2024年12月11日
登山記録38(巻機山,坂戸山)
No.95 巻機山
〔標高〕1967m
〔標高差〕約1240m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕ー
〔県のグレーディング〕4B
〔私的な難易度と感想〕4B
11月上旬に登山。宿の都合で9:30登山開始と遅い出発となり,コースタイム8時間半超であるから,日没前に下山すべく巻きペースでの行程となった。結果的に休憩時間込で6時間40分で踏破,約2時間巻いた形となり,完全に明るいうちに下山できた。かなり疲弊したが,やってみたらできるものだ。午前は曇り,午後は快晴という天気予報を信じて登り,ちょうど山頂で晴れ,下山時は眺望が開けた。この日は完全に賭けに勝った。
登り始めは長い樹林帯が続く。白樺や,縄文時代の遺跡が多く残る南魚沼らしいブナ科の落葉樹が茂る。11月上旬だったので紅葉も終わりかけながらまだまだ見応えがあった。樹林帯が切れると今度は足元が階段に変わる。これらの階段は整備された年度が書かれているが,新しいものでは令和6年のものもあり,こまめに整備が入っている様子がうかがえた。ここでもまだ眺望はあまり無い。階段を登り切ると前巻機で,ニセ巻機とも呼ばれる通り,麓や遠くから見るとこちらが巻機山の本体にしか見えない。ここから避難小屋に向かって少し下る。避難小屋は宿泊予定らしき登山者が多く(まだ午前中であるにもかかわらず),確かにこの行程の長さでは一泊する人もいるだろうと思えた。
避難小屋から30分ほど登ってやっと稜線上に出る。登りきったところに立派な山頂の標柱があるが,ここは山頂(最高地点)ではない。ニセ巻機の存在といい,巻機山は登山者を何度もだましに来る。稜線上は穏やかな山容に走る美しいトレイルが特徴的で,湿原が広がるところは西吾妻山にも似ていると思う。眺望も開けてはるか遠くまで見渡せるが,比較的近いところで特徴的な山容を持つ八海山がやはり目を引く。そうして山頂に着くが,山頂自体は特に何も無い。山頂で引き返す人は少なく,ほとんどの人は奥の牛ヶ岳まで行くようで,我々もそうした。牛ヶ岳までの道もやはり笹薮を貫くトレイルが綺麗で,また牛ヶ岳からは奥利根湖・至仏山方面の眺望が開ける。やはり牛ヶ岳まで行ってこその巻機山だろう。
さて,世評を見ていても,巻機山はかなり好みが分かれる山ではないかと思う。眺望が開けるまでが非常に長いので,樹林帯歩きが好きで飽きないかどうかは紙一重だろう。登りきったところの湿原や稜線歩き,眺望は間違いなく素晴らしいが,あの登りに対するご褒美としてはちょっと短い気もする。総合して魅力に富んでいて間違いなく百名山の風格がある山であり,好きな人は上から十座に入れるほど好きだろうが,そこまででもなく百名山の真ん中くらいという評価になるかなと思う。私は後者である。
No.96 坂戸山
〔標高〕634m
〔標高差〕約460m
〔百名山認定〕ー
〔ヤマノススメ〕ー
〔県のグレーディング〕ー
〔私的な難易度と感想〕1A+
八海山登山を計画していたが,前日の巻機山で体力を使い果たしたので手軽な低山に変更。『山と渓谷』2024年11月号「決定! 日本百低山」を片手に低山を選定した。坂戸城は長尾氏の居城で,上杉謙信による大改築を経た後は後北条氏の攻撃にも滝川一益の攻撃にも耐えきった難攻不落の城となった。登ってみるとその険しさがわかるとともに,石垣や居住地の跡が残っていて史跡として面白い。また水場も多く,確かにこれは籠城に耐えうる城であるとわかる。
眺望が素晴らしく,六日町の町並みはおろか,山頂からの八海山が非常に秀麗,八海山が最も綺麗に見える山として売り出していい。その他,巻機山や越後駒ヶ岳,谷川岳等も一望でき,標高がスカイツリーと同じ低山とは思えない見晴らしである。南魚沼の地元民に愛され,これぞ百低山というべき名山で,「決定! 日本百低山」の他の低山も周ってみたくなった。
登山道は北道と南道の二種類あり,北道にあたる旧道は史跡が多く,眺望も悪くない。南道にあたる新道は段差が大きめの階段がずっと続き,素早く登山・下山したい人向きで,眺望は最後まで良い。旧道から登って新道から下山するのが良いか。
〔標高〕1967m
〔標高差〕約1240m
〔百名山認定〕百名山
〔ヤマノススメ〕ー
〔県のグレーディング〕4B
〔私的な難易度と感想〕4B
11月上旬に登山。宿の都合で9:30登山開始と遅い出発となり,コースタイム8時間半超であるから,日没前に下山すべく巻きペースでの行程となった。結果的に休憩時間込で6時間40分で踏破,約2時間巻いた形となり,完全に明るいうちに下山できた。かなり疲弊したが,やってみたらできるものだ。午前は曇り,午後は快晴という天気予報を信じて登り,ちょうど山頂で晴れ,下山時は眺望が開けた。この日は完全に賭けに勝った。
登り始めは長い樹林帯が続く。白樺や,縄文時代の遺跡が多く残る南魚沼らしいブナ科の落葉樹が茂る。11月上旬だったので紅葉も終わりかけながらまだまだ見応えがあった。樹林帯が切れると今度は足元が階段に変わる。これらの階段は整備された年度が書かれているが,新しいものでは令和6年のものもあり,こまめに整備が入っている様子がうかがえた。ここでもまだ眺望はあまり無い。階段を登り切ると前巻機で,ニセ巻機とも呼ばれる通り,麓や遠くから見るとこちらが巻機山の本体にしか見えない。ここから避難小屋に向かって少し下る。避難小屋は宿泊予定らしき登山者が多く(まだ午前中であるにもかかわらず),確かにこの行程の長さでは一泊する人もいるだろうと思えた。
避難小屋から30分ほど登ってやっと稜線上に出る。登りきったところに立派な山頂の標柱があるが,ここは山頂(最高地点)ではない。ニセ巻機の存在といい,巻機山は登山者を何度もだましに来る。稜線上は穏やかな山容に走る美しいトレイルが特徴的で,湿原が広がるところは西吾妻山にも似ていると思う。眺望も開けてはるか遠くまで見渡せるが,比較的近いところで特徴的な山容を持つ八海山がやはり目を引く。そうして山頂に着くが,山頂自体は特に何も無い。山頂で引き返す人は少なく,ほとんどの人は奥の牛ヶ岳まで行くようで,我々もそうした。牛ヶ岳までの道もやはり笹薮を貫くトレイルが綺麗で,また牛ヶ岳からは奥利根湖・至仏山方面の眺望が開ける。やはり牛ヶ岳まで行ってこその巻機山だろう。
さて,世評を見ていても,巻機山はかなり好みが分かれる山ではないかと思う。眺望が開けるまでが非常に長いので,樹林帯歩きが好きで飽きないかどうかは紙一重だろう。登りきったところの湿原や稜線歩き,眺望は間違いなく素晴らしいが,あの登りに対するご褒美としてはちょっと短い気もする。総合して魅力に富んでいて間違いなく百名山の風格がある山であり,好きな人は上から十座に入れるほど好きだろうが,そこまででもなく百名山の真ん中くらいという評価になるかなと思う。私は後者である。
巻機山・牛ヶ岳 / 稲田義智さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
No.96 坂戸山
〔標高〕634m
〔標高差〕約460m
〔百名山認定〕ー
〔ヤマノススメ〕ー
〔県のグレーディング〕ー
〔私的な難易度と感想〕1A+
八海山登山を計画していたが,前日の巻機山で体力を使い果たしたので手軽な低山に変更。『山と渓谷』2024年11月号「決定! 日本百低山」を片手に低山を選定した。坂戸城は長尾氏の居城で,上杉謙信による大改築を経た後は後北条氏の攻撃にも滝川一益の攻撃にも耐えきった難攻不落の城となった。登ってみるとその険しさがわかるとともに,石垣や居住地の跡が残っていて史跡として面白い。また水場も多く,確かにこれは籠城に耐えうる城であるとわかる。
眺望が素晴らしく,六日町の町並みはおろか,山頂からの八海山が非常に秀麗,八海山が最も綺麗に見える山として売り出していい。その他,巻機山や越後駒ヶ岳,谷川岳等も一望でき,標高がスカイツリーと同じ低山とは思えない見晴らしである。南魚沼の地元民に愛され,これぞ百低山というべき名山で,「決定! 日本百低山」の他の低山も周ってみたくなった。
登山道は北道と南道の二種類あり,北道にあたる旧道は史跡が多く,眺望も悪くない。南道にあたる新道は段差が大きめの階段がずっと続き,素早く登山・下山したい人向きで,眺望は最後まで良い。旧道から登って新道から下山するのが良いか。
坂戸山 / 稲田義智さんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
Posted by dg_law at 12:00│Comments(0)