2024年06月04日

登山道関連の話題いろいろ

・登山者による「踏み跡」問題 神奈川県自然環境保全センターが警鐘(おたくま経済新聞)
→  なるべく正規の登山道を通って歩くことを心がけてはいるが,どちらが正解の道かわからないことは多い。この記事の写真でいうと,階段のあるものは当然そちらが正しいのだろうが,それ以外は見分けがつかない。ロープ張って封鎖してしまうのが良いのだろうが,管理者の手間だろう。
→ それはそれとして,歩きにくい状態だから正規の道が迂回されてしまうのであって,写真で見てわかる通り,正規の道が遠回りだったり,ぬかるんでいたり,階段が崩れていたりすると迂回する人も出てくるのはわかる。遠回りやぬかるみは登山者側が我慢すればよいとしても,ハードルと化した階段は私も正直通りたくない。あとは根本的に道が狭すぎるという事情はありそう。植生を保護すべく踏み跡を作らせないなら,最初から幅広の登山道を作ったほうがよい気はしている。多摩や秩父の登山道も基本的に狭く,単純にキャパシティオーバーの感もあるのだが,丹沢も同じようなものではないか。


・「アリのような行列」解消へ…危険な登山渋滞を見える化、余裕ある計画を呼びかけ(読売新聞)
→ 関連して。まあ圧倒的に富士山が渋滞しているというデータなのであるが,以前から言っているように富士山の吉田ルートの渋滞の原因は登山道が狭すぎることなので,拡幅すればある程度解消されるだろう。これに関してはやらない理由の方がわからない。富士山で植生保護ということもなかろうし。
→ 他の山について。北アルプスと八ヶ岳は,私は行ったことがないが渋滞するのはわかる。人気がある上に険しいところが多い。瑞牆山も途中にアスレチック難易度が高いところが何箇所かあるので,詰まってしまうのは避けられまい。よくわからないのが男体山で,渋滞する印象が全く無い。確かに人が多い山だが道がかなり広いので渋滞しようがないと思われた。YAMAPのデータの取り方を見ると「1メートル進むのに5秒以上かかった登山者が、同じエリアで1時間に30人以上いた状況を「渋滞」とした。」ということなので,確かにスローダウンしやすい箇所ではあるから,休憩を取る人が多い場所であることも加味すると,外れ値的なものかもしれない。
→ トップ10以外だと,谷川岳が41位と66位でかなり低いのが意外であった。私は二度登っているが,うち一度は紅葉シーズンだったこともあって渋滞していた。南関東・埼玉県が一つも入っていないのも驚いた。棒ノ折や金時山はいつ行っても混んでいる印象だが,渋滞とまでは判定されないということだろうか。


・「日本一道迷いしやすい登山道2023」発表|「なぜ迷うのか」を徹底解説(YAMAP MAGAZINE)
→ もう一つ登山道のネタから。紹介されている5位までの道は,写真を見るにわかりにくい道ばかりである。3位の道はピンクテープがあるからまだ有情なのだが,1位の道はピンクテープが間違っているので最悪である。また,4位の群馬県の道は非常に埼玉みを感じるのだが,地理的には埼玉県に近かった。あの辺りの人はこれを登山道と言い張る文化を持っているのだろうか。かくのごとく,YAMAPを見ていても迷う時は迷う。記事中にある通り,地形を見て判断する能力は養っておきたい。
→ ところで,散々YAMAPに怒られて整備が進んだためか,とうとう埼玉県の飯能アルプスがトップ5から姿を消した。YAMAPは良い社会貢献をしたと思うので,これからも悪い登山道はどんどん発表して整備を促してほしい。2024年のものはまだ発表されていない。