2023年10月30日

登山記録15(四国剣山,石鎚山,飯能アルプス)

No.37 四国剣山
〔標高〕1,955m
〔標高差〕約530m(リフト利用で200m)
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕未登場
〔県のグレーディング〕ー
〔私的な難易度と感想〕2A(1A)

No.38 石鎚山
〔標高〕1,982m
〔標高差〕約700m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕17巻
〔県のグレーディング〕3B
〔私的な難易度と感想〕2B(鎖を登るなら2D)
 四国剣山と石鎚山は別に旅行記を書いているのでそちらで。整理のためのナンバリングだけしておく。


No.39 飯能アルプス
〔標高〕640m
〔標高差〕約510m(累計は1160m)
〔百名山認定〕ー
〔ヤマノススメ〕7巻
〔県のグレーディング〕ー
〔私的な難易度と感想〕3A+
 埼玉県飯能市の,西武秩父線沿い南側の山嶺をつないだトレイルルート。自治体がさほど気合を入れて整備していたわけではないところに,『ヤマノススメ』等で取り上げられたために知名度が上昇し,遭難者が多発する代表的な登山道の悪名を得てしまった。埼玉県は元々,登山道の整備の未熟さが際立つ県であったから急激な知名度の上昇についていけなかったことが原因と思われる。2022年,YAMAPから名指しで日本一道に迷いやすい登山道に認定されるに至り,その後,YAMAP協力の下でヤケクソ気味の整備がなされたと聞いたので,2023年1月に子の権現への初詣を兼ねて登ってみることにした。
 登ってみた感想としてはまさに事前の噂通りで,見るからに近年直した跡だらけで笑ってしまった。と同時に,今までここにこの真新しい看板が無かったのだとしたら,それは遭難者が多発しただろうなという推測が立つ場所も多かった。典型的なところでこれ。こんなの標識がなければ誰だってまっすぐ行く。



 ともあれ看板が激増した結果として,かえって埼玉県にありがちな迷路的登山道が解消されており、埼玉県の中では武甲山に次いで登りやすい山になったのではないかと思う。なお,登った後に実際に『ヤマノススメ』サードシーズン(2018年放送)を見ると,今と全く看板の場所や新しさが違って面白いので,これから登る人には勧めておきたい。
 一方で,天覚山と子ノ権現山頂以外はほぼ眺望がなく,後は途中の石灰岩の鉱山があるくらいで,ずっと見どころもなく杉林を歩くことになるためメンタルを削られる。ただし,飯能アルプスはまだいたるところで木を切り倒すチェーンソーの音が聞こえ,鉱山からも重機の音が聞こえ,猟犬注意の看板も立っている。飯能アルプスはまだまだ経済的に観光以外が生きている山なのだ。観光的要素を求めるほうが間違っているのだろう。


 登山道は小刻みなアップダウンが多く,最高標高が640mしかないのに獲得標高は1200m近いというアンバランスである。技術的な難易度は低く,岩場は栃屋ノ頭付近に多少ある程度で,A+にするかB-にするか迷うところ。西武秩父線沿いをずっと進むのでエスケープルートが多く,手軽に筋力を鍛える修行には良いと思われる。トレラン勢も多かった。総じて,ヤマノススメ聖地巡礼か,ヤケクソ整備を見に行くか,修行と割り切るなら登る価値があるというくらいで,強く勧める登山ではない。



ヤマノススメ巡礼マップ(天覚山・大高山・子の権現) / 稲田義智さんの子ノ山久久戸山大高山(埼玉県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ