2012年04月18日

AoD覚書

『まほよ』も『ホワルバ2』もやらずに何をやっているのかといえば,twitterではさんざんつぶやいているが『Arsenal of Democracy』である。WW2のストラテジーゲームであるHoI2の大型MODを,公式が採用して改めて製品化したもの。HoI2からは完全に自立したので,HoI2がなくても動く。とは言っても,ゲームバランスと,インターフェースが大きく変更されているが,その他基礎的な部分はほとんどHoI2と共通。多くのMODもHoI2のものがほぼ流用できる。かく言う私の東方MODも少し手を加えればほぼそのまま流用できた。ここまでやったのはカナダを初プレーとしてベルギー,フランス,イギリス,東方MOD。以下,主にHoI2プレイ済み,AoD未プレイ向けの文章。まあwikiを読んでしまえば大体の変更点や雰囲気はわかるのだけれど,簡潔なここまでの感想を書いておく。


で,やっぱりおもしろい。しかし,このおもしろさはHoI2のものであって,AoD自体によるものは薄い。変更点の片方,インターフェースは進化しててやりやすくはなっているのだけれど,結局使っているものというと生産の上級スライダーくらいなもので,劇的な進化かと言われるとそうでもない。ただし,この生産の上級スライダーの使い勝手はすごい。これだけでもHoI2からAoDに乗り換える価値があるレベルである。というか,Vic2やEU3の財政スライダーにも実装して欲しい。

もう一方の変更点,ゲームバランスはHoI2のときのほうが良かったかも。ドイツが強化されすぎているのがまずい。ナチスドイツが独ソ戦に勝ってビターピースを起こすことが多く,フランスが真正面からマジノ線をぶち抜かれる始末で迂回も何もない。自分でもベルギーとフランスで一回ずつやったが,どっちも本土失陥した。中級者認定試験の雰囲気があるフランスでドイツ打倒は上級者向けに格上げではないか。ただしそのドイツも,占領地のICに関するペナルティが極限的にきつくなっており,フランス打破&ビターピースでもまだ基礎ICが250そこそこというのはなんともかわいそうになった。無論,中央計画経済全振りの最盛期でも実質ICでアメリカに勝ててない。

タイトルに反してアメリカ(のAI)はさして強化されておらず,ノルマンディー上陸はおろかイタリア上陸さえなかなかできていないことが多い。民主国家に対するペナルティが全体的にきつくなっており,せいぜいパルチザンが湧きづらいことぐらいしか残っていない。ただし,資金が非常に重要になっており,スパイ大作戦や核開発の強みなどからプレイヤーがやる分には英米や英連邦諸国で十分無双できると思う。フランスとベルギーとオランダ,てめーらはダメだ。資金力発揮する前に本土蹂躙されるからな。

で,結果的に一番割を食っているのが,フランスを除けば日本とソ連かなと。日本はHoI2だと日中戦争が太平総戦争開戦までに終わっている確率が8割方だったが,ここまで数回のプレーで一回も終わっていない。しかしAIのアメリカはなぜだか上陸作戦が非常に苦手なので,プレイヤーがかかわらないとちんたら太平洋戦争が続くという悲惨な状態になっている。ソ連は毎回ビターピースで負けているし,ノルマンディーにあわせて再開戦してなんとかドイツを倒しても,そこからアメリカとWW3をやる気力は絶無に近く,49年頃までににあっさり蹂躙される運命であった。


『IC(アイアンクロス)』も買った。こちらは技術ツリーや兵科などが非常に複雑多様になる追加パッチで,HoI2とAoDそれぞれにインストール可能。自立してゲームはできない,あくまで追加パッチである。個人的にはゲームバランスが変わりすぎて耐えられなかったので,アンインストールした。
  

Posted by dg_law at 23:00Comments(0)TrackBack(0)

2010年09月28日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(6):その他非文明国

これにて完結。

●目標:最後まで生存する

・朝鮮
強さ………☆
伸びしろ…☆
難易度……☆☆☆☆☆

日本はイベント文明化,中国は自力文明化が用意されているのに対し,にっちもさっちもいかないのが朝鮮。AI明治日本との相性が最悪で,史実と違い20世紀の日の目を見る事はあまりない。明治日本があまりにも強すぎるのだ。人口は1200万人とそこそこ多いが,RGOが全土に渡り1.0か1.5という,ある意味史実を忠実に再現しているが,いくらなんでもこれはパラドが朝鮮に恨みでもあるんじゃないかと思いたくなるような状態である。これより酷い国はアフリカくらいにしか存在しない。史実イベントはいくつかあるが,列強の宣戦布告→オワタor国威下がる,の選択肢しかない。どうしても成り上がった朝鮮が見たければプレイヤーチートに手を染めるしかない。


・チュニジア/トリポリ/アルジャザール/モロッコ
強さ………☆
伸びしろ…☆
難易度……☆☆☆☆☆

おそらく,Vicで最も難しい国々。猛烈な過疎とサハラ砂漠によるRGOの貧困,国民総文盲に近い識字率とまるで何も無い。しかも全員AIフランス,AIイタリアとは致命的に仲が悪い。プレイヤーチートの限りを尽くせば生存できないこともない,という愉快な環境。唯一の利点は「国外には人口の多い」アラビアを主要文化に持っていることだ。この中だとモロッコが一番マシか。襲われる順番が最後というのと,最も人口,RGOがマシという点で。アルジャザールは……何をすれば生き残れるのかなぁ。nevilleかなぁ。


・アフガニスタン/カラート/マクラーン/パンジャーブ
強さ………☆〜☆☆
伸びしろ…☆
難易度……☆☆☆☆☆

人口だけは過多でRGOも豊かだが立地が最悪な上に,イギリスAIとの相性もロシアAIとの相性も文明化ペルシアAIとの相性もあまり良くない。史実イベントで滅ぼされることが無いだけマシかもしれない。アフガンはプロヴィンス切り売りでイギリスから技術を買い,マクラーン・カラート・パンジャーブ・ラダクを滅ぼして国力増強&海に出,中華銀行を利用しつつ多少のプレイヤーチートも織り交ぜれば,多少自力文明化も見えてくる……が筆者はやったことはないしやる気もない。パンジャーブは開幕直後イギリスに襲われて終了のお知らせ。が,国力の限りを尽くして軍隊を増やし,塹壕を掘って立てこもれば,とりあえず生存は可能だったりする。が,やはり伸びしろがない。


  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2010年09月27日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(5):有力非文明国とどうにもならない文明国

●目標:とりあえず文明化

・中国(清朝)
強さ………☆☆☆
伸びしろ…☆☆☆☆☆
難易度……☆☆☆☆☆

「自力文明化」というイベントはこの国のためにあるようなもので(個人的にあの条件は納得していないのだが),国威は周辺の元朝貢国をいくつか併合(&即独立),工業点は適当に機械部品を輸入し,軍事点は胸甲騎兵を量産すればなんとかなる。アヘン戦争に敗北すると国威が-100になるのでやや自力文明化が遠くなるが,最速を目指すわけでもなければ気にしないほうがよい。沿海州はアロー戦争に負けなければ取られないし,少なくともその頃には文明化できているだろう。「文明化後は自分との戦い」とはまさに至言で,低い識字率と「計画経済」or「国家資本主義」オンリーな政党と内政する気を失わせる設定。まあ,それでも列強1位が狙えてしまう中国の伸びしろはとんでもないが。一応,辛亥革命に引っ掛けてイベント文明化もあるが,一連の歴史イベントを全部見たければどうぞ,という程度。


・エジプト
強さ………☆☆
伸びしろ…☆☆+☆☆
難易度……☆☆☆☆☆

非文明国ながらGC時点では正規兵を持ち技術水準もそこそこ高い。人口は1千万人弱とかなり恵まれておりRGOも豊か。にもかかわらずエジプトAIが20世紀まで生存していないのはAIがバカだからではなく,トルコAI及びイギリスAIと仲が非常に悪いからである。逆にフランスAIとは仲が良いが,彼はうちの工業力では支えきれないほどの援軍を送ってくれるので逆に迷惑である。国威が-100を割らないうちはイギリスもトルコも襲ってこないが,第二次オリエント危機に負けるか,フランスのせいで財政破綻するとすぐに-100を割るので,常に危険水域。イベント文明化はなく,自力文明化は一応可能ではあるが,中国と比べればかなり難しい。文明化の頃には国民の半数が兵士になっているような……それでも文明化さえしてしまえば,あとはなんとでもなる。主要文化:アラビアが非常に大きい。


・ハイデラバード(ムガル帝国)
強さ………☆☆
伸びしろ…☆☆+☆☆
難易度……☆☆☆☆☆

インドの非文明国群では最も強力である。インド独立は果てしなき道である。ムガル帝国復活のためには他のインド諸侯を併合する必要があるが,そのためにはイギリスを敵に回すことになる。もちろんイギリスは果てしなく強い。救いはVicのイギリスは,史実ほどインド統治に気合が入っていないことだ。

しかし,ムガル帝国が成立してもなお,イギリスのインド植民地を全て回収できるわけではなく,かつドイツかフランスの衛星国化が強制される。自力で戦争に勝利し英領インドを回収する必要があるが,宗主国はまったく当てにならない。そもそも宗主国から独立しないと外交自由にならないし,独立戦争後にようやく奪還戦争が始まる,という茨の道。むしろ文明化後のほうが辛いかもしれないくらいのうまみの薄さ。ムガル成立はプレイヤーチート無しにはまず不可能であるが,唯一希望が持てそうなのはハイデラバードくらいである。Vicを極めし者への挑戦状である。(筆者は無理だった)

  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2010年09月26日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(4):その他中堅文明国

●目標:下位列強に滑り込みたい

・メキシコ
強さ………☆☆☆
伸びしろ…☆☆☆
難易度……☆☆☆☆☆

一見して国土は広そうだが,その大半は砂漠であり人口も過疎で資本家はいない。しかも悲惨な歴史イベントの豊富な国。まず,開始当初からテキサスとの戦争になる。史実ではここで敗北しているが,Vicでは勝てるのでできる限り瀕死の重傷にしておきたい。お勧めはBBRの上がらない衛星国化。1846年,米墨戦争が勃発しアメリカが攻めてくるが,勝つのはVic最悪レベルの難易度と言えるだろう。なんならあきらめてさっさと敗北講和するのも正解である。その際,講和条約の内容によらずアメリカの中核州は全部向こうに売り渡される上に,渡した数によらずこちらが得る金額は一定であるため,敗北時にどの程度譲り渡すかはほぼ完全にプレイヤー次第である。渡した数だけ国威も下がるので,相手の戦勝点の低いうちになんとかしてしまいたい。ただし,講和内容でこちらが失った勝ち点よりも多く渡してしまった場合(要するに土下座しすぎた場合),失望した国民の急進性が上がり思わぬ反乱祭りを食らうので注意。実のところアメリカに譲り渡した領土はカリフォルニアを除けば砂漠地帯なので,大して痛くは無い。どうしてもアメリカに勝ちたいなら,確率はかなり低いが,イギリスに防衛同盟を打診するか,独立保証をもらうのを期待することだ。または,アメリカとイギリスはカナダ国境策定イベントが45年に起きるので,イギリスAIの気分によっては交渉が決裂しアメリカと戦争状態になっていることもある。これはメキシコにとって大いなるチャンスである。加えて,61年まで粘れば南北戦争が発生するため,途端に楽になる。イギリス・メキシコ・CSAの参加国連合でUSAを倒すのだ。

アメリカに砂漠を売り渡した後は,実は売却金額がけっこうな高額なのでそれを元手に福祉を整えて移民国家になりたい。ただしメキシコはRGOが貧弱極まりない&政党が最悪の組み合わせしかないので,がんばったところで大して移民は来ない。とは言っても自国人口も過疎っており資本家も絶無なので自力発展はもっと困難である。メキシコの受難はまだ続く。1861年,借金が帳消しになる代わりに英仏西と戦争になるか,資金と国威が超失墜するどちらかを選ばされる,という絶望的なイベントが待っている(ただし,米墨戦争続行中ならこのイベントはパスされる)。英仏ともに大してやる気の無い戦争なので,開き直って戦争するのも勇気である。実はアメリカAIは米墨戦争で切り替わり,メキシコに対して優しくなるので同盟を打診するとけっこう通る。アメリカさえ同盟国になれば勝ち目はある。単独でも,移民獲得に成功していれば白紙和平もできなくはない。

さらに80年頃,ディアスがクーデターを起こし国民の急進性がとても高くなる。負けると大統領独裁制に政体が変化しアメリカとの友好度ががた落ちになり,そうでなくとも反乱多発期間は移民が全く来なくなるためいい迷惑である。最後に20世紀に入ると,またもやマデロとサパタが農民を引き連れて大反乱を起こす。これも負けるとやはり大統領独裁制に政体が変化し(ry。これらを鎮圧するとようやく一連の歴史イベントは終了するが,その頃にはもう大概立ち直れないほど国土が傷みきっていて内政する気にもなれない。GC開始時点では列強下位程度には国力があったとは思えない,トルコ以上の疲弊っぷりに思わず涙が。それでも下位列強に入れるかどうかは,プレイヤーの腕次第である。



・スイス
強さ………☆☆
伸びしろ…☆☆☆
難易度……☆☆☆☆

狭い国土だが,ベルギーに次ぐRGOの豊かさと人口を持つ。国土全体で1ステートというのも扱いやすい。初期では工場もなく資本家も少ないが,国土の狭さも手伝って簡単に工業化できる。ただし,そのままでは列強下位に入れない程度でしかないのもベルギーと同様である。しかし大いなる欠点として,海に面していないために植民地も拡大できないし中華銀行も利用できない。しかも海に出るにはフランスかサルディーニャかドイツ諸邦と戦争する羽目になるという厳しい条件である,という点でベルギーとは大きく難易度が異なる。しかも,永世中立を再現していずれのAIともあまり仲が良くない(イギリスAIは多少マシなので,根気で同盟打診し続けてみるのも手)。その中ではサルディーニャが一番くみしやすいと思われるので,フランスとの同盟・独立保証が切れているのを見計らって襲ってしまうべきである。それでもサルディーニャはかなり強力である。イタリアが成立したならもうあきらめよう。

スイスプレー時に気をつけることとして,数少ない歴史イベントで,まず1848年に反乱が起きる。そして50年代にオーストリアとフランスがそれぞれ襲ってくるが,イギリスがそれを牽制して事なきを得る,という茶番に近いイベントがある。そこでたまにイギリスがひよったり仏墺が強気だったりして両国と全面戦争になることがある。山がちで守りやすいスイスの地形を使えばまず負けることはないと思うが,どうせ茶番だから,と陸軍をさぼっているとそこでゲームオーバーに近いダメージを食らうことにもなる。どうせサルディーニャをいつか攻めることを考えても軍備は必要なので,常に国境線埋めるくらいは用意しておきたい。



・教皇領
強さ………☆☆
伸びしろ…☆+☆☆
難易度……☆☆☆☆

サルデ,両シチリアと並び証されるが,実のところ多少プロヴィンスが多いだけで,その二つよりはトスカーナやパルマに近いのが教皇領の国力である。教皇領のみで考えれば,その伸びしろは☆1つとしか評価しようがない。RGOは貧弱で工場もなく,イタリア統一まで常に財政難に苦しむことになるだろう。基本的にはイタリア統一以外に活路がないのだが,イベントで教皇領がイタリア統一の旗手になることはまずない(フランスが反動主義政権だと教皇領主導になるが,さすがにそこまでフランスAIもひどくない)。

また,サルデ・両シチリアと同じ戦略をとるにはデフォルトで帆船を持っていないという強烈なハンデがある。なので,GC開始と同時に帆船を輸入設定に変更し,輸入できたら帆船輸送船を2つか3つ整え,そこからようやくチュニジアを倒し……とワンステップ追加で必要になる。ただし,帆船が輸入できるかどうかは他列強の発展度に完全に依存しているため(初期で帆船工場を持っている国は極めて少なく,GC時点ではイギリスとフランスとアメリカのみ),かなりの強運が試される。また,正直な話初期の教皇領にはチュニジアを倒すだけの国力も無いので,意外と苦戦するのが悲しいところである。これは内政の腕との戦いにもなるだろう。さらに言えば,教皇領の財政では植民地兵でさえ財政に大きな負担となる。正規兵,植民地兵を合わせて5個師団,これを50年突入までに用意できれば割と勝ったも同然といっていい。

イタリア統一後の指針に関してはサルディーニャや両シチリアの場合と同じだが,どうせ元教皇領なのだから,カトリック世界に覇を唱えてもいいし,十字軍を提唱し旧五大本山(ローマ,コンスタンティノープル,アンティオキア,エルサレム,アレクサンドリア)を奪回するのもいい。どっちもイタリアの国力だと割と厳しい難易度になるが,ロマンは追いやすい国である。

  続きを読む
Posted by dg_law at 16:16Comments(2)TrackBack(0)

2010年09月25日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(3):移民国家

●目標:とにかく移民を集めること

・ブラジル/アルゼンチン/チリ/ウルグアイ/パラグアイ/ペルー/ベネズエラ/コロンビア/エクアドル

実は19世紀の南米は史実においても豊かであった。イギリスの保護下においてヨーロッパ向けの食糧生産地としての地位を確立し,USAに次いで移民を吸収して成長した。しかしいかんせん統治能力に欠けた田舎者しかおらず,愚かな富裕層によって無益な諸国間戦争を繰り返し,治安も安定せず,工業化も立ち遅れ,大恐慌までには世界でも貧国の部類に落ちぶれていった。21世紀の現代になってようやく,ブラジルだけが工業化に成功しつつある。まあそんな史実を踏襲する必要は全く無いので,洗練された都会人であるプレイヤーが適切に統治して,移民をかき集めればいい。具体的にはUSAとの移民の取り合いになるが,ある程度以上は運でしかない。それでもある程度集まれば十分工業化は可能であり,AIでさえ南米諸国が下位列強に食い込むのは決して珍しくない。ある程度移民が集まったら南米統一戦争をしてもいい。BBRが跳ね上がる大味なプレーになるがこれはこれでおもしろい。

さてしかし,移民には様々な条件がある。一番大事なのは,移民に適した政党が存在しているか否か,だ。条件としては

政体=民主制>立憲君主制>大統領(プロレタリア)独裁制>君主制
国家観=自由>平等>秩序(南米は大概「自由」)
政党=自由主義>社会主義>保守主義>その他(急進派政党はダメ,政体が大統領制になってしまうため)
宗教政策=信教の自由>倫理主義>一元的宗教>無神論
市民権=完全市民権>制限市民権>居住地の固定>奴隷制


まず,南米はブラジルが君主制であるのを除けば「大統領独裁制」スタートなので,少なくとも自由主義革命までに民主制に移行しておかなければならない。ただし序盤は資金不足な上に,多様性が低いままで選挙を実施すると敗北した側の急進性が鬼のように上がるという逆効果があるので,タイミングは慎重に。必殺技はGC開始直後に上流階級の直接税をMAXまで上げ,絶滅させてから資本家POPを一つだけ作って選挙制を「地主制」にして民主化。すると永久に資本家POPの支持する自由主義政党が勝ち続けるので,全く問題はない。富裕層=中産階級に選挙権をくれてやるのは,将校と聖職者の数を事務員が上回ってからでいいし,普通選挙の実施は同じく工員が農民+鉱山労働者の数を上回ってからで良い。とどめに文化技術「国家と政府」で人民主義を選んでおけば完璧だろう。

国家観は確か全国家「自由」なので気にしないで良い。違ったなら,あえて革命を勃発させれば変わる可能性がある。よって,あとは各国の政党がそれぞれ最も好条件な政策を行っているかどうか,という点が移民国家としての有利不利を決定付ける。それぞれ,2番目が1つあるくらいまでは許されるが,2つ以上あったり,3番目がある政党はしんどい。そこで,各国の自由主義or社会主義政党の,それぞれの政策を一覧にまとめて見た。一度に表示すると非常に縦長になって見づらいので3ヶ国ずつに区切って表示する。なお,結論を先に言ってしまうと,

ウルグアイ>エクアドル>>パラグアイ=ヴェネズエラ>チリ>コロンビア=ブラジル=アルゼンチン>ペルー


今ここに始まるウルグアイ最強伝説。ちなみに,参考記録としてボリビアはパラグアイと同格。北米諸国も加えると,USAとカナダがウルグアイと同格で最強,逆にハイチとUCAはペルーと同格で最低。メキシコさんは……お前新大陸の国としてやる気あるの?ってレベル。


  続きを読む
Posted by dg_law at 01:29Comments(3)TrackBack(0)

2010年09月24日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(2):準列強

●目標:中位列強

・ベルギー
強さ………☆☆  
伸びしろ…☆☆☆ 
難易度……☆

ザ・初心者御用達。史実においても,イギリスについで世界で二番目に産業革命を起こした国で,しかも世界初の立憲君主制の成文法憲法を制定した国。大日本帝国憲法の父はご存知プロイセン憲法だが,プロイセン憲法の父はベルギー憲法であり,偉大なる祖父とも,真のオリジナルとも言える。開始と同時にオランダと戦争中だが,適当に放置しておけばイギリスとフランスが介入してきて自動勝利となる。それが済んだらもうイベントによる戦争は無いので,ゆっくり内政すればいい。単位面積あたりなら世界最高のRGO群と,これまた世界最高レベルの識字率,そして大量の工場を所有している。しかもイギリスAIと最高に仲が良い。イギリスと同盟を組み,ドイツ国境にさえ注意していれば国防上の問題も解決する。生存だけならこれほど簡単な国はないし,内政のコツも学べるだろう。外交はなんら勉強にならないが。

ただし,いかんせん国土が狭く人口が少ないので(人口密度は高いのだが),発展の余地があまり無い。とるべき道は二つ。一つはアフリカやアジアの大地に夢を見る対外拡張路線である。もう一つはせっかくフランス文化を持っているのだから,BBR御免の対仏大戦争である。フランスAIはヘボなので,普仏戦争に介入すれば大きく領土を西に広げることが出来る。イギリスAIと仲が良いからできる戦法である。

もう一つ注意として,19世紀末に突然社会主義者が増加するイベントがあり,その時点で内政をミスっていると彼らが共産化し,思わぬところで地獄に落ちることになる。共産党が政権を握って革命が勃発すると周辺諸国との関係が全て-200になるので注意したい。社会主義政党が与党になるところで踏みとどまればいいが,それでも社会主義政党は使いづらいので,できればそれもなんとかしたい。また19世紀末といえば,Victoriaでは最強の司令官の一人であるブリアルモントの姿が拝見できるので,ぜひ彼を活躍させてやってほしい。とりあえず,列強6位程度で終わらせることができたなら,次はスウェーデンかプロイセンに挑戦である。


・オランダ
強さ………☆☆☆  
伸びしろ…☆☆☆  
難易度……☆☆

こちらはザ・中級編。RGOだけ見ると完全な農業国で,蘭領東インドも豊かではあるけど植民地である以上発展性はない(なお,総人口の六割をジャワ人)。その分,「工業化による経済発展」はベルギーよりも実感がわくかもしれない。インドネシアの収入で本国を工業化,これが基本路線となる。古参の資本主義国なだけはあって資本家の数と識字率は悪くないので,一度工業化にさえ成功してしまえば財政面は相当困らない。終盤にはイギリスとベルギーの同盟が外れていることが多いので,許すまじベルギーを目標にしてもいいし,東南アジア制覇を目指してアチェやシャム,アンナンを滅ぼす旅に出てもいい。ただし,AIベルギーは案外と強いので油断しないこと。中核州ではないので,BBRにも注意。


・スウェーデン(スカンディナヴィア)
強さ………☆☆☆  
伸びしろ…☆☆+☆  
難易度……☆+☆☆☆

開発元,パラドックスの国。Vic開始年代の直前まではフィンランドとドイツ北部を領有する上位列強国であったが,ナポレオン戦争での立ち回りにミスり,それぞれロシアとプロイセンにとられて列強から蹴落とされる。それでも,準列強としての国力は残っている。Vicとしても,単に内政するだけならこれほど簡単な国も無い。ベルギーと並んで世界最高峰のRGOと識字率を持つ。開始時点では工場が少ないが,有り余る資金で適当に資本家を育てれば工業化は早い。これほど金に困らない国も珍しい。巻き込まれ系イベントも無い。初期中核州にフィンランドが入っているが,(ロシアの中核州にもなっている)カレリア地峡をあきらめれば,技術か切り取った非文明国の領土と交換で回収できる。

しかしスウェーデンには,実は史実でも良い所まで行っていながらも最後の最後で破談になった,スカンディナヴィア連邦へと発展するイベントがある。スカンディナヴィアへの道はイベント豊富でおもしろいが,その選択肢を選んだ瞬間難易度は跳ね上がる。何より第二次シュレスヴィヒ・ホルシュタイン戦争に介入する必要があり,そこでは強敵プロイセンと戦わなければならない。しかも実入りが大きいかといわれると,1000程度の国威ボーナスは大きいが,併合できるのがデンマークとホルシュタインだけなので,難易度に比べると若干物足りない。まあ,ぶっちゃけロマンだよね。

ナヴィアになるにせよならないにせよ,工業化だけではベルギーやオランダと同様人口不足に悩まされることになると思われるので,アフリカの原野を開拓するか,文化系技術を優先して開発していくのが良いかと思われる。腕に自信があるなら,ドイツ統一を阻止した上でドイツ諸邦を食いまくるという某AARのような手法もとれなくはないが,大味なプレーになるのであまりおもしろくはない。

  続きを読む
Posted by dg_law at 00:58Comments(0)TrackBack(0)

2010年09月21日

VictoriaR ほぼ全国家レビュー(1):列強の面々

2も出たことだし,大体全部の国を一周はプレイしたような気がしたので,自分の中での移行のふんぎりとするためにもちょっと書いてみようと思う。

強さ………列強入り,列強維持のしやすさ。
伸びしろ…スタート時点の強さからどれだけ伸びやすいか。
難易度……初心者御用達からそもそも存亡が難しい国まで。その国の目標に対する体感難易度。


●目標:列強首位

・イギリス
強さ………☆☆☆☆☆  
伸びしろ…☆☆☆☆  
難易度……☆☆☆

ゲームのタイトルにもなっている主人公国家。ただし,領土が世界中に散らばっており、管理が非常にめんどくさい。ゆえに、慣れたプレイヤーじゃないと思ったほど伸びない。また、巻き込まれ系イベントが多く、プレイヤーの意に沿わない戦争を大量にさせられるので自由度は低い。無印ではAIが工業点でアメリカ,ドイツに抜かれる史実通りの存在であったが,Rになってからは終始最強をほこる存在となった。その割りにコンバートすると途端に弱くなるのはどういうことなのだろうか。


・アメリカ
強さ………☆☆☆☆☆
伸びしろ…☆☆☆☆☆
難易度……☆☆

序盤は小国のように思われがちだが,実はGCスタート時点ですでに工業力4〜5位の十分な強国である。伸びしろは文句なく☆5つだが,いかんせん移民頼りではあるため,「工業点5桁目標」などのプレイスタイルではかなり運に左右されることになる。難易度も,米墨戦争・南北戦争以外に大戦争もなく詰みポイントもないため難易度は低いが,では初心者向けかと言われると移民国家の経営もそれなりに手腕がとわれるため,そこまで簡単でもない。その意味では,米墨戦争と南北戦争の苦戦具合が初心者と中級者の見極めとはなるだろう。いっぱしのプレイヤーならば,どちらも瞬殺(半年以内)に終わらせることができるはずである。


・プロイセン(ドイツ)
強さ………☆☆☆☆☆
伸びしろ…☆☆☆☆☆
難易度……☆☆

国内のRGOと人口に恵まれた国。ドイツ統一戦争は48年に始まり71年まで続くから大変長いが、一つ一つの戦争は相手が弱い国ばかりなので楽勝である。おそらく一番厳しい戦いになるのが普墺戦争だが、それもアメリカの南北戦争と並び初心者卒業試験として最適なレベルの戦争であろう。ドイツ統一にさえ成功すれば、あとはビスマルクの教え通り孤立主義を保って内政をしているだけで自然と工業力と国威が首位を独走する。暇ならフランスにでも戦争を吹っかけて衛星国化するといい。フランスはBBRが20を超えているか、エルザス=ロートリンゲンをドイツが所有している場合、戦力差にかかわらず5年に一回宣戦布告してくるやっかいな存在なので、早々に無力化してしまうべき。それだけの国力は、統一ドイツにはある。内政がうまく行っていれば、アメリカ最大の国力源であるドイツ人移民を減少させ、間接的にアメリカの国力を削ぐことができる。ただし,史実通り第一次世界大戦を起こしてしまい,ロシア・イギリス・フランス3ヶ国を同時に相手にまわすとさすがに厳しくなるので注意したい。それを打ち破ってこその上級者,という話もあるが。


  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2008年12月26日

HoI2DDA ベルギーAAR(後編)

第三次世界大戦はめんどくさかったので、やらず。1944年で終了。ターニングポイントは1942年でした。それでは、残りもどうぞ。

  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2008年12月25日

HoI2DDA ベルギーAAR(前編)

今回のAARはプレイがうまくいったので書き下ろすが、短く二回でまとめる予定なので未プレイヤーには少々不親切なことになっている。

プレイ目標

1、フランスをドイツから守りきる。アルデンヌの森は抜かせない。
2、史実より早い年代でベルリンを落とす。
3、できれば、オランダも守りたい。


ベルギー1936


  続きを読む
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2008年11月25日

VicR文化系技術改変MOD

HoI2の東方MODが一応の完成を見たので、次はVicRの文化系技術を修正するMODに手を加えてみたい。

VicRの文化技術による国威上昇のシステムとは、その技術を開発した年代の早さに応じて、1位から順に+150、+100、+50、+33、+10と五位まではまともな国威がもらえ、六位以下は+1というおまけ扱いである。これはどの文化や哲学に対しても同じである。

私はここに不満を持った。おそらく政治、戦争系に関心が深いのが歴史ゲープレイヤーであり、せいぜい信長の野望でなら家宝収集をしないこともない、という程度の意識しかないだろう。とりわけ、国威と文化の関係性に文句をつける人など今までいなかったのではないかと思う。案の定、相談に乗ってもらおうとVicスレに話を持っていったら完スルーされた。

しかしそれでもやはり、ロマン主義絵画と印象主義絵画の国威上昇システムが同じというのは納得が行かない。ロマン主義は発生年代が国によってバラバラな上に19世紀を通して評価され続けた。とりわけロマン主義音楽など、後期ロマン主義や国民楽派を含めれば発生年代によって序列などつけようがないはずだ。逆に印象主義はもっと「1位一人勝ち」でもおかしくはない。終了時点ではトップの国威が5000を超えるようなゲームで、印象主義絵画の国威上昇がたったの+150というのは影響が小さすぎる。(なおその場合、列強首位国の工業点は一万を優に超しているが)

しかし、文句を言うだけなら誰でもできる。そこは天下のパラドゲー、自分で改造すればいいじゃないか、と思い立ち、やってみたら壁にぶち当たった。「文化技術による国威上昇のシステム」はVicでは珍しいハードプロテクトの部分に辺り、手が出せなかったのだ(コード名は"tech_prestige")。

これはもう抜本的にいろいろ変更を試みるしかないと様々に迷走した挙句、思いついた。まず、tech_prestigeを廃止する。次に、その文化を発現させた際に与えられる国威は順位を関係なしに一律とする(+50なら、いつ発現してもその国に+50を与える)。そして国威寄与度の高い文化には発現した際に高い国威を与え、国威に寄与しない文化には低い国威を与える。さらに、ロマン主義のような発現しやすい文化は条件を緩和し、印象主義のような「当てた者勝ち」の文化は発現条件を厳しくする。

(さらに専門的な話をすれば、文化系技術を技術発明イベントから外した上でdeath_dateを設定してやれば、後からその文化を研究しても誘起発明が起こらなくなる。たとえば、1890年になって印象主義絵画誘起の条件を満たしても国威が上昇しない、という設定にした上で、印象主義絵画の国威上昇量を+300辺りに設定してやれば、文化系技術による国威上昇に重みが出てくる。逆にロマン主義のような史実でも発生年代がばらばらなものはdeath_dateをかなり遅くまで設定してやることで後進国の手助けにもなる。誘起発生の判定を難しくすることで、文化系技術のランダム要素を排除し、狙って出すということを可能にもする。)

こうすれば、各文化技術間にオリジナリティが生じ、「文化による国威だけで列強入り」や「文化を無視したら国威が足りなくなった」ということさえ視野に入れた国家戦略の必要性が生じ、19世紀再現ゲーとしてもよりリアリティを増す。おそらく東方MODよりもさらに需要の少ないMODだろうが、自己満足で作り終わったらぱらどなうぷろだのほうに上げてみようと思う。

  
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)

2008年07月27日

そういえば

万が一待っていてくれる人がいるなら悪いので報告しておくと


東方MOD(仮)














亀の歩みながら着実に進行してはいる。研究機関と司令官への東方キャラの実装、チベットを幻想郷に差し替えるイベントまでは実装した(スコットランドの国タグを使用)。春閣下MODとの併用が可能なことも確認済で、完走できることも確認済なので、Ver.0.8くらいまでは来ていると思う。

あとやりたいことは


・開始時の難易度選択

現状Easy modeしか実装していない。EasyならIC80スタート、Nomalなら50、Hardなら25、Lunaticなら素のチベットから補正なし(IC5)、から選択できるようにしたい。


・仮想史実イベントの実装

あまりプレイスタイルを縛りたくないので、チベットに幻想郷が降臨するところまで完成でいいかと思っていた(要するに現段階で公開)。が、これが意外にも大いなる問題を孕んでいた。

しかしテストプレイで、当たり前のことだがチベットの中核州には港がないことに気づき、せっかくインド方向にイギリスを食い破っても船を作れない。仮にインドを中核州化するイベントを作ったところで、船を作れる港の条件は「自国の中核州であること」かつ「占領地ではなく併合した土地であること」なので、イギリスを併合するまでやっぱり船は作れない。

そもそもなぜチベットにしたかというと、幻想郷のイメージにあわせるために東洋にしたことと、その国が消えることによって主要国の歴史イベントに影響を出させないため、加えて両面を日本・中国か英領インドと、進出方向には困らないという地政学上に優れた土地だから、という複数の理由による。第二の候補としてはタイがあったが、タイには日本への属国化イベントという歴史イベントがあり、しかも仏領インドシナと英領インドに囲まれていて、日本との同盟以外に侵略方向を失うという欠点もある。他の国は検証の結果論外だった(ここはありなんじゃないか、という意見があれば教えてほしい)。

そこで、河城にとり重工業(スキル8・海軍工学・艦砲・技術効率持ち)を救済するためにも、適当な歴史イベントを組んで進出方向を指示し、適当な海に接するプロヴィンスの中核州化を促してやる必要がある。目標とする春閣下MODでも、春戦争まではレールの上を走ることになるので、この東方MODでも別に問題ないだろう。その際、やはりプレイの選択肢は多く持たせたいため、連合と組むか日本と組むか独立の道を行くか、でイベント内容を変更することでそれに対応する。

37年年初に選択肢
→日本と同盟(日本との友好度上昇、介入主義へ傾く)
→連合と同盟(イギリス・フランスとの友好度上昇、介入主義へ傾く)
→独力の世界制覇(孤立主義・タカ派へ傾く)


日本と同盟ルート
日華事変勃発から数週間後、中国分割条約締結→新疆・雲南・広西軍閥の中核州化→日本による中国統一が達成され、汪兆銘傀儡政権が樹立されると、幻想郷の中核州は引き渡される→ヴィシーフランス成立・日本へのインドシナ割譲が起きると、幻想郷はインドシナを要求できる(好戦性と引き換えで割譲・中核州化)→タイの日本属国化イベントでも同様の動き(好戦性と引き換え)

連合ルート
37年の適当な時期にイスラム側ベンガル州が反乱、独立する→イギリスから委任統治を依頼される(中核州化)→成功すると連合入りが認められ、ビルマを受け取る(中核州化)

孤立主義ルート
インドの全VPを落とすとイギリスと講和イベントでインド全域を併合、ベンガルのみ中核州化。中国各軍閥を倒した状態で日本と非戦状態なら旧広西軍閥領(要するに広東地域)のみ中核州化。もしくは日本と戦争した結果華南地域から日本を駆逐した場合、講和イベントで華南を割譲、広東地域を中核州化。

(万が一にドイツと組んじゃった場合)
独ソ戦において、日本が参戦していない場合、ビターピースで日本が本来割譲されるべき領土をそのまま吸収し中核州化。日本と幻想郷が同盟している、等の事情で日本が参戦していた場合は、日独どちらにも割譲されないトランスウラルをそのまま吸収し、ソ連という国は消滅する(どうせ日独幻の圧勝だろうし)。加えて、それまでに日本と同盟ルートによるイベントが未発生だった場合、ここで発生し旧広西軍閥領を獲得、中核州化(ここで初めて港が手に入るため、このイベントは必要)。

(万が一にソ連と組んじゃった場合)
連合との戦争が始まった場合に孤立主義ルートと同様のイベントを用意したい。が、戦争開始がとんでもなく遅くなるから、こんなルート選ぶ奴いるのか。

  
Posted by dg_law at 12:00Comments(8)TrackBack(0)

2008年04月22日

これは酷い宣伝ですね

昨日の記事で何が言いたいかというと(非常に長い前振りでした)、EU3NA(『Europa Universalis3 Naporeon's Ambition』)がVicに迫る勢いでおもしろい。ある意味、パラドゲーの究極進化なんじゃないかと思う。VicやHoI2が

「現実世界とほぼ同じ状況を用意したんで、タイムスリップでもした気分になって歴史を『書き換えて』ください」

と言われているゲームだとすれば、EU3は

「現実世界とほぼ同じ状況に見えますが実は全く違う並行世界です。この先の歴史書は真っ白なので、貴方が『書いて』ください。」

というゲームだと思う。EU2やCKもこの系統ではあるが、やはり作りこみが足りない。一見すると昨日自分にはあわないと言ったCiv等のゲームと同じ目標のようにも見えるが、スタートが「現実世界とほぼ同じ状況」であり、システムもほぼ現実の歴史に沿うようになるよう作られているため、変な乖離感は無い。

やはり国別AI廃止、歴史イベントの廃止が大英断だったと思う。わかりやすいところでは、プレイヤーが史実を先回りして動き有利な立場となってしまうということを防いでいる。また、どの国も合理的な動きをするため、潜在的な難易度が上がっているように思う、特に外交的に。加えて言えば、プレイヤー国家も含めてどの国が発展するか、それなりに運が強い要素を秘めているため(歴史とは史実でもしばしばそうである)、先の展開がさっぱり読めない。

おもしろいことに、ゲーム期間中の1453年から1822年の間、史実でも幸運に恵まれたとしか思えない発展をした国がいくつかある。イギリス(イングランド)やロシア(モスクワ)、オランダ、清(満州)、オスマントルコ辺りがそうだと思うが、この「並行世界」においても、ゲーム開始時点でAI国家のうち5つが「神の恩寵」を受け、あらゆる確率計算やステータスが10%強化されるという特典を持つ。最初はゲームっぽい設定で嫌だな、と思ったが、やってるうちにこれがかなりリアリティを増していることに気づいた。確かに、上記に挙げたような国の成長は、こうでもしないと補正にはなりえないだろう。

もっとも、フランスが「幸運」に恵まれてしまったりすると大変なゲームバランスになるし(無くてもヨーロッパの暴君なのに)、琉球やアステカ帝国程度が「幸運」に恵まれても結局滅ぼされるだけだったりする等、あんまりランダムなのも問題があるとは思うが。「幸運」に選ばれなかったときのオスマントルコなんて、おおよそ18世紀の太陽を拝んだことが無いし。

その代わりと言ってはなんだが、各国家の史実データは日単位で記録されていて、プレイヤーはどこからでも「介入」できる。普通は1453年5月30日、つまりコンスタンティノープルが陥落した日から始めることになっているが、1453年5月30日から1821年12月31日まで、日付単位でどこからでもスタートでき、スタート地点ではまだ「ほぼ現実の世界」が再現されている(どういうデータ量なんだと思ったが、ゲーム容量は意外にも1Gバイトを切っている)。日付を一日でも勧めた瞬間、そこはもう並行世界となり「ほぼ現実」からは切り離されて展開する。


まさにこれ以上の史実とのすり合わせも無ければ、これ以上のカオス要素も無いというところまで来ていると言える。それでいて、EU2やHoI2のように戦争偏重でもなく、Vicのように「戦争したら負け」というわけでもなく、内政と戦争の利益のバランスが良い(それでも戦争せずにしこしこ内政してるのが自分のプレイスタイルなのだが)。それでも自分の中でVicを追い越せないのは、まあ自分が近世よりも近代のほうが好きだという、それだけの理由なんだろうなぁ。

かなりゲームシステムが複雑で慣れるまでが狭き門なのと、ゲームがむちゃくちゃ重い(多分らぶデス2と同レベル)のが玉に瑕だと思う。調子に乗ってまたAARとか書くかも。
  
Posted by dg_law at 12:00Comments(0)TrackBack(0)