2022年12月24日
登山記録13(谷川岳,木曽駒ヶ岳)
No.34 谷川岳
〔標高〕1,977m
〔標高差〕約670m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕4巻
〔県のグレーディング〕2B
〔私的な難易度と感想〕2B
『ヤマノススメ』では言わずとしれた聖地オブ聖地。東京から電車で行くと最寄りの駅はモグラ駅として有名な土合駅に到着,長い長い階段を抜けて地上へ。さらに谷川岳ロープウェーの駅に向かって歩いていくと,滑落死した人の慰霊碑が。谷川岳はロッククライミングの聖地でもあるが,そのために日本で最も人が死んでいる山でもある。幸いにして登山道はそこまで険しくない。ロープウェーで一気に標高1300mまで登る。このロープウェー頂上の天神平の時点ですでに景色は絶景である。これだけ見て帰っても十分に面白いだろう。特に私が行った10月中旬は紅葉の盛りで人出も多かった。天神平からはさらにリフトを使って高度を稼ぐことができるが,ピークハントが目的の場合はやや遠回りになり,リフトは大して高度を稼げないので,よほど体力をケチりたい場合以外は普通に登るのを勧める。
難易度は群馬県のグレーディング通り2Bが妥当で,2B-でもいいかなと思う。意外と急登が多く,ザレている箇所もある。岩場もあるが四足にならない程度。ロープウェーで標高を稼げるのでコースタイム4時間半なので短く,Bの入門編として良さげ。標高はその雄大さに比して2000mを割っており,登山中の高度感も薄く,むしろこの標高でよくこの雄大さが出せるなと思うと不思議ですらある。谷川岳自身が格好良い山容である上に,眺望が良く周囲の山脈も見渡せる。風格があるとはこのことか。『ヤマノススメ』で最大の(あるいは飯能に次ぐ)聖地に選ばれたのは,登ると納得がいく。難点を述べると,よく整備されているが,降水(雪)量が多い山なので木材の補強は多くが腐敗して死んでいた。泥が多くて登山靴がかなり汚れる。また前述の通り人気の山なので,富士山ほどではないが渋滞が発生する。それも加味した登山計画が必要だろう。
No.35 木曽駒ヶ岳・宝剣岳
〔標高〕2,956m
〔標高差〕約400m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕5・6巻
〔県のグレーディング〕2B
〔私的な難易度と感想〕2B(1C+)
お手軽に標高3,000m級に登れる山としては乗鞍岳と並んで名前が挙げられる。しかし,県のグレーディングでは2Bとなっているので何かあるのかなと思っていたら,標高の高さ自体が難易度の原因であった。いかに整備されていて足場が安定していても、3,000mはそれだけで空気が薄くて過酷である。ともあれロープウェーで一気に標高2,612mまで上がれるのはありがたく,到着した千畳敷カールだけでも十分に見応えがあり,眺望も良い。ここも千畳敷カールだけ見て帰るのでも十分に観光になるだろう。前述の通り,千畳敷カールはそこまでの険しさがなく,よく整備されていて歩きやすい。標高が低ければ難易度はA相当になるだろう。
多くの人が行くバリエーションルートの宝剣岳は,ハイシーズンだったこともあってか山岳救助隊の方が入り口でスタンバイしていて,登山者がヘルメットをかぶっているか確認していた(私はもちろんヘルメットをかぶっていた)。お手軽すぎてそれだけ挑戦者が多いということだろう。実際に私が登った時も,自分のことを棚に上げて言うなら,危なっかしい人が多くて見ていて怖かった。もちろん自分自身も怖かった。コースタイムが1時間未満でなければ確実に途中で棄権していた。足場はしっかりしているし,かなり太く持ちやすい鎖が張られているから,手を離さなければ死なないとわかっていても,手を離したらヘルメットがあろうが確実に死ぬだろうなという鎖場がけっこう長い。宝剣岳を切り離して評価するなら1C+というところだろう。山頂の眺望は抜群に良いが,木曽駒ヶ岳の山頂と大きく違うかと言われると……なので,腕試し目的以外で登る価値は大して無いと思う。
そういえば『ヤマノススメ』ではどうだったかなと思って確認してみたら,あおいたち4人ともノーヘルで宝剣岳に登っていた。あおいはこれが(富士山を除く)3,000m級初挑戦で本格的な鎖場も初挑戦であり,無謀というか,作者の埼玉県の女子高生に対する感覚が狂っていく契機がこの宝剣岳だったのだ。また,この5・6巻が書かれたのはもう10年近く前であり,当時はまだ牧歌的だったということも言えそう。今『ヤマノススメ』で宝剣岳に登っていたら,まず間違いなくヘルメットをしていただろう。
写真は同行者のブログに多く挙がっているので,そちらも参照してほしい。
〔標高〕1,977m
〔標高差〕約670m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕4巻
〔県のグレーディング〕2B
〔私的な難易度と感想〕2B
『ヤマノススメ』では言わずとしれた聖地オブ聖地。東京から電車で行くと最寄りの駅はモグラ駅として有名な土合駅に到着,長い長い階段を抜けて地上へ。さらに谷川岳ロープウェーの駅に向かって歩いていくと,滑落死した人の慰霊碑が。谷川岳はロッククライミングの聖地でもあるが,そのために日本で最も人が死んでいる山でもある。幸いにして登山道はそこまで険しくない。ロープウェーで一気に標高1300mまで登る。このロープウェー頂上の天神平の時点ですでに景色は絶景である。これだけ見て帰っても十分に面白いだろう。特に私が行った10月中旬は紅葉の盛りで人出も多かった。天神平からはさらにリフトを使って高度を稼ぐことができるが,ピークハントが目的の場合はやや遠回りになり,リフトは大して高度を稼げないので,よほど体力をケチりたい場合以外は普通に登るのを勧める。
難易度は群馬県のグレーディング通り2Bが妥当で,2B-でもいいかなと思う。意外と急登が多く,ザレている箇所もある。岩場もあるが四足にならない程度。ロープウェーで標高を稼げるのでコースタイム4時間半なので短く,Bの入門編として良さげ。標高はその雄大さに比して2000mを割っており,登山中の高度感も薄く,むしろこの標高でよくこの雄大さが出せるなと思うと不思議ですらある。谷川岳自身が格好良い山容である上に,眺望が良く周囲の山脈も見渡せる。風格があるとはこのことか。『ヤマノススメ』で最大の(あるいは飯能に次ぐ)聖地に選ばれたのは,登ると納得がいく。難点を述べると,よく整備されているが,降水(雪)量が多い山なので木材の補強は多くが腐敗して死んでいた。泥が多くて登山靴がかなり汚れる。また前述の通り人気の山なので,富士山ほどではないが渋滞が発生する。それも加味した登山計画が必要だろう。
紅葉の谷川岳。 pic.twitter.com/VK1WdpbGp6
— しいかあ (@c_shiika) October 19, 2022
谷川岳 / 稲田義智さんの谷川岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
No.35 木曽駒ヶ岳・宝剣岳
〔標高〕2,956m
〔標高差〕約400m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕5・6巻
〔県のグレーディング〕2B
〔私的な難易度と感想〕2B(1C+)
お手軽に標高3,000m級に登れる山としては乗鞍岳と並んで名前が挙げられる。しかし,県のグレーディングでは2Bとなっているので何かあるのかなと思っていたら,標高の高さ自体が難易度の原因であった。いかに整備されていて足場が安定していても、3,000mはそれだけで空気が薄くて過酷である。ともあれロープウェーで一気に標高2,612mまで上がれるのはありがたく,到着した千畳敷カールだけでも十分に見応えがあり,眺望も良い。ここも千畳敷カールだけ見て帰るのでも十分に観光になるだろう。前述の通り,千畳敷カールはそこまでの険しさがなく,よく整備されていて歩きやすい。標高が低ければ難易度はA相当になるだろう。
多くの人が行くバリエーションルートの宝剣岳は,ハイシーズンだったこともあってか山岳救助隊の方が入り口でスタンバイしていて,登山者がヘルメットをかぶっているか確認していた(私はもちろんヘルメットをかぶっていた)。お手軽すぎてそれだけ挑戦者が多いということだろう。実際に私が登った時も,自分のことを棚に上げて言うなら,危なっかしい人が多くて見ていて怖かった。もちろん自分自身も怖かった。コースタイムが1時間未満でなければ確実に途中で棄権していた。足場はしっかりしているし,かなり太く持ちやすい鎖が張られているから,手を離さなければ死なないとわかっていても,手を離したらヘルメットがあろうが確実に死ぬだろうなという鎖場がけっこう長い。宝剣岳を切り離して評価するなら1C+というところだろう。山頂の眺望は抜群に良いが,木曽駒ヶ岳の山頂と大きく違うかと言われると……なので,腕試し目的以外で登る価値は大して無いと思う。
そういえば『ヤマノススメ』ではどうだったかなと思って確認してみたら,あおいたち4人ともノーヘルで宝剣岳に登っていた。あおいはこれが(富士山を除く)3,000m級初挑戦で本格的な鎖場も初挑戦であり,無謀というか,作者の埼玉県の女子高生に対する感覚が狂っていく契機がこの宝剣岳だったのだ。また,この5・6巻が書かれたのはもう10年近く前であり,当時はまだ牧歌的だったということも言えそう。今『ヤマノススメ』で宝剣岳に登っていたら,まず間違いなくヘルメットをしていただろう。
写真は同行者のブログに多く挙がっているので,そちらも参照してほしい。
木曽駒ヶ岳を完走した感想ですが、
— DG-Law/稲田義智 (@nix_in_desertis) July 24, 2022
・県のグレーディング2Bの通りの難易度で、いかに整備されていて足場が安定していても、3,000mはそれだけで空気が薄くて過酷というのを再確認した。
・雄大な千畳敷カールを見上げて登っていくのは楽しく、眺望も開けていて富士山や御嶽山が見えた。 pic.twitter.com/RjQTYhVv9b
宝剣岳・中岳・木曽駒ヶ岳(西駒ヶ岳) / 稲田義智さんの中岳(長野県上伊那郡宮田村)・宝剣岳・木曽駒ヶ岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
Posted by dg_law at 23:00│Comments(0)