2023年08月06日

マーク・ロスコも天地逆で気づけない作品が多そう

・巨匠モンドリアンの抽象画が75年以上にわたって逆さに展示されていたことが判明(GIGAZINE)
→ 所蔵している美術館の学芸員が気になって調べてみたところで発覚したらしい。モンドリアンの作品なら75年以上天地がひっくり返っていても誰も気づかなかったのは不思議ではない。どちらかというと,現代アートの作品は,作中の微細な仕掛けが作者の意図したものなのかの読解が非常に難しいということを再認識させられた事件だったのではないかと思う。本件について言えば,まず間違いなく,本作について「下部に線が密集していることで画中の安定感が……」というような解説をしてしまった専門家や美術ファンが何人もいたと思われる。間違いに気づいた学芸員の「正しい向きや間違った向きなんてものはないのかもしれません」というコメントは現代アートの面白さを示すと同時に,私の嫌いな現代アートのいい加減さも詰まっている。


・見分けが不可能な偽サイトがGoogle検索最上位に堂々と表示されてしまう、「i」をURLに含む全てのサイトが信用できなくなる極悪手法(GIGAZINE)
→ GIGAZINEのページ内にリンクが張られているえきねっとの詐欺もすごかったが,これもすごい。回避不可能ではないか。Google検索にせよYouTube広告にせよ詐欺や胡乱な広告が多すぎるのだが,審査が緩すぎるのか何なのか。ネット広告は代理店同士のつながりが複雑化していて責任の所在がロンダリングされているという話は昔から聞くが,Google検索くらいはGoogleが最終的な責任を持ってほしい。野放しすればGoogle広告の信頼性を毀損し,アドブロックを入れる正当性が高まるだけだと思うのだが,まだ胡乱な広告を放置するメリットの方が上回っている状況なのだろうか。


・「そのエコ、本当ですか?」企業に正面から聞いてみると……(NHK)
→ 良い報道だと思う。材料から石油を排したり材料を再利用可能なものにすれば環境に良いかというと輸送や洗浄・再生があるからそうでもないだろう……というのは薄々わかっていつつも指摘は難しい。私を含めて大衆は環境保全自体よりも,「グリーンウォッシュ」をしているだけなのに自分たちの方が倫理的に正しいという態度をとられる詐欺的な状況や,「やっている感」のために不便を強いられていることに苛立っていると思われる。だからこそ,こういう検証は有効だろう。


・南ア最大民族ズールーの王、正式即位 盛大な式典開催(AFP)
→ アフリカではたまに見る国家を持たない王族。ズールーは人口が約1,000万人とさすがに規模が大きい。それだけに即位は一筋縄ではいかなかったようで,関連記事を読むと継承権争いが起きており,即位直後に新王の顧問が殺されている。2021年3月に先代王が亡くなり,3番目の妻にして隣国エスワティニの国王の姉であった人物が摂政に就いた。しかし翌4月に摂政も急死,その際に遺言で自らの長男ミスズールーを次代の王に指名。これに他の異母兄弟が反発している中で2022年8月に即位,10月末に即位式となったようだ。聞けば聞くほど揉める要素しかない……

この記事へのコメント
2項めのGIGAZINEの記事がクリックできず、ソースを見たところhrefが抜けているようでした。
Posted by 砂屋 at 2023年08月06日 20:32
おおう,ありがとうございます。直しました。
Posted by DG-Law at 2023年08月06日 22:32