2023年03月06日

マレーシアの盆踊りは世俗化が進めば日本でいうクリスマスになりそう

・マレーシアでは日本の盆踊りが3万人参加の人気イベント→宗教的な理由で論争に「海外の盆踊りって…」(Togetter)
→ これは知らなかった。不思議なところで定着したものだ。仏教行事は世俗化しがち,他の宗教と習合しがちなイメージがあるが,この事例もその一環なのだろうか。
→ 世俗化しているけど仏教行事には違いないので,ムスリムとしてありかというのが議論の対象になるのは理解できる。政治家がケチをつけて,スルタンの側が「単なる文化行事」と言っているのも面白い。政治家は市民の宗教心を煽って支持につなげたいが,スルタンは行事を穏当に定着させたいからそのせめぎあいだろう。本来なら政治家が大衆の支持という比較的新しい権力基盤で,スルタンが伝統的権威に拠っているのだから,ねじれている。


・イスラム教の大巡礼、今年は100万人参加(AFPBB)
>「巡礼できるのは65歳以下のワクチン接種を完了した人のみとされ」
→ ハッジでさえこうなってるのは面白い。面白いというにはかわいそうかもしれない。ムスリムにとっては一生に一度かもしれない重要な行事であるわけで,それがこう限定をつけられた挙げ句に抽選という。(行くべきとされている年齢という意味での)時期が決まっているわけではないから,外れたらまた来年応募すればよいのではあるが。2020年は数千人,2021年は6万人と記事中にあるから100万人は一気に回復した。3年間ひっくるめて,新型コロナウイルスの流行は1400年近く続く宗教行事にも影響があると思うと,改めて世界史的大事件である。
→ 逆に考えると全世界から100万人を優に超える応募があり,85万人分のPCR検査の陰性証明書の提出をさばいて実施するのだから,情熱とサウジの威信をかけた処理がすごい。アラビア語と信仰心による紐帯だなぁ。


・食べ物の味と見た目を変える装置、明大が開発 「牛乳→カニクリームコロッケ」などに変身 「エリンギ→毒キノコ」も(ITmediaNEWS)
→ 明治大学によるプレスリリースはこちら。
→ 最大の目的はアレルギーの人でも味を楽しめるようにということだろうが,個人的にはこれでベニテングダケ味がある程度再現できるなら食ってみたい。 というのもベニテングダケは美味とされ,その旨味成分自体に毒性があるためである。研究者の方もそれがわかっているからプレスリリースのためにベニテングダケ味を用意したというのはありそう。


・<わけあり記者がいく>手術に適応?いざ検査 薬抜き 私の体は幻覚の嵐(東京新聞)
→ このシリーズは面白い。パーキンソン病が,さすがは記者という筆致で書き起こされるので,何が起きて何に苦しんでいるのかがわかりやすい。また記者が積極的に最新医療を受けにいっているので,その進捗も良い。最近はパーキンソン病を脳に電極を埋め込んで治すのだな。ドクターKシリーズでこの辺を触れた話はあったか,よく覚えていない。
→ しかし,このシリーズは面白いのにまとめて読もうとすると新聞内を"<わけあり記者がいく>"で検索するしかなく,不便である。シリーズでまとめて項目を立てておくと目立つし,良いのではないか。