2022年12月12日

現状の水没ペンション村のためだけに瀬戸内市まで行く魅力があるかというと……

・〈写真多数〉瀬戸内海沿岸に突然現れる「水没ペンション村」… のどかな町のすぐそばにある“奇妙すぎる廃墟”に行ってみた(文春オンライン)
→ 奇観の理由を探っていくとまず江戸時代の入浜式塩田が登場し,1959年に廃業,排水されてしばらく荒れ地になった後,1970年代にレジャー施設に転用,21世紀初頭までにそれも廃墟と化して,元の構造から海水ならぬ雨水が溜まって水没と。日本の産業史の一面を描いているというのには中途半端ながら,それなりに歴史の積み重ねがある。こういう2つ前の時代が垣間見える廃墟は面白い。
→ 「市議会でも度々取り上げられているが、地権者が話し合いに応じないため、事態は進んでいない」とのことで,堤防を壊して干潟にしてしまうにせよ,排水してメガソーラーにする等の再利用をするにせよ,地権者が納得しないことには難しい。被害が大きくなれば公共の福祉の観点から行政がより強く介入できるかもしれないが。いっそ塩田まで戻したら観光地にならないかな……他にもすでにあるから強い目玉にはならんか。


・粒のままの小麦は本当にまずいのか?食べてみる(デイリーポータルZ)
→ こういう人が微妙に気になっているところを検証してくれるからデイリーポータルZはえらい。普通に煮るとなかなか食べられる状態にならず,美味しくもないというのは予想の範囲内で,だからまあ粉にしちゃうのだよなと。しかし,ここで終わらず近代科学の産物,炊飯器や圧力鍋を持ち出すと,問題になっていた小麦の硬い外皮を突破することができて,普通に美味しく食べられるというのは面白かった。それでもオチとして食物繊維が多すぎて主食にするとお腹を壊しかねないという二転する展開。創作料理の一部として出すのが最適解なのかもしれない。


・木材自給率、半世紀ぶり4割超 林業白書(日経新聞)
・木材自給率爆上がり!その理由は途上国的木材需要にあり?(田中淳夫) - 個人 - Yahoo!ニュース)
→ これは別に何かで知ってちょっと驚いた記憶。木材自給率の最低は2002年の18.8%だそうで,どうしてもその頃の記憶があるので,ずいぶんと回復した印象になってしまう。日経新聞の記事中にある通り,自給率が40%というと1970年代初め以来であるので,高度経済成長期の終わり頃まで戻ったということになる。
→ 国産材の競争力が伸びたというよりも国際的な木材需要が高まったのが原因だから,一概には喜べない。なので,この先は生産性を改善できるかどうか。周知の通り,日本の林業は山間部中心なので生産性の改善が難しいとされている。
→ また,Yahoo個人の記事の通り,バイオマス発電のための薪炭材需要が増えたから国産材の需要が伸びたというのは面白い。その記事中の指摘の通り,薪炭材需要が大きいというのは前近代の国家や,現代なら発展途上国の特徴であるので,実態としては全く似ていないが統計上はそれらと似通ってしまうというのは,やっぱり面白さがあるとしか言いようがない。


・イギリス人が「紅茶飲みますか?」と聞いてきたら本当に飲んでも大丈夫だが「紅茶も飲めない状況だった!」と言われたら相当な苦情申し立て(Togetter)
→ この話,どちらかというとロンドンってそんなにキツネ多かったんだというところに驚いた。昔からいたわけではなく,一次大戦後くらいからのロンドン拡張の影響らしい。東京の野良猫と同じか。むしろロンドンにも野良猫はいるようなので,よく共存してるな。
・約1万匹が生息していると推測、ロンドンに多くのキツネがいる理由(TimeOut)