるほど鳶の数が多い。個人的には山頂まで続く登山道がけっこう好き。1枚目が4合目からの山頂,2枚目は中腹からの琵琶湖,3枚目は8合目付近の登山道で,石灰岩の様子がよくわかるだろう。
山頂の眺望は絶景で,登山道の方向を見れば琵琶湖の対岸まで見え,90度ほど東に目を向ければ関ヶ原である。日本史が好きなら東西両軍の配置が目に浮かんで感動することだろう。なお,その関が原方向から山頂に向かって伊吹山ドライブウェイが伸びていて,九合目まで自家用車またはバスで来ることができるので,登山をする体力・時間が無ければこちらで山頂まで来るのもよいだろう。また,山頂には大きな山小屋があって,昼食や土産物が豊富に準備されている。観光としては記紀神話に登場し,ヤマトタケルが白猪と戦っている(しかも白猪が勝っている)ことがアピールされている。ヤマトタケルの巨大な像もあれば白猪の像もあった。その辺りの面白さも含めてさすがは日本百名山であり,難易度のちょうど良さも含めて私は大好きな山である。
〔標高〕771m
〔標高差〕530m
〔百名山認定〕無し
〔ヤマノススメ〕8巻
〔県のグレーディング〕無し
〔私的な難易度と感想〕2B-
『ヤマノススメ』聖地巡礼以外の目的がほぼ無い,自分としては珍しい登山。結論から言えば『ヤマノススメ』聖地巡礼目的以外なら登らなくていい。登山道は極普通で,樹林帯歩きや稜線歩きはぼちぼち楽しいが,それなら別の山でいい。肝心の眺望は,立地と名前からすると360度の絶景が広がっていそうなものだが,実際には山頂には樹林が生い茂っていて,せいぜい120度というところで関八州は全く見渡せない看板倒れになっている。また整備がひどく,YAMAPと方位磁針を頼りにしないと普通に迷っていた。YAMAPや「山と高原地図」では通行可能になっていた道が通行止めになっていたり(それも更新が間に合っていないだけと言えるような様子でもなく),何よりも下記のつぶやきの通り看板の案内が普通に間違っているのは大問題であろう。山頂でシルバーツアーの方々が「めちゃくちゃ道に迷って薮漕いできた」と話していたのも印象的で,そういうことも起きるよなと。
あたかも真ん中と右のどちらに行っても不動三滝に行けるかのような表示だが、YAMAPで確認するに真ん中の道は不動三滝に寄らない。この山はこういうのばっかりだよ。 pic.twitter.com/5ZyVWSMeeg
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) December 19, 2021
難易度は単純な技術だけで言えばA+でもいいくらいに易しいが,上述のような無駄に高く求められるルートファインディング能力やそれに伴うスケジュール管理能力,最悪の場合の藪漕ぎへの対応力から言ってB-とした。なお,本山は高山不動という不動明王を祀った寺院と不動三滝なる三つの滝が名物であるが,滝は枯れていたり小規模だったりで見どころにはなりえず,見に行くにはかなりの遠回りを強いられるので行かなくていい。高山不動の建物はまずまず立派で寄る価値があるが,キャプションがかすれていて読めないなど,ここでも不整備が目立った。いろいろな意味で残念な山である。そう思って『ヤマノススメ』8巻を読んでみると,この山はあおいが山頂でコーヒーを淹れる回であって山はメインではなく,滝に寄っていなかった。さもありなん。
日影山・丸山・関八州見晴台 / 稲田義智さんの丸山(埼玉県飯能市)・関八州見晴台・日影山(埼玉県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
No.16 伊吹山
〔標高〕1377m
〔標高差〕1160m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕9巻
〔県のグレーディング〕無し
〔私的な難易度と感想〕3B
高山ばかりという批判もある日本百名山だが,1500m以下で入っているものは4座しかなく,伊吹山はそのうちの1座である……ということが登山口の簡易ビジターセンターで熱心に説明されていた。確かに標高は1500mに満たないが,琵琶湖の湖岸から少し内陸に入っただけの場所からスタートするので登山口の標高は220mしかなく,獲得標高は1200m近いから普通にけっこうな長丁場になる。登山道における最大の敵は日射で,土壌が石灰岩質であるために火山かと思うほどに樹林が発達しておらず,山の南西方向から登っていくため登山中は常に日光に照らされる。日焼け止めを入念に塗っておかないと,まさかの日焼けでリタイアということになりかねないだろう。また,石灰岩の小石・浮き石が散らばっていて転びやすく,八合目以降は岩場もある。コースタイムも6〜7時間とそこそこ長い。この辺りの注意点を勘案すると3Bでよいだろう。『ヤマノススメ』ではあおいが楽に登っているが,いつもの詐欺である。あおいが富士山に苦労する程度の体力という設定,常にどっかに飛んでくだよなこの漫画……
眺望は道中からしてずっと良く,正面には山頂が,振り向けば琵琶湖が常に見える。登山道の両側は斜面に色とりどりの草花の合間に石灰石の白石が転がっていて,これがよく映えている。花の百名山にも認定されているのは伊達ではない。鳶が飛んでいるのも趣深く,山頂の山小屋には「鳶と鷹は身体のサイズ以外に違いがない」という説明があるほど鳶の数が多い。個人的には山頂まで続く登山道がけっこう好き。1枚目が4合目からの山頂,2枚目は中腹からの琵琶湖,3枚目は8合目付近の登山道で,石灰岩の様子がよくわかるだろう。
山頂の眺望は絶景で,登山道の方向を見れば琵琶湖の対岸まで見え,90度ほど東に目を向ければ関ヶ原である。日本史が好きなら東西両軍の配置が目に浮かんで感動することだろう。なお,その関が原方向から山頂に向かって伊吹山ドライブウェイが伸びていて,九合目まで自家用車またはバスで来ることができるので,登山をする体力・時間が無ければこちらで山頂まで来るのもよいだろう。また,山頂には大きな山小屋があって,昼食や土産物が豊富に準備されている。観光としては記紀神話に登場し,ヤマトタケルが白猪と戦っている(しかも白猪が勝っている)ことがアピールされている。ヤマトタケルの巨大な像もあれば白猪の像もあった。その辺りの面白さも含めてさすがは日本百名山であり,難易度のちょうど良さも含めて私は大好きな山である。
Posted by dg_law at 12:00│Comments(0)